総務省が全国の家計について調査した「家計調査年報（2019年）」を都道府県別で見てみると、1世帯当たりの平均負債額で最も多いのは埼玉県で906万円ですが、それに次いで多いのが山口県で794万円です。これは、全国2位の負債額です。データから、全国平均より、220万円以上も多い負債を抱えていることが分かります。

一方、平均貯蓄額をみると山口県は35位で1,306万円（総務省「家計調査・2020年4～6月期」）となっていて、全国平均貯蓄額1,748万円より440万円も少ないことが分かります。山口県の平均年収は706万円で、全国平均の637万円より多いにも関わらず貯蓄が少ないのです。

負債が多くて貯蓄が少ないということは、借金問題で困っている人が多いと推測できます。平均負債額には、負債の無い世帯も含まれているので、負債がある世帯の負債額はもっと多くなります。当面は新型コロナの影響で、大幅に収入が減ったり、失業する人が増えることでしょう。山口県でも、借金問題を抱えて大変な思いで暮らす人がより多くなると見込まれます。

先が見えないまま借金返済を続けていくのは、大変な苦労です。まして、家族や会社にも知られたくないなら、なおさら苦しい状況です。1人で悩んでいても解決しない場合は、借金問題を解決する専門家に相談しましょう。

専門家とは、弁護士や司法書士のことです。多くの場合、相談料無料で借金問題の相談を受付けています。そして、それぞれの事情や借金の状況に合わせて、最適な解決策を提案してもらえます。一般に、借金問題の解決策とは「債務整理」のことです。

債務整理には次の4つの方法（過払金返還請求も含めると5つ）があります。その4つとは、「任意整理」「特定調停」「個人再生」「自己破産」です。それぞれにメリットとデメリットがあります。専門家に相談する前に、主な特徴を理解しておきましょう。

4つの債務整理の特徴を事前に理解しておくと安心です。全ての方法で共通するメリットは、借金の取立てが止まるので、借金問題解決に集中できることです。デメリットは、ブラックリストに載るので、一定期間（任意整理・特定調停は5年間、個人再生・自己破産は10年間）、金融機関から借金ができません。

この章では、4つの債務整理の特徴について説明していきます。それぞれの方法のメリットとデメリットについても書いているので、是非参考にしてみてください。

「任意整理」とは、借入先の金融機関と交渉して、借金を無理なく返済できるようにする手続きです。将来利息をカットしたり、借金を正しい利息で計算し直して過払い金があれば減額したりして、3年から5年程度で完済できるようにします。

任意整理のメリットは、裁判所を介さないので実生活への影響が少ない点です。自宅に通知や請求が来ないため、家族や友人にバレる心配がありません。任意整理は、他の方法に比べてリスクが少ないため、任意整理で済む場合には、任意整理を行いましょう。最も多くの方が利用する方法です。

デメリットは、借金の元本自体が減るわけではない点です。利息をカットしたとしても、残った分は3~5年で全て返済する必要があります。期間内の完済が難しい場合は、他の方法を選択しなければなりません。ただ、将来利息をカットできれば、借金返済は大幅に容易になります。

「特定調停」とは、簡易裁判所を通して、現実的な返済について金融機関と交渉する方法です。内容は任意整理と同じですが、調停の際に裁判官と弁護士資格を持つ調停委員が対応します。そのため、弁護士を雇う必要がありません。

特定調停のメリットは、上記で述べたように、弁護士を雇う必要がないため、かかる費用が少ない点です。弁護士を雇えば、それなりの費用は必要になります。それがなくなるのは、借金を抱える方にとっては大きなメリットです。

デメリットは、複雑な手続きを自分で行わなければならない点です。弁護士を雇わないということは、弁護士がやるような作業を自分が行うことを意味します。また、交渉の際の最低限の知識が必要になります。そして、平日に2回程度出廷しなくてはなりません。このようなデメリットがあるため、初心者にはあまりおすすめできません。

「個人再生」とは、地方裁判所を通して、借金を大幅に減額して原則3年（5年でも可）以内に完済する制度です。個人再生は、任意整理のように将来利息をカットしたとしても、借金の返済が困難な方が利用します。

個人再生のメリットは、大幅な減額に加えて、住んでいる家や土地をを確保できる点です。個人再生では、借金を5分の1~10分の1に減額できます。それに加え、自己破産のように財産を没収される心配がないので、完済後の生活への影響が少ないです。

デメリットは、4つの手続きの中で1番複雑で時間を要する点です。通常の場合でも、手続きには約6カ月～約12カ月かかります。さらに、個人再生を行うためには、いくつかの条件を満たす必要があります。例えば、安定した収入があることや個人の借金であることが求められます。

「自己破産」とは、地方裁判所を通して、借金が返せなくなった人が、一定の財産を債権者に提供して、全ての借金を免除してもらう法的手続きです。金融機関から借りたお金はもちろん、現在抱えているローンの支払いから友人に借りたお金まで、全ての借金がなくなります。

自己破産のメリットは、やはり全ての借金がなくなることです。また、一定の基準を超えた財産は没収されてしまいますが、生活を送るうえで最低限必要なものは手元に残ります。具体的には、衣服や家具などです。

デメリットは、土地や家などの財産を没収されてしまうことです。土地や家がなければ、借金を返済したとしても、その後の生活に困難を強いられます。また、借金をした原因によっては、申請が下りないことがあります。例えば、賭博による借金の場合、申請が認められません。

ここまで、債務整理の特徴について説明してきました。「それぞれの特徴は分かったけれど、実際自分はどれをするべきなのか分からない」という方もいると思います。そのため、この章では、それぞれの債務整理の選び方をご紹介していきます。

定期的な収入があって、借金総額を3~5年で完済できる場合は、「任意整理」がおすすめです。先程も書いたように、任意整理は1番リスクが少なく、最も多くの方が利用する債務整理の方法です。そのため、任意整理で済むなら、それで解決しましょう。

任意整理は、他の方法に比べてかかる費用が少ないです。また、借金について、家族や友人に知られてしまう心配がありません。ただ、クレジットカードの利用や、ローンの借入はできなくなるので、そのような所から他の方にバレないよう注意しましょう。

借金額が300万円以上と多く、家や車などの財産を確保しておきたい方は個人再生を利用しましょう。ただ、個人再生を利用するには、借金額が5,000万円以下、安定した収入がある、個人の借金である必要があります。

借金額が膨大になると、任意整理で利息をカットしたとしても、借金の返済が終わりません。そのため、任意整理でなく、個人再生を利用しましょう。また、個人再生の場合、自己破産と違って借金の理由を問われることがありません。そのため、賭博などで借金を作ってしまった方でも利用できますよ。

自己破産を行うと、借金は全てなくなりますが、一定の基準以上の財産は全て没収されてしまいます。しかし裏を返せば、財産に比べて膨大な借金を抱えてしまった方は、失う財産よりもなくすことができる借金の方が多いことを意味します。

また、もともと財産があまりない方は、借金がなくなるだけで済みます。そして、他の方法と違って、借金自体がなくなるため、今後の収入が見込めない方にもおすすめです。

債務整理をしたいと思ったら、借金問題専門の弁護士や司法書士に相談することになります。地元の山口県だけでなく、隣の広島県や福岡県にも多くの弁護士事務所があります。ネットで見ると、色々な弁護士事務所が出てきますが、どこにしたらいいのか迷いますよね。

近くで相談するのなら、山口県の弁護士会が運営するホームページを見てください。「山口県弁護士会の県内6ヶ所の法律相談センターが、平日の9時から17時まで借金問題の相談を受付けています。無料で相談できるので、よく内容や費用を聞いてから正式に依頼してもよいでしょう。

やっぱり決められない、いきなり弁護士に相談するのは勇気が出ないのなら、国が設置している「法テラス」で相談ができます。無料で借金問題の相談や弁護士の紹介をしてもらえます。ただし、収入などの制限がありますので、事前に確認しましょう。

探してみたが、気軽に相談できる弁護士事務所が近くに無い、地元だと周囲に知られそうで避けたいなどの理由があるなら、借金問題解決の実績が豊富で、全国対応している弁護士事務所も安心です。この記事では、全国対応をしている債務整理事務所を紹介します。

無料相談で債務整理が良いとなったとき、弁護士・司法書士に依頼するとどのようなメリットがあるのでしょうか？

借金問題で苦労するのが督促の電話です。連日の電話に心身ともにすり減ってしまう方も少なくありません。弁護士・司法書士に任意整理をお願いして債権者に通知されれば、借金の取り立ては即日ストップ。まるで何もなかったように、日常生活が取り戻せます。

職場などに取り立て電話などがあった方には、これだけでも大きなメリットです。

裁判所を介さない任意整理であれば、初期費用はかかりません。さらに、貸付業者が減額に応じたり、過払い金が発生したりすると、借金が減額される場合もあります。また、過払い金の額によっては、借金そのものがなくなるケースも考えられます。

ちなみに、個人再生の場合は裁判所への申し立て手数料と官報に公告するための手続き費用で約22,000円の初期費用がかかります。自己破産の場合は、財産がなければ約15,000円、財産があれば、管財人の費用が26万円～30万円ぐらいかかります。

借金のことをひとりで悩むのはストレスが溜まり、健康にも悪影響を及ぼします。弁護士・司法書士に依頼していれば、困ったことがあれば、すぐに電話で相談できるので、精神的にも余裕ができ、仕事にも集中できます。

また、残債があっても、無理のない返済スケジュールが作成できるので、人生を前向きにとらえることが可能になります。

弁護士や司法書士に相談しようと思っても、その後の流れや費用などわからないことも多くて不安に思う方も多いはずです。ここでは、相談から任意整理の流れと費用について紹介します。

無料電話相談では、自分の債務状態を弁護士や司法書士に説明します。借金の状況を包み隠さず報告することが重要です。事前に借入先の数や金額、さらに現在の収入状況などを詳しくメモしておくと、相談もスムーズに進められます。

話し合いの結果、任意整理が決まったら正式に依頼します。この際、着手金が必要な事務所もあるので、電話相談の中で確認しておきましょう。

債務整理事務所と任意整理の契約後、貸金業者へ債務者が任意整理をおこなうことを知らせる「受任通知」を送付します。このことで、貸金業者は直接債務者への取り立てはできなくなります。同時に取引履歴の開示を請求します。

このことで、債務者の残債や支払い状況が確認できるだけでなく、過去の取引において違法な利子を支払っていないかもチェックできます。

取引履歴に基づいて、法律で決められている上限がないか再計算します。2010年に貸金業法が改訂されるまでは、利息制限法と出資法の2つの法律で上限金利が異なっていました。利息制限法の上限金利が20％以下なのに対して、出資法では29.2％でした。

この差が、過払い金です。再計算して過払い金があれば、貸金業者に請求します。

再計算した結果に基づいて、弁護士は和解案を作成し貸金業者との和解交渉に入ります。この交渉には債務者は関わらず、弁護士と貸金業者だけでおこなわれます。和解案が成立すれば、合意した条件に基づいて返済が開始されます。任意整理の分割返済は原則3年（36回）です。

但し、36回で厳しいときは、5年（60回）まで延長できます。また、貸金業者が和解案がのめない場合は、簡易裁判所での「特定調停」になります。特定調停は債務者が出廷するのが原則ですが、弁護士が代理人になることも可能です。

債務整理の実績が豊富で、借金問題の解決に定評がある債務整理事務所をランキング形式で紹介します。今回は、「実績・対応・口コミ」の3つの観点から、ランキングを作成しました。ほとんどの事務所が、借金問題なら無料で何度でも相談できます。メールでの相談を受付けている事務所もあるので、平日が忙しくても安心ですね。

借金問題の相談に全国対応しているため、さまざまなケースを解決した経験・実績があります。山口県からでも気軽に無料相談を利用してください。上位の事務所から先に見たい方は、下記のボタンから飛べますよ。

借金問題には、人それぞれ理由があります。「家族や会社に知られたくない」「理由を話したくない」など、事情によってはなかなか相談に踏み切れないかもしれません。しかし、そのままでは、より大変な状況になってしまいます。

弁護士事務所では、債務整理を周囲に知られないように最大限配慮してくれます。安心して相談をし、借金問題を早期に解決をしましょう。きっと「もっと早く相談しておけば良かった」と思えるでしょう。勇気を出して、まずは無料相談を活用しましょう。