3Dプリンター用フィラメントの人気おすすめランキング7選【自作もできる?】
2023/01/30 更新
3Dプリンターにはフィラメントが欠かせません。しかし、PLA・PETG・ABSなど種類が豊富であり、素人には素材の違いがわかりにくいです。今回は3Dプリンター用フィラメントの選び方や人気おすすめランキングを紹介します。
目次
本記事では3Dプリンターのフィラメントの人気おすすめ商品を紹介していますが、以下の記事では3Dプリンターの人気おすすめランキングをご紹介しています。ぜひ、本記事とあわせて参考にしてみてください。
Ender3などさまざまフィラメントを知れば製作がより楽しい
フィラメントは3Dプリンターで作品を作るときに使用する材料です。使用しているメーカーの3Dプリンターによってフィラメントの材質や種類は違いますが、だからこそフィラメント選びは非常に重要で悩ましいです。
実は、同じ材質のフィラメントでも、メーカーによって仕上がりの色合いや質感が変わります。そのため、より仕上がりにこだわりたいなら、ABS・PLA・PETGなどフィラメントの特徴を適切に把握して選ばなければなりません。
今回はEnder3など3Dプリンターに使うフィラメントの選び方や人気おすすめランキングを紹介します。ランキングは材質・カラー・直径・加熱温度を基準にして作成しました。購入を悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
【結論コレ!】編集部イチ推しのおすすめ商品
3Dプリンター用フィラメントとは
3Dプリンター用フィラメントとは、データの出力するときに使用する材料で、FDM方式や材料噴射方式の3Dプリンターに使用します。見た目はリールにカラフルな糸が巻きつけられているような外観です。
メーカーによって、あるいは機種によって純正のフィラメントでないと使用できないケースもあるので、3Dプリンターを購入するときには、純正のフィラメント以外でも使用できるかどうかを確認してください。
3Dプリンター用フィラメントの選び方
3Dプリンター用フィラメントは意外と難しいものです。ここでは3Dプリンター用フィラメントの選び方を紹介します。
材質の種類で選ぶ
3Dプリンター用フィラメントは種類が豊富であり、特性も違います。ここではそれぞれの特徴を紹介するので、参考にしてください。
臭いが気になるなら種類が多い「PLAフィラメント」がおすすめ
PLAフィラメントは植物のでんぷん質を原料としたバイオプラスチックです。環境にやさしい素材であり、反りが起こりにくいので作品の形が安定しやすくなります。プラスチック特有の臭いが少ないうえに、価格もリーズナブルなので人気のフィラメント素材です。
ただし、作品が非常に硬くなるので衝撃で壊れやすく、熱に弱い点がデメリットとして挙げられます。扱いやすいので初心者に最適な種類であり、作品の寸法安定性が高いですが、耐熱・壊れにくさを求める作品には不向きな素材です。
強度と耐久性を求めるなら「ABS」がおすすめ
ABSは3Dプリンターの材質としてはポピュラーな材質で、耐薬品性・劣化しにくい・耐衝撃性が高いため、工具や治具の制作に向いています。ただし温度管理が難しく、プリント中の反りとプラスチック特有の臭いがきついです。
高い温度に対応する部品を作りたいなら「ポリカーボネート」がおすすめ
ポリカーボネートは耐衝撃性や靭性にすぐれているだけではなく、高い耐熱性を誇る素材です。高い温度に強い高耐久性の製品を製作できるので、ネジやボルトなどを作成したいときに適しています。
ただし、難易度が高く初心者にはあまりおすすめできない素材です。3Dプリンターはフィラメントによって設定が変わりますが、複雑な設定が必要になります。また、対応している3Dプリンターの種類が少ないので、上級者向きの素材です。
透明な製品を作りたいなら「PETG」がおすすめ
耐衝撃性が高くプリント時の反りもないPETGですが、実はペットボトルに使われる素材です。透明でやわらかな素材なので作品の表面を滑らかにしやすいですが、ペットボトルと同様に、紫外線を浴び続けると脆くなります。
耐熱・耐摩耗性を求めるなら「ナイロンフィラメント」がおすすめ
ナイロンフィラメントは優れた強度と耐衝撃性があり、耐熱性にもすぐれているので、配管などのパイプ素材としても知られています。軽量な部品に交換したい場合に便利であり、金属部品を軽くしたいときなどに最適な素材です。
金属の質感がほしいなら「金属配合フィラメント」がおすすめ
金属の質感は、やっぱり金属系の成分が混ざったフィラメントを使用しましょう。まるで金属のような質感の製品を作成できます。たとえばブロンズ像に似せた作品を作ったり、フィギュアなどでマテリアルな感じを出したいときにおすすめのフィラメントです。
外装やカバーを作るなら耐候性にすぐれた「ASA」がおすすめ
ASA素材は耐候性を高めたい作品制作に向いています。ASAはアクリルレートをブタジエンゴムの代わりに混ぜている素材です。アクリルレートは耐久性・耐候性・耐光性がよく、日光に対する耐性もすぐれているのでカバーや外装の素材にも適しています。
靭性や柔軟性を求めるなら「TPUフィラメント」がおすすめ
TPUフィラメントとはゴム系の材料である熱可塑性ポリウレタンを指します。TPUフィラメントは靭性や柔軟性が高いため、耐衝撃性と高めたい作品の製作に便利です。ただ、造形の難易度が高く、ノズルが詰まるリスクもあります。
木の質感やぬくもりがほしいなら「木材フィラメント」がおすすめ
木材が混ざったフィラメントは木の質感がほしい作品の素材に適しています。しかし、木材が混ざっているため、3Dプリンターのノズルにつまりやすいです。この素材を使う場合は、径の大きいサイズを使用してください。
メーカーで選ぶ
3Dプリンター用フィラメントを製造販売しているメーカーで、とくに人気のおすすめメーカーを3社ご紹介します。
耐久性を考えるなら「FlashForge(フラッシュフォージ)」がおすすめ
FlashForge社の3Dプリンター用フィラメントはAdventhure3と相性がよいです。価格は若干ほかのメーカーよりも高めですが、つまりにくく3Dプリンターが故障しにくいフィラメントとして高い評価を得ています。
硬くて丈夫な作品を作るなら「PRILINE(プリライン)」がおすすめ
PRILINE社のフィラメントは、仕上がりがきれいになるフィラメントです。PLAはメーカーによってやわらかい粘りのあるタイプと、硬くて作品がきれいに作れるタイプがありますが、PRILINE社のフィラメントは硬くて反りにくく、きれいな作品を作れます。
ただし、硬いPLAフィラメントはテーブルから剥がしやすいので、スティックのりなどでテーブルに密着するような工夫をすると剥がれにくくきれいな作品を作れます。価格は高めですがきれいな作品を作りたい方におすすめです。
色を緻密に再現するなら三菱ケミカルメディア(Verbatim)がおすすめ
三菱ケミカルメディアが販売している3Dプリンター用フィラメントは「Verbatim」ブランドです。色が豊富なので好みのフィラメントで理想に近い作品を作れます。価格は安めで、3000円程度で購入可能です。
価格で選ぶ
3Dプリンターのフィラメントはキロ単位で販売されています。ここでは価格帯での選び方を紹介するので、チェックしてみてください。
大量に使うなら「安い」フィラメントがおすすめ
頻繁に作品を作る方におすすめな価格帯は、1500円~2000円クラスの安いフィラメントです。このタイプは大量に購入しやすいので、練習したいときにも適しています。ただ、購入するフィラメントの質には注意してください。
あまりにも安すぎるフィラメントを使うと、目詰まりを起こすだけでなく、絡んだり反ってしまうなどの不良が出る可能性が高いです。また、保存状態が悪いと湿気を吸って溶けてしまう可能性もあるので、格安のフィラメントは短期間で使いきりましょう。
安定性を求めるなら「2000円~3000円」がおすすめ
1Kgで2000円~3000円は3Dプリンター用フィラメントとしては一般的な価格であり、このクラスのフィラメントは安定性もよく、作品の仕上がりにバラつきが出にくいです。もちろんメーカーによって同じ材料でも若干特性に違いが発生する可能性もあります。
失敗や故障を避けるなら「3000円以上」がおすすめ
3000円以上のフィラメントは、目詰まりしにくく作品もきれいに仕上がりやすいです。このタイプのフィラメントは失敗や3Dプリンターが故障するリスクが低いため、安定的に作業を行いたい方に適しています。
Amazonなどで購入するなら「口コミ」を確認
3Dプリンターのフィラメントは素人だと素材の違いがわかりにくく、実際に使用してみるとイメージと違う結果になるケースも多いです。そのため、Amazonなど通販で購入するなら、口コミなどで使用感を必ず確認しましょう。
3Dプリンター用フィラメントの人気おすすめランキング7選
PRILINE(プリライン)
3Dプリンター用 TPU FLEX弾性樹脂フィラメント
TPUフィラメント特有の強度と柔軟性で自作用としてAmazonでも人気の種類
弾性樹脂タイプの3Dプリンター用TPUフィラメントです。適度な柔軟性があり、耐久性がほしい作品の製造に向いています。子どものおもちゃなどを作るときにもおすすめです。価格も安いので常備にも適しています。
強度も高いため、Amazonでも自作用3Dプリンターフィラメントとして人気が高い商品です。カラーバリエーションも豊富であり、30日間の保証もついているので、安心して使用できます。理想的なフィラメントを探している方におすすめです。
材質 | 熱可塑性ポリウレタン | カラー | ブルー・イエロー・オレンジ・ピンク・グレー・ホワイト・ブラック・レッド・グリーン |
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直径 | 1.75mm | 加熱温度 | 190~210度 |
TINMORRY(ティンモリー)
3DプリンターフィラメントマットPLA
色の種類が豊富で質感が美しい滑らかなフィラメント
一般的なPLA素材のフィラメントとの大きな違いは美しい質感です。光沢がないので高級さを感じさせる作品に仕上がります。ノズル詰まりがしにくく絡みにくいうえに、密着性が高いので制作に安定性を求める方におすすめです。
カラーの種類も豊富に楽しめます。環境に悪い有害ガスが発生しないので、安心して屋内で3Dプリンターを使えます。良質なアメリカ製の材料を100%使っているので、品質は折り紙付きです。ぜひチェックしてみてください。
材質 | マットPLA | カラー | マットブラック・マットホワイト・アイアングレー・アーミーグリーン・カーキ |
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直径 | 1.75mm | 加熱温度 | 180~200度 |
TINMORRY(ティンモリー)
3dプリンタ用造形材料 フィラメント
ABSのような質感が特徴的な目詰まりしにくいPLAフィラメント
生分解性に優れたPLA素材の3Dプリンター用フィラメントです。通常のPLA素材フィラメントと比較して、およそ8倍以上の耐衝撃性を誇ります。そのため、反りにくく機械的特性がすぐれており、作品の質向上が可能です。
ABSのように使えるので、ちょっとしたネジなど、小さい部品の製造に最適です。ちなみにフィラメントが巻いてあるプーリーは、段ボール製なので環境にやさしく、使い終わったら古紙段ボールとして処分できます。
材質 | PLA | カラー | ブラック |
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直径 | 1.75mm | 加熱温度 | 190~220度 |
3Dプリンター用フィラメントのおすすめ商品比較一覧表
商品 | 画像 | 商品リンク | 特徴 | 材質 | カラー | 直径 | 加熱温度 |
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![]() |
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ABSのような質感が特徴的な目詰まりしにくいPLAフィラメント |
PLA |
ブラック |
1.75mm |
190~220度 |
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|
楽天 Amazon ヤフー |
色の種類が豊富で質感が美しい滑らかなフィラメント |
マットPLA |
マットブラック・マットホワイト・アイアングレー・アーミーグリーン・カーキ |
1.75mm |
180~200度 |
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楽天 Amazon ヤフー |
TPUフィラメント特有の強度と柔軟性で自作用としてAmazonでも人気の種類 |
熱可塑性ポリウレタン |
ブルー・イエロー・オレンジ・ピンク・グレー・ホワイト・ブラック・レッド・グリーン |
1.75mm |
190~210度 |
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楽天 Amazon ヤフー |
メーカーを選ばないうえに互換性が高くもつれにくい |
PLA |
ホワイト・レッド・グレー・ピンク・シルバー・グリーン |
1.75mm |
195~250度 |
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楽天 Amazon ヤフー |
3Dプリンター用の環境に配慮した高密度の純正材料 |
PLA |
ブラック・ホワイト・グリーン・グレー |
1.75ミクロン |
200~230度 |
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多様なFDM3Dプリンターに対応するEnder3の安いPLAフィラメント |
PLA |
ブラック・ホワイト・イエロー・レッド・ブルー |
1.75mm |
210℃〜230℃ |
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楽天 Amazon ヤフー |
透明感のある光沢が特徴的なPETGフィラメント |
PETG |
グリーン・イエロー・レッド・ブルー |
1.75mm |
220℃〜240℃ |
通販サイトの最新売れ筋ランキングもチェック!
各通販サイトの売れ筋ランキングもぜひ参考にしてみてください。
※上記ランキングは、各通販サイトにより集計期間・方法が異なる場合がございます。
使用後・交換後のフィラメントの保管に乾燥材を使用する理由
フィラメントを交換・保管するときには、ドライボックスを利用します。このとき、湿度の低い乾燥した場所で保管しましょう。ただ、フィラメントの素材によっては加熱器を使用して保管する必要があります。
しかし、加熱器は電気代などのコストがかかるため、シリカゲルなどの乾燥剤を用いて湿気からフィラメントを守りましょう。完璧な除湿は難しいので、開封後は早めに使い切るよう心がけてください。
3Dプリンター用フィラメントのよくあるトラブル
ここでは、フィラメントのよくあるトラブルと、その解決方法をご紹介します。実際に使用するときの参考にしてください。
フィラメントが出ない
フィラメントが出ない理由は大きくわけると2つあります。「ノズルがつまっているから出ない」と「フィラメントがチューブのなかでつまっているから出ない」です。ノズルがつまっている場合は、温度を上げてノズル内のフィラメントを溶かします。
溶けたらノズル用のニードルでクリーニングすればOKです。フィラメントがチューブのなかでつまっている場合は、フィラメントが折れている可能性があるので、チューブを外してつまっているフィラメントを取り出せば直ります。
フィラメントが丸まってつまる
フィラメントが丸まってつまる原因は、ノズルの温度が高くてチューブにその熱が伝わるからです。チューブに熱が伝わると思いもしなかった部分でフィラメントがやわらかくなり、チューブにつまります。これが丸まってつまる現象の原因です。
この場合の解決方法には、ノズルの温度を調節する・印刷速度を早めてみる・ファンの設定を強くしてみるなどがあります。また、つまってしまったフィラメントは、温めて取り出せばつまりが直ります。
フィラメントの強度と硬さの関係
強度が高いフィラメントでも作品が頑丈に仕上がるわけではありません。硬めのフィラメントはきれいな形に仕上がりますが、衝撃には弱い傾向があります。だから衝撃で簡単に欠けない柔軟な素材と使い分けてください。
自作フィラメントは作れないものなのか?
フィラメントを自作できたらと考える方もいますが、現段階で製品化しているものはありません。ただ、海外ではフィラメントを作る機械を自作するユーザーが現れているので、設計図を手に入れて自作フィラメント抽出機を自作する方法はあります。
まとめ
ここまで、3Dプリンター用フィラメントの特徴・選び方そしておすすめのフィラメントを6つ紹介しました。フィラメントは素材にこだわるだけでも、作品の仕上がりを大きく左右します。ぜひこだわってみてください。
本サービス内で紹介しているランキング記事はAmazon・楽天・Yahoo!ショッピングなどECサイトの売れ筋ランキング(2023年01月30日)やレビューをもとに作成しております。
生分解性に優れたPLA素材の3Dプリンター用フィラメントです。通常のPLA素材フィラメントと比較して、およそ8倍以上の耐衝撃性を誇ります。そのため、反りにくく機械的特性がすぐれており、作品の質向上が可能です。
ABSのように使えるので、ちょっとしたネジなど、小さい部品の製造に最適です。ちなみにフィラメントが巻いてあるプーリーは、段ボール製なので環境にやさしく、使い終わったら古紙段ボールとして処分できます。