今回の記事では田酒の人気おすすめランキングを紹介していますが、下記の記事では日本酒について紹介しています。ぜひ参考にしてください。

今回は日本酒学講師や日本酒指導師範などの資格を持つ石黒建大さんに田酒の基礎知識とおすすめ商品を紹介してもらいました。

田酒とは日本酒の一種で青森市唯一の酒蔵として口コミ評価が高い「㈱西田酒造店」が醸しているブランド日本酒です。1878年に創業した西田酒造店では日本酒の原点に帰った本物の日本酒を作りたい一心で1970年代から田酒の製造・販売に着手しています。

田酒の読み方は「でんしゅ」と読みます。醸造用アルコール・醸造用糖類を一切使用せず、米の旨味を最大限に生かしているのが特徴です。田酒のなかにもグレードがあり、値段もさまざまで、中口・辛口や焼酎など種類も豊富にあります。

実は最高級ランクの純米大吟醸を含め、田酒には正しい選び方・美味しい飲み方があります。そこで今回は田酒の人気おすすめ商品をランキング形式で紹介します。ランキングは精米歩合・酒米・場面などを基準に選びました。

【目次】

• 精米歩合（米の磨き）で選ぶ
• 酒米で選ぶ
• 場面で選ぶ
• 年に1回販売される評価の高い「本格焼酎」もチェック
• 酒造のお酒を購入するなら「正規販売店」の通販をチェック
• 年末の風物詩には「干支ボトル」をチェック

ここからは田酒の選び方をご紹介していきます。精米歩合・酒米・飲む場面などを基準に、あなたにぴったりの一杯を見つけてみてください。

日本酒造りは米を磨く作業が重要です。米の磨き具合を「精米歩合」といい、削って残った部分の割合を表記します。精米歩合を表す言葉がありますのでチェックしておきましょう。

【目次】

• 飲みやすく値段もお手頃なものなら「特別純米酒」がおすすめ
• 大吟醸並みのグレードで高コスパなものなら「吟醸酒・純米吟醸」がおすすめ
• 米の旨味を極限まで楽しみたいなら「大吟醸酒」がおすすめ

一般的な日本酒は「普通酒」「一般酒」などといわれるような、精米歩合が75%前後のものが多くあり、その上に「本醸造」と呼ばれる精米歩合が70%以下の商品が用意されています。しかし田酒は、そのワンランク上からの商品しか造っていません。

ほかの日本酒では上位にランクされる「特別純米」ですが、田酒では最下位に位置します。特別純米の精米歩合は60%以下とされており、田酒の特別純米の精米歩合は55%です。55%の精米歩合ですがかなり上質な田酒に仕上がっており、非常に人気があります。

また、比較的値段が安いのも魅力です。

吟醸酒と表記できるのは精米歩合が60%以下の商品に限られます。田酒でも多くの吟醸酒が造られていますが、ここに紹介した吟醸酒の精米歩合を見ると50%の田酒しかありません。他では大吟醸を名乗れる商品が、田酒では吟醸や純米吟醸として販売されています。

米は中心部分にうま味の成分が凝縮しており、外側には雑味の成分が多いため、ギリギリまで磨くほど透き通った上品な味と香りの田酒に仕上がります。田酒の吟醸は「純米」を名乗るものがほとんどで、米の味を最大に生かした吟醸酒です。

ほかの日本酒では、特別純米酒も吟醸酒も精米歩合は60%以下となっていますが、田酒は吟醸酒の方が高グレードでより米を磨いているとわかります。以下の記事では日本酒吟醸酒の人気おすすめランキングについて紹介しているので、こちらも併せてご覧ください。

前述のようにギリギリまで精米して、うま味のある部分だけを残した田酒にだけ「大吟醸」の称号が許されます。精米歩合の規定は50%以下となっていますが、田酒では「四割五分」の大吟醸だけが精米歩合が45%で、それ以外の大吟醸は40%です。

田酒は米の半分以上を削り取っている贅沢な日本酒だとわかります。それだけ削るには良質の酒米が必要になり、極限まで米を削る工程は職人でもかなり難しいです。技術と経験値を兼ね備えた熟練の蔵人だからこそ生み出せる日本酒といえます。

こうした手間と時間のかかる作業を惜しまずに丁寧に造りあげているため、田酒のなかでも最高級ランクの大吟醸酒が生まれるのです。以下の記事では大吟醸酒の人気おすすめランキングについて紹介しているので、こちらも併せてご覧ください。

日本酒を造る酒米は普通に食べている米とは全く違います。酒米にも多くの種類があり、田酒もいくつかの米を使い分けているので、使用する酒米で田酒を選ぶのも一つの方法です。

【目次】

• 品質重視なら「山田錦」がおすすめ
• 青森県産にこだわるなら「華想い」がおすすめ
• 田酒の新たな魅力に触れたいなら入手困難の「特別の酒米」がおすすめ

兵庫県生まれの酒米である「山田錦」は、最も有名かつ高品質の酒米です。日本全国の酒蔵で重宝されており、多くの田酒にも山田錦が使われています。青森市内では酒米造りは難しく、田酒に使用する山田錦は信頼できる契約農家から取り寄せたもののみです。

全国で有名な日本酒も山田錦を使ったものが多く、スタンダードで上質な田酒を造る際には欠かせない酒米です。

青森県で生まれた「華想い」は「山田錦」と青森県産の酒米「花吹雪」を掛け合わせてできた酒米です。品質は山田錦と同格以上といわれ、青森県の酒蔵では多く使われています。酒米の系統でいうと「青系酒140号」で、この140号が「華想い」として認定されました。

そのため、田酒には「百四拾」と明記されたものがあり、「華想い」を100%使用しています。それだけ田酒の造り手にとっても「華想い」への思い入れが深く、品評会などに出品する田酒の多くが「華想い」か「山田錦」で造られています。

田酒を造る西田酒造店では新しい試みとして特別な酒米を使ったり、蔵人の技術鍛錬のために「華想い」や「山田錦」以外の酒米を度々使ったりしています。そうして出来上がった田酒は良質なものがほとんどですが限定生産の場合が多いため、入手困難になっています。

幻の酒米となった「辯慶」をはじめ、「但馬強力」「秋田酒こまち」を使ったものなど、田酒らしくないといった声もありますが、完成度が高いと評価を受けています。酒米が変われば田酒の味は全く異なるため、田酒の新たな魅力に触れたい方は要チェックです。

暑い時期ならば冷やした田酒が美味しいですし、ゆっくりと嗜むなら相応の田酒を選ぶべきです。飲む場面・目的に合った田酒を選ぶようにしましょう。

【目次】

• 暑いときには「冷やした生酒」がおすすめ
• 一人でゆっくり嗜むなら「特別純米」がおすすめ
• お祝いごとには最高級ランクの「純米大吟醸」がおすすめ

夏の暑い日に冷やした田酒はたまりません。田酒の生酒は冷蔵保存なので、冷蔵庫でよく冷やしておき、取り出してすぐに飲むのがおすすめです。やや甘口ですが、冷やすと爽やかで適度な甘さは夏バテ対策にもなります。今年の夏はぜひ田酒の生酒を飲んでみてください。

以下の記事では、おすすめの本醸造の日本酒をご紹介しています。ぜひご覧ください。

一人で気軽に飲みたいときに最高級の田酒だと少しもったいない気がしてしまうかもしれません。お家でゆったりと飲むなら特別純米の田酒がおすすめです。手に入れやすく、田酒のなかでも価格がお手頃なので、毎日の晩酌のおともにぜひ1本買ってみてください。

贈りものに選ぶなら大吟醸の田酒がおすすめです。大切な方やお世話になった方には特別なお酒をプレゼントしたいものです。そんなとき純米大吟醸の田酒はぴったりです。最高級ランクの田酒を贈れば喜ばれます。

田酒のほかにも、最高級の日本酒とされる純米大吟醸にはさまざまな種類があります。以下の記事では純米大吟醸の人気おすすめランキングについてご紹介しているので、こちらも併せてご覧ください。

「田酒 特別純米」を搾るときに残る酒粕を原料に、減圧蒸留で造られる本格焼酎「粕取り焼酎」も田酒好きの方ならぜひ飲んでいただきたい1本です。クリアで爽やかな香りは日本酒の香りに近く、すっきりとした味わいを楽しめます。

炭酸で割っても焼酎そのものの香りや味が楽しめるようアルコール度数30度に仕上げており、炭酸の刺激の後にくせのない透明感が口のなかに広がります。焼酎が苦手な方や女性の方でも飲みやすい上品で優雅なお酒なので、ぜひチェックしてみてください。

特約店とは、酒造と酒屋との間で直接契約をするお店です。酒造は指定した価格で販売し、横流しを禁止しており、酒造が酒屋を選びます。冷蔵設備が前提条件で、最低販売数量も決められています。

横流し品は特約店が売っていない非正規流通品にあたります。酒造が指定する価格の「定価」で買えるのは、特約店と契約している正規販売店のみです。非正規流通品は管理外のお酒なので、味わいや品質が確保できず、値段も高くなる傾向があります。

大晦日や正月に田酒を楽しむなら、干支ボトルがおすすめです。その年の干支がデザインされたボトルなら、風物詩として一層楽しめます。

各通販サイトの売れ筋ランキングもぜひ参考にしてみてください。

※上記ランキングは、各通販サイトにより集計期間・方法が異なる場合がございます。

西田酒造店はどこが産地なのか、発祥の歴史について解説します。青森県青森市油川大浜を産地にで1878年に創業した老舗の酒蔵店です。100年以上の歴史があり、創業当時から昭和45年まで愛されてきました。

しかし昭和45年は、ウイスキー・焼酎・ビールなど他のお酒がでてきたため、日本酒の人気が低下。そこで細川良治さんは、日本酒改革を始めます。日本酒の原点から考え直し、昔ながらの手作りでの純米酒製造に着手します。

その3年後、西田酒造店を代表する「田酒」が出来上がったのか発祥の由来です。

高級で特別感のある田酒は、種類によっておすすめの飲み方が異なります。「田酒 特別純米酒」は夏は冷やして冬はぬる燗で飲むなど、季節によって飲み方を変えるのがおすすめです。「純米吟醸 古城乃錦」は、5〜10度まで冷やして飲むと白ワインのように味わえます。

澄んだ口当たりとキレの良さはお刺身・イタリアン・フレンチとの相性抜群です。秋限定「純米吟醸 百四拾 紅葉ラベル」は冷やし過ぎないようにしてください。秋の食材によく合い、少し冷やすと香りが飛ばず、丸みのある甘くてジューシーな口当たりが引き立ちます。

最高ランク「田酒 純米大吟醸」はそのまま常温で楽しんだ後、冷やして飲むのがおすすめです。酒米「山田錦」の奥深さと濃厚な味わいを感じた後、冷やしてすっきり感を味わえます。お食事の後半〜食後にかけて飲むのがベストです。

田酒は青森県のブランド純米酒として非常に人気がありますが、日本全国にはほかにもさまざまな純米酒があります。また、田酒は非常に人気なブランド純米酒なので、時期によってはなかなか入手ができない場合もあります。

田酒のように入手困難な日本酒は買いたくてもすぐに買えない場合があるので、常にチェックしておきたいものです。以下の記事では純米酒・入手困難な日本酒の人気おすすめランキングについて紹介しているので、こちらも併せてご覧ください。

評価が高く人気の日本酒・田酒のおすすめ商品をご紹介しました。田酒とひとくちにいっても種類が多く、それぞれ特徴やグレードがあります。特別純米や純米吟醸など好みの田酒を選んで、最高級ランクのブランド日本酒を味わってみてください。