東京の水道水はまずいというイメージを持っていませんか？以前は、人口が多いほど水道水の利用量は多くなるので、水の処理が間に合わずに水質が悪くなるといわれていました。そのため、臭いというイメージや安全性に関しても問題があると考える人が多いようです。

しかし、最近の東京23区の水道水はおいしいという話も出てきています。ここ数年で水道の浄水処理技術も進歩し、そのまま飲めるようになっただけでなく、ペットボトル水並に美味しいとまでいわれているのです。

ただし、東京の水道水は住宅環境などで水の味が悪くなることもあるので、注意も必要です。東京の水がおいしくなった理由や安全性、問題点や危険性などについてまとめました。東京で使うのにおすすめのウォーターサーバーについてもご紹介します。

東京の水道水のおいしさは、ミネラルウォーターとほとんど変わらないというデータがあります。東京水道局は「東京水飲み比べキャンペーン」を行っています。中身がわからないようにして、東京の水道水とミネラルウォーターの飲み比べをするイベントです。

東京水飲み比べキャンペーンの結果は下記の図のようになっています。2018年は約3万人を対象に調査が行われました。ミネラルウォーターをおいしく感じる人がわずかに多いですが、東京の水道水のほうがおいしいと感じる人数とあまり差がないことがわかります。

これらの結果から東京の水道水のおいしさは、ミネラルウォーターレベルと言われるようになったのです。

以前はまずかった東京の水道水ですが、ミネラルウォーターとほとんど変わらないほどおいしく感じる人が増えています。東京の水道水がおいしくなったのは、新しい処理方法や厳しい水質基準などがあります。東京の水道水がおいしくなった経緯についてまとめました。

なぜ、東京の水道水とミネラルウォーターのおいしさがあまり変わらないという結果になったのでしょうか？これは「高度浄水処理」と呼ばれる新しい浄水処理技術が導入されて、カルキ臭やカビ臭を大幅に取り除くことに成功したからです。

高度浄水処理は平成元年から導入され、導入されている5つの浄水場が供給する地域の水道水は、高度浄水100％を達成しました。

日本の水道水の水質基準は、ミネラルウォーターの水質基準よりも厳しくなっています。そのため、日本の水道水は世界でもトップクラスの安全性を誇っているのです。しかし、東京都はこれよりも厳しい水準を目標値として掲げています。

東京都は、国が定めた水質基準に加え、独自に8項目の「おいしさに関する水質目標」を設定。今も、目標達成に向け、取組を進めています。

東京都水道局の発表によると、現在の東京の水道水源は、ほとんどが河川水で、78％が利根川水系及び荒川水系、19％が多摩川水系です。また、さらに河川水の元をたどると、水源林という森にたどり着きます。

森の土壌は水を溜め込む力があり、雨水をスポンジのように水を吸収します。これによって、一気に川の水が増水することなく、少しずつ水が川に放流されるのです。

水の硬度は、水1L当たりにマグネシウムとカルシウムが何mgを示す数字です。この硬度は、飲みやすさにも影響します。硬度100mgを境に軟水と硬水に分けられますが、日本人は100mg以下の軟水をおいしいと感じる人が多いです。

東京の水道水は平均60mgくらいの軟水で、和食や日本茶を作るに適しているといわれています。硬度の面からみても、東京の水は飲みやすくて、おいしいといえます。

「都会の水なんて臭いし不味くて飲めたものじゃない！」といったフレーズを会話やテレビ、もしくは漫画などで耳や目にしたことのある方も多いのではないでしょうか。たしかに昔なら大部分が事実だったかもしれません。

しかし、最近では、東京の浄水設備は高度な技術によって動いているために、安全性だけでなく味や臭いの面でも品質が高くなっています。東京都の水質向上の努力が実り、ミネラルウォーターに匹敵するほどおいしい水道水が提供できるようになったのです。

東京都のHPでは、東京都の水道水における有機フッ素化合物について「万全の対策を取っている」と明言しています。水道水に含む有機フッ素化合物の量は法的に量が決まっているわけではありませんが、令和２年に定められた暫定目標値を下回っているそうです。

また現在だけでなく将来的にも安心して水道水が飲めるよう、今後も継続して検査・管理を行うことに加え、調査結果をHP上で公開しています。つまり東京都の水道水には、最低限必要なフッ素は含まれていますが、安全性がしっかり考慮されているということです。

美味しいとして話題になった東京の水ですが、「東京水」の名前でペットボトルに入れられて販売されています※。東京水の値段は1本103円（税込）です。都庁舎内や都の関連施設で販売されており、通信販売でも24本2,570円（税込）購入可能です。

品質・技術力ともに世界に誇る「東京の水道水」を飲んでみたいという方はぜひ試してみてください。

※ペットボトル「東京水」は現在生産を終了しており、店舗販売は令和3年9月30日までとなっています。（在庫なくなり次第終了）

前の章で解説しましたが、東京の水道水は安全面でも基準が厳しいので心配はいりません。水道水の安全性で、最初に気になるのが塩素でしょう。水道水は消毒のために必ず塩素が使われます。

水道法が設けている残留塩素は0.1～1mg/Lですが、東京都は0.4mg/L以下とさらに厳しい目標を設けています。そのため塩素の引き起こす独特の匂いである「カルキ臭」が少ないのが特徴です。

また、水中の残留塩素が反応して発生する発がん物質の「トリハロメタン」ですが、高度浄水処理でかなり取り除けます。総トリハロメタンの水質基準値は0.1mg/L以下と定められており、東京の水道水のトリハロメタンの量は基準値以下です。

赤ちゃんのミルクを作るときには、水道水をそのまま使うのはNG。赤ちゃんは免疫力が低く体の機能も不完全なため、水道水に含まれる成分でお腹を壊す可能性があるのです。とはいえ、気をつけなければならないのは水道水だけではありません。

ミネラルウォーターや天然水を使用するときにも注意が必要です。ミネラルが多い硬水はお腹を壊す原因になるため、純水や軟水を使用するようにしてください。

東京の水道水はきちんとした管理のもとで各家庭まで届いています。そのため直接飲むのはもちろん、料理に使ってもなにも問題ありません。東京の水道局が平成28年に行った調査によると、水道水を料理に使っている家庭の割合は約65%にのぼるのだそう。

加熱したり調味料と混ぜたりすれば水の味を感じることはほとんどないので、よほどこだわりがなければ水道水を使用するのがおすすめです。

東京の水道水は安全性が高いため、そのまま飲んでも問題ありません。しかし、老朽化などによって汚い貯水槽や水道管が原因で水がまずくなったり、安全や健康面に問題が出たりする可能性も0ではありません。

また、美味しくなったとはいえ、水道水は独特の香りや味がするので、飲みにくい・まずいという人も一部いるでしょう。東京の水まずくなる原因や問題点についてまとめました。

東京の水道水は浄水場でいくつもの段階に分けて念入りにキレイにしていきます。厳しい基準をクリアした水だけが私達の家庭に届けられます。問題はこの浄水場から出た後です。念入りに浄水された水は、水道管を通って私達の家庭へ届けられます。

戸建ての建物では直接配水管から水道水が配水されますが、マンションのような集合住宅は貯水槽に貯めた水を使うことになります。元の水道水がおいしいとしても、貯水槽が汚れていると、味がまずくなったり汚染されたりすることで、臭さの原因になります。

また、貯水槽の水がすぐに使用されないと、雑菌が発生しやすいという問題もあります。住人の数が急に少なくなった場合などは、水が汚染される危険もあるのです。もし貯水槽の状態が気になるようであれば、管理会社に連絡を取りましょう。

実は、水道管は個人で管理する部分になります。劣化に気づかず、汚れた状態で使っている場合もあるようです。水道管が古くなっていると鉄さびが混じって、水道水の味が落ちます。

また、長期間水道を利用しないと内部に鉄や鉛が溜まることもあります。気になる場合は専門の業者に修理・交換の依頼をしたほうが良いでしょう。

水のおいしさについては、温度によって大きく変わります。特に、水の温度が上がると、ニオイが目立ってきます。15~20℃以上になるとカルキ臭（塩素のニオイ）が目立つと言われており、まずいと感じやすくなります。

東京の水道水は安全性が高く、おいしいと評価されています。しかし、全く問題がないわけではありませんし、わずかな臭いが気になる人もいるでしょう。ここでは、東京の水道水をよりおいしく飲むための方法や、東京の水道水よりも安全な水を飲む方法をまとめました。

東京の水の臭いが気になるなら、冷やして飲むのも1つの方法です。冷やしたほうが塩素などの臭いは感じにくくなるので、飲みやすくなります。冷蔵庫に入れて冷やすのが面倒なら、氷を入れるだけでも臭いは抑えられます。

過熱して煮沸することでも、臭いは少なくなります。10分以上煮沸すると塩素、トリハロメタンも除去することができます。

カフェやレストランの水入れに、スライスされたレモンが入れられているのを目にしたことのある方は多いのではないでしょうか。当然レモンの酸味で口当たりをさっぱりさせる狙いもありますが、レモンの皮には殺菌・抗菌作用や塩素の臭みを抑える作用があります。

レモンやお茶の葉を入れると、味にアクセントを加えても臭いが気にならなくなります。お茶の葉はお湯に入れてお茶にしなくても、常温でも効果があります。特に暑い季節は雑菌の繁殖が活発になる時期です。今の時期に特におすすめの方法ですよ。

東京の水道水が口に合わないなら、ペットボトルの水を購入するのもいいでしょう。種類が多いので、自分に合った味の水を選びやすいといえます。水道水に比べると価格が高いですが、およそ2Lで100円ほどで買うことができます。

ただし、まとめ買いすると持ち運ぶのがかなり大変です。水が切れたらその都度買わなければいけません。

浄水器を使えば、臭いや有害な物質を取り除いた東京の水道水を飲むことができます。水道水を浄水器やのフィルターに通すだけで、美味し水が飲めますよ。浄水器にはボトル型や蛇口直結型などさまざまな種類があります。

浄水器を使う場合は、フィルターの性能などをチェックして用途に合ったものを選びましょう。不純物を完全に除去したいなら「RO膜」を使用した浄水器がおすすめです。ただし、RO膜はミネラルも取り除いてしまいます。

ウォーターサーバーは、冷水と温水を好きなときに飲めるのが便利です。コーヒーを淹れたいときや、毎日の料理にすぐ使えます。ウォーターサーバーの水は、飲み水用にしっかりろ過されているので、水道水よりもおいしい水を飲むことができます。

また、定期的に自宅に水を届けてくれるので、重たい水を運ぶ必要がありません。さらに、12Lや7Lなど大きなボトルで届くので、家に数本置いておくだけでも、断水などの災害時の備えになります。

ウォーターサーバーがあれば毎日気軽に美味しいお水が飲めて、万が一の備えにもなるので、おすすめですよ。ここからは美味しさに定評のある編集部イチオシのウォーターサーバーを紹介します。

東京の水道水の安全性や飲み方についてはいかがでしょうか？東京の水道水は非常に厳しく管理されて品質も高いです。しかし、水道水は味や風味が独特なので苦手な人も多いでしょう。また、家庭の水道管が原因で、水が汚れてしまう可能性もあります。

そこでおすすめなのがウォーターサーバー。ウォーターサーバーがあれば、美味しいお水を毎日気軽に摂取することができます。「自分に合ったウォーターサーバーを詳しく知りたい」という方は下のボタンをタップ！気になる方はぜひチェックしてくださいね！