意味ないと思っている方も多いエリザベスカラーは、ペットが手術や怪我の患部をなめて細菌が入って悪化したり傷口が広がるのを防ぐための保護具です。エリザベスカラーの名前はイギリスのエリザベス朝時代に用いられた襞襟が由来になります。

エリザベスカラーはペットを守るためのアイテムですが、嫌がる動物も少なくありません。寝るときもつけたままになるので、形状や素材など多くの種類の中から、できるだけストレスフリーなアイテムを選んであげたいです。

今回はエリザベスカラーの選び方やおすすめ商品をランキング形式でご紹介します。ランキングは形状・サイズ・素材などを基準に作成しました。大型犬用や、ポンデリングなどユニークなデザインの商品もご紹介するので、参考にしてみてください。

エリザベスカラーにはさまざまな種類があります。ここではエリザベスカラーの選び方のポイントをご紹介していきますので、是非参考にしてみてください。

エリザベスカラーは大きく分けて3種類があります。それぞれメリット・デメリットがあるのでペットに合わせて、傷口を保護できる形状のものを選んでください。

「ベル型（ラッパ型）」は最もベーシックなタイプのエリザベスカラーで、病院などで使用されているものもこのタイプが多いです。動きをしっかりと制限できる形状になっているので、全身の舐め・掻きをしっかりとガードできます。

デメリットとしては大きめのサイズを選んでしまうと視界が制限されてしまい、家具などにぶつかってしまう点です。半透明の素材であれば視界を確保できるのでおすすめになります。硬い素材だと食事の際などに不便な場合があるため注意が必要です。

ベル型よりもペットの動きを邪魔しにくいのが「ドーナツ型」になります。サイズが小さいのでペットの視界が広く、動きやすいのが特徴です。食事や寝るときに邪魔になりにくいため、ペットにストレスを与えずに程度の動きを制限できます。

寝るときに枕になってくれる場合もありますが、ベル型よりもコンパクトな分、全身の動きをガードできません。頭から腰くらいまでしか保護できないので足などの傷は舐めたり掻いてしまう恐れがあります。傷の位置やペットの体格に応じて選んでください。

手術後の傷口の保護・軽傷な場合や傷口が背中にある場合に使用できる服のようなウェアタイプはつけたままでも犬や猫の動きを制限しません。一般的なエリザベスカラーに比べて動きやすく、ストレスを軽減できる効果が期待できます。

ただし足先などに傷口がある場合は舐めてしまえるため、このタイプは向いていません。舐めたり掻いたりしてほしくない箇所をきちんとカバーできているか確認して使用してください。

チワワのような小型犬と柴犬のような中型犬では選ぶサイズが異なります。合わないサイズではすぐ外れて傷口の保護ができないので、選ぶ際はサイズを必ず確認してください。

エリザベスカラーを選ぶ際には、まず「首回り」のサイズにフィットするかを確認してください。「首回り」のサイズにエリザベスカラーがフィットしていないと、ガタついてしまってしっかりとペットの動きをガードできなくなります。

サイズが合うかどうか心配な方には、ある程度「首回り」のサイズを微調整できる面ファスナー式のものがおすすめです。

「マズル・手足」が長いペットの場合には、ロングサイズのエリザベスカラーを選んでください。コンパクトなエリザベスカラーを選んでしまうと、怪我をしている部分に舌や手足が届いてしまう場合があります。

大型犬などの場合はサイズ展開が豊富な製品がおすすめです。表記されているサイズをしっかり確認してください。

ストレスフリーにエリザベスカラーを着用してもらいたい場合には、素材にもこだわってください。着用感が大きく異なるので、ペットに合った素材選びが重要になります。

スポンジ・フェルト・布が素材のエリザベスカラーは柔らかさが特徴です。食事が取りにくくなるベル型のものでも、ソフトな素材であれば裏側に折り曲げられるため、簡単に食事をとれます。ペットが快適に寝れる点もメリットです。

またクッションなどの柔らかい素材であれば家具や壁などにぶつかった際に衝撃が少なく大きな音も出ないため、音に敏感な性格のペットでもストレスをかけにくくなっています。

プラスチックのエリザベスカラーは軽量タイプが多いです。軽量だとペットが動きやすく、ストレスを感じにくくなります。衝撃吸収性にも優れており、ペットがものにぶつかってもしっかりと保護できるのも特徴です。

重量が軽いため老犬や小型犬にも向いています。なおプラスチック素材の製品を選ぶ際には、サイズを慎重に選んでください。硬い素材のためサイズが合っていないと着け心地が悪くなってしまいます。

縁が別素材で覆われていたり丸みを持たせてあるなどのタイプもあるので、快適な商品を見つけてあげてください。

エリザベスカラーの装着方法は大きく分けて2種類あります。ペットの快適性も重要ですが、飼い主の方にも使いやすい製品が理想です。

「ボタン式」はエリザベスカラーをしっかりと固定できるので、装着した後に快適に使えます。ただしペットが動くとボタンをつけるのが大変なので、よく動くペットの場合には不向きです。また音に敏感な性格のペットには装着音がストレスになる場合もあります。

なおボタンの位置がわかりづらいものを選ぶと装着しづらいです。またボタンの位置や数によって多少のサイズ調整は可能ですが、フィットさせるための微妙なサイズ調整に長けていない点はデメリットになります。

初めてエリザベスカラーを使用する方におすすめなのが面ファスナー式です。着脱が簡単で、装着した後も微調整ができるので非常に使い勝手が良いのもポイントでになります。ペットにフィットさせられるのが魅力です。

なお、面ファスナー式のタイプは外す際に「バリバリ」と音が鳴ってしまいます。音に敏感な性格のペットには注意してあげるのが大切です。音の種類によってボタン式なら怖がらない、面ファスナーなら怖がらないなど、ペットの性格を見極めてあげてください。

エリザベスカラーをつけるペットの種類によっても選ぶ際のポイントが異なります。ここではペットとして一般的な犬と猫を対象にしてエリザベスカラーの選び方をご紹介します。

「犬」は犬種によって体の大きさがさまざまなので、体の大きさに合ったものを選ぶのが大切です。小型犬であれば猫用のエリザベスカラーを選ぶ選択肢もあります。視界や行動を妨げすぎないように選んでください。

「猫」は環境の変化に敏感な動物です。素材によっては自分が動く度に嫌な音がしたり、肌に触れていて不快なものもあります。また「猫」はグルーミングによってストレスを解消したり安心感を得ているため、グルーミングを妨げられるの自体が大きなストレスです。

「猫」によって個体差があるため、嫌がらない素材を探してみてください。一般的には柔らかく視界を妨げないタイプがおすすめです。もちろん犬同様に体の大きさに合わないものもストレスになるため、体の大きさに合ったエリザベスカラーを選んでください。

散歩や食事のときに水がかかったり汚れたりするのが気になる方には「防水」タイプがおすすめです。「防水」タイプであれば汚れてしまっても簡単にお手入れができます。布製の製品でも生活防水機能が備わっているタイプもあるので、是非探してみてください。

ペット自身の性格や好みはさまざまなので、何種類か試すのがおすすめです。値段の安いものからいろいろなタイプを購入して、1番ストレスのないものを選んであげてください。使い勝手のいいものや機能の優れたものを探す方が無駄になりません。

エリザベスカラーには、ポンデリングやパンなどユニークなデザインのものも多く揃っています。パンやポンデリングの中に顔が入っているような商品になっているので、いつもよりかわいくなりおすすめです。

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従来のような広がりを持たせた形状のエリザベスカラーとは異なり、カラーに太さを持たせ首全体を大きく覆い舐めなどを抑止するのがバイノットカラーになります。首回りのカラーと胴体に巻き付けるベルトでぴったりと固定するタイプです。

ウェアタイプのように動きの制限が少ないため食事や水分補給が楽にでき、移動の際に家具などにぶつかる心配も少なくなります。視界を遮らないため階段の上り下りにも支障がなく、付けたままでの就寝も問題ありません。

少ないストレスで傷に届くのを防いでくれます。ただし、体の柔らかい子や傷の位置によっては届いてしまうのもあるので、適正なサイズ・体形をしっかりと確認したうえで使用を検討してみてください。エリザベスカラーとの併用も可能です。

フレンチブルドッグは皮膚病をはじめ病気にかかりやすい犬種です。1度病院での治療を終えた後も繰り返し罹患するケースがあります。自宅での様子見などを含め、何度も使用するケースを想定してエリザベスカラーを用意しておくと便利です。

なお犬種別の専用エリザベスカラーはないので最適なサイズ・形状・素材については獣医師に相談してください。着脱音を嫌がる・視界が遮られると怖がるなどペットの特徴や性格を鑑みて、しっかりと傷口を保護しつつ快適なアイテムを選ぶのがおすすめです。

ケガや病気、手術後のうさぎにもエリザベスカラーが必要になる場合があります。体のサイズに合わせたものを選ぶとストレスになりにくい素材を選ぶのは犬や猫と同様です。ただし、うさぎの場合は盲腸便は特に注意しなければなりません。

うさぎは通常の便とは別に、生きるために必要な栄養素が含まれる盲腸便を排泄し食べる食糞と呼ばれる行動をとります。普段は肛門に口をつけて直接食べますが、エリザベスカラーをつけていると食べられないので、盲腸便でとるべき栄養を補ってください。

ハンドメイドが得意な方はエリザベスカラーを手作りしてみてください。好みのデザインでかわいさを演出したり、アイディア次第で便利な機能の追加や、より愛犬の症状や身体状況に合わせた工夫ができるかもしれません。

100円均一ショップなどで揃えられる材料を使ったものからこだわりの布を使用するものまで、素材も作り方もさまざまです。インターネットなどで作り方を検索して情報を得ながら作ってみてください。タオルやカップ麵の容器で代用する方もいます。

ただし主に耐久面においては販売されている商品を使用する方が安心です。ペットにとってどちらがよいかを考慮して、市販のものを購入するか代わりになるものを手作りするかを選ぶようにしてください。

ここではエリザベスカラーを嫌がるときやストレス軽減の方法についていくつかご紹介します。ぜひ参考にしてください。

エリザベスカラーを付けているのに慣れてくると、ペットが積極的に動き回り始める場合もあります。その際、行動範囲内に障害物があるとぶつかってしまう可能性が高いです。それは犬や猫自身が思っているよりも頭や首回りが大きいためになります。

ぶつかった際の衝撃や音がストレスになってしまうときもあるので、犬や猫の行動する範囲内の障害物はなるべく取り除いてあげてください。以下に犬用タイルカーペットの人気おすすめランキング10選をご紹介しています。あわせてご覧ください。

エリザベスカラーを装着していると、食事・水分補給が困難になってしまう場合があります。水飲み器や食器に高さを持たせるなどの工夫をしてあげるのも大切です。食事や水分補給がしやすい最適な高さを見極めてあげてください。

また径の大きなエリザベスカラーが当たって食器だけを前へと押し出してしまうといった場合もあります。その場合は滑り止めの付いている食器に変えてあげるなどの工夫をしてください。

エリザベスカラーに餌が付着するなどして汚れていると気分が落ち着かなくなってしまう場合もあるため、清潔な状態を保ってあげるのも大切です。以下の記事では犬用自動吸水器の人気おすすめランキング10選をご紹介しているので、参考にしてみてください。

最適なサイズの選択・負担の少ない素材の選択以外には、ペットが患部に触れていないかどうかを飼い主が目を離さずしっかりと確認できるときだけ、一時的に外してあげる方法もあります。食事のときだけエリザベスカラーを外すのも、１つの方法です。

ただし外した時の解放感が強く、再び装着した時のストレスがより強まってしまう個体もいます。ペットの性格を十分に考慮したうえで一時的な取り外しを検討してください。その際は必ずかかりつけ獣医師への相談をするのも忘れないようにするのが大切です。

エリザベスカラーをつけていると、どうしてもかわいそうに思ってしまう方も多いです。でも頻繁に外してしまっては傷や皮膚をなめたりひっかいてしまい、治るものも治らなくなります。場合によっては命に関わってしまうので気をつけてください。

できるだけストレスのかからないエリザベスカラーやウェアを選び、早く治してあげるのが大切です。飼い主が心を強く持って治療に向き合ってください。

エリザベスカラーが必要になるのは、ペットが病気やケガなどで負担がかかっている状況になります。1番優先すべきなのは、ペットが快適に過ごせる点です。エリザベスカラーもまずペットのためを考え、それから私たち人間の都合に合わせて選んでください。

エリザベスカラーを売ってる店は、大型のホームセンターや動物病院での販売が一般的です。1部の大きなペットショップでも取り扱っている場合があります。実店舗であれば、手触りや重さなどを実際に確認して購入できるので安心です。

また実店舗にこだわりがない・デザイン性にもっとこだわりたい場合にはインターネット等で探せば商品選択の幅が広がります。ただし事前のサイズ計測・サイズ選択には十分気を付けて購入するのがおすすめです。

エリザベスカラーのおすすめランキング15選をご紹介しました。エリザベスカラーはペットの安全を守るために安全性が高い製品を選ぶのが重要です。選び方とランキングを参考に、是非自分のペットに合った製品を見つけてみてください。