吉本ばなな作品のおすすめ人気ランキング15選【代表作やエッセイ・小説も紹介】
2022/03/31 更新
吉本ばななは、日常の中に宝物のような一瞬を見つけるのが特徴の作家。恋愛に疲れたときや人生に迷ったとき、自分を好きになれないときなどに読んでほしい作品ばかりです。本記事では吉本ばなな作品の選び方や、代表作・エッセイを含むおすすめランキングをご紹介します。
目次
恋愛小説作家・吉本ばなな作品の特徴・魅力とは?
1987年に小説「キッチン」でデビューした作家が、吉本ばななです。さまざまな賞を獲り、何度も映像化されるなど、第一線で活躍し続けています。小説だけでなくエッセイも書く方ですが、「ちょっと難しそう」と思い読んだことがない方も多いのではないでしょうか。
でも、吉本ばななさんの書く本の特徴は、日常の中にある宝物のような一瞬を描いているというところです。だから難しいことは一切なく、むしろ身近に感じられ、共感できるような物語ばかりなのです。堅苦しい本は苦手、という方にこそ読んでほしい作家さんです。
そこで今回は、吉本ばななの本の選び方や、おすすめランキング15選をご紹介します。ランキングは、話題性・特徴・物語の美しさを基準に選びました。あらすじもいっしょに紹介していますので、本を選ぶ際の参考にしてみてください。
吉本ばななの人気おすすめランキング15選
口コミを紹介
愛する人を失う喪失感は誰にも耐えられるものではありません。この作品は深い悲しみからの再生を描いています。傷ついた人を見つめるばななさんの眼差しは優しかったです。
口コミを紹介
やわらかなストーリー。でも「まだ人と人はたとえ他人であっても愛し合い、肯定しあうことは出来るんだ」という根底にある暖かさ。これはキッチンでも感じた。それはけして主張してない。いや。主張し合ってはならない。それがばばな氏の本なのではないだろうか。
幻冬舎
哀しい予感
初の長編小説!小さな超能力を持つ少女の物語
主人公の少女には、幼いときの記憶がありません。少しだけ超能力があるその少女は、ある「ひみつ」のせいで疎遠になっていたおばに、導かれるように会いに行きます。二人は失った時間を越えて、関係を取り戻せるのでしょうか。
吉本ばななが書いた、初の長編小説です。二人が長く隔てられていた時間を越え、ほんとうの関係を取り戻す、奇跡のような一夜の物語で、2007年に映画監督・塚本晋也の演出で、舞台化されています。中編だけでなく長編も素晴らしいのだと感じさせられる一冊です。
発売日 | 1988/12/15 | ページ数 | 179ページ |
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注目点 | 舞台化(塚本晋也監督) |
口コミを紹介
読者の心に語りかけてくるようだ。家族って、血のつながりって、なんなんだろう。
中央公論新社
TUGUMI(つぐみ)
平成初のミリオンセラー!一夏の青春を描いた名作
西伊豆を舞台に、二人の少女が過ごした一夏の出来事を描いた物語です。少女の名前は、まりあとつぐみ。エキセントリックなつぐみと、つぐみに振り回されるまりあ。夏の夜が、二人を外へと誘います。胸が切なくなるような一夏の青春物語です。
純粋でまっすぐなつぐみにこころを重ねるうちに、読者はかつての「夏」の中にいる自分に気づきます。山本周五郎賞受賞作です。1990年には、石川準監督で映画化されています。吉本ばななさんの人気は最初のピークを迎え、「ばなな現象」なる言葉が生まれるほどでした。
発売日 | 1989/3/20 | ページ数 | 245ページ |
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注目点 | 映画化(市川準監督) |
口コミを紹介
毎年気温が上がってくると、なぜかこの本を読み返してしまいます。舞台が夏だからなのか、海だからなのか、理由はわかりませんが、無性に読みたくなり、本棚から抜いて一気に読みます。泣かせる本でも何でもない(と思っています)、私はいつも読み終えると泣いてしまいます。
幻冬舎
不倫と南米
南米を舞台に繰り広げられる7人の物語
1990年代に一気に人気作家となった吉本ばななさん。2000年代に入ると、自分を見つめる作風が少し変わり、旅をテーマにした作品が目立つようになります。「不倫と南米」はその代表作で、南米を舞台にした短編集です。鮮烈な南米の雰囲気を描いています。
どんな場所でも、どんなときでも、まっすぐなココロとカラダで「日常」を見つめます。南米を舞台に繰り広げられる7人の狂おしい恋が書かれています。生身の欲望に対して、達観するのではなく、身を任せていくような物語で、宝石のような短編集です。
発売日 | 2000/3/10 | ページ数 | 199ページ |
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注目点 | 第10回ドゥマゴ文学賞受賞 |
口コミを紹介
7つの短編集なのですが、どの物語も少し寂しさと現実離れした部分があり、これが『ばななワールド』だなぁと思わせてくれる本でした。本の題名だと何となく情熱的な感じや後ろめたさを感じるのですが、内容としては全く違っていて心の底に雫が落ちてくるような物語です。
幻冬舎
アルゼンチンババア
幽霊ビルでクラス変わり者と暮らし始める
主人公は、母親を亡くしたばかりの少女です。石屋を営んでいた父親は、近所に住む「アルゼンチンババア」というあだ名の名物おばさんと関係を持ち、一緒に「幽霊ビル」で暮らし始めます。まっすぐに生きているが故に、周囲とのトラブルも多いアルゼンチンババア。
少女は、そんなババアに魅かれ、母親の死を乗り越えていきます。家族を失った悲しみから再生していく、父と娘の物語です。2005年に長尾直樹監督、父役に役所広司、少女に堀北真希、アルゼンチンババア鈴木京香で映画化されました。
発売日 | 2002/12/24 | ページ数 | 80ページ |
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注目点 | 映画化(長尾直樹監督) |
口コミを紹介
「人間には、いろんな生き方があって、正解も不正解もない。他人の尺度で計った幸せは、本当の幸せじゃない」。それがとても活き活きとした文体で、綴られている。
中央公論新社
海のふた
西伊豆を舞台にしたかき氷屋の物語
二人の女の子、まりとはじめの物語です。都会での仕事をやめ、故郷・西伊豆に戻ってくるまり。故郷を大切に思う彼女は、大好きなかき氷屋を始めます。そんなまりのところに、大切な人を亡くしたばかりのはじめがやってきます。二人の少女の、一夏の再生の物語です。
小説「海のふた」は、吉本ばななさんが大好きな西伊豆の物語です。幼い頃の吉本ばななさんが、家族と一緒に夏を過ごしていた西伊豆・土肥へのオマージュなんだとか。2015年に、豊島圭介監督で待望の映画化されました。
発売日 | 2004/6/24 | ページ数 | 203ページ |
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注目点 | 映画化(豊島圭介監督) |
口コミを紹介
ばななさんは、この本で人生についての考えも述べてます。人は思い出を作りながら生き、やがて闇に吸い込まれ、何も残らない。淋しい気持ちにさせる言葉だが、この年になるとなるほどと思えてくる。
口コミを紹介
死んでしまった大切な人、生きているけど自分との関係が大きく変わった人、いつも変わらず自分の傍にいてくれる人、自分の前から消える命と、新しく生まれる命。そういう、自分と人との関係、人間臭さを感じるお話しでした。
集英社
鳥たち
高く高く飛ぶ「鳥たち」のような二人の物語
「鳥たち」は、ともに自殺で母親を失った、まだ20代の女の子と男の子の物語です。どちらの母親にも共通するのが、理想主義者が率いるアリゾナの共同体のメンバーだったことです。コミュニティのリーダーが亡くなった後、二人の母親は相次いで自殺します。
二人は日本に帰国し、新しい人たちとの出会いを通じてゆっくりと親の死の乗り越え、寄り添いながら前を見つめるようになっていきます。宿命的な二人と、二人を取り巻く人たちの群像劇。「自分たちの人生を、自分たちが取り戻す」そんな魂の救済を描いた物語です。
発売日 | 2014/10/24 | ページ数 | 208ページ |
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注目点 | - |
口コミを紹介
親の自殺を止められなかった、家族を失った、そんなつらい過去を持つ双子のような主人公たち。欠けているものを埋めるように、子どもが欲しいという気持ちはわかります。過去から現在、そして未来へ生きる姿に優しい気持ちになりました。
幻冬舎
サーカスナイト
物の記憶が読み取れる女性……癒しの物語
主人公さやかは、亡くなった夫の両親と、一人娘と共に暮らしています。幼い頃に両親を亡くしバリで育った彼女は、精霊を感じながら成長し、物の記憶が読み取れるようになりました。そんなさやかに「庭を掘らせていただけないでしょうか」との手紙が届きます。
バリ島の、おだやかで気持ちのいい空気を感じることのできる作品です。毎日をていねいに生きることが、心を浄化する方法です。そんなことが信じられるようになる物語です。さやかの心と体が癒されていくのを見守りながら、自分も癒されることができます。
発売日 | 2015/1/22 | ページ数 | 308ページ |
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注目点 | 地方新聞で連載 |
口コミを紹介
「ほんとうの暴力」が出てくる、珍しい設定。でも、主人公さやかのまわりにはやさしさや幸せに満ちている。ばなな氏は小さな幸せを見つけ、表現することがほんとうに巧い。登場人物たちのセリフ、さやかの心理描写、いつもながらきらきらとしている。
KADOKAWA
N・P
ばななワールド全開!激しい愛を描く長編
高瀬皿男という小説家が書いた「N.P」という小説をめぐる物語です。英語で書かれた「N.P」はアメリカでヒットしますが、日本でこの本を翻訳しようとした人は、なぜか次々と自殺します。97の物語からなる短編集ですが、実は98番目の幻の短編がありました。
オカルト・宗教・テレパシー・シンパシー・同性愛・近親愛など、小説家・吉本ばななならではの主題がふんだんに盛り込まれ、独特の気配を感じさせる一冊です。小説のことを書いた小説、物語をめぐる波紋を描いた物語です。ぜひ一読してみてください。
発売日 | 1990/12/25 | ページ数 | 240ページ |
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注目点 | - |
口コミを紹介
物語の進み方や構成は、『キッチン』を思わせる。文中には、ふんだんに”ばなな節”が盛りこまれている。作者は、土俵をしっかりと設定し、20代前半の若者たち、男性ひとりと女性3人のひと夏の物語を書いてゆく。
幻冬舎
白河夜船
深く深く眠りにおちる女性の物語
アルバイト先の上司との不倫、自殺してしまった親友のショックから遠ざかるように、深く、深く眠りにおちる一人の女性の物語です。ちなみに「白河夜船(しらかわよふね)」とは、「前後がわからなくなるくらい深く眠ること」との意味です。
収録された三つの中編は「眠り三部作」と呼ばれています。「白河夜船」「夜と夜の旅人」「ある体験」です。夜をいつもより身近に感じたいときや、夜を見つめるひとときの読書におすすめの一冊です。2015年には、安藤サクラと井浦新が主演で映画化されています
発売日 | 1989/07/15 | ページ数 | 53ページ |
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注目点 | 映画化(若木信吾監督) |
口コミを紹介
どんな寄りでもなく、すとんと読んでみると琴線にそっと触れてくるものがあります。ばななさんはいつもだけれど。押しつけがましい価値観は無いと思う。満身創痍の私はばななさんに救われる。
新潮社
アムリタ
自分を見つめ直し記憶を取り戻すための旅
頭を打って記憶を失った主人公、朔美。弟は不登校で、妹の真由は半年前に自殺しました。母は二度目の離婚をし、母の友人と、いとこが同居中しているという、ばらばらの家族です。「半分死んだようなもの」だった朔美は、妹の恋人だった竜一郎と関係を持ちます。
二人はサイパンに向かい、もう一度家族の「記憶」を取り戻そうとします。旅を通し、自分を見つめ直す物語です。「アムリタ」とは、インド神話に登場する、飲むものに不死を与える飲み物のことです。上下巻に分かれているので、じっくり読める作品です。
発売日 | 1994/1/12 | ページ数 | 295ページ |
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注目点 | 紫式部文学賞 |
口コミを紹介
吉本ばななの最高傑作だと思っている。非日常の日常を描いた作品。
手にしてはコボレ、コボレてはまた手にしていく砂の様な人生の絶対的なはかなさが持つ美しさ。日々生きていく力は何よりも強いのだ。
作者あとがきのメッセージは人生にもがき苦しむ人々の救済にもなり得る。
幻冬舎
吹上奇譚
初心者にもおすすめのホラーファンタジー
舞台は、異世界への扉がある不思議な街、吹上町。主人公である双子の姉妹ミミとこだちは、現実を夢で知る「夢見」、屍人を自在に動かす「屍人使い」の二つの能力を持っています。器用ではない二人は、この能力を通じて、吹上町と母の秘密に向き合うことになります。
この作品は、デビューから30年以上が経つ筆者が初めて書いた、渾身のホラーファンタジーです。2017年10月に第一話「ミミとこだち」が、2019年1月に第二話「どんぶり」が発売されます。新しい表現の数々に、ファンも必見の小説です。
発売日 | 2017/10/13 | ページ数 | 253ページ |
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注目点 | 初のホラー小説 |
口コミを紹介
「読んだ人の心に命の水のように染み込んで、魔法をもたらすような秘密の書き方をしています。」という言葉通り、この本を読んで、心に力をもらえる人が、私以外にも沢山いるんじゃないかな、と思います。
角川書店
キッチン
衝撃のデビュー作であり代表作!キッチンで眠る女子大生の物語
大事な人を亡くした、女子大生の再生の物語です。主人公は、キッチンで眠る、みかげ。一緒に暮らしていた祖母が亡くなり、祖母の知り合いの雄一宅に居候します。少し風変わりなところのある雄一と母が暮らす家で、もう一度「自分の居場所」を見つけるお話です。
小説家・吉本ばななのデビュー作で、海燕新人文学賞を受賞しています。1989年には、森田芳光監督で映画化しました。1997年には香港のイム・ホー監督で香港・日本合同で映画化されています。「私のすべてが入っている大事な作品」と本人が語っています。
発売日 | 1988/1/30 | ページ数 | 200ページ |
---|---|---|---|
注目点 | 日本・香港で映画化 |
口コミを紹介
力任せに人の心を打つのではなく、そっと心に染みてくる、そんな小説でした。
大切な人を失った人間同士の交流が丁寧に描かれています。登場人物の中では、雄一の父であり母でもあるえり子さんが一番好きです。泣けました。
吉本ばななのおすすめ商品比較一覧表
商品 | 商品リンク | 特徴 | 発売日 | ページ数 | 注目点 | |
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1
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キッチン |
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衝撃のデビュー作であり代表作!キッチンで眠る女子大生の物語 |
1988/1/30 | 200ページ | 日本・香港で映画化 |
2
![]() |
吹上奇譚 |
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初心者にもおすすめのホラーファンタジー |
2017/10/13 | 253ページ | 初のホラー小説 |
3
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アムリタ |
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自分を見つめ直し記憶を取り戻すための旅 |
1994/1/12 | 295ページ | 紫式部文学賞 |
4
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白河夜船 |
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深く深く眠りにおちる女性の物語 |
1989/07/15 | 53ページ | 映画化(若木信吾監督) |
5
![]() |
N・P |
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ばななワールド全開!激しい愛を描く長編 |
1990/12/25 | 240ページ | - |
6
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サーカスナイト |
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物の記憶が読み取れる女性……癒しの物語 |
2015/1/22 | 308ページ | 地方新聞で連載 |
7
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鳥たち |
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高く高く飛ぶ「鳥たち」のような二人の物語 |
2014/10/24 | 208ページ | - |
8
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ジュージュー |
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吉本ばななが紡ぐドタバタ群像劇 |
2011/7/15 | 163ページ | - |
9
![]() |
海のふた |
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西伊豆を舞台にしたかき氷屋の物語 |
2004/6/24 | 203ページ | 映画化(豊島圭介監督) |
10
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アルゼンチンババア |
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幽霊ビルでクラス変わり者と暮らし始める |
2002/12/24 | 80ページ | 映画化(長尾直樹監督) |
11
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不倫と南米 |
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南米を舞台に繰り広げられる7人の物語 |
2000/3/10 | 199ページ | 第10回ドゥマゴ文学賞受賞 |
12
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TUGUMI(つぐみ) |
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平成初のミリオンセラー!一夏の青春を描いた名作 |
1989/3/20 | 245ページ | 映画化(市川準監督) |
13
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哀しい予感 |
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初の長編小説!小さな超能力を持つ少女の物語 |
1988/12/15 | 179ページ | 舞台化(塚本晋也監督) |
14
|
人生の旅をゆく4 |
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大人気エッセイシリーズの最新刊 |
2022/2/25 | 179ページ | 大人気エッセイシリーズの最新刊 |
15
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ムーンライト・シャドウ |
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失われた恋人の再生物語……吉本ばななの卒業制作 |
2003/6/12 | 119ページ | 吉本ばななの卒業制作 |
通販サイトの最新売れ筋ランキングもチェック!
各通販サイトの売れ筋ランキングも是非以下より参考にしてみてください。
※上記ランキングは、各通販サイトにより集計期間・方法が異なる場合がございます。
以下の記事では、小説の人気おすすめランキングをご紹介しています。ぜひご覧ください。
吉本ばなな作品の選び方
1988年にデビューし、数々の名作を生み出し続けている吉本ばなな。130冊を超える著書の中からどれを選べばいいかわからないという方のために、選び方を紹介します。
創作時期で選ぶ
ここでは吉本ばななさんの作品が書かれた時期ごとに大きく三つに分け、その特徴をご紹介します。どれも素敵な作品ばかりです。
「確立期」ならキッチン・つぐみがおすすめ
1988年の「キッチン」から1994年の「アムリタ」までは、吉本ばななさんの代表作も多く書かれた時期です。吉本ばななさん自身が「アムリタまではひとかたまりの作品群」と語っているように、その世界が確立された時期です。
その特徴は、まっすぐな視線で日常の生と死を見つめた作品群であることです。真摯な姿勢に貫かれており、どの作品も吉本ばななさんらしい「再生の物語」が描かれています。この時期の作品から入れば、小説家・吉本ばななの原点に心を重ねることができるでしょう。
愛にあふれた物語なら「拡大期」がおすすめ
1999年の「ハードボイルド/ハードラック」から2011年の「ジュージュー」までを「拡大期」とします。初期のまっすぐに自分を見つめる作風に、周囲の愛にあふれた目線が加わった時期です。少し不思議な登場人物が、失われたものを取り戻す物語が多く描かれました。
人と少し違っているからこそ人と違うものが見えてしまう人や、人にない特別な能力が少しだけ備わっている人、または、何かが少しだけ欠けてしまっている人が多く登場する印象です。この時期の作品は、豊かな日常の中で前を向く登場人物たちから元気をもらえます。
ジャンルを超越した新しい作品を読むなら「充実期」がおすすめ
「スウィート・ヒアアフター」ごろから現在まで続く、「充実期」です。最近発売された「吹上奇譚」がその代表です。「もはや小説というジャンルからも逸脱してしまっているかもしれない」とご本人が語っているように、読み方を読者に委ねているような傾向が強くなります。
元からあるジャンルの中で物語を書くのではなく、自分の書きたいものを書いたら新しいジャンルに至った、とも捉えられるような作風の作品が並びます。現在進行形のばななワールドは、どこに向かっていくのか。期待は高まる一方です。
エッセイの中から選ぶ
小説が吉本ばななの「世界観」を表現するものなのに対し、エッセイは吉本ばななの「日常」を記録するもの。作者の目を通して日常がどう映るのかを味わうことができます。
息子・父・犬など日々のシーンを切り取るなら「日常」がおすすめ
作家・吉本ばななの目を通した世界を味わうことができるのが、日常を書いたエッセイです。最新刊は、2022年発刊の「人生の旅をゆく4」です。最新刊では「私と旅」「敬意」「いのちをつなぐ」という章立てで、きらめくような吉本ばななさんの日常が描かれています。
中には、息子さんが生まれたときのことをまとめた作品や、父について書いたものなどもあります。それから、愛犬についての話もたくさんです。大好きな作者のことをもっと知りたいと思うなら、日常を記したものを読んでみましょう。世界を見る目が変わるかもしれません。
以下の記事では、エッセイの人気おすすめランキングをご紹介しています。ぜひご覧ください。
新しい日常を見つけるなら「旅」がおすすめ
吉本ばななさんは、旅にまつわるエッセイも多く書いています。「旅」といっても、名所をめぐるだけでなく、旅先での「日常」を味わうのがばなな流です。どんな場所に行っても暮らすように過ごし、人と交流する中で新しい日常を見つける姿が描かれています。
吉本ばななさんのエッセイには「びっくりした」という言葉がよく出てきます。素直な気持ちになり、あらゆることを新鮮な気持ちで受け入れれば、新しい発見が向こうからやってくるのでしょう。そんな作者のの視線を借りてエッセイを読むのも、楽しみ方のひとつです。
悩みがあるなら「相談」に回答するエッセイがおすすめ
吉本ばななさんのエッセイにはもうひとつ、「読者」の問いや相談に応えることをテーマにしたものがあります。「私であれば、このように対処します」。まっすぐな目線で、まっすぐに問いかけた末の言葉だからこそ、受け止めることのできる答えです。
読んでいて思い出されるのは、父である吉本隆明さんです。彼も、「私ならこう思います」と語り続けた、人に優しい批評家でした。吉本ばななさんの相談本を読み、どこかお父さんの面影を感じてしまう方も多いのではないでしょうか。
映画化された作品を選ぶ
吉本ばなな作品は、多くの監督により映画化されています。どの作品も、吉本ばななさん独特の空気感を、深く表現したものばかり。
海辺の雰囲気を感じるなら「海のふた」がおすすめ
2015年7月18日公開。原作:吉本ばなな、監督:豊島圭介、主演:菊池亜希子。もともと海の香りがする吉本ばななさんの原作ですが、実際に映像として観ることで、いっそう海辺の雰囲気を感じることができます。
眠りをテーマとした恋愛なら「白河夜船」がおすすめ
2015年4月25日公開。原作:吉本ばなな、監督:若木信吾、主演:安藤サクラ・井浦新。映画を見た吉本ばななさんが「こんな完璧な映画化は奇跡的!」と絶賛しています。深く眠り、そして眠りから覚める。映画はそんな原作の雰囲気を深く再現していました。
衝撃的なババアの話なら「アルゼンチンババア」がおすすめ
2007年3月24日公開。原作:吉本ばなな、監督:長尾直樹、主演:役所広司・鈴木京香・堀北真希。原作でキーワードとなる「幽霊ビル」を、栃木県那須町の牧場に建設して撮影が行われました。そこに住む変わり者、アルゼンチンババアのお話です。
本のサイズで選ぶ
吉本ばななの本には、大きく分けて二つのサイズがあります。重さや値段だけでなく、実は内容が少し違うものも。本を選ぶときは、そこも意識してみるといいかもしれません。
新作を早く読むなら「単行本」がおすすめ
単行本は、カバーがかたく、大きい本です。値段は1000円を超えますが、しっかりした装丁で本棚に並べたくなる見た目です。新作は単行本で出されるので、少しでも早く作品を読みたいという方は単行本をチェックしておきましょう。
初心者なら集めやすい「文庫本」がおすすめ
単行本が発売されてからしばらく待つと、500円前後で購入できる文庫本が発売されます。小さく軽い上に低価格なので、初心者が集めるなら文庫本がおすすめです。持ち運びも断然、文庫本が楽です。また、文庫化されるにあたり「文庫本あとがき」が書き下ろされることもあります。
以下の記事では、文庫本の人気おすすめランキングをご紹介しています。こちらもぜひご覧ください。
江國香織・梨木香歩・小川洋子などもおすすめ
自分の好きな作家さんと似た系統の作家さんの本を読み、好きなものを広げていくのは素敵なことです。吉本ばななさんの本が好きな方には、江國香織さんや梨木香歩さん、小川洋子さんの本もおすすめです。
紹介した方々は、日常の些細なことを取り上げ、普段は気付けないような心の動きを拾い上げてくれる作家さんたちです。吉本ばななさんの本をすべて読んでしまった方や、ほかの作家さんの本も読んでみたいと思っていた方は、ぜひ手に取ってみてください。
以下の記事では、江國香織・小川洋子の人気おすすめランキングをご紹介しています。ぜひご覧ください。
新刊がすぐに読みたい方や名言を何度も読みたい方は……
新刊がすぐに読みたいという方におすすめなのが、電子書籍です。家にいながら最新作を購入し、読むことができます。また、書店での本のように、人が触れたものではないので安心です。
加えて、電子書籍なら気軽に持ち歩くことができるので、吉本ばななさんの名言をいつでも読み返すことができます。海のそばで読むなど、普段とちがう読書体験を味わうことも可能です。吉本ばななさんの宝物のような物語をかばんに忍ばせておけるなんて、素敵です。
以下の記事では、電子書籍の人気おすすめランキングをご紹介しています。ぜひご覧ください。
まとめ
ここまで、吉本ばななのおすすめランキング15選を紹介してきました。長年にわたり、人々の心を感動させ、救い続けている吉本ばななさん。その作品は、読む人の心に沁み入ります。疲れたときや辛いときは、ぜひ手にとってみてください。
ランキングはAmazon・楽天・Yahoo!ショッピングなどECサイトの売れ筋ランキング(2022年03月31日)やレビューをもとに作成しております。
登場するのは、二組の恋人たちです。しかし事故により、一組は男の子が、もう一組は女の子が亡くなってしまいます。恋人の死に向き合うことができない二人と繰り返される代償行為。そんな二人が、ある出来事をきっかけに前を向き、歩き始める物語です。
発売日こそ2003年ですが、これは吉本ばななさんが日大芸術学部に在籍していたときの卒業制作。同年の日大芸術学部長賞を受賞しました。続いて第16回泉鏡花文学賞も受賞しています。短い話ですが、吉本ばななの魅力がぎゅっとつまっています。