固定資産税の計算方法は?自分で計算する仕方と減税の仕方も解説

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土地や家屋に課税される固定資産税。「計算方法が気になる」、「相場が知りたい」という人も多いのではないでしょうか。この記事では、固定資産税の計算方法やマンション・戸建てそれぞれの相場、減税制度について解説しています。ぜひ、ご一読ください。

固定資産税とは

固定資産税とは、所有する固定資産に対して課せられる税金のこと。土地や家屋、それに償却資産(事業用資産)も対象となります。それでは、もう少し詳しく見ていきましょう。

土地・家屋が課税対象

課税対象となるのは、毎年1月1日時点で固定資産課税台帳に登録されている固定資産です。固定資産の価格をもとに税額が算出されています。課税を行うのは、固定資産が所在する、市区町村(東京都23区では、都が課税)です。

 

土地については、宅地、田、畑、塩田、鉱泉地、池沼、山林、牧場、原野その他の土地(雑種地)です。家屋でこの対象となるのは、商業店舗、工場、倉庫などが該当します。

 

 

 

償却資産にも課税される

償却資産とは、事業所で使っている備品(パソコンやコピー機など)で、時間が経過すればその価値が低下するもの他に、医療機器、船舶、重機などが該当します。自動車税の対象となる自動車、特許権など無形固定資産は、この限りではありません。

 

毎年1月1日の時点で所有する、償却資産の取得年月、取得価格、耐用年数などで試算。事業所が属する、都税事務所または市区町村役場に申告する必要があります

毎年4~6月頃に振込用紙と納税通知書が届く

固定資産税は地方税に分類されます。つまり、税金を課すのは市町村(東京都23区内は都)です。そのため、支払いの時期は、各自治体で異なるためホームページや窓口で確認しましょう。

 

毎年4~6月頃に振込用紙と納税通知書が郵送されます。書かれている内容に従って、支払いの手続きを行ってください。期別での支払いや年払いなど選択できます。しかしながら、年払いをしても国民年金のように割引されることはありません。

「国税」と固定資産税が含まれる「地方税」の違いは?

いったい固定資産税は、どこに対して税金を納めているのでしょう。そこで、国税と地方税の違いについて紹介していきます。

国税とは

国税とは、国に対して治める税金です。国税は、所得税や消費税、相続税などがあります。居住地域に関係なく、課される税率は一律です。

地方税とは

地方税とは、居住する地域に対して納めている税金のこと。もちろん、住民票を置いている地域に納めます。地方税は、固定資産税、自動車税など保有に個人差があるものに対して課されるものです。また地方税の中には、住民税のように都道府県と市区町村の両方に納めるものもあります。

 

固定資産税の計算方法は?

固定資産税は、全国どこでも一律に同じというわけではありません。ここでは、固定資産税の計算方法、土地・家屋・償却資産の標準評価額の算出法について紹介します。特例が適用される場合もありますので、お確かめください。

固定資産税は課税標準額×標準税率で算出する

固定資産税は、「課税標準額×標準税率(1.4%)」で計算されます。次で詳しく説明しますが必ずしも、固定資産税評価額と、課税標準額が一致するとは限りません。特に、住宅用地においてはです。

 

固定資産税評価額とは、土地の公的価格や、家屋の時価額をもとに東京都と各市町村が算定したもの。3年に1回、見直しが行われ、その時点の地価に応じて金額が決まります。そのため、地価が変動しやすい地域では固定資産税もそれに応じて上下するのです。

土地の標準評価額の計算方法

土地の標準評価額(地価公示価格)は、次のいずれかで算出できます。1つ目は、「地積(土地の面積)×路線価」で求める方法です。2つ目は、「固定資産税評価額×地域ごとの倍率」で計算します。 

 

所有されている土地が、どんな場所にあるかによって計算方法が変わってくるのです。市街地的な形態の宅地にある場合は「路線価」を用います。また、郊外や農村部にある宅地については「倍率」を使って計算するのです。

住宅用地なら特例が適用される

税負担を軽減するために特例として挙げられているのは2つ。「小規模住宅用地」と「一般住宅用地」についてです。「小規模住宅用地(1戸あたり200平方メートルまで)」は、固定資産税の課税標準額は評価額の6分の1です

 

「一般住宅用地(敷地が200平方メートルを超える用地)」は、200平方メートルを超えるものについては、課税標準額が評価額の3分の1です。200平方メートルまでについては、小規模用住宅用地として計算。

家屋の標準評価額の計算方法

家屋の標準評価額は、「補正率×床面積×単位面積当たりの再建築費評点×経年減点補正率」という複雑な式です。これは同じ建物を同じ土地に建てたらいくらになるか、を前提として考えられています。補正率は、家屋の資材費、労務費の地域格差などを考慮して算出されるとのこと。

新築なら数年固定資産税が半分に

2020年3月31日までに新居を構えた場合が対象です課税床面積が120平方メートル以下の部分について3年間、または5年間、固定資産税が半分に。同様に新築の認定長期優良住宅は5年間、固定資産税が半額ですマンションについては7年間

償却資産の標準評価額の計算方法

償却資産は、それを取得した年月や取得時の価格、耐用年数などをもとに、それぞれに評価額をつけます。算出金額が取得時の金額の5%を下回った場合は、取得時の価格の5%相当が評価額です。

 

計算式は2つ。償却資産を取得したのが前年度なのか、前年度よりも前なのかで、計算式が違います。前年度中に取得していた場合の式は、「取得価額×{1-(減価率÷2)}です。前年度よりも前であれば、「前期の価格×(1-減価率)」で求められます。

 

 

固定資産税の平均額っていくらなの?

固定資産税っていったい何を基準にして決めてあるのでしょう。思っていた以上に高くて、驚いたという人も少なくないかもしれません。ここでは、固定資産税の基準、戸建て住宅とマンションの相場について解説していきます。

固定資産税は広さや地価で異なる

固定資産税の平均額は、10~30万円ほどと幅があります。なぜなのでしょうか。後ほど詳しく紹介しますが、次の3つが関わっています。宅地の面積や構造・地域で異なる税率・評価額の変動意外かもしれませんが、家だけではなく他にも固定資産税がかかるところがあります。

広さや構造が影響する

住宅にかけられる固定資産税は、どこでも同様に一律ではありません。面積や構造によっても違います。例えば、自宅にキッチンが2つ以上あるなど、設備が増えると税額は増えてしまうかも。また、面積は広ければ広いほど増額される傾向です。

地域によって税率が違うことも

固定資産税の税率は、お住いの地方自治体によって違いがある場合があります。基本的には1.4%です。しかし、地域によっては別の税率を採用しているかもしれません。念のため、地方自治体のホームページなどで確認しておきましょう

 

また、固定資産税の中に「都市計画税」を含めて課税されているところもあります。都市計画税の税率は最大で0.3%です。居住地域で違いがあるため、確認してください

 

固定資産税の金額は変動する

土地と建物に分けて説明します。土地そのものは家電製品と異なり年数を経ても劣化することはありません。が、地価は変動します。ですから、地価の上下によって固定資産税も動くということです。

 

一方、建物は経年劣化に伴い、価値は減少していきます。ただし、一般的な木造住宅の場合、下限が設けてあり25年です。これ以上経過しても減ることはありません。評価額の見直しが行われるのは3年ごと。実質的には、3年後に建物部分の税金が減っていきます。

固定資産税がかかるのは家だけではない

固定資産税は、個人が保有している資産に対して課税されるもの。代表的なものは住宅や土地です。しかしながら、これら以外にも資産として認められれば課税対象になります。具体的には、特殊な乗り物(ヘリコプターなど)・門や塀まで該当するため注意しましょう。

 

一戸建ての相場は10~15万円

一戸建ての場合、固定資産税の相場は10~15万円くらいです。戸建ての固定資産税が高くなるのは、土地の価格が加わるためマンションよりも面積が広くなるため負担は大きい傾向です。そのため地価が高い都市では、地方よりも負担が大きくなります。

マンションの相場は8~10万円

マンションの相場は8~10万円と少しだけ安くなります。マンションの敷地は区分して所有しているため、戸建て住宅よりも土地の負担が小さいからです。マンションの敷地面積は、各戸の専有面積によって決まります。建物の占める割合が大きいため、経年劣化によって固定資産税が安くなりやすいでしょう。

 

固定資産税の減税方法ってあるの?

ある状況下においては、翌年分の固定資産税において減額を見込める場合があります。「耐震改修促進税制」・「バリアフリー改修促進税制」・「自然災害にあった場合」の3つに分けて説明しますね。

耐震改修促進税制を利用する

適用されるのは、耐震を目的として改修工事を行った住宅。翌年分の固定資産税(120平方メートル相当分まで)が1年間、半分に減額されます。適用となる改修工事期間は、令和4年3月31日まで。ただし、以下の要件を満たす場合です。

 

1.1982年(昭和57年)1月1日よりも前に所在していること

2.現行の耐震基準に合わせた耐震改修であること

3.耐震改修費用が50万円を超えること

4.耐震改修工事完了後3ヶ月以内に市町村へ申告を行うこと

バリアフリー改修促進税制を活用する

バリアフリー改修工事を行った住宅。翌年分の固定資産税額(100m2相当分までに限る)が1年間、3分の1に減額です。適用となるバリアフリー改修工事期間は、令和4年3月31日まで。ただし、次に示すいくつかの要件を満たさなければなりません。

家屋の適用要件

1.居宅は賃貸物件でないこと 

2.次のいずれかに該当者がいること 

     (65歳以上の者、要介護・要支援の認定者のいずれか、障がい者)

3.新築した日から10年以上経過していること

4.工事後の床面積が50平方メートル以上280平方メートル以下であること

5.工事後、居住部分の占める割合が半分以上であること

改修工事の要件

バリアフリーの改修工事の内容が次のいずれかに該当している必要があります。

 

1.通路などの拡幅工事

2.階段の勾配の緩和 

3.浴室を改良工事 

4.便所を改良工事 

5.手すりの取り付け工事

6.段差の解消 

7.床材を滑りにくいものへ取替工事

手続き上の条件と必要な書類

バリアフリー改修工事が完了してから、3ケ月以内にお住いの市区町村に申告をしてください。その際、改修工事内容が確認できる書類等が必要になります。多少の違いはあるかもしれませんが、手続きには次の書類が必要です。

 

1. 固定資産税減額申告書(申告する市区町村にて取得)

2. 納税義務者の住民票の写し

3. 当該改修工事の内容および費用の確認ができるもの

4. 改修工事箇所の写真

5. 改修にかかった費用の確認ができる書類(領収書等

6. 補助金等、居宅介護住宅改修費および介護予防住宅改修費の額を明示する書類

7.対象者(同居親族を含む)が要介護認定者か要支援認定者の場合は、介護保険の被保険者証の写し

自然災害の被害があった場合減免されることもある

火災や風水害、地震などの災害で、土地・家屋・償却資産に被害を受けたことはありませんか。もしかしたら被害の程度によっては固定資産税の減免を受けられる可能性もあります。対象となる範囲や要件などは各自治体によって違います。

 

できるだけ早めに減免申請を提出してください。提出期限が設けてあります。詳しい内容は、お住いの市区町村に問い合わせてみましょう



口座振替なら延滞の心配なし

固定資産税は期別ごとの支払いや年払いでも支払う額は同じです。期別ごとに納付書で支払っている人もいるでしょう。年払いで払うとなると、日々の生活が大変です。そこで、払い忘れを防ぐために口座振替をおすすめします納付期限を過ぎてから払うと、延滞税が課されることがあるからです

クレジットカード払いが選択できる自治体も

まだまだ一般的ではありませんが、クレジットカードで固定資産税を払える自治体が増加しているとのこと。支払いの金額が大きいためクレジットカードのポイント還元率によっては、お得感を得られるかもしれません。ただし、決済手数料が発生する場合もあります。そのため取得できるポイントと、手数料を比べておきましょう。

固定資産税の滞納はNG!

ついつい固定資産税を後回しにしてしまったことはありませんか。納付期限を過ぎてしまうと「滞納金」が付加されます。最悪の場合は、財産の差し押さえになる場合も。そうなる前に、お近くの役所に相談してみましょう。

滞納金が請求される

納付期限を過ぎると、その翌日から延滞金が発生します。そのため本来、払うべき額よりも納税額は増価。延滞金の税率は、お住いの地方自治体によって違いが見られます。事前に確認をしておきましょう。

 

とはいえ、多くの場合、超過してから1カ月は年利2~3%がプラス。1カ月を超過すると8~9%くらいと高額になりますから注意してください。

最悪差し押さえられることも

差し押さえの対象は、土地や家屋から給料や預金口座まで。また、差し押さえられた不動産は、一定の期間を置いて競売にかけられて売却されます。売却益から滞納分を支払うことに。不足がある場合は、その分を別で納める必要があります。

 

納税が難しい場合は、役所へ相談

固定資産税の支払いが厳しい場合、放ったままにしておくのが危険です。滞納してしまうかもしれない場合、早めに役所を訪れましょう。しっかりと支払いが難しい事情を説明する必要。そうすることで、次の3つの可能性が生じます。徴収の猶予を受けることができたり、延滞金の追徴課税率を下げたり、免除になったり

 

固定資産税に納得できないときは

納付通知書が送られてきてから、固定資産税に疑問を抱いたことはありませんか。そんな時は、役所の専門の窓口を訪れたり、税理士に相談したりしてみましょう。また、固定資産課税台帳の縦覧制度を活用してください。

役所に問い合わせる

固定資産税に関する相談は、各市町村の役所に税金の相談窓口にて行ってください。地方税のため各市町村(東京23区は都)に尋ねるのが確実です。地域によっては電話で相談できたり、事前に予約したりすることもできます。

 

税理士への相談もアリ

税金のスペシャリストである、税理士に相談することも1つの方法です。固定資産税に関する疑問を尋ねるだけではありません。過払いはないか、還付や減額ができるかどうかなども調べてもらうことができます。相談は有料の場合が多いです。ネットなどで検索して、お近くの税理士を探してみましょう。

 

「固定資産課税台帳」の縦覧制度を活用する

固定資産課税台帳とは

固定資産課税台帳は、次の5つから成り、固定資産の評価額などを記したもの。「土地課税台帳」、「土地補充課税台帳」、「家屋課税台帳」、「家屋補充課税台帳」および「償却資産課税台帳」の5つを総称して、固定資産課税台帳と呼びます

縦覧と閲覧の違い

縦覧は、所有する土地または家屋の価格と、他の土地または家屋の価格を比べて、価格の適正を確認するための制度です。ただし、所有者名や課税内容(課税標準額や税額など)は縦覧できません。また、複写することは不可能です。

 

閲覧は、所有者本人の課税内容の確認のために、評価額や課税標準額・税額などを見ることができる制度です。縦覧とは異なり、複写することができます。もちろん、複写の際は数百円程度の料金が必要です。

縦覧と閲覧の対象と期間

縦覧できる対象は、納税者、納税者と同一世帯の親族、納税者から委任された代理人など。なお、賦課期日(1月1日)を過ぎて新所有者となった場合も対象です。期間は、毎年4月1日から第1期の納付期限までです。

 

閲覧の対象は、納税者、納税義務者(1月1日時点での固定資産所有者)、納税者と同一世帯の親族、納税者から委任された代理人、借地・借家人など期間は、通年にわたって閲覧できます。ただし、開庁日のみです。

納税額に納得できなければ審査の申し出をしよう

納税通知書には課税対象の資産の評価額が記されています。思っていたよりも高いと感じることがあるかもしれません。その際、納税通知書を受け取った翌日から60日以内に、固定資産評価審査委員会に審査の申し出を行いましょう。評価額の見直しが行われる可能性があります。

 

申し出の後、調査が行われ、それから再調査の結果が報告されます。調査結果により評価額に誤りがあった場合、過払い分の固定資産税の還付が可能です。また、再調査の結果、評価額が正当である場合もあります。

 

まとめ

固定資産税は、土地自体に課されるものと、建物に課されるものの2つです。地方税なので居住地域によって、税率が異なる場合があります。また、条件を満たせば翌年度の固定資産税を減額できることも。気になる人は、縦覧制度を利用したり、役所の窓口や税理士に相談しましょう。

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