楽器のほとんどは振動で音を発生させます。中でもフルートの場合、唇やリード（葦）などの道具を使わず、頭部管の歌口へ息を吹き込み空気振動で音を繰り出すエアリード式と呼ばれる楽器です。唇の形や息を入れる感覚を掴むまでが難しい楽器とされています。

フルートは元々木製でしたが、現在は洋白（ニッケルシルバー）が主流です。他にも総銀製・純金・プラチナ製から、リーズナブルなプラスチック製まで多彩に商品化されています。その豊富な種類により、自分らしい楽器選びを難しく感じている方も多いようです。

今回は、クラシックの三重奏・ポピュラーな吹奏楽でおなじみのフルートの選び方やおすすめ商品ランキングを紹介します。ランキングは、値段・材質・機能・セットの充実度などを基準に作成しました。購入を検討されている方はぜひ参考にしてみてください。

前述した通り、フルートは経験者でない限り、最初からきれいに音を出すのが難しい楽器です。趣味で始める方は、大きな買い物で失敗したくないと不安に思うかもしれません。

そこで、ここでは初心者におすすめしたいフルートの選び方を紹介します。できるだけ自分に合った機種を選んで後悔しないよう、ぜひ参考にしてみてください。

フルートだけに限らず楽器全般に該当するのが、楽器の価格帯は、材質や機能によって全く違う点です。きれいに音を出す方法や、その後の専門的技術を経験者として身につけていくまでが、大変な道のりを辿らなければなりません。

そのため、初心者が経験者と同じ高級な機種を購入するよりも、はじめはリーズナブルな機種を選んで、徐々に実践を繰り返すようおすすめします。

初心者や趣味としてフルートを始めたい方は、7〜8万円前後の商品セレクトをおすすめします。楽器で7～８万円台は意外と安く思われるかもしれません。しかし、この価格帯でも十分な機能が備わっった製品は数多くあります。

銀がどの部分に使われているか、どのような道具がセットになっているかによって価格は変動します。ポイントとしては、自分に必要な項目や観点をチェックしておき、その内容に相応しい楽器選びをする方法です。

今後は吹奏楽部にて演奏していく予定がある方や、より使いやすくてコストパフォーマンスを重視したい方には、10万円程度のフルートをおすすめします。例えば、高校生から楽器を始めて、長い目で継続しようと考え始めた方にぴったりです。

より洗練された演奏を目指す方は、15万円以上の機種でも可能です。純金および総銀製など高級材質のフルートは、初心者では音を出せない場合やメンテナンス面で使いこなせない難点があります。自分の経験値からのフルート選びが理想です。

数多いフルートの中には、製造国やメーカーによって安価な商品もあります。あまりに安価な楽器は、やがて欠陥が生じてしまう場合も考えられます。演奏技術の習得に問題が生じやすくあまりおすすめできません。

価格を抑えたショッピングは大切です。しかし、極端に安い商品選びは避けてください。おすすめは、国内生産されているフルートです。国内製は品質が良く、職人の技術力が反映されています。人気メーカーでも入門用フルートを販売しているためおすすめです。

中でもヤマハ・サンキョウ・ムラマツ・アルタス・ミヤザワ・パールなどからのチョイスです。特にヤマハ・サンキョウ・ムラマツは、入門用機種が充実しているので、ぜひ参考にしてみてください。

近年のフルートには、機能の充実した機種が多く登場しています。もし中古品・高級品だとしたら、新しい機能が搭載されておらず、オプションとして購入する手間も考えられます。

そこで、よりスムーズに上達していくアイデアとして、当初から必要な機能が備わったフルートを選ぶほうが賢明です。

初心者が総銀製のフルートを選ぶと、音が出せず難しく感じるかもしれません。そこでおすすめは、一部分が銀製のフルートです。フルートは頭部管・胴部管・足部管に分かれていて、息を吹き込むのに1番近い頭部管が銀製の商品も販売されています。

価格帯は13万円前後からあります。さらにもっと値段を抑えたければ、唇を当てるリッププレート部分のみ銀製の商品がおすすめです。低予算ながら、しっかりした製品が選べます。10万円以下の商品も多くあるので、初心者ならぜひ検討してみてください。

木管楽器は、指を複雑に動かしながら音を変える楽器です。初心者の場合、キーが演奏しやすい配置になっているフルートを選ぶほうが扱いやすく感じます。現在普及しているフルートは、主に2つの配置タイプです。各々「インライン」「オフセット」と呼ばれています。

インラインはキーが一直線に並んだ配置で、オフセットは左手薬指で抑える部分にあたるGキーが外側にせり出している配置です。手の形に合った配置なら演奏しやすいため、初心者はオフセット配置のフルートを選ぶと演奏しやすく感じます。

フルートには、本体に穴が空いている「リングキー」タイプがあります。演奏技術の高い奏者ならその穴を駆使して微妙な音色がつけられます。ただし、初心者では操作が難しいので、正確にキーを押さえられるよう専念できるタイプを選ぶほうが無難とされています。

一方、10万円以下の機種は「カバードキー」タイプです。穴の空いていない機種で低価格が特徴です。初心者が購入する際には、キーのタイプを事前に確認しておく必要があります。できれば最初は、手軽に操作できるカバードキータイプから始めるのが理想です。

リングキータイプにも利点があり、あえて難しいポジショニングで強制的に正しい持ち方を身につけることができます。もし練習時間を確保できて本格的に始めたいのなら、リングキータイプを選ぶのもよい方法です。

楽器は、構造上によって出しにくい音が存在します。フルートの場合、低音のC♯や高音のEが該当する音です。ギターのFコードが押さえられず辞めてしまう話をよく耳にします。同様に、フルートのhigh Eはつまずきやすいポイントです。

そこで、Eメカニズムのキーが搭載されたフルートは、出にくいEの音を補助します。現在の普及品ならほぼ搭載済みです。中にはオプションが必要な場合もあり得ます。購入前にチェックするポイントです。

フルートを上手に演奏できるためには、経験者目指して専門的技術を身につける必要があります。初心者が独学で技術を磨くには難しい楽器です。最近では、フルートに入門用の教則本や解説DVDが付属しているセット商品も数多くあります。

入門用セットとして最初から販売目的にしているので参考にしてみてください。もし、1人で技術習得するのに不安であれば、音楽教室へ通い先生より推薦された教則本を買うようおすすめします。楽しく演奏が継続できるための始め方を検討してみてください。

吹奏楽部などの部活動のいためにフルートを購入しても、卒業後も継続して演奏するかは個人差があります。高額な楽器を買ってもやがて自宅に放置となればもったいないです。そこで、最初のフルートは、値段を抑えた機種を選ぶのがベストといえます。

安価なフルートでも、必要な機能や付属品が揃った機種は多く販売されています。吹奏楽部での活動費やメンテナンス料・消耗品の負担はかかるため、中高校生の頃なら、安い機種からスタートするほうが無難です。

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念願のフルートを手に入れたらとにかく練習をするのみです。しかし、実践ばかり頑張ってしまい、メンテナンスをおろそかにすると、すぐに欠陥が出てきてしまいます。

一つの楽器を大事に長く使って、より良い音色を奏でられるよう、メンテナンスについても知っておきましょう。

演奏後のフルート内部には、水分や唾液が付着したままです。もし、そのまま放置しておくと不衛生な状態に陥ります。やがてカビが発生してしまい、大切なフルートが台無しになっては大変です。練習後は、掃除を心がけておいてください。

具体的には、

・クリーニングスワブやガーゼを通して、管内の水分を拭き取る

・クリーニングペーパーをタンポと菅体の間に挟み、キー付近の水分を拭き取る

・クリーニングクロスで磨く

・楽器の接続部分にグロスを塗り、滑りをよくする

これらを実践し続ければ、フルートを清潔に保てます。

ここで紹介するメンテナンスは、主に総銀製や純金製など高価な楽器向きで、週1回程度実践すれば楽器の状態をより良く保てます。逆にやり過ぎると、かえって楽器の状態を悪化させるかもしれません。その点を踏まえて取り入れてください。

具体的には、

・パウダーペーパーをタンポと菅体の間に挟み、キーの抵抗を少なくする。

・キーオイルを挿し、キーの滑りを良くする。

・綿棒などで細かい所を掃除する

綿棒で掃除する際は、力を加えすぎず優しく扱ってください。フルートは繊細な楽器なので、負荷が強すぎると損傷してしまう可能性があります。

楽器を練習し続けると、日々のメンテナンスだけではカバーしきれない不具合が起きる場合も想定されます。出にくい音がある・キーの動きが悪い・タンポが古くなったなど、自分で直せない不具合が起きた場合は、楽器を調整に出してプロの力を借りましょう。

また定期的に調整に出せば、不具合を直すだけでなく、音程や音色をより良い状態に保てます。一つの楽器を長く大切に使っていくためには、定期的に調整に出す習慣が大切です。

初心者・経験者にそれぞれおすすめなフルートを計10選紹介しました。フルートは数多くのブランドから、価格も機能も幅広く展開されている楽器です。自分に合った機種を選べば、上達を助けてくれます。継続させるためにも、納得した上でフルートを購入しましょう。