乳酸菌が摂取できる食品はヨーグルトなどの乳製品が有名ですが、ぬか漬けを作るぬか床も豊富な乳酸菌が含まれています。ぬか床に含まれている乳酸菌の種類もさまざまです。また、ぬか床の乳酸菌の増やし方によっても乳酸菌の量が変わってきます。

しかし、自宅のぬか床でぬか漬けを作るのは難しいと思って挑戦できずにいる方も多いですよね。実は、初心者でも簡単にぬか漬けを作れるぬか床が販売されているんです。本格的なものから一人暮らし用、市販までいろいろな商品が販売されています。

そこで今回はぬか床の選び方やおすすめの商品ランキングを紹介します。ランキングはぬか床の種類・容量・安全性を基準に作成しました。どこからきているのかやボツリヌス菌についてもご紹介するので、購入を迷われている方はぜひ参考にしてみてください。

ぬか床の乳酸菌は大きな注目を浴びていますが、注目を浴びるには理由があります。ここからはぬか床の乳酸菌の種類や、ぬか床の増やし方を紹介していきます。ぬか床の乳酸菌の効果を知ると、ぬか床へのモチベ―ションが湧いてくるものです。

【目次】

• そもそもぬか床とは？
• ぬか床に含まれている乳酸菌の種類は？
• ぬか床に含まれている乳酸菌の効果は？
• ぬか床を美味しくする乳酸菌
• コラム｜実はぬか漬けを発酵させるのは乳酸菌だけじゃない

そもそもぬか床は、米ぬかに塩と水を入れて乳酸菌発酵させて作った、漬物を入れる床を指します。ぬか床は、夏場に大量の野菜を保存するための方法として活用されていました。最近では手軽に管理できるぬか床が人気商品になっています。

乳酸菌の種類は、大きく分けて動物性乳酸菌と植物性乳酸菌の2種類に分けられます。ぬか床には、体内でも高い生存力を持つ植物性乳酸菌が含まれています。植物性乳酸菌は、その名のとおり植物に生息している乳酸菌です。

ぬか床に含まれている乳酸菌は、摂取するとさまざまな効果が期待できます。ぬか床に含まれている乳酸菌には、アレルギー症状軽減・免疫力向上・便秘解消の効果があり、体の調子を整えてくれるのが特徴です。

まずアレルギー症状の軽減については、細胞のバランスが崩れるとアレルギー症状が起こりやすくなりますが、植物性乳酸菌は細胞のバランスを整える効果があります。細胞のバランスを整えると、アレルギー症状を減せます。

ぬか床を美味しくする乳酸菌には、リューコノストック・メセンテロイデス菌、エンテロコッカス・フェカリス菌、ラクトバチルス・ブレビス菌といった乳酸菌があります。リューコノストック・メセンテロイデス菌は、酸性に弱い悪玉菌を減少させるのが特徴です。

エンテロコッカス・フェカリス菌は、免疫力アップを手助けしてくれます。ラクトバチルス・ブレビス菌は、整腸作用などを期待できる菌です。それぞれが異なるアプローチで体内のバランスを整えて、体を健康状態に導いてくれます。

ぬか漬けは乳酸菌だけでなく、酵母や各種細菌類などさまざまな微生物が存在しています。これによって独特の風味を作り、複雑系の発酵によってできています。この複雑系の発酵が可能なぬか底から作られる漬物がぬか漬けになります。

ぬか床の乳酸菌を増やし方とポイントについて解説していきます。これからぬか床にチャレンジしようと考えている人は、ぬか床の乳酸菌を増やす方法を試してみてください。

【目次】

• 冷蔵庫保存は冷やしすぎに注意
• かき混ぜはほどほどに
• 乳酸菌のエサになるものを漬ける
• バランスよく水分と塩分を調節する
• ぬか床の空気を抜く

ぬか床の乳酸菌を増やすためには、保存する場所の温度が重要です。冷蔵庫などで冷やし過ぎてしまうと、乳酸菌の活動は弱まってしまうので注意が必要です。乳酸菌は20~40度の環境が適しており、寒い場所に保存しておくと酸味が減少してしまいます。

しかし、常温で保存しようと思えば手間がかかってしまうので、冷蔵庫で保存したいと考える人も少なくありません。冷蔵庫で保存する場合は、数日に1度冷蔵庫から出すようにすれば、酸味の減少を抑えられます。

ぬか床はかき混ぜると、菌のバランスを保てるので非常に重要な作業です。しかし、ぬか床に必要なかき混ぜもやりすぎには気をつけましょう。乳酸菌は空気に触れると増殖しづらいので、かき混ぜすぎると乳酸菌の増加を妨げてしまう可能性があります。

何事もやりすぎはよくないと言われますが、ぬか床をかき混ぜる行為も例外ではありません。ぬか床全体をかき混ぜるのではなく、下から上にぬかを入れ替えるようにして混ぜていきましょう。

ぬか床の乳酸菌を増やすためには、乳酸菌のエサになるように、毎日何かしら食材を漬けると効果的です。毎日何かしらを漬けるとなると、かなり手間がかかって大変だと感じる人も少なくありません。

しかし、乳酸菌のエサになるのが重要なので、実際に食べる食材ではなくても野菜の皮などで問題ありません。とにかく毎日何かを漬けるのが、乳酸菌の増加には大切です。野菜の皮やヘタのような残り物を使うようにすれば、毎日漬けるにしても楽になります。

水分と塩分のバランスがよいと、食材から水分が出やすく、これが乳酸菌のエサになってくれます。さらに、水分量と塩分量のバランスよくなると、雑菌の繁殖を抑えられるので重要です。

健康や雑菌を気にしてしまい、塩分や水分を少なくしてしまう人もいますが、それでは酸味が少なくなりやすいといえます。ぬか床がうまく出来上がらない場合は、水分と塩分のバランスに注目してみると解決する可能性があるので試してみてください。

乳酸菌は空気を嫌うため、手で押さえて平らにならしながら、ぬか床内の空気をしっかり抜く必要があります。ぬか床の空気を抜くのは少し手間がかかりますが、このひと手間が乳酸菌を増やすためには重要です。

ぬか床を上手に管理するためには、毎日かき混ぜる・容器を清潔にする・冷蔵庫を利用する・新ビオフェルミンを入れるなどがあります。

【目次】

• 毎日適度にかき混ぜる
• 容器を清潔にしておく
• 室温が高い場合は冷蔵庫へ
• ぬか床に新ビオフェルミンのサプリが効果的？

ぬか床を管理する場合、かき混ぜる行為は重要なポイントになってきます。ぬか床をかき混ぜる頻度は、基本的には毎日1、2回程度かき混ぜるのが理想的です。しっかりと上下を入れ替えるようにかき混ぜて、全体がバランスよく空気に触れるようにしていきます。

空気に触れていない部分は、乳酸菌が増えすぎて酸味が強くなってしまい、空気を入れすぎると乳酸菌が少なくなってしまいます。全体がバランスよく空気に触れると、おいしいぬか床を作れます。

ぬか床のお手入れとして野菜を出し入れした後は、容器の汚れを綺麗にふき取って清潔にしておく必要があります。容器にぬかがついたままで放置してしまうと、カビが生えてしまう可能性があります。容器を常に清潔にして、ぬか床のお手入れをおこないましょう。

ぬか床の冷やし過ぎはだめですが、室温が30度を超える場合は、冷蔵庫での保存が推奨されています。夏場は室温が30度を超える可能性が高くなるので、室温にきをつけてぬか床を保存していきましょう。

ぬか床に新ビオフェルミンやサプリを入れている人もいます。ビオフェルミンをぬか床に入れると、増えすぎた雑菌を抑制する効果が期待できます。雑菌が増えすぎてしまうと、酸味が強くなり過ぎてしまうので気をつけましょう。

ぬか床の乳酸菌について知ると、より漬物が楽しめます。ここからは、ぬか床の乳酸菌の出どころや、乳酸菌の量について解説していきます。

【目次】

• ぬか床の乳酸菌はどこから？
• ぬか床は乳酸菌の量が最強クラス！ヨーグルトの10倍
• 腸で生きる強さも確認済み！

ぬか床の乳酸菌が、どこからきているのか疑問に感じている方も多いですよね。乳酸菌は、米ぬかから増殖してきます。米ぬかから乳酸菌と大腸菌が増殖してきますが、ぬか床が徐々に酸性になるにつれて大腸菌が減少していき、ぬか床の乳酸菌が増殖していきます。

また、ぬか床に野菜を漬けると、野菜に付着しているほかの乳酸菌や酵母菌などが混ざり合い、乳酸菌が豊富なぬか床に変化していくのを覚えておきましょう。ここまでに約2ヵ月ほどの期間が必要で、ある程度時間をかけるのが重要です。

ぬか床の乳酸菌は、ヨーグルトの10倍もの量が含まれています。ヨーグルトの乳酸菌の量は1mlあたりで1000万個ですが、ぬか床の乳酸菌の量は1gあたりで1億個と乳酸菌の量が最強クラスです。

ぬか床の乳酸菌は、腸で長い時間生きてくれるのも魅力的なポイントです。漬物からとった乳酸菌と乳製品からとった乳酸菌を比べてみたところ、漬物からとった乳酸菌の方は人工胃液の中でも、長い時間生き残っていた事実が確認されています。

健康的でおいしい漬物ですが、食中毒には十分に注意しなければなりません。漬物の食中毒の原因、集団食中毒についてや注意しなければならないポイントを紹介します。

【目次】

• 食中毒の原因はボツリヌス菌やO157など
• 過去には集団食中毒も
• 食中毒にならないために注意すること

ぬか床でもっとも気をつけなければいけないのは食中毒です。食中毒の原因となる菌には、ボツリヌス菌やO157といったものがあります。ボツリヌス菌は土や泥に付着している菌で、毒性の強い大腸菌の一種です。

漬物は多くの人に愛されている食べ物ですが、過去には漬物が原因で集団食中毒が起こってしまった例があります。白菜の漬物を食べた169名が集団食中毒を起こしたり、福岡県でキュウリの漬物による集団食中毒が発生しています。

漬物で食中毒にならないためには、食材を十分に洗い、そして調理後はすぐに食べるのが重要です。まず、野菜の土などをしっかりと落とすように、水で十分に洗うようにしましょう。

調理後は時間が経つほど細菌が増殖しやすいので、できるだけ早めに食べる意識が大切です。保存する場合は室内に放置せず、冷蔵庫で保存しましょう。さらに、手洗いや調理器具を洗うと、二次感染を防げます。

ぬか床にはさまざまな特徴を備えた商品があり、気軽に購入できます。「ぬかの花」・「発酵ぬかどこ」・「冷蔵庫で育てる熟成ぬか床」・「発酵ぬかどこ」の5つを紹介します。

ぬか床は市販で売っている食材を漬けられます。きゅうりやナスなどは定番の食材ですが、意外と思える食材でも実際に漬けてみると、予想外においしく出来上がります。

【目次】

• 濃厚な味わいのアボカド
• 色鮮やかなパプリカ
• ゆで卵もおいしい！

アボカドを漬物にするのに抵抗がある人も少なくないですが、より濃厚な味わいになっておいしく食べられます。意外性がありながらも、アボカド特有の濃厚な味わいは格別です。ぬか床を始めるきっかけで試してみてください。

ぬか漬けは食材の色味が茶色くなりやすいですが、パプリカは漬けても鮮やかな色が保たれます。パプリカを漬けると、食感は多少柔らかくしんなりと変化します。しんなりと変化しながらもほどよく歯ごたえが残ってくれるので、味はもちろん食感も楽しめる食材です。

野菜ではありませんが、ゆで卵もぬか漬けにおすすめの食材です。まずゆで卵にする手間はありますが、漬けると濃厚な味わいになって、燻製卵のように変化します。さらに酸味が加わるので、お酒のつまみにも最適な一品になってくれます。

ぬか床を管理するにはさまざまな知識や手間が必要で、ぬか床づくりは非常に奥が深いといえます。しかし、近年は手軽に漬物を楽しめるぬか床セットなどが販売されており、初心者であっても手軽にチャレンジが可能です。