お気に入りの衣類の虫食いや、外からの虫の侵入を防ぐには防虫剤を使うのがおすすめです。防虫剤には昔からあるナフタリン・樟脳（しょうのう）のほかにも、無臭のピレスロイド系やハーブなどの天然成分など、いろいろな薬剤が使用されています。

しかしクローゼット用の衣類防虫剤やベランダ・窓用防虫剤、空間用など種類が多く、選ぶのが難しいですよね。置き型・吊り下げ型・引き出し用・スプレータイプなど形状もさまざまで自分に合ったものがわからない方も多いのではないでしょうか？

そこで今回は防虫剤の選び方やおすすめ商品をランキング形式でご紹介します。ランキングは防虫剤のタイプ・成分・香り・プラスαの機能を基準に作成しました。防虫剤の匂いを取る方法も解説していますので、購入を迷っている方はぜひ参考にしてください。

衣類の防虫剤を選ぶ際にぜひ注目したい、使う場所や使い方に合うタイプ・薬剤の成分・香り・プラスαの機能などのポイントについて、選び方のコツをご紹介します。

防虫剤は置き型・吊り下げ・スプレーと主に3つのタイプがあります。使う場所ごとにおすすめのタイプをご紹介しましょう。

衣類防虫剤にはウォークインクローゼットや押入れに置いて収納空間全体に広く薬剤を拡散させる置き型タイプがあります。消臭剤のような大きなポット型の容器に入っており、ゲル状のものが多いです。防虫と同時に衣類に付いた臭いを消臭できるものもあります。

衣装ケースやタンスの引き出しごとに入れて個別に防虫したい場合は、引き出し用・衣装ケース用の小型タイプが複数入ったものがおすすめです。狭い範囲に薬剤を広げるため衣類の上に置けるよう工夫されています。防虫剤を入れたい箇所だけに設置できて便利です。

洋服ダンスやクローゼットでハンガーに掛けて収納している衣類には、吊り下げ（掛け型）タイプの防虫剤がおすすめです。フックが付いた形状で、クローゼットなどのハンガー掛け用のパイプに引っ掛けられて広く薬剤がいきわたるようになっています。

また衣類用ではなく外から侵入してくる虫を防ぎたい場合は、窓際やベランダに設置する商品がおすすめです。屋外用の吊り下げ型防虫剤は雨や風に強い仕様のものがほとんどですが、室内用では対応していません。適応場所をチェックして購入してください。

以下の記事では玄関の虫除けおすすめランキングをご紹介しています。玄関外からの虫の侵入を防ぎたい方はぜひチェックしてみてください。

防虫剤にはスプレータイプもあります。スプレータイプの防虫剤は、洋服ダンス・タンスの引き出し・収納ケースの中・ウォークインクローゼット・押入れ全体などのどんな場所にも使えて、1本で部屋中の収納に対応可能です。

期限が切れるのを気にしたり交換したりする手間がかからずゴミも少なく済みます。置いたり掛けたりする場所が要らないので邪魔にならないのもメリットです。また防虫だけでなく消臭機能が付いたタイプを使えば、臭いが付いたスーツやジャケットもケアできます。

以下の記事では虫除けスプレーのおすすめランキングをご紹介していますので、併せて参考にしてください。

防虫剤にはいろいろな種類の薬剤が使われ、成分の違いにより防虫効果の持続時間や範囲、香りなどに特徴があります。主な薬剤成分の特徴とおすすめ例をご紹介しましょう。

ひな人形の保管や冠婚葬祭用などのたまにしか着ない使用頻度の低い衣類には、人形用のナフタレンがおすすめです。ゆっくりと気化して成分が広がるため、長期の使用に向いていますが、独特の臭いがあり、衣類に付く場合があります。

また昔から使われてきた樟脳（しょうのう）は、着物などの大切な衣類におすすめです。樟（くすのき）から抽出された天然成分でヒメカツオブシムシなどによる虫食いを防ぎます。独特な臭いがありますが効き目が穏やかなので生地を傷めたくない方におすすめです。

効き目の高さと早さを求める場合は、パラジクロロベンゼンを成分とするものがおすすめです。パラジクロロベンゼンは空気中に気化する際に防虫効果を発揮する化学物質で強い臭気があり、臭いがきついだけでなく室内で高濃度になり過ぎると害があるとされています。

そのため防虫剤にパラジクロロベンゼンを使う場合は、部屋をしっかり換気するなど使用上の決まりを守らなくてはなりません。またパラジクロロベンゼン製剤は、ナフタレンや樟脳と同様に、ほかの種類の薬剤と混ぜられない点にも気を付けましょう。

防虫剤は臭いが苦手だからと使用を迷っている方には、ピレスロイド系の防虫剤をおすすめします。ピレスロイド系は臭いの無い化学物質で、使用頻度の高い衣類向きです。ただし金属製ボタンなどの付属品がある衣類には使えない場合もあります。

また成分自体に臭いが無いので、無臭タイプはもちろんフローラル系・グリーン系などの優しい香りを付けたタイプも選べ、ほのかな香りがお好みの方にもおすすめです。主要成分にエムペントリン・プロフルトリンなどが表示されているものを探しましょう。

防虫剤を選ぶときには、りの好みで選ぶ方法もあります。防虫剤に特有な刺激臭は苦手な方も多いので、人気の高い無臭タイプやナチュラルな香りタイプなどもご紹介しましょう。

香りが苦手な方や衣類や部屋に防虫剤の臭いを付けたくない方には、ピレスロイド系の無臭タイプが向いています。またお部屋にお気に入りの芳香剤を使用したり、衣類に香りにこだわった柔軟剤を使用したりしていて、防虫剤の香りが邪魔な場合にもぴったりです。

防虫剤は昔から独特の臭いのきつさがデメリットとされてきましたが、近年は無臭のピレスロイド系の薬剤に、ほのかな優しい香りを付けたタイプも多く登場しています。柔軟剤やお部屋の芳香剤と同様に、フローラル・グリーン系・せっけん系などが人気です。

なかにはハーブなどの天然植物エキスを含んだ自然な芳香が楽しめる商品もあります。またピレスロイド系などの化学薬剤を使わず、虫よけ効果のある天然由来成分のみで作られ、ナチュラルな香りを活かした防虫剤もあるのでおすすめです。

化学成分にアレルギーのある方や赤ちゃんやペットがいる場合には、ハーブや植物などの天然成分を使ったタイプがおすすめです。衣類を食べるヒメカツオブシムシやイガなどの4種類の害虫が嫌う香り成分を含み、防虫効果を発揮します。

防虫剤にはハッカ・ユーカリ・ゼラニウム・ティーツリーなどが使われる場合が多いです。防虫効果とともにハーブのナチュラルな香りが楽しめるといったメリットもあり、自然派志向な方からも人気があります。

防虫剤には虫よけ効果以外にも機能がプラスされたタイプがあります。ここではおすすめの機能をご紹介しますので参考にしてください。

押入れやクローゼットなどの湿気が溜まりやすい収納場所で使う場合は、防虫効果に加えて防カビ・防ダニ効果が期待できるタイプがおすすめです。換気を心がけながら、防虫剤にも防カビ剤や防ダニ剤が含まれたものを使って衣類を守りましょう。

衣類の防虫剤には消臭成分が入った商品があり、衣類についた汗臭・タバコ臭・加齢臭のほか、焼肉や揚げ物などの臭いもすっきり消臭して押し入れ・クローゼット内にこもった嫌な臭いを取る効果が期待できます。

防虫剤には、開封してからの有効期限が半年～1年のものが多く、使用して取り替え時期がきたら新しいものと交換する必要があります。しかし使っているうちに、いつから使用開始したのかわからなくなる場合が多いです。

シーズン変わりの衣替えのときに交換する、などと決めておく方法もありますが、マーカーの色が変わったりおわりなどの文字が浮かび上がったりして取り替え時期を知らせてくれる、便利なサイン機能が付いた商品もあります。

各通販サイトの売れ筋ランキングもぜひ参考にしてみてください。

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防虫剤は大切な衣類を虫害から守るのに必須ですが、どんな衣類にも必要ではありません。例えば2～3日ごとに着るようなお気に入りの普段着や下着類など、何日も収納する暇なく使っているシーズン中は虫に食われる心配はほぼないので防虫剤は不要です。

また衣類を食べる害虫は天然繊維が好物で、コットン・リネンをはじめカシミヤ・ウールなどの動物の毛を使った素材は狙われやすくなります。特にカシミヤやウール製品は高級品が多く、大切にしまっている間に食害される場合が多いので収納時は防虫剤が必須です。

衣替えなどで長期収納する場合や、たまにしか着ない衣類には防虫剤が必要と覚えておきましょう。とはいえ防虫剤によっては消臭・防カビ・防ダニなど虫害を防ぐ以外の効果も期待できるので、収納場所や用途に応じて使い分けるのがおすすめです。

衣類を食べて穴を開けるのは、ほとんどの場合蛾の一種のイガやコイガの幼虫とカナブンの一種・ヒメマルカツオブシムシとヒメカツオブシムシの幼虫です。カシミヤやウールは大好物なので、収納する際は防虫剤を使って食害に気を付けましょう。

実はこれらの虫は、幼虫の姿で家に侵入するわけではありません。洗濯物を干す際や玄関・窓を開けている間、また網戸の隙間から成虫が入ってきます。春になると活動が盛んになり、小さな黒いカツオブシムシが洗濯物に付く場合も多いです。

家に侵入した成虫が卵を産んだ結果、収納スペースで衣類を食べる幼虫が誕生します。大切な衣類を害虫から守るため、洗濯物を取り込む際はよく振ってはたいてから家に入れるようにしましょう。

大切な衣類を害虫から守るために、衣替えで長期に収納する際に特に気を付けたいポイントをご紹介します。

衣替えのとき、オフシーズンなどで長期に保管したい衣類は、必ず洗濯して汚れを落とし、十分に乾燥させてからしまいましょう。衣類の生地に汗・汚れ・水分が残っていると、それをエサにする害虫や雑菌・カビなどの微生物が繁殖しやすくなります。

以下の記事では洗濯洗剤・おしゃれ着洗剤のおすすめランキングをご紹介していますので、併せて参考にしてください。

防虫剤の薬剤は同時に使うと化学反応を起こし、溶けてシミになるなど衣類を傷つける場合があります。ナフタレン・樟脳（しょうのう）・パラジクロロベンゼンはほかの種類と併用できません。買い足しや同じ空間での併用には同じ種類の薬剤がおすすめです。

別の種類に変えたい場合は臭いを目安にし、風を通すなどして今まで使っていた防虫剤の臭いが完全にしなくなってからにしましょう。ピレスロイド系はほかの薬剤との併用も可能なので、覚えておくと便利です。

衣類から防虫剤の独特な匂いがしているのを気にしながら過ごすのは辛いものです。そんなときに嫌な臭いを手軽に取る方法があるので、覚えておきましょう。まず風を通す方法で、着る予定の何日か前に収納から出して吊っておく使い方だけで取れる場合があります。

防虫成分は揮発性のものが多いため、扇風機などを使って衣類に風を当てる方法も効果的です。また衣類スチーマーがあればシワと臭いが同時に取れます。蒸気で臭いの分子を包み込み、乾くときに衣類から離れ一緒に蒸発してくれるのでおすすめです。

衣類スチーマーが無い場合は使用後の浴室内に吊っておいたり、加湿器の近くに置いたりして蒸気を当てて乾燥させる方法も有効なのでぜひ試してみてください。以下の記事では衣類スチーマー・ハンディスチーマーのおすすめをご紹介しています。ぜひご覧ください。

防虫剤の選び方やおすすめ商品ランキングをご紹介しました。防虫剤は薬剤成分・香り・機能・形状タイプなどの種類が豊富です。ぜひ本記事を参考に自分に合った防虫剤を選んで虫の被害を防ぎましょう。