育毛シャンプーとは頭皮環境を整えて、その後に使う育毛剤や発毛剤の効果をサポートするシャンプーのことを指します。育毛シャンプー自体には発毛の効果はないということは理解しておきましょう。

とは言え、まずは頭皮環境を整えることが薄毛や抜け毛の悩みへのアプローチになることは確かです。今回の記事では女性の頭皮ケアにおすすめのシャンプーや、髪の毛の洗い方・乾かし方まで詳しく解説していきます！

女性の抜け毛にはさまざまな原因があります。加齢や生活習慣による血行不良やストレスなど、それぞれ悩み別の原因を解説していきます。

女性の抜け毛の原因は、加齢に伴うホルモンバランスの変化によるものが多いです。女性の薄毛は40歳から50歳代の閉経にあたる人に多くみられます。閉経をすると女性ホルモンは急激に低下し、エストロゲンの分泌量が減ることで抜け毛が多くなり、発毛量が減ります。

頭皮の血行不良の原因は、乾燥や皮脂の分泌によるものが多いです。薄毛、抜け毛ケアアイテムを使用することも大切ですが、血行促進もとても大切です。血の巡りが悪いと栄養が頭皮まで行き届かず薄毛や抜け毛を加速させてしまいます。

抜け毛が気になる方、つむじが薄い方は、頭皮に負担がかかる髪のまとめ方をしていたり、誤ったヘアケアを行っている可能性があります。血行促進効果がありながら髪にハリを与え、抜け毛を抑える成分が配合されているシャンプーがおすすめです。

生活習慣の乱れは抜け毛に影響します。睡眠不足になると自律神経のバランスが崩れ、髪の毛の成長に影響する成長ホルモンの分泌量が低下します。成長ホルモンの分泌は午後10時から午前2時に最大になるので、この時間帯に就寝しましょう。

また、不規則な食事や栄養バランスの悪い食事、過度なダイエットも髪が栄養不足の状態になり、健康的な髪のハリやコシが低下してしまう可能性があります。

ストレスや疲労はさまざまな病気の要因となり、髪とも密接な関係にあり抜け毛につながってしまいます。ストレスの抱え込みすぎは円形脱毛症の原因や、自律神経にも悪い影響が出るので、なるべく溜めこまないようにしましょう。

円形脱毛症になってしまった場合は、良質な睡眠・ストレス解消・食生活の見直しなど、健康的な生活で体のコンディションを整え、脱毛のことを気にしすぎないことも大切です。あわせて、皮膚科などを受診してみるのもよいでしょう。

女性用の育毛シャンプーは、頭皮環境を整えるのが目的で継続が必要です。洗浄力が強すぎるシャンプーは髪の毛や頭皮に刺激を与えてしまうので、必要な皮脂まで奪われてしまい、頭皮の乾燥を招くことも。

抜け毛の大敵である頭皮の乾燥は皮脂の過剰分泌につながり、フケやかゆみの原因になります。頭皮環境を整えるためには、頭皮に優しい洗浄成分が配合された育毛シャンプーを使用しましょう。

アミノ酸系シャンプーは、頭皮の皮脂を適度に残すので皮脂のバランスが保てます。頭皮のべたつきや乾燥、フケ、かゆみを防ぎ頭皮へのダメージを減らすことができます。

アミノ酸系のシャンプーは、皮脂が男性に比べて少ない女性ににおすすめです。

アミノ酸系シャンプーはメーカーによってきしむものもあるので、シリコンが配合されているものもあります。育毛剤を併用する場合は、シリコンや保湿成分が毛根への浸透を妨げてしまう可能性があるので、ノンシリコンのシャンプーを使用するのがおすすめです。

ドラッグストアなどでお馴染みになっているのが高級アルコール系シャンプーです。石油で作られているため、市販でもリーズナブルな価格で販売されています。成分にラウリル硫酸Na・ラウレス硫酸Naと表記されているものが当てはまります。

高級アルコール系のシャンプーは、洗浄力が高いです。そのため、スポーツなど汗をかいたときに使うと、さっぱりと洗い上がります。

ヒト幹細胞培養液は再生医療で注目され、エイジングケア※成分として人気があります。化粧品に配合されているだけでなく、シャンプーにも配合されている商品もあります。

※年齢に応じたケア

商品紹介にいくつか書いてあったスカルプシャンプーとは、頭皮のために作られた商品です。

頭皮を良い状態に保って、ヘアコンディションを正常化する役割があります。頭皮・髪に必要な皮脂を落とし過ぎず、しっかりと汚れをきれいにするといった作用です。また、頭皮を乾燥から守る役割もあります。

このスカルプシャンプーは、フケ・かゆみなど頭皮のトラブルの緩和に有効です。ただし、洗浄力は弱めなので、ヘアケア剤を使っている場合は予洗いが必要です。

ハリやコシ不足、フケやかゆみなど自分の悩みに合わせて育毛シャンプーを選びたいですよね。そこで、予防や改善に効果的な成分に注目して頭皮ケアシャンプーの選び方を見ていきましょう。

髪がペタッとしてしまう、乾燥してハリやコシが足りないという方には加水分解ケラチン、コラーゲンなどが保湿成分が配合されているものがおすすめです。

またシリコン入りのシャンプーは表面をコーティングしたりサラサラとした手触りには効果的ですが、重みでペタッとしてしまうことがあります。

ボリューム感や根元の立ち上がりが欲しい方にはジメチコン、ジメチコノールなどのシリコン成分が入ってないもの、ノンシリコンと表記のあるものを選ぶといいでしょう。

フケやかゆみが気になる方は、落とそうと洗浄力が高すぎるものを使ってしまうと余計に乾燥したり悪循環になってしまいます。ラウロイル、ココイルという表記が含まれる成分やアミノ酸系のシャンプーが低刺激でさっぱり使えるでしょう。余分な脂だけを落として適度な皮脂を残してくれることで乾燥を防いでくれます。

特にかゆみが気になる方は、グリチルリチン酸ジカリウムやピロクトンオラミンなどの抗炎症、抗菌成分が入った薬用シャンプーもおすすめです。

脂っぽさやベタつきが気になる方はラウリル、ラウレス、硫酸などが配合された高級アルコール系がおすすめです。洗浄力が高く余分な脂をしっかり落としてなめらかに仕上げます。

刺激が心配な方には脂肪酸や石けん素地の石けん系シャンプーがおすすめです。洗浄成分が石けんなので低刺激でさっぱりとした洗い上がりです。ベタつきの程度や頭皮の刺激への強さに合わせて選ぶといいでしょう。

薄毛は生活リズムの改善やマッサージなどで事前に予防することも大切です。毎日のちょっとしたケアで少しずつ抜け毛予防と改善をしていきましょう。

頭皮をもみほぐすことで刺激になり、血流をよくし老廃物を流すことができます。頭皮マッサージは、育毛や白髪予防の効果に期待ができます。自分の手でマッサージするのが難しい人は、マッサージ効果のあるブラシを使ってもよいでしょう。

手でマッサージをする際には爪などで頭皮を傷つけないように行います。頭皮のマッサージは指や腕が疲れてしまうので、頭皮に負担のない適度な圧力で刺激を与えることができるパドルブラシの使用もおすすめです。

不規則な生活は髪だけでなく、健康面でも害をもたらします。睡眠不足、偏った食事や運動不足などの毎日の生活の見直しをしましょう。睡眠時間の確保、栄養バランスを考えた食事、適度な運動が必要です。

お風呂は湯船で浸かることで自律神経が安定し、深い眠りにつくことができます。運動する時間がないなら、就寝前や起床時にストレッチをするだけでも身体は少しずつ変化し変わってきます。

自分のできることから少しずつ始めることでストレスにもなりづらいので、継続できることを見つけて始めましょう。

髪の3大栄養素は、たんぱく質、ビタミン、亜鉛です。ミネラルの一種である亜鉛はたんぱく質を髪に合成するときに必要になり、牡蠣や豚レバーに含まれています。ただし、亜鉛を食べ物で摂取するのは難しく食品も限られているので、サプリで摂取するのをおすすめします。

ビタミンEは血行をよくするので、ナッツ類をおやつに食べてもよいでしょう。抗酸化成分のアスタキサンチンは、鮭や海老、かにのような赤い色の魚や甲殻類、トマト、にんじん、パプリカに含まれており、エイシングケア※と抜け毛予防が期待できます。

また、納豆や豆腐などの大豆製品に含まれるエクオールという成分が、抜け毛予防に効果が期待できます。以上のような食べ物を毎日の食事にバランスよく取り入れて、偏った食事にならないように気をつけましょう。

※年齢に応じたケア

育毛の効果を上げるためにもシャンプーにこだわりたいです。そこで、正しいシャンプーの方法と髪の乾かし方を見ていきましょう。

ブラッシングで、髪のほつれをほぐしたり、汚れを落します。頭皮への適度な刺激になり血行もよくなります。ブラッシングをしてからシャンプーをすると泡立ちもよくなります。 

シャンプー前には、必ず37度ぐらいのお湯で髪を洗いましょう。シャワーヘッドを頭皮に近づけて洗うのが効果的です。お湯で洗うと汚れは半分以上落ちています。時間は3分ぐらいを目安にしましょう。

シャンプーの原液を直接、頭皮や髪につけるのはNGです。洗面器にシャンプーを適量入れ、お湯で溶かして泡立てましょう。泡で洗うのがコツです。美容室でシャンプーしてもらう場合、原液を直接つけずに予めお湯で溶かしています。美容師さんのテクニックを真似しましょう。

タオルドライをしっかりすることで、ドライヤーの時間が短縮できます。ドライヤー熱によるダメージの軽減にもつながります。ただし、髪は摩擦でキューティクルが剥がれてしまうのでゴシゴシ擦らないようにしましょう。

力は入れずに髪の根元から水分をできるだけ取りましょう。毛先の髪は、美容師さんの真似をしてタオルに挟んでポンポンと叩きましょう。水分が取れたら、くしやブラシで髪をとかします。水滴が出るようなら、同じようにタオルで水分を吸収します。

髪が傷むのが嫌だからといって、自然乾燥は逆効果です。頭皮が濡れたままだと、雑菌が繁殖しやすく、乾燥を招きフケやかゆみの原因にもなります。ドライヤーは、頭皮をドライヤーの吹き出し口から20cm離して使いましょう。

髪の毛の根元をジグザグ方向に乾かし、中間、毛先の順で乾かします。頭頂部が気になる人は、根元の毛が立ち上がるように、下から上へ風を当てましょう。お辞儀をするように頭を下げてドライヤーをあてると根元が立ちあがりやすいです。

全体的に乾いたら、冷風を当てましょう。冷風を使うとキューティクルが引き締まり髪に艶が出てきます。

前述したように育毛シャンプーはあくまで頭皮環境を整えて、その後に使う育毛剤や発毛剤の効果をサポートするシャンプーです。

育毛、発毛を目指すならサプリメントや育毛剤を試したり、美容師やクリニックなど専門の方に相談するのもおすすめです。

育毛剤以外にもビオチンや亜鉛・ビタミン類を含んだ育毛効果のあるサプリメントもあります。口コミレビューをチェックして、育毛剤やシャンプーと併用してみるのもおすすめです。サプリメントはあくまでも栄養の補助的役割なので、食事管理もあわせて行いましょう。

育毛シャンプーと併用して育毛剤を使用するのもおすすめです。シャンプー後の清潔な髪につけ、マッサージをして使用効果を高めます。相乗効果で抜け毛防止や薄毛の予防が期待できます。

育毛シャンプーと併用したり生活習慣の改善などで少しずつ髪質改善が期待できる可能性もあるので、さまざまな方法を併用してみるとよいでしょう。

▼以下の記事では口コミでも評判の女性向け育毛剤を詳しくご紹介しています。ぜひチェックしてみてくださいね。

病気が原因で薄毛になっている場合は、皮膚科を受診してみましょう。美容皮膚科やクリニックで相談したり、日ごろ通う美容室の美容師の方に相談するのもおすすめです。1人で悩むとストレスの原因になりうるので、まずは相談してみるのも薄毛改善の手段のひとつです。

▼以下の記事では女性におすすめの薄毛治療クリニックについて詳しく解説しています。深刻な抜け毛・薄毛にお悩みの女性はぜひチェックしてみてくださいね。

育毛シャンプーにはたくさんの種類があります。また、商品によって抜け毛や薄毛などの悩み以外にもアプローチし改善に導いてくれるシャンプーもあるので、自分の毛髪や頭皮の悩みにあったシャンプーを見つけて、よりよい髪質改善につなげていきましょう。