100人に聞いた!夏目漱石のおすすめ人気ランキング15選【代表作から有名作品まで】
2024/08/30 更新
坊っちゃんなどの代表作をはじめ、数々の有名作品を生み出した夏目漱石。最高傑作と名高い、こころなど恋愛小説本も人気で、独特な作風の面白い書籍が数多くあります。今回は100人を対象にしたアンケートの結果をもとに、夏目漱石の名作の選び方とおすすめ人気ランキングをご紹介します。
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目次
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<100人に聞いた>夏目漱石のおすすめ作品TOP7
※サムネイル・ランキングで使用した画像は同記事内で引用しています
前の1000円札の肖像でも有名な文豪、夏目漱石ですが、『吾輩は猫である』や『坊っちゃん』などの代表作しか知らない方は多いのではないでしょうか。実は、夏目漱石は短編・長編合わせて100作品以上もの小説を書き残しているんです。
夏目漱石の書籍は、登場人物の心情が細かく描写される作風が魅力になっています。今回は100人を対象にした夏目漱石作品に関するアンケートでおすすめ作品を調査しました。加えて最後の作品の硝子戸の中や難易度順別に解説しています。
その結果、最高傑作と名高い「こころ」や「坊ちゃん」・「吾輩は猫である」といった学校の教材に掲載されている名作が票を集める結果になりました。ランキングを参考に、ぜひ自分にとって面白い作品を見つけてください。
<100人に聞いた>夏目漱石作品の代表作は?魅力とは?
夏目漱石の代表作を100人にアンケートした結果、おすすめランキングと同様に「吾輩は猫である」・「坊ちゃん」・「こころ」・「草枕」・「虞美人草」が票を集める結果になりました。何から読んでいいか分からない方は、この5作品から手に取るのがおすすめです。
夏目漱石作品の魅力を聞いたアンケートでは、「心理描写」が半数以上を占めていました。個性的な登場人物の内面に、グッと引き込まれてしまうとの声が反映されています。
夏目漱石の作風は余裕派
夏目漱石の作品は、人生に対して余裕があり、自然や芸術をゆったりと眺めて、低徊(ていかい)趣味的な要素があることから「余裕派」と呼ばれ、余裕のある態度でいろいろ思考すること、との意味から「低徊派」とも呼ばれます。
また、漱石は病気がちで、肺結核や糖尿病などの病気を患っていました。さらには身内の人間と何度も死別を経験し、そのような辛い経験が作品に反映されています。神経衰弱やうつ病になっていたとも言われており、これも作風に影響していると考えられるのです。
夏目漱石作品の人気おすすめランキング15選
新潮社
こころ
Amazon での評価
(2024/10/31調べ)
私と先生のこころを描く最高傑作
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新潮社
坊っちゃん
Amazon での評価
(2024/10/31調べ)
初心者や中学生にもおすすめの面白い有名作品
書かれた当初は「坊つちやん」と表記されていた、夏目漱石の中編小説です。「親譲りの無鉄砲で子供のころから損ばかりしている」との出だしからはじまるのが有名な作品でもあります。
教師になりたての主人公が、その気質からさまざまな騒動を巻き起こしてく内容が、楽しく面白い作品です。夏目漱石の作品の中でも大衆的で、初心者や中学生でも読みやすい名作になります。
読みやすさ | A(とても読みやすい) |
---|---|
認知度 | A(とても有名) |
共感のしやすさ | B(共感できる) |
電子書籍 | あり |
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集英社
吾輩は猫である
Amazon での評価
(2024/11/01調べ)
新しい作風で注目を集め 夏目漱石を有名にした代表作
「吾輩は猫である。名前はまだ無い。」との冒頭文が有名な本作です。日本人なら誰でも知っているといっても過言ではありません。主人公が、飼われている「猫」である斬新な設定から、夏目漱石の名を一気に広めた作品でもあります。
飼い主である「珍野苦沙弥」など、個性的な登場人物も魅力のひとつです。国語の教科書に載っていたこともある代表作なので、子供から子大人まで幅広い年代に馴染みやすい小説になります。
読みやすさ | D(読みにくい) |
---|---|
認知度 | A(とても有名) |
共感のしやすさ | B(共感できる) |
電子書籍 | あり |
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岩波書店
夢十夜 他二篇
Amazon での評価
(2024/10/31調べ)
10の夢が織りなす幻想の世界を知れる書籍
幻想的な10の夢をテーマにした小説です。「こんな夢を見た。」の書き出しで始まり、その後奇妙な物語が展開していきます。夢がテーマなので、10の夢はそれぞれが独立したストーリーです。
少し不気味さを感じるよう作品もあり、独特な世界観を持った作品集になっています。夏目漱石の違うテイストの作品が読みたい、少しの空き時間に読みたい方におすすめです。
読みやすさ | B(読みやすい) |
---|---|
認知度 | C(あまり知られていない) |
共感のしやすさ | D(あまり共感できない) |
電子書籍 | あり |
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新潮社
文鳥 青空文庫POD(シニア版) 三省堂書店オンデマンド
Amazon での評価
(2024/10/31調べ)
小さな命を飼う責任を書いた文庫本
友人に勧められて飼うことになったかわいい文鳥と、その飼い主である作者の話です。現在のペットブームに警鐘を鳴らすかのような作品になっていて、短いながらも読みごたえがあります。
命を飼う・命を預かる重い責任の中で訪れた悲劇に対して、素直に悲しめない作者の振る舞いも見どころです。
読みやすさ | C(やや読みにくい) |
---|---|
認知度 | C(あまり知られていない) |
共感のしやすさ | B(共感できる) |
電子書籍 | あり |
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新潮社
三四郎
Amazon での評価
(2024/10/31調べ)
青年の大都会での交流を描く読みやすい一冊
主人公である「小川三四郎」と、都会で出会うさまざまな人々との交流を書いた作品です。九州の田舎から東京へと向かう電車内の場面から、三四郎の人となりが垣間見えるのもポイントになっています。
都会の大学での生活から淡い恋愛模様まで書かれているので、現代の若者でも共感できる場面が多いのが特徴です。
読みやすさ | A(とても読みやすい) |
---|---|
認知度 | B(有名) |
共感のしやすさ | A(とても共感できる) |
電子書籍 | あり |
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新潮社
草枕
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(2024/10/31調べ)
かつての日本の時代を感じさせる冒頭部分が有名な名作
「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。」との、冒頭の一文が有名な作品になっています。物語の舞台は日露戦争の時代です。画家で30歳の男性が、山の中にある温泉宿に宿泊するところから話は始まります。
そこから、戦争の利己的な側面や、西欧化へと変わりゆく芸術の側面まで丁寧に繊細に描いた作品です。繊細で鮮やかな情景描写に、当時にタイムスリップしたかのような気持ちになれる名作になります。
読みやすさ | A(とても読みやすい) |
---|---|
認知度 | B(有名) |
共感のしやすさ | A(とても共感できる) |
電子書籍 | あり |
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新潮社
それから
Amazon での評価
(2024/10/31調べ)
裕福な生活よりも愛を選んだ若者
「こころ」よりも認知度は低いかもしれませんが、こちらも夏目漱石が書いた代表作であり、日本を代表する傑作小説のひとつです。定職に就いていないものの、金には困らない生活をしていた主人公が、友人の妻を愛してしまいます。
そのことから起こる一連の騒動を描いた作品です。「お金と愛」というテーマは、現在にも通じるものがあります。読みやすいので読書感想文にもおすすめです。
読みやすさ | A(とても読みやすい) |
---|---|
認知度 | B(有名) |
共感のしやすさ | B(共感できる) |
電子書籍 | あり |
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新潮社
明暗
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(2024/10/31調べ)
いびつな夫婦関係を描いた未完となった長編小説
夏目漱石が病気で亡くなるまで執筆していた未完の長編小説になります。円満とはいかない、いびつな夫婦関係を中心とした作品です。うまくいかない夫婦関係は現代の夫婦にも通じるところがあり、共感できる部分も多くあります。
比較的読みやすい文章であるため、夏目漱石の描く世界観に引き込まれて読みやすい作品になっています。
読みやすさ | B(読みやすい) |
---|---|
認知度 | B(有名) |
共感のしやすさ | D(あまり共感できない) |
電子書籍 | あり |
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新潮社
硝子戸の中
Amazon での評価
(2024/10/31調べ)
夏目漱石が書いた最後の作品
こちらの作品は随筆(エッセイ)なので、漱石の日記のような内容となっています。前半は、ガラス戸でしきられた書斎で生活している著者と、そこを訪ねる人々と交わした会話が記されている形態です。
後半は、夏目漱石の若い頃の思い出話が中心になっています。ガラス戸の内側という変化のない場所にいる著者に一時的でも変化をもたらしてくれる、さまざまな人々の話が印象的です。
読みやすさ | C(やや読みにくい) |
---|---|
認知度 | D(知られていない) |
共感のしやすさ | C(少し共感できる) |
電子書籍 | あり |
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角川
門
Amazon での評価
(2024/10/31調べ)
親友を裏切った罪悪感を描く
前期三部作の第三作目である『門』は、テレビドラマとして放送されたこともある有名な作品です。親友の妻と結婚してしまった男性の苦悩を描いています。男性は親友の妻を奪ってしまった罪悪感から、ひっそりと暮らしていました。
やがて親友の消息が分かり、男性は救いを求めるようになっていきます。罪悪感から逃れるためにとった、男の行動にも注目です。
読みやすさ | C(やや読みにくい) |
---|---|
認知度 | C(あまり知られていない) |
共感のしやすさ | C(少し共感できる) |
電子書籍 | あり |
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岩波書店
虞美人草
Amazon での評価
(2024/11/30調べ)
作家としての漱石のあり方がわかる一冊
夏目漱石が作家を本業として書いた最初の作品になります。美しい容姿を持ちながらも、虚栄心が強いため次第に身を滅ぼしていく女性の話です。複雑に交錯する男女の思いが描かれています。
漱石が作家として出発することになった転換期ともいわれる最初の作品です。タイトルの「虞美人草(ぐびじんそう)」は、ケシ科の一年草である「ヒナゲシ」のことで、名前の由来は中国の古い言い伝えにあるとされています。
読みやすさ | D(読みにくい) |
---|---|
認知度 | C(あまり知られていない) |
共感のしやすさ | C(少し共感できる) |
電子書籍 | あり |
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新潮社
坑夫
Amazon での評価
(2024/10/31調べ)
坑夫として働こうとした青年の話
夏目漱石が作家を本業としてから書いた2つ目の作品です。とある事情から東京を離れた、19歳の青年が主人公となっています。家を出て、行くあても無くさまよっていた青年は、誘われるまま鉱山で働くことになるのです。
そこで出会った個性的な人々との交流や、それを通して変化する青年の心情が繊細に描かれています。
読みやすさ | C(やや読みにくい) |
---|---|
認知度 | D(知られていない) |
共感のしやすさ | C(少し共感できる) |
電子書籍 | あり |
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新潮社
彼岸過迄
Amazon での評価
(2024/10/31調べ)
短編小説を合わせた長編小説
長編小説ではありますが、短編小説をいくつか組み合わせることで1つの長編小説ができ上がっています。男女の恋愛を描いたストーリーが中心となっていますが、短編の連続なので、章が変わるたび新鮮な気持ちで読める作品です。
長編小説を読みたいけれどいきなり長文を読むのが不安な方や、忙しくてあまり時間が取れない方におすすめします。
読みやすさ | B(読みやすい) |
---|---|
認知度 | D(知られていない) |
共感のしやすさ | D(あまり共感できない) |
電子書籍 | あり |
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新潮社
二百十日・野分
Amazon での評価
(2024/10/31調べ)
知る人ぞ知る夏目漱石の中編小説
2人の青年が阿蘇山で登山をした際の様子を書いた作品です。阿蘇の各所を巡りながら会話を交わす2人ですが、目的の阿蘇山に登ろうとしたところ、立春から210日目の嵐に遭ってしまい、2人は登山を断念します。
2人の会話を通じて、当時の社会を痛烈に批判する内容が印象的な作品です。少し変わった作品が読みたい方におすすめします。
読みやすさ | B(読みやすい) |
---|---|
認知度 | D(知られていない) |
共感のしやすさ | C(少し共感できる) |
電子書籍 | あり |
夏目漱石のおすすめ本比較一覧表
商品名 | 画像 | 購入サイト | 特徴 | 読みやすさ | 認知度 | 共感のしやすさ | 電子書籍 | |
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1位 |
Amazon 楽天 ヤフー |
私と先生のこころを描く最高傑作 |
B(読みやすい) |
A(とても有名) |
B(共感できる) |
あり |
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2位 |
Amazon 楽天 ヤフー |
初心者や中学生にもおすすめの面白い有名作品 |
A(とても読みやすい) |
A(とても有名) |
B(共感できる) |
あり |
||
3位 |
Amazon 楽天 ヤフー |
新しい作風で注目を集め 夏目漱石を有名にした代表作 |
D(読みにくい) |
A(とても有名) |
B(共感できる) |
あり |
||
4位 |
Amazon 楽天 ヤフー |
10の夢が織りなす幻想の世界を知れる書籍 |
B(読みやすい) |
C(あまり知られていない) |
D(あまり共感できない) |
あり |
||
5位 |
Amazon 楽天 ヤフー |
小さな命を飼う責任を書いた文庫本 |
C(やや読みにくい) |
C(あまり知られていない) |
B(共感できる) |
あり |
||
6位 |
Amazon 楽天 ヤフー |
青年の大都会での交流を描く読みやすい一冊 |
A(とても読みやすい) |
B(有名) |
A(とても共感できる) |
あり |
||
7位 |
Amazon 楽天 ヤフー |
かつての日本の時代を感じさせる冒頭部分が有名な名作 |
A(とても読みやすい) |
B(有名) |
A(とても共感できる) |
あり |
||
8位 |
Amazon 楽天 ヤフー |
裕福な生活よりも愛を選んだ若者 |
A(とても読みやすい) |
B(有名) |
B(共感できる) |
あり |
||
9位 |
Amazon 楽天 ヤフー |
いびつな夫婦関係を描いた未完となった長編小説 |
B(読みやすい) |
B(有名) |
D(あまり共感できない) |
あり |
||
10位 |
Amazon 楽天 ヤフー |
夏目漱石が書いた最後の作品 |
C(やや読みにくい) |
D(知られていない) |
C(少し共感できる) |
あり |
||
11位 |
Amazon 楽天 ヤフー |
親友を裏切った罪悪感を描く |
C(やや読みにくい) |
C(あまり知られていない) |
C(少し共感できる) |
あり |
||
12位 |
Amazon 楽天 ヤフー |
作家としての漱石のあり方がわかる一冊 |
D(読みにくい) |
C(あまり知られていない) |
C(少し共感できる) |
あり |
||
13位 |
Amazon 楽天 ヤフー |
坑夫として働こうとした青年の話 |
C(やや読みにくい) |
D(知られていない) |
C(少し共感できる) |
あり |
||
14位 |
Amazon 楽天 ヤフー |
短編小説を合わせた長編小説 |
B(読みやすい) |
D(知られていない) |
D(あまり共感できない) |
あり |
||
15位 |
Amazon 楽天 ヤフー |
知る人ぞ知る夏目漱石の中編小説 |
B(読みやすい) |
D(知られていない) |
C(少し共感できる) |
あり |
||
※ 表は横にスクロールできます。
アンケート後に人気が出たおすすめの夏目漱石の本3選
新潮社
硝子戸の中
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(2024/10/31調べ)
夏目漱石の晩年が語られた随筆集
亡くなる前年の1915年に、朝日新聞に連載されていたエッセイです。人生や社会を見つめながら、夏目漱石自身の哲学や人格が深く刻み込まれた作品となっています。闘病生活を送りながらも、壮大な視野を持っていたことが伺える作品です。
言葉や表現が美しく、まるで1900年代前半にタイムスリップしたような気持ちになれるのもこの作品の魅力。風景や情景を目に浮かべながら、夏目漱石の晩年に思いを馳せてみましょう。
読みやすさ | B(読みやすい) |
---|---|
認知度 | C(あまり知られていない) |
共感のしやすさ | D(あまり共感できない) |
電子書籍 | あり |
新潮社
行人 (新潮文庫)
Amazon での評価
(2024/11/01調べ)
孤独に苦しむ主人公が提案から始まる物語
妻を愛していながらも、妻を信じられず、家族とも疎遠になってしまった主人公の一郎。弟の妻への愛情も疑い、一晩2人で泊まってきてほしいといった提案をし、そこから始まる物語です。
名作の「こころ」につながっているとされる長編小説で、他人の心、自分の心を向き合う葛藤が描かれています。美しく切ない物語として、知る人ぞ知る名作として人気を誇る作品です。
読みやすさ | B(読みやすい) |
---|---|
認知度 | C(あまり知られていない) |
共感のしやすさ | C(少し共感できる) |
電子書籍 | あり |
新潮社
道草 (新潮文庫)
Amazon での評価
(2024/11/01調べ)
苦悩が語られた唯一の自叙伝的小説
自叙伝的な小説であり、夏目漱石本人が苦悩していた金銭に関する考え方を知れる作品です。主人公は、周りとの金銭問題に悩まされ、自分のお金への価値観にもとらわれ苦悩していきます。
用語や時代背景が理解できないと深く読めない作品ですが、随所や巻末に解説があるので読み解くことは可能です。少し根気がいりますが、読み切ると夏目漱石の思想や悩みを垣間見れます。
読みやすさ | B(読みやすい) |
---|---|
認知度 | D(知られていない) |
共感のしやすさ | D(あまり共感できない) |
電子書籍 | なし |
通販サイトの最新売れ筋ランキングもチェック!
各通販サイトの売れ筋ランキングも是非以下より参考にしてみてください。
※上記ランキングは、各通販サイトにより集計期間・方法が異なる場合がございます。
夏目漱石作品の選び方
夏目漱石はたくさんの作品を残している日本の代表する作家ですが、そんな夏目漱石の作品の選び方のポイントについてご紹介します。
読みやすさで選ぶ
小説作品を選ぶ上で基準となるものの1つが、作品の読みやすさです。迷ったときは、自分にとって読みやすいものを基準に選ぶと、読書が長続きしやすくなります。
読書の時間が取れないときには読みやすい「短編小説」がおすすめ
仕事や勉強で忙しくなかなか読書の時間が取れない!方は少なくありません。また、いきなり長い作品を読み始める自信がない方には短編小説がおすすめです。短めの作品であれば、休憩時間やお風呂上りなど、ちょっとの空き時間に読めます。
長い作品だったとしても、作中の各章で完結しているものなら比較的読みやすいです。まず読書の習慣をつけたいと方にもおすすめします。下記の記事では、短編小説の人気おすすめランキングを紹介していますので、参考にしてください。
初心者には文章が「わかりやすい」文庫本がおすすめ
文章の読解が苦手な方は、比較的文章が簡単な文庫本を選んでみましょう。文章を読み進めていく過程でのストレスが少なくなり、より作品の世界に没頭しやすくなります。初心者なら原文ではなく分かりやすくかみ砕かれたものを選びましょう。
特に、学校などで読書感想文を書く小学生や中学生は、自分で内容を理解しやすい作品を選ぶことが大切です。その作品に対する自身の理解も深まり、より内容の濃い読書感想文を書けます。
かたい文章が苦手な方は「ユーモア」があるものがおすすめ
かしこまった硬い文章や重苦しく暗い内容が苦手な方は、「ユーモア」がある作品を選んでみましょう。文章表現が柔らかで明るく、時にクスリと笑えるような作品ならば、読み続けるのも苦痛ではなくなります。
中編や長編といったボリュームのある作品でも、内容次第ではサクサク読み進められることもあるのです。まずは面白そうなタイトルの作品を探して、手に取ってみましょう。読み終える頃には、きっと読書が好きになっています。
認知度で選ぶ
数ある作品の中から選ぶ基準として、認知度が高い作品から選ぶ方法もあります。やはり代表作は名作も多いので失敗しにくいです。
大人なら読んでおきたい有名作品なら「代表作・名作」がおすすめ
夏目漱石は日本人なら誰でも知っている文豪ですから、「吾輩は猫である」などの有名作品は抑えておきましょう。認知度が高いのにまだその作品を読んだ経験がない場合は、ぜひ積極的に読んでみるのがおすすめです。
夏目漱石の代表作は、子供が読んでも楽しいユーモアのある作品から、大人向けの男女の物語などもあるので、読む年齢や好みによっては、ある程度内容をチェックするのも必要になります。
教科書に載っている「最高傑作」なら小学生・中学生も読みやすくおすすめ
国語の教科書に載っている「こころ」などの夏目漱石の作品は、中でも最高傑作と呼ばれているものが多いです。教科書に載っているものなら内容としてもそこまで難しいものではなく、小学生や中学生でも読みやすくなっています。
また、夏目漱石の小説は課題図書などに選ばれることも多く、面倒だと思うかもしれませんが、普段読書をしない方にとってはせっかくのチャンスですので、その機会を利用してぜひチャレンジしてみましょう。
下記の記事では感想文について詳しくご紹介しています。ぜひ参考にご覧ください。
知る人ぞ知る作品なら「マニアック」な本がおすすめ
「その作者の作品をもっと読みたい」といった気持ちがさらに膨らんだら、今度は知る人ぞ知るマニアックな本にも挑戦してみましょう。あまり世間に知られていない作品の中にも面白く、隠れた名作と言われるものがあります。
そんな作品を自分で見つけてみるのも、読書の楽しみの1つです。「坑夫」などよりマニアックな作品を読むことで作家の考えの深さ、広さに触れられ、さらにその作家に対する理解が深まることもあります。
下記の記事では、純文学のおすすめ人気ランキングを紹介していますので、興味のある方はぜひ合わせてご覧ください。
共感のしやすさで選ぶ
もう1つ、作品を選ぶ基準として「共感のしやすさ」が挙げられます。どんなにいい作品でも、自分が共感できないとつまらないです。自分の思いが重なると、より印象に残ります。
感情移入しやすいものなら「恋愛もの」がおすすめ
面白い作品に共通することとして、その内容に読者自身が感情移入しやすい点が挙げられます。中でも恋愛小説は、恋愛の楽しさや苦しさ、嫉妬などの心理描写に共感しやすいです。
自分と重ね合わせ、共感できるポイントが多い作品だと、読者である私達は「自分と一緒だ。面白い」と感じられます。夏目漱石の作品では三四郎・それから・こころなどが恋愛小説です。また当時の恋愛観や結婚観などに触れられます。
下記の記事では恋愛小説について詳しくご紹介しています。ぜひ参考にご覧ください。
登場人物に深く共感できるなら「長編小説」がおすすめ
登場人物の内面の描写を深く読み解くことで、より作品を味わえます。作品が長ければ長いほど登場人物への思い入れも深くなり共感しやすくなるのです。「自分にも当てはまるかも」と感じることで、その登場人物についてもっと知りたい気持ちになります。
登場人物の苦悩や秘めた想いなど、普通では知り得ない他人の心の機微を感じられるのも特徴です。「共感」は文章を読み進めるための原動力にもなり、「私にも同じ気持ちがあった」、「私は感じたことがない感情だ」などの気づきを得ることにも繋がります。
生き方に共感したいなら最後の作品硝子戸などの「随筆(エッセイ)」がおすすめ
著者である夏目漱石の生き方・人生・価値観に触れたい方は、随筆を読んでみるのがおすすめです。随筆とは、著者が見聞きしたことや感じたことなどを、自由な形式で書き留めたものになります。
夏目漱石作品では思ひ出すことなどや最後の作品硝子戸の中などが随筆です。随筆は日記のようなものであるため、それぞれの作品を書くに至った著者の心情などを感じられます。そのため、随筆を読んだ後に小説を読めば、また違った角度から楽しめるのがメリットです。
三部作で選ぶ
夏目漱石の作品の中には、恋愛をテーマにした前期三部作と、エゴイズムをテーマにした後期三部作にまとめて呼ばれているものがあります。
つながりのある面白いストーリーを楽しみたいなら「前期三部作」がおすすめ
夏目漱石の三四郎・それから・門は、前期三部作と呼ばれています。単に有名で面白い作品なだけではなく、この3作品にはつながりがあるため、特別に扱われているのです。
3つの作品はそれぞれ別の物語と登場人物ですが、ストーリーはあたかも繋がっているかのように楽しめます。もし前期三部作を読むのであれば、三四郎・それから・門の順番で読むのがおすすめです。
エゴイズムや苦悩がテーマになった作品を読みたいなら「後期三部作」がおすすめ
夏目漱石の後期三部作と呼ばれている作品は、彼岸過迄・行人・こころです。ストーリーや物語にはつながりはありませんが、この3作品のテーマには共通性があるため、後期三部作としてまとめられています。
後期三部作のテーマは、エゴイズムと苦悩です。3つの作品の登場人物は、利己的な思い、つまりエゴイズムによって深く苦しみ悩んでいます。三部作を合わせて読まなくても、単独・個別で読んでも作品本来のテーマや魅力を楽しめるのも魅力です。
スマホやタブレットで読むなら「電子書籍化」作品をチェック
本は読みたいけれど本を置くスペースがない、また文庫本だとしても荷物が多くなるから持ち運びが面倒な方には、電子書籍として発行されている小説がおすすめです。Kindleなどの電子書籍なら、タブレットやスマートフォンで手軽に本を読めます。
また、電子書籍なら実際の本よりも安く作品を購入できる場合もあり、通勤・通学途中でも手軽に読めるのこともポイントです。
夏目漱石の主な作品年表
ここでは、夏目漱石の代表作を作品年表でご紹介します。有名作品がいつ、どのような順番で出版されたのか気になる方・順番に読んでいきたい方はご覧になってください。
1905年10月~1907年5月 | 吾輩は猫である |
1906年5月 | 倫敦塔 |
1907年1月 | 坊っちゃん |
1908年 | 野分 |
1909年5月 | 三四郎 |
1910年1月 | それから |
1911年1月 | 門 |
1914年1月 | 行人 |
1914年9月 | こころ |
1915年10月 | 道草 |
どれから読む?夏目漱石作品の難易度順
夏目漱石作品を読んでみたいけれど、難易度順はあるのか気になります。結論から言うと、どの作品から読んでも楽しむことはできますが、強いて言うなら坊っちゃんなどの代表作から読んでみるのがおすすめです。
初心者でいきなり長編小説を読むのが不安なら、短編集から読んで夏目漱石の書く文章に慣れることから初めてみてください。
夏目漱石とは
日本人なら知らない人はいないであろう文豪・夏目漱石です。ここからは、意外と知られていないその生い立ちについてご紹介します。
夏目漱石の生い立ち
夏目漱石の本名は夏目金之助といいます。夏目漱石の父は江戸の牛込馬場下の名主をしており、夏目漱石はそこの末っ子として生まれました。名主とはその一帯の公務を取り扱う、偉い方で、家は大変裕福だったのも特徴です。
しかし夏目漱石は1867年生まれでちょうど明治維新が起きた後もあり生家は名主として没落しつつありました。そして、夏目漱石は里子に出されたり、実父の元で働いていた人の所に養子に出されたりと、壮絶な幼少期を過ごすこととなります。
出身大学は現在の東京大学
波乱の幼少期を過ごした夏目漱石は、現在の東京大学である帝国大学の出身です。帝国大学に入るまでに夏目漱石はさまざまな学校を中退したり入学したりしていましたが、英文科に入学したことを機に英語の才能を発揮します。
そして教師として働き始めた夏目漱石は、正岡子規に出会うのです。正岡子規の文学や人柄は、後々の夏目漱石に確実に影響しています。夏目漱石の「漱石」は、正岡子規の数多くあるペンネームの1つを譲り受けたとされているのです。
名言・月が綺麗ですね
夏目漱石は小説の中でも、「ストレイ、シープ(迷える子)」・「可哀想だとは惚れたと云ふ事よ」・「一対一では、女が必勝」など、数々の名言を残しています。中でも「月が綺麗ですね」の言葉は非常に有名です。
夏目漱石が英語教師をしていたときに、I love you を「月が綺麗ですね」と訳しました。つまりこの言葉には、愛していますとの告白の意味が込められています。このことからもわかるように、夏目漱石のロマンチストな側面をうかがえるのです。
夏目漱石の神経衰弱とは
この時代の作家は芥川龍之介や太宰治などからもわかるように、それぞれ理由は違えど心を病んでしまう傾向にあったのも特徴です。夏目漱石も神経衰弱に苦しんでいました。
身内との度重なる死別
夏目漱石は5人兄弟の五男として生まれました。長男である大介は夏目漱石の能力を早くも感づいておりさまざまな助言などをしていますが、その大介は病気をしてしまい、亡くなってしまいます。そしてその年に次男のお兄さんも亡くなるのです。
また夏目漱石が密かに恋心を抱いていたとされている三男のお兄さんのお嫁さんをその四年後に、さらには実母も亡くしており、夏目漱石は大きな悲しみにくれることとなりました。そこから夏目漱石の神経衰弱や悲観主義的な性格が出始めます。
強迫観念に悩まされて養生
無事に帝国大学を創業した夏目漱石でしたが、度重なる身内の死別や自身が肺結核にかかってしまったことなどによって、ますます神経は衰弱していきます。さらには強迫観念にも悩まされることとなりました。
そのこともあり、正岡子規の故郷でもある松山で養生をすることになりますが、ここで英語教師に就任します。そしてここが、坊っちゃんの舞台になっていくのです。
太宰治や三島由紀夫もそのほかの作家・文豪もチェック
時代や世代を超えて愛され続けている夏目漱石の作品ですが、日本には漱石以外にも圧倒的な人気と才能がある文豪がたくさんいます。下記では、三島由紀夫・芥川龍之介・江戸川乱歩・太宰治の人気おすすめランキングを紹介していますので、ぜひ合わせてご覧ください。
まとめ
夏目漱石作品の人気おすすめランキングをご紹介しました。実体験をもとにした「坊っちゃん」、明治ならではの恋愛や思想が楽しめる「前期三部作」など、テーマ性に富んだ名作が揃っています。ぜひとも夏目漱石の小説を読んでみてください。
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「先生と私」・「両親と私」・「先生と遺書」の三部構成になっている作品です。夏休み、海水浴に来ていた「私」は、そこで「先生」と出会い交流が始まります。先生が抱えていた秘密や苦悩が手紙で明かされていくのです。
当時としては斬新な表現方法が用いられている作品になります。教科書に載ったこともあるので読んだ方も多い作品です。