日本で古くから使われている風呂敷に、どのようなイメージを持っているでしょうか。古臭いイメージを持っている人も多いものです。しかし実は、風呂敷は使い方次第で葬儀・法事の場でも大いに活躍します。

しかし、普段使用する風呂敷にマナーはありませんが、葬儀用として風呂敷を使用するには選び方や使い方にマナーがあります。そのため、どのように選んで、どのように使用すれば良いのか分からないという人も多いものです。

そこで今回こちらでは、葬儀用風呂敷の選び方やおすすめ商品をランキング形式でご紹介します。ランキングは、色・サイズ・素材を基準に作成しました。購入を迷われている方はぜひ参考にしてみてください。

そこでここからは、いざ葬儀用の風呂敷を選ぼうとした際、どのようなことを基準に選べば良いのかをご紹介します。

風呂敷にはさまざまな色があります。昔から、包む側の人は喜びや悲しみの気持ちを使用する風呂敷の色によって表現してきました。明るい色は慶事で使用し、深みのある色は弔事で使用するというように、色は場に応じて使い分けられています。

葬儀だけでなく、法事や法要などの弔事で使用する風呂敷は、派手な色柄は避けて落ち着いた色の風呂敷がおすすめです。具体的には、紫・深い青色・渋みのある緑などです。使用するシーンに合わせて風呂敷の色を選ぶことは、マナーです。

色に関して言えば、紫系の風呂敷は高貴な色とされ、弔事だけでなく慶事でも使用できるので1枚準備しておくと便利です。初めて風呂敷を購入するのであれば、紫系の風呂敷を選ぶことをおすすめします。

風呂敷を選ぶ際、サイズで選ぶことをおすすめします。風呂敷のサイズは用途によって決まります。どのような用途で風呂敷を使用するのかによって、サイズを選びましょう。

葬儀には香典を持参しますが、その香典はふくさに包み持参し、袱紗に乗せて差し出すことが葬儀のマナーです。袱紗には、包むタイプと挟むタイプの2つのタイプがあり、包むタイプの袱紗の中でも風呂敷タイプは格が高いとされています。

挟むタイプの袱紗を持っている人でも、香典袋のサイズによっては入らない場合があります。しかし、包むタイプの袱紗であればさまざまなサイズの香典袋に対応できます。葬儀の香典を包む袱紗として使用する風呂敷なら、45～50cmのサイズがおすすめです。

もちろん、香典を包む袱紗としてだけではなく、それ以外のものを包むために使用しても構いません。例えば、分骨や自宅供養のためのミニ骨壷などを包む際に使用されることもあります。

68～75cmの風呂敷は、風呂敷のサイズとしては定番サイズです。葬儀や法事などの場において、お供えとして菓子折りなどを持参する際に重宝するサイズと言えます。また、このサイズであれば、ワインなども包むことが可能です。

お供えを風呂敷に包んで持参した際には、風呂敷をといてお供え物だけを渡すことがマナーです。これは、紙袋に入れてお供えを持参した際でも同じです。その際、風呂敷や紙袋は持ち帰ります。紙袋はかさばりますが風呂敷はコンパクトな状態でバッグにしまえます。

葬儀に参列する際、喪服に合わせるバッグはコンパクトなサイズのものが多く、荷物が増えたときのことを考えてサブバッグを準備する人も多いのではないでしょうか。一般的には、手提げバッグをサブバッグとして準備する人が多いです。

しかし、手提げタイプのバッグの代わりに、90～105cm以上の大判サイズの風呂敷をサブバッグの代わりに準備することをおすすめします。なぜなら、風呂敷ならば不要なときはコンパクトにたたんでバッグやポケットに入れて持ち運ぶことができるからです。

また、大判サイズの風呂敷は、葬儀後に自宅を訪れる弔問客に見せたくないものなどにサッとかけて目隠しとして使用することも可能です。急な来客にも慌てずに済みます。

風呂敷を選ぶ際、素材で選ぶのも良いでしょう。素材によってそれぞれ特徴があります。それぞれの素材の特徴を比較して、自分が使いやすい素材を選ぶことをおすすめします。

上品な光沢のある正絹で仕立てられた風呂敷は、フォーマルな贈り物をする際に1枚は持っておきたい風呂敷です。紫色の無地タイプの正絹の風呂敷であれば、慶事でも弔事でも使えて便利です。正絹の風呂敷の値段は、使われている絹の量で変わります。

正絹の風呂敷は、水に濡れると縮みます。そのため、洗濯はドライクリーニングで行う必要があります。正絹の風呂敷は、高価です。家庭でドライクリーニングが出来ない場合は、クリーニング店などの専門店に依頼することをおすすめします。

レーションで仕立てられた風呂敷は、絹に似た光沢と発色をします。絹に似ていることから、レーヨンは「人絹（じんけん）」と呼ばれることもあります。絹は高価であるため、手ごろな値段で絹のような風呂敷が欲しい人におすすめの素材です。

レーションは水に濡れると縮む性質があります。そのため、ドライクリーニングで洗濯しなければなりません。アイロンは、あて布が必要です。温度にも注意しましょう。

ポリエステルで仕立てられた風呂敷は、手ごろな値段のものが多いです。ポリエステルは、水に強いという特徴があります。また、シワになりにくいため、折りたたんだ状態での持ち運びにも重宝します。ちりめんや紬など、織り方によって生地に風合いが生まれます。

綿で仕立てられた風呂敷は、風呂敷の中でも使い勝手が良く、種類が豊富です。丈夫で手軽に洗濯もできますが、色落ちには注意しましょう。ブロードやシャンタン、天竺など、織り方によって異なる雰囲気を醸し出します。

風呂敷の基本的な役割である「繰り返し物を包んで運ぶ」という使い方で良く使用されるのが綿風呂敷です。そのため、綿風呂敷はサイズも豊富です。

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葬儀などの仏事の場にお供え物を持参する際の風呂敷の包み方は、左包みです。これは、養老3年に、「王成初令天下百姓右襟」の令に由来しています。この令によって、庶民は着物の右前身頃を下に、左前身頃を上にした着付け方法で着ることになりました。

左を上にして着付ける方法は物事の逆さま、つまり縁起の悪いことを意味するようになりました。例えば、亡くなった人に着物を着せる際には、左前身頃を下にして着付けます。始めは着物の着付けの風習でしたが、風呂敷の包み方の作法としても広がりました。

左包みとは、風呂敷をひし形に広げて、包むものを中央に置きます。そして、右側・下・上・左側の順に風呂敷を折りたたみます。下を先に折りたたむのには、頭を下げるという意味が込められています。ちなみに、慶事の場合は、逆の順番で折りたたみます。

遺骨・骨壷を移動するとき、骨壷が入った骨壷箱を風呂敷で包みます。大切な骨壷箱を落とさないことと、周りの人への配慮として骨壷箱が見えないようにする2つの理由からです。

骨壷を包む風呂敷の最適なサイズは、包む骨壷箱のサイズによっても異なります。例えば、東日本で一般的に使用されている7寸のオーソドックスなデザインの骨壷を入れた骨壷箱を包むのであれば、風呂敷のサイズは110cm前後がおすすめです。

分骨や手元供養をする際には、7寸よりも小さな骨壷が使用されます。その際は、その骨壷のサイズに合わせて風呂敷を選びましょう。大きいサイズの風呂敷を選べば結び目は大きくなってしまいますが、包めないということはありません。

骨壷箱を包む風呂敷の色は、基本的には決まりはありませんが、一般的には白が選ばれています。しかし、決まりはないため、紫や紺、グレーを選ぶ人もいるようです。風呂敷の素材は、シワになりにくく耐水性があり、結びやすいポリエステルがおすすめです。

まず、骨壷や骨箱は、ひし形に広げた風呂敷の中央に正面が手前に向くように置きます。そして、後ろ側の風呂敷の角を持ち上げ骨壷や骨箱にかけます、次に、前側の風呂敷の角を持ち上げ骨壷や骨箱にかけます。

最後に、左右の風呂敷の角を持ち上げてほどけないように結びます。この結び方で結ぶことで火葬後に後飾祭壇で安置したとき、正面から風呂敷の角が見えることもなくきれいな状態で安置できるのです。

火葬場では、係の人が結んでくれるため自分で結ぶことはありません。そのため、実際に結ぶ機会が無いという人も多いものです。しかし、自宅で安置している間に結びなおす必要が出てくるかもしれません。そのときのために覚えておくことをおすすめします。

葬儀で着物を着るという人もいるのではないでしょうか。そのような場合に備えて、風呂敷での着物の包み方を確認しておきましょう。着物は畳紙に包んで保管されていると思いますが、畳紙のまま持ち歩くと着物の重さで折れ曲がり持ち歩きにくいものです。

そのようなときに便利なものが風呂敷です。見た目も美しく着物を運ぶことができます。着物の包み方は、ひし形に風呂敷を広げてその上に着物を三つ折りの状態で置きます。結び目は本結びで着物に対して水平になるように結びます。

持ち運ぶ際は、結び目を持つのではなく、両手で底を支えて持ちましょう。

今回こちらでは、葬儀用風呂敷の選び方やおすすめ商品をランキング形式でご紹介しました。風呂敷は折りたたんでおけば保管に場所をとりません。もしものときに備えて風呂敷を1枚準備しておいてはいかがでしょうか。