雪山でのアウトドアレジャーであるスノーボードを安全に行うためには、様々な装備が必要です。スノーボードグローブもその1つですが、ウェアやブーツに比べて、品質や機能にこだわって選ぶという人は少ないのではないでしょうか。

しかし、スノーボードグローブはさまざまなメーカー・ブランドから販売されており、商品によって素材や形状なども異なります。また、購入前に選び方のポイントをチェックしておきましょう。

そこで今回はスノーボードグローブの選び方やおすすめ商品ランキングをご紹介します。ランキングは形状・防水透湿性・保温性を基準に作成しました。人気のエビス・ボリュームグローブなどのブランドの手袋も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

スノーボードグローブを選ぶ際は、まず形状や防水性・保温性など安全に直結するポイントに着目しましょう。付属機能や有名なメーカーもチェックすると、お気に入りの製品が見つかりやすいです。

【目次】

• 形状の種類で選ぶ
• 紛失防止機能で選ぶ
• 機能性で選ぶ
• サイズで選ぶ
• 素材で選ぶ
• 「ウェアに合わせたデザイン」ならコーディネートしやすい
• メーカー・ブランドで選ぶ
• 「価格」も忘れずにチェック

スノーボードグローブは指を入れる部分の形状によって種類があります。ハーフパイプなどで使用するパイプグローブと、通常のゲレンデ用グローブの違いも確認しておきましょう。

【目次】

• 保温性が高くレディースも豊富「ミトングローブ」
• 作業がしやすく初心者にもおすすめ「5本指グローブ」
• ミトンと5本指の中間の特徴を持つ「3本指グローブ・トリガータイプ」
• ハーフパイプやパークで使用する「パイプグローブ（パークグローブ）」

指を入れる部分が親指とその他の指の2分割になったミトングローブは、保温性が高い点が特徴です。また、縫い目が少ない分、耐久性が高く破れにくいというメリットもあります。おしゃれなデザインの製品が多く、レディース用も多く展開されています。

一方で、すべての指を自由に動かせないため、紐を結んだり、小銭など小さなものを拾ったりする作業は不向きです。ファスナーで指先だけ出せる製品もあるので、チェックしてみましょう。

指を入れる部分がすべて独立した5本指グローブは、指を自由に動かせるため、バインディングの取り外しや、スマートフォンの使用などがスムーズにできます。グローブを着用したままの作業に慣れていない初心者にもおすすめです。

一方で、指先に摩擦がかかる機会が多いため、耐久性が低く穴が空きやすいと言われています。また、ミトングローブに比べて表面積が大きいため、熱が逃げやすく保温性が弱い点も注意しましょう。

3本指グローブはトリガーグローブやロブスターとも呼ばれ、指を入れる部分が親指、人差し指、その他の指で3分割されています。自由に動かせるのは親指と人差し指だけですが、バインディングの取り外し程度なら問題なくこなせます。

3本指部分はミトンのような形状で、保温性が高い点もメリットですが、ミトンと同様に指が動かしづらいです。また、3本指グローブは普段は手にしない形状であるため、使い始めは違和感が強いことがあります。

パイプグローブはパークグローブとも呼ばれ、ハーフパイプや自由にアクションを楽しむパークで滑るときに使用します。ジャンプなど通常のゲレンデよりハードな動きが多くなる場面で使用するため、保温性よりも通気性を重視した素材でできています。

パイプグローブは、春先など暖かい時期のゲレンデでも使用できます。ただし、中綿が無い製品もあり、真冬のゲレンデでの使用には不向きです。生地が薄く中綿が無い分、低価格ですが、通常のゲレンデ用とは用途が異なるので、間違わないようにしましょう。

スノーボードグローブをつけたままでは、指先を使う作業がしにくいため、ゲレンデではグローブを外す機会が多くあります。外したときに落としたり置き忘れないよう、紛失防止機能があると便利です。

ジョイント付きのスノーボードグローブなら、脱いだ時に左右を結合できるので、紛失防止に役立ちます。ジョイントは、グローブの側面についたプラスチック製のフックのようなパーツです。小さいので着脱や使用時にも、ほとんど邪魔になりません。

グローブリーシュはグローブの裾に取り付けられた輪状になった紐で、手首に通して使用します。一時的にグローブを脱いだとき、落下を防いで紛失防止につながります。また、脱いだグローブを手に持つ必要がないので、両手が自由に使える点もメリットです。

グローブリーシュを手首にかけず、裾からたらしたまま使用すると、リフトや障害物にひっかける危険があるので、グローブリーシュ付きの製品は正しく使用しましょう。グローブリーシュは単品でも市販されており、後から取り付け可能です。

スノーボードを快適に楽しむための、便利機能を搭載した製品もチェックしておきましょう。使用できるツールが限られるゲンレデでは、ちょっとした機能でも重宝しますよ。

【目次】

• 着脱の手間が省ける「スマホ操作可能」
• 小銭の収納に便利な「小物入れ付き」
• 片手で簡単「ゴーグルワイパー付き」
• 使い勝手がよい「指が出せる」構造
• 耐水圧が心配な方は「10,000mm以上」がおすすめ
• 透湿性重視なら「5,000g/平方メートル以上」がおすすめ
• 保湿性なら「中綿が多いグローブ」がおすすめ
• スノボー以外でも使いたい方は「インナーグローブが外せるタイプ」がおすすめ

グローブをつけたまま、スマートフォンやタブレットなどのタッチパネル操作が可能な製品なら、着脱の手間が省けて便利です。ゲレンデで着信があっても、すぐに通話や返信が可能な上、操作中に外気温で手が冷たくなるのを防ぎます。

タッチパネル操作が可能な部分には、人体から発せられる微弱な静電気を通す導電性繊維が用いられています。5本指すべてで操作可能な製品の他、人差し指と親指だけ可能な製品もあります。ミトン型は親指だけ操作可能な製品が多いです。

スノーボードの最中は、バッグやポーチを持ち歩けないので、スノーボードグローブに小物入れがあると便利です。小物入れは手の甲部分に取り付けられているものが多く、小銭やリフト券、鍵などの収納に適しています。

スノーボード中にゴーグルに水滴や雪、氷の粒がついて視界が悪くなることがあります。そのようなときに、水滴をさっと払えるゴーグルワイパー付きのグローブがあると便利です。視界が気になりやすい方はゴーグルワイパー付きグローブをチェックしてください。

スノーボードゴーグルは快適にスノーボードを楽しむ上でも重要なアイテムです。以下の記事では、スノーボードゴーグルの人気おすすめランキングを紹介しています。ぜひご覧ください。

ミトングローブは指先を使う細かい作業が苦手ですが、指が出せるファスナー付きなら、不便さを軽減できます。ファスナーは手の甲や側面に取り付けられているものが多く、グローブを外すことなく、指だけを外に出すことが可能です。

スノーボードグローブの場合、一般的に表生地の耐水圧が10,000mm以上あれば十分な防水性が得られると言われています。内側が濡れると、濡れた部分から体温が奪われたり保温性を高める空気の層が失われたりするので、耐水圧はしっかりチェックしましょう。

生地の内側の水蒸気を、外に逃がす性質を透湿性と呼びます。透湿性が高い製品は、汗で蒸れにくく快適な履き心地を実現します。スノーボードグローブでは、一般的に5,000～8,000g/平方メートル/24hあれば効果を実感できると言われています。

真冬の雪上で使用するスノーボードグローブは、中綿入りで保温性が高いのが特徴です。スノーボードグローブには、天然ダウンと違って水濡れに強く、かさばらない化学繊維の中綿が主流です。

中綿が多いほど保温性が高くなりますが、かさばって指が動かしにくくなります。人気のメーカーからは、独自に開発した高性能化繊ダウンを使用し、機能性と保温性を両立させた製品も販売されているので、チェックしてみましょう。

スノーボードグローブの手に直接触れる部分は、インナーまたはライナーと呼ばれ、本体から取り外しできる製品もあります。インナーのみでも使用できるので、春先の暖かい時期や体を動かして体温が上昇したときなど、気温や体温に合わせて調節できます。

また、手汗などで濡れても、インナーだけ交換すれば済むので、汗をかきやすい男性にもおすすめです。また、インナーのみ取り出して洗濯できるので、清潔に保てます。グローブ全体が濡れた場合も、インナーと本体を分けられるので乾きが早い点もメリットです。

一方で、インナーに本体を重ねたときにフィットしづらく、一体型に比べて細かい作業がしにくいです。また、インナーと本体を別にしたときに、どちらかを紛失しないよう注意が必要です。

スノーボードグローブにもサイズがあります。左手の生命線の起点からぐるっと1周した手囲いの長さと、手のひらの付け根から中指の先までの長さがおおよその目安です。

フィット感のあるスノーボードグローブは、握ったり掴んだりする作業に支障が出にくくなります。きつすぎると、血行が悪くなって手が冷えたり、指の動きが制限されて逆に作業に支障が出たりするので注意しましょう。

指先に1cmほど余裕を持たせると、空気の隙間によって保温性が高くなり、インナーグローブも付けやすくなります。サイズが大きすぎると、逆に保温性が落ちたり物を掴みにくくなったりします。ネット通販で購入する場合は、細かいサイズまで確認しておきましょう。

スノーボードグローブは外側のシェルという部分と肌に触れるインナー部分、その中間のフィルム部分で構成されています。それぞれに機能的な生地が使用されているのが特徴です。

【目次】

• 保温性・耐久性が高い「レザー（天然皮革）」
• 価格が安い「合成皮革」
• 柔らかく履きやすい「合成繊維」
• 動きやすく初心者にもおすすめ「ネオプレーン」
• 防水性・透湿性に優れる「ゴアテックス」

レザーは保温性が高く、摩耗に強いため、スノーボードグローブのシェルに適した素材です。手入れしながら使用すれば、10年近く使える製品もあります。また、グリップ力が高く、物を掴むなど作業がしやすい点もポイントです。

一方で、レザーは油分が少なくなると劣化するので、オイルでメンテナンスする必要があります。また、革製品は水に弱く、ワックスなどで撥水処理を行ってから使用しましょう。手間がかかりますが、経年変化を楽しむならレザーグローブがおすすめです。

見た目がレザーそっくりの合成皮革は、布にポリウレタン樹脂など特殊な樹脂を塗布した素材です。水に濡れてもさっと拭いて乾燥させるだけで済むので、レザーよりもメンテナンスの手間がかかりません。価格も安いので気軽に購入できます。

一方で、レザーのような保温性や耐久性は期待できず、経年劣化によって破れたりひび割れたりしやすいです。レザーと違って水濡れに強いので、雨天時や春先の雪が湿った時期におすすめです。

シェルにポリエステルやナイロンなどの合成繊維を使用したスノーボードグローブは、柔らかく履きやすいのが特徴です。耐水圧に注目して、表面が撥水加工され防水性が高いものを選びましょう。

合成繊維のスノーボードグローブは、レザー素材に比べて、保温性や耐久性が十分ではありません。本州の比較的暖かい地域のゲレンデや、春先の気温の高い時期の使用におすすめです。

合成ゴムの1種であるネオプレーンは、保温性や防水性に優れており、ダイビングのウェットスーツなどにも採用されています。スノーボードグローブでは、シェル素材として多く見られ、伸縮性があるので動きやすく初心者にも人気です。

ネオプレーンはアウトドアの様々な環境に適した素材ですが、汗で蒸れやすい点に注意が必要です。フィルムに透湿性が高い素材を使用したものを選ぶと、快適に過ごせるでしょう。

外側からの水分の侵入を防ぎ、内側からの水蒸気の蒸発を促すゴアテックスは、機能性フィルムとして人気の素材です。汗をかいてもグローブの中が蒸れにくく、春先の暖かい時期まで活躍します。

スノーボードグローブも、ウェアと同様に見た目やデザインにこだわりたい方も多いと思います。基本的には色や柄をウェアと合わせるとコーディネートがまとまりやすいので、初心者にもおすすめです。

ウェアをレンタルする場合は、どのようなデザインにも合いやすい黒やグレーなどのグローブがおすすめです。好みのデザインが選べるウェアを購入するなら、以下の記事でスノボウェアの人気おすすめランキングを紹介しています。参考にしてみてください。

老舗ブランドや国内のメーカーなど、信頼できるメーカーのスノーボードグローブなら、品質や安全面で安心できますね。スノーボードグローブを扱う有名メーカーを紹介します。

【目次】

• 高品質なレザーグローブが人気のブランドなら「HESTRA（ヘストラ）」
• akシリーズで評判「BURTON（バートン）」
• 日本人の手に馴染みやすい「e'bs（エビス）」
• 機能性とおしゃれなデザインで人気「VOLUME GLOVES（ボリュームグローブ）」
• デザイン性重視なら「DAKINE（ダカイン）」がおすすめ

スウェーデンの老舗ブランドであるヘストラは、1930年代より厳しい環境にも耐えられる林業用グローブを製造しています。現在でも、高品質なレザーグローブは、山岳用やスキー・スノーボード用として高い評価を得ています。

バートンは世界的にシェアを占めるスノーボード用品メーカーで、プロのスノーボーダーやトップアスリートからも支持を集めています。リーズナブルなビギナー向けから、最新技術を取り入れた高価格帯製品まで、ラインナップが豊富な点が特徴です。

特に評判が高い[ak]シリーズは、アラスカのような厳しい環境でも耐えられる機能性の高さが信頼されています。シンプルでスタイリッシュなデザインもポイントです。豊富なラインナップから選びたい方におすすめします。

エビスは1994年にスタートした日本のスノーボード用品ブランドです。海外メーカーと異なり、日本人の手に合いやすいよう設計されているので、フィット感を重視したい人におすすめです。

スタンダードな製品から、ユニークなカラーリングのものなど、デザインが豊富で女性からも人気があります。ネット通販やアウトドア用品店などで手に入りやすい点もメリットです。

ボリュームグローブはゲレンデ用やハーフパイプ用、バックカントリー用などラインナップが豊富な国内ブランドです。長時間使用しても濡れにくく、防水性と透湿性に優れた製品で知られます。おしゃれな配色や限定プリント柄など、デザイン性の高さにも注目です。

おしゃれなスノボ用グローブがほしい方は、ダカインがおすすめです。ダカインはスキー・スノーボード・サーフィンなどのエクストリームスポーツアイテムを取り扱うブランド。デザインがおしゃれなスノボ用グローブを多く取り扱っています。

スノーボードグローブの価格が自分の予算に合っているのかもチェックしましょう。スノーボードグローブの価格は、2,000〜20,000円くらいのものまでさまざまです。機能性・素材などによって価格は大きく異なるので、自分の用途・予算に合わせて自分に合った価格のものをチョイスしましょう。

各通販サイトの売れ筋ランキングもぜひ参考にしてみてください。

※上記ランキングは、各通販サイトにより集計期間・方法が異なる場合がございます。

スノーボードグローブを使用後は、しっかり乾燥させてから保管しましょう。濡れたまま通気性の悪い場所に放置すると、すぐに雑菌が繁殖して悪臭が発生してしまいます。グローブを乾燥させるときは、指を上、手首を下にして風遠しのよい場所に干します。

紫外線により劣化する素材もあるので、直射日光が当たらない場所を選びましょう。合成繊維のスノーボードグローブは、手洗いで洗濯できるものもあります。汚れがひどいときやシーズンオフには、洗濯表示に従って手入れしておくと、長く使用することが可能です。

レザーグローブは水洗いできないので、柔らかい布で表面の汚れを落とし、乾燥させたら、専用のオイルを塗って手入れします。スノーボードグローブは使用するうちに摩擦で撥水性が低下するので、グローブ用撥水剤で防水処理を行うとよいでしょう。

スノーボードグローブの寿命は、一般的に約1〜5年ほどといわれています。使用頻度によって大きく異なります。頻繁に使用する場合は寿命が短くなり、使用頻度が少ない場合は5年以上使えることも。また、正しいメンテナンスをしてきちんと保管すればより長く使用できます。

頻繁にスノボーに行く方は、グローブが複数あると便利です。防水性・通気性に優れたグローブでも、長時間使用していると水が染み込む場合があります。価格が安いグローブを複数用意し、午前と午後で使い分けると快適に過ごせるのでおすすめです。

スノーボードグローブのインナーグローブは代用できます。ユニクロなどで売られている薄手の密着感があるインナーグローブを使用しましょう。なるべく外れにくくぴったりしたものを選ぶのをおすすめします。

スノーボードグローブを使用する前には防水スプレーを噴射するのをおすすめします。防水スプレーを使用すれば、防水力がアップするのでより快適にスノーボードを楽しめます。スノーボードグローブだけでなく、ウェアなどの防水性を高めるのにも便利です。

以下の記事では衣類用防水スプレーの人気おすすめランキングを紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

スノーボードグローブには、多くのブランドからさまざまな形状・素材の商品が販売されています。価格が安いからと選ぶのではなく、機能性や素材にも注目して選ぶのがポイントです。本記事を参考に自分に合ったものを見つけてください。