早漏（そうろう）とは「性交時に挿入後すぐに射精してしまい、性的満足を得られない状態」を指します。医学的には「挿入後1分以内に射精してしまう状態が繰り返し起こること」と定義されることが多く、国際性機能学会（ISSM）でも明確に定義されています。

原因は大きく分けて心理的要因と身体的（生理的）要因の2つに分類されます。

・心理的要因：緊張、不安、過去のトラウマ、性交経験の少なさなど。特に若い世代では、このケースが多いとされています。

・神経の過敏性（身体的要因）：陰茎の神経が敏感すぎるために、刺激に対する反応が早すぎてしまう状態。セロトニンなどの神経伝達物質のバランスの乱れも関係します。

一般的な現象と見逃しがちですが、繰り返す場合は「治療が必要な早漏」である可能性が高いため、専門機関での相談が重要です。

早漏を放置してしまうと。性生活の満足度が低下するだけでなく、パートナーとの信頼関係や自信の喪失といった心理面や対人関係への悪影響が生じることがあります。

特に20〜30代の男性にとっては、以下のような影響が見られることがあります。

・パートナーに満足してもらえないというプレッシャーが増す

・性交を避けるようになり、関係性が希薄になる

・自己評価の低下や、男性としての自信喪失につながる

・次第に「性交性＝失敗体験」という思い込みが定着し、悪循環になる

また、パートナー側も「自分に魅力がないのでは？」と誤解しやすく、すれ違いが生まれるケースもあります。

こうした問題を長期化させないためにも、早めに治療を検討することが重要です。現在は痛みやダウンタイムの少ない治療法も多く、誰にも知られずに受診できる環境も整っているため、一歩踏み出すハードルは決して高くありません。

早漏の原因は人によって異なるため、治療法も多様化しています。ここでは、現在主流となっている4つの治療法について、それぞれの特徴・効果・注意点をわかりやすく解説します。自分に合った方法を知ることが改善への第一歩です。

内服薬は、手軽に始められる早漏治療として広く利用されています。特に「SSRI（選択的セロトニン再取り込み阻害薬）」は、脳の神経伝達物質セロトニンの働きを高め、射精までの時間を伸ばす効果が期待されます。

主な特徴は以下の通りです。

・即効性よりも、継続服用による体質改善型の治療

・不安や緊張が原因の早漏にも効果的

・副作用として、軽い吐き気や眠気が出る場合もあり（個人差あり）

また、体質や体調に合わせて漢方薬（桂枝加竜骨牡蛎湯など）を処方するクリニックもあります。自然由来の成分で副作用が少なく、長期的なケアに向いています。

外用薬は、陰茎に直接塗布またはスプレーすることで、感度を一時的に鈍らせて射精をコントロールする治療法です。

主な特徴は以下の通りです。

・効果は使用後すぐに現れるため、即日対応が可能

・局所麻酔成分（リドカインなど）により、感度を低下

・効果が強すぎると、快感そのものが減る場合もあるため、調整が必要

パートナーへの影響を防ぐために挿入前に洗い流す必要があるなど、使い方には少し注意が必要ですが、初心者でも取り入れやすい選択肢の一つです。

外科的な治療として注目されているのが「神経ブロック注射」「ヒアルロン酸注射」です。陰茎の過敏な神経をブロックしたり。皮下にヒアルロン酸を注入することで刺激を物理的に抑え、持続的な効果が期待できます。

主な特徴は以下の通りです。

・1回の施術で長期的な効果（半年〜1年以上）が期待できる

・痛みは麻酔で抑えられ、多くのクリニックが日帰りで対応

・費用は高めだが、根本的な改善を希望する方に向いている

「再発したくない」「毎回薬を使うのは面倒」といった方に特におすすめされる治療法です。専門医による丁寧なカウンセリングと施術が必要です。

早漏の背景には、心理的な問題が大きく関与しているケースも少なくありません。そうした場合には、専門の医師やカウンセラーによるメンタルアプローチが効果的です。

主な特徴は以下の通りです。

・性的パフォーマンスに対する不安・緊張・トラウマを軽減

・セックスに対する誤った認識やプレッシャーを修正

・必要に応じて、パートナーとの関係性もサポート

また、呼吸法や骨盤底筋トレーニングなどを組み合わせた性機能リハビリもあり、再発防止や性生活の質の向上につながることもあります。

早漏治療を検討する際に「どのくらい費用がかかるのか？」は誰もが気になるポイントです。特に自由診療が中心の分野なので、クリニックによって料金に差が大きいのも事実です。

東京都内のクリニックを調査し、平均的な価格帯を治療法別にご紹介します。また、保険適用の有無や、自由診療との違いについてもわかりやすく解説します。

東京都内にある主要クリニックの料金をもとに、送料治療の費用相場をご紹介します。

※2025年時点。自由診療

※価格はすべて税込
※上記はあくまで目安です

早漏治療は基本的に自由診療扱いになるため、健康保険の適用外です。つまり、治療費は全角自己負担になります。

ただし、以下のような例外もあります。

・うつ病や不安障害が主原因であり、SSRIを精神科で処方される場合→このケースに限り、保険適用の可能性あり

・泌尿器科での一般的な診察・相談→初診・検査に関しては保険適用になることも

自由診療のメリットは以下の通りです。

・待ち時間が少なく、スムーズに治療を開始できる

・診療内容・薬の種類が自由に選べる

・医師とマンツーマンでじっくり相談できる

一方、自由診療のデメリットは以下の通りです。

・治療費が全額自己負担になる

・クリニックごとに料金や治療法の差が大きい

そのため、「どのクリニックで、どんな治療を選ぶか」が非常に重要になります。費用だけで選ぶのではなく、信頼できる医師・実績・アフターケアまで含めて検討することが後悔しないポイントです。

早漏治療を検討する際に、多くの方が気にされるのが「痛みや副作用の有無」です。特に注射や外科的処置に対しては、不安を感じる方も少なくありません。

本セクションでは、治療法ごとの痛みの程度や、実際に治療を受けた人の声、副作用・性生活への影響について詳しく解説します。安心して治療に踏み出すための参考にしてください。

ほとんどの早漏治療は「強い痛み」を伴うことはありません。治療法別に痛みの有無を整理します。

注射系の治療はどうしても「痛そう」と感じがちですが、多くのクリニックが麻酔を使用しており、施術時間も短いため、実際には「思ったより痛くなかった」という声がほとんどです。

都内のクリニックを受診した30代男性からも「正直、注射って聞いてかなりビビってました。でも実際は表面麻酔してもらったので、痛みはインフルエンザの注射くらい。10分くらいで終わったので、あっけなかったですね」との声が寄せられています。

副作用やダウンタイム（回復までの時間）は治療法によって異なりますが、重篤な副作用は非常にまれです。いかに、代表的な治療の副作用と注意点をまとめました。

基本的にすべての治療は日帰りOKで、仕事や日常生活に支障は出にくいです。施術当日に激しい運動や入浴を控えるなどの注意点はありますが、ほとんどの方が翌日から通常通りの生活を送れます。

早漏治療のクリニックを選ぶうえで「料金が安いから」「家が近いから」だけで判断してしまうと、満足できない結果につながることもあります。

後悔しないために、確認すべき6つのポイントを解説します。初めての受診で不安な方はぜひ参考にしてください。

早漏治療のクリニック選びでは、治療実績・選択肢の豊富さ・料金の透明性・プライバシー保護など、多角的な視点で検討することが重要です。

焦って決めず、複数のクリニックを比較検討して、自分に合った場所を選びましょう。

泌尿器科やメンズクリニックの中には、性病検査やED治療が中心で早漏治療に特化していないケースもあります。

症例数が多く、男性性機能全般を専門に扱っているクリニックを選ぶと、的確な診断と適切な資料が受けられます。専門をクリニックを見分けるうえで、主なチェックポイントは以下の通りです。

・公式サイトに「早漏治療専門」「性機能外来」の記載があるか

・治療実績や患者の口コミに「早漏改善」の事例が紹介されているか

早漏の原因は人によって異なるため、1種類の治療だけをおすすめするクリニックには要注意です。理想は、内服薬・外用薬・注射・カウンセリングなどの複数の選択肢を提示してくれるクリニックで、その人に合ったオーダーメイドの治療方針を立ててくれるところを選びましょう。

自由診療では、料金の透明性が重要です。事前に費用が明示されていないケースでは「診察後に高額な治療をおすすめされる」といったトラブルも起こりえます。

主な確認すべきポイントは以下の通りです。

・初診料・診察料・薬代・施術代が明確に記載されているか

・公式サイトに治療費用の一覧表があるか

デリケートな悩みだからこそ、誰にも知られずに通える環境下どうかも大切です。待合室が個別になっていたり、スタッフが男性中心だったり、プライバシー保護の配慮があるかどうかをチェックしましょう。

治療内容に納得できるかどうかは、医師との信頼関係が肝心です。「話をきちんと聞いてくれる」「専門知識が豊富で説明がわかりやすい」など初診の時の対応で信頼できるかどうかを判断しましょう。

注射内容や継続服用が必要な治療では、定期的な経過観察や相談サポートが重要です。万一、副作用や効果が出にくい場合でも、柔軟に対応してくれるクリニックを選びましょう。

早漏治療は非常にデリケートなだけに、誰かに相談できずにいる方も多いです。ネットで情報を探しながらも「本当に大丈夫かな？」と不安に感じているのではないでしょうか。

実際に患者からよく寄せられる質問に対して、専門家視点でわかりやすく回答します。

A. はい、多くのクリニックでプライバシー保護が徹底されています。

早漏治療を専門に扱うメンズクリニックでは、完全予約制・個室カウンセリング・男性スタッフ対応などを徹底しており、他の患者と顔を合わせずに通院できます。受付の呼び出し方法や会計方法にも配慮されているため、知人にバレる可能性はほぼありません。

A.基本的に早漏治療は自由診療（保険適用外）です。

ただし、うつ病や不安障害などの一環として、精神科でSSRIが処方されるケースでは保険が適用されることもあります。それ以外の治療（外用薬・注射・ヒアルロン酸など）は原則として全額自己負担です。

A.大きな副作用はまれですが、治療法によって軽微なものはあります。

たとえば内服薬では、軽い眠気・吐き気・性欲減退などが一部報告されています。注射治療の場合は、腫れ・内出血・一時的な違和感が出ることがありますが、いずれも一時的で自然に収まるケースが大半です。

気になる方は、事前に医師にしっかり相談することで安心して治療が受けられます。

A.治療法により異なりますが、早い人で当日から効果を実感できます。

・外用薬：即効性あり。使用したその日から効果を感じる方が多いです。

・内服薬：数日〜1週間ほど継続して服用することで効果が安定します。

・注射治療：1回の施術で半年〜1年程度の持続効果が期待できます。

また、カウンセリングやリハビリ的アプローチは数回の継続が前提ですが、根本的な改善を望む方には向いています。

A.完治を目指すことは可能ですが、原因によっては継続的なケアが必要な場合もあります。

特に心理的な要因が強い場合には、薬だけでなくカウンセリングや生活改善を含めた総合的な治療が効果的です。また、加齢やストレスで再発することもあるため、信頼できるクリニックで継続的なサポートを受けるのが理想です。

早漏は、誰にも言えずに一人で悩み続けてしまう方が多い問題です。しかし実際には、医学的に改善が可能で、適切な治療を受ければ確実に変化が期待できる悩みでもあります。

本記事では、以下のような情報をご紹介してきました。

・早漏の医学的な原因と、放置するリスク

・治療法の種類（内服・外用・注射・カウンセリングなど）とその特徴

・東京都内における治療費の相場と保険適用の可否

・痛みや副作用への不安を解消する情報

・自分に合ったクリニックを選ぶためのチェックポイント

そして何よりお伝えしたいのは「悩んでいる時間こそが、あなたの自信を削っている」という事実です。

最近では、初診無料やオンライン相談に対応しているクリニックも増えており、気軽に第一歩を踏み出せる環境が整っています。

早漏は「恥ずかしいこと」ではなく、「ちゃんと向き合えば改善できる悩み」です。今の一歩が、これからの人生や恋愛に自信を持てるきっかけになるかもしれません。まずは、信頼できるクリニックで相談することから始めてみましょう。