農業業界は、大きく分けると2つの業界がありますが、農作物を生産する業界に焦点を当てます。農業といっても、屋外で土をさわる農業もあれば、屋内の無菌状態の部屋で行う農業など、業態はさまざまです。

農業を仕事にすると、収穫の喜びを味わえるだけでなく、規則正しい生活で健康になったり、自然にふれあえたりします。また、生産のノウハウを教えるスキルが高い業界なので、未経験でも飛び込めるのが魅力です。

ただし、力仕事が多いので体力が重要になります。また、天候によって収穫が多かったり少なかったりして値段の変動が激しいです。そのまま収入にも反映されます。生き物相手の仕事なので、長期間は休めません。

食品業界とは、乳製品などの加工食品、野菜や果物、お肉などをスーパーやコンビニといった小売店で販売する業界です。アルコールや調味料も食品業界が扱っています。

休日が年間120日以上、有給もとりやすい風土の企業が多いです。福利厚生も充実しており、住宅補助も行われています。小売店で自社の製品が並んでいるのを見るとうれしさを感じられるのが魅力です。

ただ、20代・30代くらい若くからでないと役職に就けない、年収がなかなか上がらないといった年功序列の風土をもつ企業が多くあります。拘束時間が大きく変動するのも食品業界のデメリットです。

建設業界は、ビルやスタジアムなどの建設に携わるだけでなく、水路の建設など土木工事も含まれる業界です。大阪万博やリニアの開業、耐震工事など需要が絶えず、コロナなどの社会情勢の変化に影響を受けず、将来性があります。

自分が関係した仕事がビルや水路などといった成果としてはっきりと現れるのが魅力です。建設業界への転職は、現場の経験や関連する資格を持っていれば、難しくはありません。

建設には膨大なお金がかかるのと、納期厳守が当たり前なので圧力がかかる仕事でもあります。塗料や工具など幅広い知識も必要です。

人や荷物を指定された場所まで、事故なく運ぶのが運輸業界の仕事です。二種免許や大型免許が必要になりますが、入社後に免許がとれる企業が多く、普通自動車免許さえもっていれば未経験でも転職しやすくなっています。

運転がうまくなる、地理に詳しくなる以外にも、ネットショッピングをはじめとする通販事業が拡大する一方なので、将来的にも仕事がなくならないのが大きなメリットです。

ノルマが課される企業もあり、仕事の遅れや渋滞などでノルマを達成できない場合もあります。また、運輸業界は、人材不足が続くのと、平成2年の規制緩和によって激しくなるのが難点です。

優れた人材がほしい企業と、希望通りの仕事をしたい求職者、二者のニーズをすり合わせてマッチングさせていくのが人材業界の仕事です。前職の経験を活かして仕事ができるので、業界未経験も歓迎されています。

さまざまな人と出会って視野が広がる、幅広いビジネスの知識を得られる、求職者をサポートするなどやりがいがあります。業界にこだわらない、人との関わりが好きな方におすすめです。

人が相手の仕事のため、思い通りにはいかない場合や、きついノルマを課せられたり、企業と求職者との調整がうまくいかなかったりするのが、人材業界のデメリットになります。

飲食業界は主に、材料を仕入れ、加工したり調理したりした飲食物をお客さんに売る仕事です。レストランやラーメン屋などの店舗で提供するのを外食、テイクアウトや宅配などを中食といいます。

慢性的な人材不足に悩まされているので、転職のハードルは低いです。未経験歓迎の求人が多く、若い時からから店長など責任者になるケースが多いので、高卒も採用されやすい業界になります。

従業員はシフトを組んで働くのがほとんどです。土日は忙しいため、毎週は休めません。早出、遅出といったシフトがあるので、時間が不規則になります。コロナ禍によって売上が減少傾向にあるのもデメリットです。

日本のお家芸である「モノづくり」をしているのがメーカー業界です。製造業とも呼ばれます。教育制度や資格取得補助制度が確立されており、未経験者でも転職しやすい業界です。

機械化が進み、危険な作業は機械が行う場合が多いので、ケガなどのリスクは減っています。ひと昔前とは違い、残業や休日出勤が少なくなってきており、女性でも働きやすいです。人材不足で転職しやすくなっています。

ただ、年功序列の体質により、年齢を重ねないと給料は上がりにくく、いくら実力があっても若いうちから収入を増やすのは難しいです。また、東南アジアでのコロナ蔓延により、原材料の調達も困難になっています。

AIや機械にはできない業界が介護・福祉業界です。高齢者や障がいにより、日常生活をうまく送れない人を助けるサービスを行っています。ご存じの通り、深刻な人材不足が問題で、サイトや本に求人がたくさん掲載されています。

未経験から始められ、働きながら資格を取得できます。介護福祉士やソーシャルワーカー、ケアマネージャーといった専門職につく選択肢も豊富です。何より人のお世話が好きな方にはぴったりの業界です。

やりがいがある介護・福祉業界ですが、賃金が低いといった処遇の悪さが問題になっています。体力勝負の面があり、汚物の処理なども仕事の1つです。さらに、コロナ禍により厳重な感染防止対策が求められています。

1位は何といってもIT業界です。日進月歩のIT技術を活用し、ソフトウェア・ハードウェアやインターネットなどのサービスを行っています。将来的にもニーズが絶えない業界なので、優秀な人材を常に求めている業界です。

資格取得などで必要なスキルが身についていれば、未経験でも転職できます。年齢よりも実力が重視され、若いうちから高収入が狙える業界です。コロナ禍でも成長し続けており、将来性が高いといえます。

ただし、企業として若いベンチャー企業が多く、教育制度や福利厚生が整っていない場合もあるのが難点です。納期がタイトなら残業や泊まり込み、休日返上は当たり前なので、覚悟しておきましょう。

採用には年齢制限がありますが、おおむね30歳以下です。中途採用枠を設けている自治体もあるので、20代30代に有利な転職先です。具体的には消防士、警察官、教員、国や自治体の職員、といった職種があります。

安定した収入があるのが公務員の一番のメリットです。福利厚生も充実しており、働きやすい環境が整っています。民間企業とは違い、規約違反や犯罪を犯さない限り解雇やリストラはありません。

ただし公務員は異動が多く、専門知識や人間関係をはじめからやり直さなければなりません。また、年功序列や学歴重視の体質など価値観が昔のままの職種です。公務員から民間企業への転職が難しいといった点があります。

コンビニやスーパーなどの店舗で商品を販売するのが販売職です。特別な知識や技術は問われませんし、求人数も多いので未経験でも転職しやすい職種です。接客、レジ打ち、品出し、商品のレイアウトなどの業務があります。

売り場づくりや接客を通して販売スキルが身につきます。若いうちに売り場の責任者になれるため、マネジメントを経験できます。平日が休みの場合が多く、美容院の予約が取りやすいなどのメリットがあります。

開店中は接客が主な仕事になり、商品の整理、在庫が少ない商品の発注、売り場のレイアウトなどは閉店後にとりかかるので、残業が多くなってしまいます。また、コロナへの対策などの業務も加わっており、仕事量が増えています。

女性の人気が非常に高い職種です。高度な知識やスキルは求められないため、未経験でもチャレンジしやすい職種です。書類作成、データ入力、電話対応など一見簡単そうですが、会社全体から見ると、大変重要な仕事です。

繁忙期でなければ定時で退社できる場合が多く、ワークライフバランスを重視できる職種です。市販や会社独自のシステムを使用して処理する場合が多いため、パソコンに詳しくなり、操作スキルを上げられます。

日単位、週単位、月単位で同じ業務をこなすため、モチベーションの維持が難しい職種です。成果を数値化できないので、高度なスキルを身につけても会社の評価が上がらず、給料が上がりにくい一面もあります。

TOEIC900点台や英検1級など高い語学スキルがある人は未経験者でも受け入れてくれる会社もあります。ビジネス通訳、実務翻訳など、さまざまなジャンルがあります。コロナにより、ニーズが高まっています。

異なる言語を使う2者の意思疎通を担い、大きなやりがいを感じる職種です。また、会社の業務を通じてスキルを磨き、将来的にはフリーランスも目指せます。ジャンルにもよりますが、高年収も期待できます。

さまざまな分野を手がけるので、入念な下調べや、分野に関する幅広く深い知識、専門用語の理解などが求められます。また、語学力が落ちないよう、毎日長い時間を勉強に費やさなくてはなりません。

特別な資格や技能は求められず、営業未経験からでもチャレンジできます。さまざまな業界で絶えず募集しているので転職しやすい職種です。顧客が抱える問題を解決するためのさまざまな業務をこなします。

営業職は売上を上げれば給料が上がるのが魅力です。クレームなどへの対応を通してメンタルが鍛えられます。また、コロナ禍で訪問しない営業スタイルが広まっており、体力やメンタルにかかる負担が減っています。

実力主義は魅力がある反面、仕事を取ってこなければ基本給しかもらえません。客先の都合で休日も仕事になる場合があります。営業をこなしてからも業務があるので残業になる場合が多いです。