新しい車を手に入れたとき、新車の輝きをなるべく長く持続させるためにおすすめしたいのがガラスコーティングです。ガラスコーティングとは、ガラス成分からつくられた無機系コーティングによって車にガラス被膜を形成させることによって、傷や汚れ、紫外線などのダメージから車体を守ります。

しかし、業者に頼むと値段が高くなってしまうのが悩みどころ。業者に依頼した時の相場は、

ガラス系コーティングだと約5～7万円（持続期間6か月～1年）
ガラスコーティングだと約7～10万円（持続期間3～5年）

と、質の高さは期待できるもののある程度の出費を覚悟しなければいけません。

そこで今回は、自分でガラスコーティングをしたいという方に機能面もプロが使うものに劣らず、安価な価格で購入可能のガラスコーティング剤をご紹介。コスパ最強・スパシャン製メンテナンス剤・市販品も紹介しますのでぜひ参考にしてみてください。

ガラスコーティング剤には施工方法や撥水力などに種類や価格の幅もさまざまなので、ガラスコーティング剤を選ぶ際のポイントを紹介します。

ガラスコーティング剤は、100％ガラス成分からつくられた「ガラスコーティング」と、シリコーン樹脂成分にガラス繊維を配合した「ガラス系コーティング」に分かれます。

ガラスコーティングとは100％ガラス成分の保護膜で車体を守ってくれるコーティング剤のことです。無機質なシリカ被膜でできているため熱や紫外線に強く、ツヤもありながら防汚性や疎水性に優れています。

ガラスコーティングは酸性溶剤に弱いので、洗車する際はコーティング施工車専用のカーシャンプーを使用してください。施工費用が高くても、最強のコーティングで傷消しもして洗車を楽にしたい方におすすめです。

ガラス系コーティングはポリマー樹脂のコーティング剤にガラス繊維を配合したものです。イメージとしては、ワックスのようなもので、ボディに被膜を形成するイメージです。カー用品店などで市販されているガラスコーティング剤の多くは、この「ガラス系コーティング」に含まれます。

持続期間は6か月から1年ほどです。定期的な洗車と繰り返しのコーティングで被膜を強くしてくれるので、施工頻度が増えても費用を抑えたい方におすすめできます。

「撥水タイプ」はコロコロと転がるような球体の水滴をつくり、水をはじきます。親水タイプをフロントガラスに使用すると、雨のとき視界に若干の歪みが生じますが、撥水であれば水を転がすように撥くため、フロントガラスに使用するなら撥水タイプがおすすめです。

撥水タイプは被膜が強く、ボディカラーの透明感がそのまま引き出されるので、仕上がりのツヤも優れています。しかし、水玉を形成により水垢ができやすくなるので、水垢の目立ちにくい白い車やシルバーなどの淡い色の車に使用してください。

「親水タイプ」は水玉を形成しづらく、水が線や膜のまま下に滑り落ちていく水のはじき方をします。水垢が目立ちやすい黒や紺などの濃色車には、「親水」タイプがおすすめです。商品によっては「疎水」「渇水」と表示されている場合もあります。

屋外に駐車している濃色車の方は、撥水タイプを選んでしまうと水玉がレンズの役割をしてしまい、水垢の固着や塗装面のダメージにつながってしまいます。同じ商品で撥水タイプと滑水・疎水・親水タイプが販売されていたら親水・疎水・渇水タイプを選んでください。

ガラスコーティング・ガラス系コーティングともに、施工方法は大きく分類すると「液剤塗布型タイプ」と「スプレータイプ」に分かれます。自分の施工しやすいほうを選んでください。

ガラスコーティング剤は、空気に触れるとガラス質の硬化が進む可能性があるため、ビンに入っているのが一般的です。そのため、ガラスコーティング剤は液剤を塗布するタイプが主流になります。

洗車と水分の拭き取りを終わらせてから施工し、既定の放置時間をおいてから拭き取りをします。カーコーティングする際は液剤の塗布・ふき取りの際にムラができないようも、1部位ずつ施工してください。時間をかけて本格的に施工したい方におすすめです。

洗車のついでに簡単に施工したい方には「スプレータイプ」がおすすめです。ただし、スプレータイプの場合はガラス系コーティングが主流となります。ガラス系コーティングでも2～6か月ほど効果が持続し、手軽に施工できるので継続もしやすく、コスパ最強なタイプも。

スプレータイプは商品によっては濡れたままのボディに吹きかけて使用できるものもあるので、コーティングの作業時間を大幅に短縮できます。液剤塗布タイプとは異なり、何回も施工するとコーティング被膜を強くしていくので繰り返しの使用が望ましいです。

固いガラスコーティング剤も、使用するにつれて傷がつきがちです。これによりツヤや撥水性が落ちてきますが、適切なメンテナンスをすると長持ちさせられます。各メーカーが記載するガラスコーティング剤の耐用年数は、適度なメンテナンスをするのが前提になります。

ガラスコーティング剤の中にはメンテナンス剤として使えるものや、メンテナンス剤がセットになっている商品もあり、こまめに洗車をする方におすすめです。

※ガラス系コーティング剤も紹介しています。

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ガラスコーティング剤は、ワックスやガラス系のポリマーコーティングよりも効果が長持ちするのが一番のメリットです。一般的なガラスコーティング剤で、3～5年の耐用年数があり、専門店の施工なら環境によっては10年程度維持できるものもあります。

コーティングによる恩恵は見た目を良くしてくれるのが大きいですが、ボディーの塗装面を保護してくれる働きも魅力です。ボディー表面の劣化を最低限に保つのは、長く愛用する場合や、リセール（売却や下取り）の査定をする場合にもいい影響を与えます。

また、新車を購入した際にコーティングをするか迷う方もいらっしゃると思いますが、新車の状態でコーティングをしておけば、車のボディの劣化や傷などを防いだり洗車が楽になったりとメリットが大きいため、なるべく早くコーティングをするのをおすすめします。

ガラスコーティング剤はショップに頼む場合、価格が6万～10万円程度で割高です。また、施工するには数日から1週間ほどお店に預ける必要があり、時間がかかるのもデメリットといえます。

自分でコーティングする場合は費用面のデメリットは解消できますが、時間がかかる点は商品選びによって変わります。それに加え、施工の上手下手や施工中の天候や場所に気をつかわなくてはならないなど、環境面で多くの配慮をしなくてはならないのは大変です。

黒い車はカッコよくて大変人気のボディカラーです。そんな黒い車は黒いボディーの特性上、光が当たると乱反射で白く見えるので傷が目立ちやすく、洗車時の磨き傷・ドアノブ周囲に爪が当たるなど、ちょっとした傷でさえも気になってしまいます。

ガラスコーティングを施工すると、ボディーの塗装の表面にガラス被膜が乗るのでボディーの塗装に直接傷がつくのを防げます。新車だから必要ないと思い放置していたらいつの間にか傷だらけにならないように必ず施工してください。

ガラスコーティング剤を経験した方の中には「思ったより水を弾かない」「すぐ効果がなくなる」といった口コミをしている方々から、インターネットを中心にコーティングはしない方がいい・後悔するとの意見も見受けられます。

しかし、コーティングは商品によって水の弾き方や持続時間がかなり違うため、ユーザーとの認識の相違でマイナスの意見が出ている可能性もあります。また、適切な下処理を行っていないと効果が長続きしないのも事実です。

特に勘違いが起きやすいのは撥水と滑水の違いで、撥水のようにわかりやすい水の弾き方をしない滑水コーティングは効果が薄く感じられがちな印象があります。

自分でコーティングをしたくない、自信がない方はオートバックスなど業者にコーティングしてもらってください。専門店には施工技術を持った整備士がおり、多彩なコーティングメニューを取り扱っています。

コーティングはボディコーティング・ガラス撥水・ボディアンダーコーティングなど種類があり、店舗によって工賃は異なります。また、車種や新車・中古車によって工賃が変わるので、事前に見積を出してもらっておくのがおすすめです。

料金メニューは25,300円～179,080円(税込)と自分でコーティングするよりも高くなりますが、きれいな仕上がりとコーティングの耐久性を重視するなら、検討してみてください。

DIYでガラスコーティング剤を施工すれば、ショップで頼むよりもかなり費用を抑えられます。失敗しないよう、方法や注意点を紹介しますので、参考にしてください。

ガラスコーティング剤を施工する日の天気は、湿度の高すぎない曇りの日がおすすめです。また、気温もガラスコーティング剤の硬化時間に影響を与えるため、真夏や真冬も避けたほうがガラスコーティング剤の効果を高めます。

ガラスコーティングの液剤は数分置いてからふき取りをするものが主流です。気温や湿度の高い日、晴れの日で直射日光が当たる場合は乾くまでの時間が早くなります。ふき取り作業に入る前に乾いてしまい、ムラの原因になるので注意してください。

ガラスコーティング剤は水分を嫌うため、雨の日の施工も避けてください。曇りの日や、直射日光を避けられる屋根の下などで施工すると余裕をもって作業ができます。

車のボディには、目に見えない小さな鉄粉が付着している場合があります。ブレーキダストや路面・工場・線路などが原因です。鉄粉はボディに刺さった細かい金属粉なので、放置して塗装面を傷めないよう、コーティング前の除去をおすすめします。

鉄粉の除去は、化学反応を利用した専用の「鉄粉クリーナー」や、車体を濡らして粘土を滑らせて鉄粉をからめとる「ねんどクリーナー」を使用してください。

ガラスコーティング施工前の洗車は、いつもより念入りに行ってください。水垢や古いワックスを除去できるコンパウンド入りのカーシャンプーを使用し、車のボディを「すっぴん」の状態に戻してあげるとコーティングの乗りがよくなります。

最も手軽な方法は、水垢・ワックス落としシャンプーを使用して洗車を行う方法です。コーティング前の下地処理を目的としたクリーナーも販売されています。スポンジで洗車するように車全体を磨いていく、手軽なアイテムも増えていますので活用してみてください。

下記の記事では、カーシャンプーのランキングについて紹介しています。是非参考にしてください。

ガラスコーティングの液剤は、撥水や疎水の成分を含むため、施工時の水分を嫌います。水分が残った状態で施工するとムラの原因になりますので、しっかりと水分を拭き取ってください。

特に、フロントグリル・ドアを開けた内側部分・給油口・エンブレム周辺などは洗車時の水が残りやすく拭き取りにくいので注意が必要です。拭き取りの際はすべてのドアを開けてくまなく水分を除去してください。

洗車後であっても、カーシャンプーで落としきれなかった油分や、自分の手の油分がついてボディに残っている場合があります。ボディに油分が残っているとガラスコーティング剤がうまく乗らずムラの原因になるので、しっかりと脱脂をしてください。

ガラスコーティング剤を塗り始める前に今一度、「パーツクリーナー」や「シリコンオフ」などの脱脂剤を使用してボディ表面の油分を拭き取ってください。このひと手間でコーティング剤のムラになりやすさが大幅に改善されます。

以下の記事では、パーツクリーナーの人気おすすめランキングを紹介しました。ぜひ参考にしてください。

液剤を塗布する際は、偏りのならずムラにならないように塗っていくのが重要です。タテヨコに隙間なく塗り広げてください。円を描いたりジグザグに塗るとムラや塗り残しが発生しやすくなります。

また、ガラスコーティングをするときは液剤を塗布したら数分乾かしたあと、水拭きや空拭きで余分な液剤を落とし、整えてください。一気に液剤の塗布を進めてしまうと、ふき取りしている間に塗布したほかの部分の液剤が固まってしまう場合があります。

ボンネットとフロントバンパー、フロントドアとリアドア、ルーフのみと、パネルごとに分けて施工し液剤の凝固を防いでください。

ガラスコーティングの基本的な作業手順は、液剤の塗布・水拭き・乾拭きですが、液剤によって乾燥時間や拭き上げ方法が異なります。塗布したらすぐに乾拭きする液剤もあれば、塗布後数分放置してから水拭き、乾拭きで仕上げる液剤などさまざまです。

手順を守らないと、思っていたような撥水効果が得られなかったり、ムラが生じたりする可能性があるため、自分で施工するときは手順を守って作業してください。

ガラスコーティング後に洗車機を利用できるのか心配な方もいると思います。結論から申し上げますと、洗車機はご利用可能です。しかし、水洗いコース以外のコースを選んでしまうと、コーティングがなくなる場合があります。そのため、洗車機を利用するなら必ず水洗いコースを選択してください。

また、ガラスコーティングの上からワックスをかけたい方もいるかもしれませんが、結論、おすすめしません。ワックスが溶けることでコーティング被膜に固着する可能性があり、結果として被膜が劣化して車体を保護する効果が落ちる可能性があるためです。ワックスではなくメンテナンス剤を使用するようにしましょう。

ガラスコーティングは車だけでなく、スマホの画面に施工する方も増えています。ガラスタイプの画面保護フィルムが主流でしたが、ほこりや気泡が入りやすいため貼るのが苦手な方も少なくないです。

フィルムの貼り付けよりも作業性に優れたスマホ用のガラスコーティング剤も種類が多くあります。なお、車用のガラスコーティング剤をスマホで使用するのはおすすめしません。スマホに施工する場合はスマホ用を使用しましょう。

おすすめのガラスコーティングランキング剤20選をご紹介しました。愛車をきれいに見せてくれるガラスコーティング剤は、汚れをつきにくく、落としやすくもしてくれます。洗車や手入れも楽になるので、ぜひ参考にして取り入れてみてください。