今回の記事ではバイオリンケースを紹介していますが、以下の記事で、エレキバイオリン・バイオリン松脂・弦をランキングで紹介しています。ぜひご覧ください。

バイオリンは表情豊かで繊細な音色が特徴ですが、精工な構造なので取扱いには気をつけたいところです。そのため、外部の衝撃などから保護するバイオリンケースが求められます。防水やおしゃれでかわいいもの・プロ用の高級ケースなど種類もさまざまです。

バイオリンは小型で持ち運びやすい点がメリットですので、バイオリンケースにコンパクトさや軽量性など携帯しやすさを求める方も多いですが、軽量なケースは強度が不十分に見えるなど、気になる点も多くなっています。

そこで今回はバイオリンケースの選び方やおすすめ商品ランキングのご紹介です。ランキングは持ち運ぶ手段・機能性・価格を基準に作成しました。購入を迷われてる方はぜひ参考にしてみてください。

バイオリンを衝撃や温度・湿度の変化などから保護するといったバイオリンケースの基本的な性能を踏まえた上で、持ち運び手段や付属機能に注目して選びましょう。

バイオリンケースを手に持って歩いて運ぶ場合と乗り物に乗せて移動する場合とでは、優先するポイントが異なります。公共交通機関を使う際の留意点も確認しておきましょう。

バイオリンを歩いて持ち運ぶ機会が多いなら、バイオリンの形状になった丸型や直線的な三角型がおすすめです。これらの形状は、コンパクトかつ軽量で、手に持ったりストラップで肩にかけても負担になりません。

また、発泡素材を使用したバイオリンケースも、軽量で持ち運びに便利です。外装が布張りのタイプも軽量なものが多いので、携帯しやすさを重視する人はチェックしてみましょう。ただし、コンパクトなケースは、小物の収納スペースが少ない点に気をつけてください。

バイオリンケースを肩にかけたり、バックパックのように背負える形状も、両手が空くので携帯に便利です。万が一の場合に備えて、ストラップの金具が破損していないか、定期的に確認するようにしましょう。

車移動が多く、持ち運びの際の重量が気にならない場合は、角型タイプがおすすめです。松脂や肩あての他、楽譜も入れられるスペースがついているものもあり、荷物をまとめて運べます。

角型タイプは容積が大きいので、作りが頑丈であるため、外部からの衝撃に負けない点もメリットです。また、断熱性が高く、夏に車内が高温になったときのバイオリンのトラブルが起きにくいと言われています。

一方、他の形状より大型で、かさばりやすいです。後部座席ではなく、助手席に立てて乗せたい場合は、丸型や三角型のほうが適する場合もあります。サイズオーバーで飛行機の機内持ち込みができない場合もあるので、気をつけましょう。

バイオリンを持って電車やバスに乗る機会が多い場合は、衝撃に強く軽量なハード素材をおすすめします。ABS樹脂やグラスファイバー、カーボンファイバーなど高性能プラスチックを使ったイーストマンやGEWA（ゲバ）などのメーカーのものが人気です。

これらの素材は剛性が高く、力を受けても変形しにくいので、満員電車や人込みの中の移動が多いときでも心配いりません。また、軽量なので手に持ったりストラップを肩にかけても、体への負担が少なくて済みます。水濡れに強く、汚れがつきにくい点もメリットです。

ハード素材のバイオリンケースは、他の素材より価格が高い傾向にあります。しかし、低価格なハード素材のバイオリンケースは、強度が不十分な場合があるので、ある程度の価格のものを購入しましょう。

飛行機に乗るとき、バイオリンを機内持ち込みするなら、規定のサイズ以下のものを選びましょう。ANA、JALの場合は、座席数100席以上の場合、楽器ケースの3辺の合計が115cm以下なら機内持ち込みきます。100席未満の小型機の場合は100cmです。

規定のサイズを超えて機内持ち込みするには、特別旅客料金を支払って楽器用の座席を購入しなければなりません。移動の多いプロの演奏家には、楽器のために1席用意する人も多いようです。また、格安航空会社は、機内持ち込みできる条件が厳しい傾向にあります。

ANAやJALでは問題なく持ち込めたバイオリンケースでも、格安航空会社では、チェックイン時に止められた事例もあります。格安航空会社や初めて利用する航空会社を利用するときは、持ち込み条件を事前に確認しておきましょう。

バイオリンケースは、バイオリンの収納だけでなく、小物や楽譜も収納できるなど内装の機能性に優れた製品もあります。用途に応じて選びましょう。

バイオリンと一緒に、松脂や肩あてなどの小物もまとめたいなら、収納が充実した製品を選びましょう。肩当てをネックとケースの隙間に入れる方もいますが、十分なスペースがないとバイオリンの渦巻き部分を傷める場合があるので気をつけてください。

収納が充実したケースは、角型タイプに多く、チューナーや楽譜が入れられるものもあります。収納が充実したケースを選ぶときは、ふたを開けたときのバランスにも注目しましょう。

持ち運び用ではなく、自宅での保管用ケースなら、温度計や湿度計がついたものがおすすめです。バイオリンは木製であるため、温度や湿度の変化に敏感です。温度や湿度をすぐに確認できれば、バイオリンにとって良い環境の維持に役立てられます。

バイオリンにピッタリな環境は温度20度、湿度45～55％と言われていますが、楽器店のような設備の無い一般住宅で、このような環境を維持するのは難しいです。そこで、温度40度以上、湿度40％以下にならないよう気をつける程度で十分維持できます。

温度が40度以上になると、バイオリン表面のニスや接着剤が溶ける場合があり危険です。また、湿度が低く乾燥すると、板のひび割れに気をつけてください。逆に湿度が高いとネックが下がる可能性が高くなります。

高価なバイオリンケースは、バイオリンを適切な環境下で保護する機能が充実しています。バイオリン本体の価格に合わせて予算を決めるとよいです。

ポリウレタンフォームなど発泡素材を使用したバイオリンケースは安いですが、軽量で一定の品質を備えています。発泡素材は断熱性が高いので、高温による悪影響を緩和します。ただし、バイオリンを扱うときは、温度管理には常に留意しましょう。

予算を抑えたい場合や、気に入ったケースを見つけるまでのつなぎとして、リーズナブルなケースは重宝します。また、成長と共に買い換えが必要な子ども用の分数バイオリンにも、リーズナブルなケースで十分です。

しかし、低価格なケースは強度や密閉性が十分ではない場合があります。低価格なケースを使用するときはデメリットを確認の上、衝撃などに気をつけて使用しましょう。予算が限られている場合は、アウトレットを利用するのもおすすめです。

bam（バム）やgewa（ゲバ）といった専門メーカーの製品や、大体5万円以上のバイオリンケースでは、バイオリン保護のためにさまざまな工夫があるのが特徴です。低価格製品ではケース内側の布が低品質なので、バイオリン表面のニスに布の跡がつく場合があります。

高価格製品では、バイオリン全体を包むよう布が張られているため、部分的に布が当たらず、布の跡がつきにくいです。また、高価格製品は、バイオリンの形に合わせてくり抜かれているため、がたつきが少なくなっています。

高価格のバイオリンケースは、軽量性よりもバイオリンの保護に重点を置いているため、やや重量が重い傾向にありますが、その分バイオリンをトラブルから守る機能性が魅力です。大切なバイオリンを大切に使いたいプロの方におすすめできます。

バイオリンケースは有名なメーカーから多く販売されています。欲しいケースの特徴に合わせて購入してみてください。

東洋楽器はバイオリンを始め、さまざまな楽器ケースメーカーとして、製品クオリティが進歩し続けているメーカーです。楽器を愛する方のために作られたバイオリンケースはとにかく超軽量なのが魅力で、カラー展開も豊富でかわいいです。

楽器の持ち運びや片付けにあまり慣れていない初心者の方にもおすすめします。

フランスの楽器ケースメーカーのbamは、なんといっても強度が魅力です。値段は少し高めですが、確かな品質が人気を集めています。1.6kgと軽い三角形の「ハイテックフォルム」シリーズから、2.6kgと重量級の「ハイテックオブロング」まで種類もさまざまです。

また、防水性もあるので、雨の日にもバイオリンが濡れる心配がありません。

ドイツ発の楽器メーカーであるgewaは、 バイオリンの形にぴったりと沿ったおしゃれでコンパクトなサイズ感が魅力です。「シェル」シリーズが使用者が多く人気の商品です。1.7kgの軽さに加えて、2万円前後と価格が安くなっています。

また、バイオリンケースとリュックの機能が一緒になっていて、楽に持ち運びができる商品も販売されいるので、ぜひチェックしてみてください。

各通販サイトの売れ筋ランキングもぜひ参考にしてみてください。

※上記ランキングは、各通販サイトにより集計期間・方法が異なる場合がございます。

ケースに入れてバイオリンを持ち運ぶと、振動や温度変化などバイオリンへの影響は避けられません。そこで、これらの影響を最小限にするための工夫を紹介します。

バイオリンを持ち運ぶときは、ケースの中でのがたつきを最小限にするのが大切です。移動の際のがたつきは、駒や魂柱がなどのパーツがずれて音色が落ちたり、最悪の場合は破損につながったりします。

角型ケースは、バイオリンの形状に合わせてくり抜かれており安定性が魅力です。バイオリンケースの中でがたつきが目立つ場合は、ケースとバイオリンの間に布などを詰めて、なるべく動かないよう工夫しましょう。

また、バイオリン本体だけでなく、弓の固定にも気をつけてください。万が一、振動などで弓が外れたとき、バイオリンを傷つけないようブランケット付きのものがおすすめです。ブランケットが無い場合は、やわらかい布をはさんで対応しましょう。

車移動のときに気をつけなければならないのが温度です。バイオリンの板同士を接着している膠（にかわ）は、40度以上になると溶け始めてしまいます。特に、夏場冷房をつけず駐車した車内はすぐに40度を超えるので気をつけましょう。

特にトランク内は走行中でも高温になりやすいので、移動時間が長い場合は、座席の上などに置くといいです。後部座席は平らで安定して置けますが、急ブレーキをかけたときにバイオリンが落ちるのではないかと心配な方もいると思います。

バイオリンを車で運ぶときは、助手席に立てて置くのがおすすめです。バイオリンケースのストラップを助手席のヘッドレストにかけ、さらにシートベルトをして固定すると安定します。

混雑した電車やバスの中では、肩にかけたバイオリンケースを、下ろさなければならない場面もあると思います。このとき、ケースの下端を床につけて縦に置くと、電車やバスの振動がバイオリンに直接伝わってしまい危険です。

振動の影響によるバイオリンの不具合を避けるため、体の前に抱きかかえるようにして持つのがおすすめできます。縦に置く場合は、床に直接ではなく、ケースの下端を足の上に乗せるとよいです。

また、冬に電車やバスに乗るときは座席下のヒーターに楽器を近づけないようにしましょう。足の間にバイオリンを挟んで固定すると、ヒーターの熱がバイオリンに直撃してしまいます。バイオリンにとって高温は大敵なので、冬でも気をつけてください。

バイオリンケースについてご紹介しました。バイオリン本体の値段に合わせて同等の品質のものを選ぶのがおすすめです。持ち運ぶ手段に着目して選ぶと、気に入ったバイオリンケースが見つかりますので、ぜひ参考に快適な音楽生活を楽しんでください。