3Dプリンター用フィラメントの人気おすすめランキング5選【自作もできる?】
2022/06/26 更新
目次
最適なフィラメントを選んでフィギュアや小物づくりを楽しもう!
フィラメントは3Dプリンターで作品を作るときに使用する材料です。使用している3Dプリンターによって、使用できるフィラメントの材質や種類が違うものですが、同じ材質のフィラメントでも、メーカーによって多少仕上がりの色合いや質感が変わります。
理想的な色や質感に仕上がると、作り手のテンションも上がるもの!だからこそ、フィラメント選びは非常に重要で悩ましいところです。そこでこの記事では、3Dプリンター用のフィラメントの種類・材質の他に、強度や保管方法などについてもご紹介します。
なぜならフィラメントの保管方法や乾燥対策、交換するときに気を付ける点など、気を使わなければならない問題もあるからです。今現在、フィラメントの選び方でお悩みの方は、ぜひ購入の際の検討材料にしてください。
本記事では3dプリンターのフィラメントに関してご紹介していますが、以下の記事では3dプリンターの人気おすすめランキングをご紹介しています。是非、本記事と併せて参考にしてみてください。
3Dプリンター用フィラメントとは
3Dプリンター用フィラメントとは、データの出力するときに使用する材料で、FDM方式や材料噴射方式の3Dプリンターに使用します。見た目はリールにカラフルな糸が巻き付けられているように見えます。これを3Dプリンターにセットして作品を作るわけです。
気を付けなければならないのは、メーカーによって、あるいは機種によって純正のフィラメントでないと使用できないケースもあるので、3Dプリンターを購入する際には、純正のフィラメント以外でも使用できるかどうかを確認するのをおすすめします。
3Dプリンター用フィラメントの選び方
ここでは選び方を解説しますが、先にランキングが気になる方は下のボタンをクリック!
3Dプリンター用フィラメントは意外と難しいものです。ここでは選び方を紹介します。自分にピッタリな商品を選ぶのにお役立てください。
材質の種類で選ぶ
3Dプリンター用フィラメントは種類が豊富です。それぞれの材質の特徴を紹介します。
臭いが気になる方には「PLA」がおすすめ
PLAは植物のでんぷん質を原料としたバイオプラスチックです。環境に優しい素材で、作った作品の形が安定しています。これは反りが起こりにくいからで、何よりもプラスチック独特の臭いが少ないのが特徴で、価格も低価格で人気の素材です。
ただし、作品は非常に硬いので衝撃で壊れやすい点や、熱に弱い点がデメリットとしてあげられます。扱いやすいので初心者に最適な材質で、作品の寸法安定性が高いですが、耐熱・壊れにくさを求める作品には不向きな素材です。
強度と耐久性を求める方には「ABS」がおすすめ
ABSは3Dプリンターの材質としてはポピュラーな材質で、強度や耐久性の高い製品を作るのに向いています。ただし温度管理が難しいのが難点で、そこさえ抑えておけば非常に優れた素材です。
気を付けなくてはならない点としては、プリント中の反りとプラスチック独特の臭いがきつい点です。それ以外は耐薬品性・劣化しにくい・耐衝撃性が高いので、工具や治具などを作るのに向いています。
高い温度に対応する部品を作りたいなら「ポリカーボネート」がおすすめ
ポリカーボネートは耐衝撃性や靭性に優れているだけではなく、高い耐熱性を誇る素材です。高い温度に強い高耐久性の製品を作れるので、ネジやボルトなどを作成するのに適しています。
ただし、難易度が高く初心者にはあまりおすすめできない素材です。3Dプリンターはフィラメントによって設定が変わりますが、複雑な設定が必要になります。他にも対応している3Dプリンターの種類が少ないので、上級者向きの素材です。
透明な製品を作りたい方には「PETG」がおすすめ
耐衝撃性が高くプリント時の反りもないのがPETGですが、実はこの素材はペットボトルの素材として有名で、透明で柔らかな素材なので作品の表面を滑らかにするのも容易です。ただしペットボトルと同様に、紫外線を浴び続けると脆くなります。
お子さんのおもちゃなどを作るときには避けた方が良いです。デメリットは柔らかいので傷つきやすい点、そして紫外線に弱い点くらいで、他のデメリットは見当たりませんが、造形中に糸引き現象が起こりやすい素材なので、丁寧に取り除くのをおすすめします。
耐熱・耐摩耗性を求めるなら「ナイロンフィラメント」がおすすめ
ナイロンフィラメントは優れた強度と耐衝撃性があり、耐熱性にも優れているので、配管などのパイプ素材としても知られています。軽量な部品に交換したい場合に活用され、例えば金属部品を軽くしたいときなどに最適な素材です。
金属の質感が欲しい方は「金属配合フィラメント」がおすすめ
金属の質感は、やっぱり金属系の成分が混ざったフィラメントを使用しましょう。まるで金属のような質感の製品を作成できます。例えばブロンズ像に似せた作品を作ったり、フィギュアなどでマテリアルな感じを出したいときにおすすめのフィラメントです。
外装やカバーを作るなら耐候性に優れた「ASA」がおすすめ
ASA素材のフィラメントは耐候性に優れている製品に向いています。ASAはアクリルレートをブタジエンゴムの代わりに混ぜている素材で、アクリルレートは耐久性・耐候性・耐光性が良く、日光に対する耐性も優れているのでカバーや外装の素材としておすすめです。
木の質感やぬくもりが欲しい方は「木材フィラメント」がおすすめ
木材が混ざったフィラメントは木のぬくもり、木の質感が欲しい作品の素材として最適です。しかし、気を付けなくてはならないのは木材が混ざっているためノズルに詰まりやすく径の大きいサイズを使用するのをおすすめします。
メーカーで選ぶ
3Dプリンター用フィラメントを製造販売しているメーカーの中で、特に人気のおすすめメーカーを3社ご紹介します。
耐久性を考えるなら「FlashForge」
FlashForge社の3Dプリンター用フィラメントはAdventhure3と相性が良く、価格は若干ほかのメーカーよりも高めですが、詰まりにくく3Dプリンターが故障しにくいと評判の良いフィラメントです。
詰まりにくいだけではなく安定性も高いフィラメントです。高くても入門用に最適なので、慣れてきて要領がわかったら、コストを考えて他のメーカーのフィラメントにしても良いかもしれません。
硬くて丈夫な作品を作るなら「PRILINE」
PRILINE社のフィラメントは、仕上がりがキレイなフィラメントです。PLAはメーカーによって柔らかい粘りのあるタイプと、硬くて作品がキレイに作れるタイプがありますが、PRILINE社は硬くて反りにくく、キレイな作品を作れます。
ただし、硬いPLAフィラメントはテーブルから剥がやすいので、スティックのりなどでテーブルに密着するような工夫をすると剥がれにくくキレイな作品を作れます。価格は高めですがキレイな作品を作りたい方におすすめです。
色を緻密に再現するなら三菱ケミカルメディア株式会社(Verbatim)
三菱ケミカルメディア株式会社が販売している3Dプリンター用フィラメントは「Verbatim」ブランドです。色が豊富なので好みのフィラメントで理想に近い作品を作れます。価格は安めで、3000円台で購入でき、特性は「硬い」「精度が良い」「反りやすい」です。
三菱ケミカルメディア株式会社から発売されているフィラメントは、PLAやABSがあります。
価格で選ぶ
3Dプリンターのフィラメントはキロ単位で販売されています。ここでは価格帯での選び方を紹介します。
大量に使う方は「安い」フィラメントがおすすめ
初めて3Dプリンターを触る方は、頻繁に作品を作るかと思います。頻繁に作品を作る方におすすめなのは、1500円~2000円クラスの安いフィラメントで、たくさん練習するのがおすすめです。ただし気を付けなければならない点もあります。
それはあまりにも安すぎるフィラメントを使うと、目詰まりや絡んだり反ってしまうなどの不良が出る可能性がある点です。また、保存状態が悪いと湿気を吸って溶けてしまう可能性もあるので、格安のフィラメントは短期間に使いきりましょう。
安定性を求める方には「2000円~3000円」がおすすめ
1Kgで2000円~3000円は3Dプリンター用フィラメントとしては一般的な価格で、このクラスのフィラメントは安定性も良く、作品の仕上がりにバラつきが出にくいです。もちろんメーカーによって同じ材料でも若干特性に違いがあるかもしれません。
失敗が怖い!故障が少ない方が良いなら「3000円以上」がおすすめ
3000円以上のフィラメントは、目詰まりしにくく作品もキレイに仕上がる傾向にあるようです。3000円以下のフィラメントは失敗しやすく、初心者の方の場合はできるだけ失敗を避けたいかと思いますので3000円以上のフィラメントをおすすめします。
3Dプリンター用フィラメントの人気おすすめランキング6選
TINMORRY
【TINMORRY】3dプリンタ用造形材料 フィラメント
ABSのような質感の目詰まりしにくい人気のPLAフィラメント
生分解性に優れたPLA素材の3Dプリンター用フィラメントです。なんといってもこのフィラメントは、通常のPLA素材のフィラメントのおよそ8倍の耐衝撃性で、反りにくく機械的特性が優れています。
ABSのように使えるので、ちょっとしたネジなどの部品の製造にピッタリです。ちなみにフィラメントが巻いてあるプーリーは、段ボール製なので環境に優しく、使い終わったら古紙段ボールとして処分できます。
材質 | PLA | カラー | ブラック |
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直径 | 1.75mm | 加熱温度 | 190~220度 |
3Dプリンター用フィラメントのおすすめ商品比較一覧表
商品 | 商品リンク | 特徴 | 材質 | カラー | 直径 | 加熱温度 | |
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1
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【TINMORRY】3dプリンタ用造形材料 フィラメント |
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ABSのような質感の目詰まりしにくい人気のPLAフィラメント |
PLA | ブラック | 1.75mm | 190~220度 |
2
|
TINMORRY 3DプリンターフィラメントマットPLA |
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色の種類が豊富で質感が美しい滑らかなフィラメント |
マットPLA | マットブラック・マットホワイト・アイアングレー・アーミーグリーン・カーキ | 1.75mm | 180~200度 |
3
|
3Dプリンター用 TPU FLEX弾性樹脂フィラメント |
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30日間保証付き!安いのに強度と柔軟性のある素材 |
熱可塑性ポリウレタン | ブルー・イエロー・オレンジ・ピンク・グレー・ホワイト・ブラック・レッド・グリーン | 1.75mm | 190~210度 |
4
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3Dプリンターフィラメント ホワイト |
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メーカーを選ばない!互換性が高くもつれにくいので初心者にぴったり |
PLA | ホワイト・レッド・グレー・ピンク・シルバー・グリーン | 1.75mm | 195~250度 |
5
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3Dプリンター用 フィラメント PLA |
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3Dプリンター用の環境に配慮した高密度の純正材料! |
PLA | ブラック・ホワイト・グリーン・グレー | 1.75ミクロン | 200~230度 |
6
|
Creality 3DプリンターフィラメントPLA |
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ほどんどのFDM3Dプリンターに対応するフィラメント |
PLA | ブラック、ホワイト、イエロー、レッド、ブルー | 1.75mm | 210℃〜230℃ |
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※上記ランキングは、各通販サイトにより集計期間・方法が異なる場合がございます。
使用後・交換後のフィラメントの保管に乾燥材を使用する理由
フィラメントを交換・保管するときには、ドライボックスに入れて保管します。このとき、湿度の低い乾燥した場所に保管するのが望ましいです。フィラメントが湿度に弱く、中には加熱器の中に保存するケースもあります。
しかし、加熱器を使用するのは電気代などのコストがかかる方は、シリカゲルなどの感想剤を用いて湿気からフィラメントを守りましょう。でも完璧に除湿して保管するのは難しいので、開封後は早めに使い切るよう心がけるのをおすすめします。
3Dプリンター用フィラメントのよくあるトラブル
ここでは、フィラメントのよくあるトラブルと、その解決方法をご紹介します。
フィラメントが出ない
フィラメントが出ない理由は大きく分けると2つあります。ひとつはノズルが詰まっているから出ない、もう一つはフィラメントがチューブの中で詰まっているから出ないです。ノズルが詰まっている場合は、温度を上げてノズルの中のフィラメントを溶かします。
溶けたらノズル用のニードル(付属している)でクリーニングすればOKです。フィラメントがチューブの中で詰まっている場合は、フィラメントが折れている可能性があるので、チューブを外して詰まっているフィラメントを取り出せば詰まりはなおります。
フィラメントが丸まって詰まる
フィラメントが丸まって詰まる原因は、ノズルの温度が高くてチューブにその熱が伝わるからです。チューブに熱が伝わると思いもしなかった部分でフィラメントが柔らかくなり、チューブの太さピッタリの太さになってしまいます。これが丸まって詰まる現象の原因です。
解決方法としては、ノズルの温度を調節する、印刷速度を早めてみる、ファンの設定を強くしてみるなどがあり、詰まってしまったものに関しては、温めて取り出せば詰まりはなおります。
フィラメントの強度と硬さの関係
フィラメントは強度が高いから作品が頑丈に仕上がるわけではありません。例えばペットボトルはハサミで簡単に切れますし、手で簡単につぶせたりしますが、決して硬いわけではありません。もしも手が滑って落ちてしまっても簡単には割れないです。
これがガラス瓶だったとしたら、硬くて手で簡単に曲げられないけれど、衝撃には弱くなってしまいます。3Dプリンターのフィラメントも同じで、硬めのフィラメントだと形はキレイに仕上がりますが、衝撃には弱い傾向にあるのです。
なので、作成する作品がどのように使われるものなのかによって、衝撃で簡単に欠けたりしない柔軟さのあるフィラメントと、硬めのフィラメントをしっかり使い分けるのがおすすめです。
自作フィラメントは作れないものなのか?
フィラメントを自作できたらと誰でも考えると思います。例えば失敗した作品をペレットにして、再びフィラメントとして再利用できたらリサイクルできて環境にも優しく、実際にそんな夢のようなフィラメントの自作ツールの開発は行われてきました。
現段階で製品化しているものはなく、自作フィラメントを作れるのはもう少し先の話かもしれません。ただ、海外ではフィラメントを作る機械を自作するつわものが現れているので、設計図を手に入れて自作フィラメント抽出機を自作しても楽しいですね。
まとめ
ここまで、3Dプリンター用フィラメントの特徴・選び方そしておすすめのフィラメントを5つご紹介しました。まだまだ感染対策が必要な時期なので、ぜひこの機会を利用して趣味で心を満たしましょう。この記事でそのお手伝いができれば幸いです。
ランキングはAmazon・楽天・Yahoo!ショッピングなどECサイトの売れ筋ランキング(2022年06月26日)やレビューをもとに作成しております。
PLAは植物由来のプラスチック素材で、無毒・無煙・無刺激・分解しやすい素材です。このため子供用のおもちゃの作成などにも適しています。柔軟性が高いため印刷中の反り返りが少なく、非常に作業しやすいです。