ワイヤレスチャイムは、自宅の玄関インターホンはもちろん介護施設や飲食店などさまざまな場所で呼び鈴として活躍します。簡易タイプで配線不要・工事不要で使える電池式、電池不要の後付けモデルなど種類も豊富です。

しかし電波が200m～500m飛ぶ長距離タイプや鉄筋コンクリートでも使える強力なもの、防水仕様や光る人感センサー付きなどさまざまです。パナソニックやelpaなどメーカーも多く、ホームセンターでも種類が豊富なため選ぶのが難しいですよね。

そこで今回は、ワイヤレスチャイムの選び方やおすすめ商品を紹介します。無線距離・防水の有無・音の種類を基準に作成しました。どこで売ってるか、鳴らなくなる理由についての解説もしていますので参考にしてください。

ワイヤレスチャイムとは、チャイムの送信機と受信機を無線で接続できるようにした機器になります。工事の必要がなく、初心者でも手軽にセッティングできるのが特徴です。受信機は設置場所を選ばないため、テーブルなどに置いておけばすぐに来客の対応ができます。

ここからはワイヤレスチャイムの選び方を紹介します。同じようなワイヤレスチャイムでも電源タイプや無線距離によって性能が変わるので、家に合ったものを選んでください。

【目次】

• 送信機・受信機の電源タイプで選ぶ
• 電波が届く無線距離で選ぶ
• 機能で選ぶ
• 音で選ぶ
• 複数箇所に設置するなら「送信機・受信機の数」を確認
• メーカーで選ぶ

ワイヤレスチャイムを選ぶときに基準となるのが送信機・受信機の電源タイプです。電源の確保をどこから行うのかで電気代にも影響が出ます。

【目次】

• 電源を確保できない場所には工事不要で簡易に設置可能な「乾電池式」がおすすめ
• 電源が確保できるなら後付けの「コンセント式」がおすすめ
• 万一の災害に備えるなら「電池不要タイプ」がおすすめ

電源が電池式のものは、電波を送信する送信機に多い電源タイプです。1～3本程度の電池を使用する場合が多く、送信機が電池タイプになったためワイヤレスチャイムが実現したといっても過言ではありません。

現在は送信機の省エネ化が進んでいるので、一度電池を入れれば1年以上交換がいらないワイヤレスチャイムもあります。また繰り返し使える充電式の電池を使用すれば、より電池代の節約が可能です。配線・工事不要で簡易にに試したい方に向いています。

後付けで設置できるコンセント式のものは、電波を受信する受信機に多い電源タイプです。コンセントに直接機器を差すので工事不要で電気が供給されるかぎり機器は稼働します。電池交換の手間を省きたい方や電池代が気になる方におすすめです。

最近の受信機は音だけでなく光でも電波の受信を知らせてくれるものが多いため、光でも確認したい場合はコンセントの位置も確認しておいてください。またコンセントタイプの受信機を複数設置したいならコンセントの数も確認しておくと安心です。

送信機の電池の入れ替えが面倒な方は、送信機が電池不要なものを選んでください。具体的には太陽の光で充電するソーラータイプのものや、ボタンを押されて発電する自動発電機能を持つ送信機がおすすめです。

ソーラータイプのものは光に当てる必要があるため、防水加工の有無もチェックしておいてください。自動発電機能を持つものは頻繁に押された方が発電力も多くなるため、来客が多い場合やボタンを押す回数が多くなりそうな場合に取り入れると経済的に楽になります。

ワイヤレスチャイムは電波を送受信してワイヤレス化を実現しています。電波が届く範囲である無線距離も、ワイヤレスチャイムを選ぶ際に重要なポイントです。

【目次】

• 高齢者介護など屋内のみなら「100ｍ程度」がおすすめ
• 玄関インターホンなら「100ｍ～200ｍ」がおすすめ
• 設置場所が長距離なら「200ｍ～300ｍ」がおすすめ
• 施設内などで使用するなら「400～500ｍ」がおすすめ

家の1階と2階、寝室とリビングなど高齢者の介護やそのほかの事情で屋内のみで使用するなら無線距離は100ｍ程度で問題ありません。むしろほかの家のワイヤレスチャイムとの混線を防ぐためにも、屋内で使用するなら無線距離はあまり長すぎないものがおすすめです。

家の中でも扉や壁などの障害物があるため実際に電波が届く距離は短くなる場合があります。それでも屋内のみ使用するなら100ｍ程度の無線距離があれば十分です。ただ家が広くて100ｍでは不安な方は、無線距離が長いものを選ぶようにしてください。

ワイヤレスチャイムの用途の多くは玄関インターホンで、家の玄関にスイッチがある送信機を置き室内に音の鳴る受信機を置いて繋ぐ場合です。この場合一般的な大きさの家であれば、200ｍ程度まで届く無線距離のワイヤレスチャイムを使えばカバーできます。

家の中にある扉や壁により実際の電波が届く距離が短くなってしまう場合がありますが、無線距離が200ｍ程度あれば電波が届かないケースほとんど起きません。屋内のみで使用するけれど無線距離が心配なら200ｍ程度までカバーできるものを選ぶと安心です。

送信機と受信機の設置場所が離れてしまう場合は、無線距離が200ｍ～300mのワイヤレスチャイムがおすすめです。電波が届くか心配な方はなるべく無線距離が長距離のものを選んでください。

ワイヤレスチャイムにはスマートフォンで訪問者を確認できるタイプもあります。専用アプリのダウンロードや設定が必要ですが、すぐ玄関先に行けない場合にスマートフォンで相手を確認できるようになっており、防犯対策にもなるのでおすすめです。

病院や施設など、大きな建物でワイヤレスチャイムを使う場合は「400～500ｍ」ほど電波が届くタイプがおすすめです。家から少し離れた畑仕事やプレハブなどでの使用にも向いています。

ワイヤレスチャイムにはそれぞれ特有の機能があります。どのような場所で使うのかを想定してチェックしてください。

【目次】

• 屋外の呼び鈴として使うなら｢防水加工｣がおすすめ
• 耳の不自由な方には｢光る・振動機能付き」がおすすめ
• 不審者の多い住宅街なら｢音声機能付き｣がおすすめ
• 不審者の対策もしたいなら｢人感センサー付き」がおすすめ

屋外呼び鈴として使用する場合、防水加工がされているかは重要なチェックポイントになります。屋外で使用する場合は、必ず防水加工があるものを選んでください。送信機を雨から守るためのカバーもありますが、送信機自体に防水加工がされているものがベターです。

防水加工がされていないと、少し雨に濡れただけでも壊れてしまう場合があり、長く使うためにも、しっかり防水加工されているものをチェックしてください。

光センサーはパッと光る仕組みになっており、振動はバイブによるふるえでお知らせするものです。高齢者や介護施設の方など耳が不自由な方からのニーズがあります。振動と光や、音と光など組み合わわさったタイプもあるので利用しやすい組み合わせを選んでください。

ワイヤレスチャイムには音声機能付きのタイプもあります。受信機と送信機を介して双方向に音声のやりとりが可能です。事前にどのような方が、どのような要件なのかを確認できれば安全を確保できます。不審者の多い都会の住宅街におすすめです。

人感センサーは人間が通るとセンサーが反応して、離れた場所でもチャイムが鳴る機能です。店舗や自宅に設置すれば不審者の対策になり、窓に設置すれば侵入も回避できます。基本機能は一般的なワイヤレスチャイムと変わらないので問題なく使えるのも利点です。

ワイヤレスチャイムを選ぶ基準として受信機の音の種類が挙げられます。現在のワイヤレスチャイムにはさまざまな音の種類があるので、家の雰囲気に合ったものを選んでください。

受信機の音にそれほどこだわらない方は、30種類程度の音が内蔵された商品を選んでください。30種類だと音の種類が多いように感じますが、通常のピンポン音からメロディーがある音もあり、いつの間にか音にこだわって選んでいた方も多いです。

また、受信機の音量が調節できるタイプのワイヤレスチャイムも多くあります。音の種類にこだわりはないけれど音量は小音、または大音量がいい方は、音量の調節ができるタイプのワイヤレスチャイムがおすすめです。

流れる音楽はクラシック音楽、昔流行った音楽など受信機の音にこだわりたい方は40～50種類程度の音があるワイヤレスチャイムを選ぶのがおすすめです。なかには50種類以上の音が内蔵されているワイヤレスチャイムもあるので、ぜひ検討してみてください。

複数個所に設置したいと考えている方には、送信機と受信機が何個かセットになっているものがおすすめです。送信機が複数あると、玄関だけでなく裏口に誰かが来てもわかります。また受信機も複数あると1階と2回に分けて設置できるので便利です。

メーカーにはそれぞれチャイムの特徴があります。使う場面を想定してワイヤレスチャイムを選んでください。

【目次】

• 飲食店などチャイムを増設する予定があるなら「Revex（リーベックス）｣がおすすめ
• 知名度の高い日本製メーカーなら「Panasonic（パナソニック）｣がおすすめ
• 安いリーズナブルなタイプを求めるなら｢オーム電機｣がおすすめ
• 複数の場所に送信器を置くなら「elpa（エルパ）」がおすすめ

Revexはオーソドックスな呼び出しチャイムで光と音でお知らせします。状況により光のみ音のみも選べて便利です。防水タイプは介護用としてお風呂・トイレ・洗面所などで活躍します。同じXシリーズなら種類を問わずチャイムを増設できるので飲食店にもおすすめです。

パナソニックからは受信機と発信機がセットになった商品が販売されています。受信機か発信機かを選べるので、故障しても買い替えができて便利です。コンセントか電池式かも選べるので、いろいろなニーズに応えてくれる日本製をお探しの方はチェックしてください。

オーム電機のワイヤレスチャイムは、電池式ならわずか1,000円前後と安い価格で購入できるリーズナブルさが魅力です。ほかには瞬間発電式もあり、2,000円前後で購入できます。シンプルに動けばいいなら、オーム電機製で問題ありません。

elpaのワイヤレスチャイムは、1台の受信器に対して4～8台まで送信器を登録できるタイプなどが人気です。玄関だけではなくリビング・寝室・外猫の出入り口など複数の場所に置き、チャイム音が変更できるものもあります。

1台の受信器で、いくつかの送信器を使いたい場合はチェックしてみてください。

各通販サイトの売れ筋ランキングもぜひ参考にしてみてください。

※上記ランキングは、各通販サイトにより集計期間・方法が異なる場合がございます。

ワイヤレスチャイムを使っていて鳴らなくなった経験のある方は少なくありません。今回は鳴らない理由についてご紹介します。

【目次】

• 送信機に原因がある場合
• そのほかの原因がある場合
• 勝手にチャイムがなってしまう場合の対処方法

［1］送信機の電池が切れている

電池式のワイヤレスチャイムで多いトラブル原因は電池切れによるものが多数なので、もし不具合が怒った際に1番に確認してほしいのは電池です。新しい電池を入れてそれでも鳴らなかった場合はそのほかの原因をご確認ください。

［2］送信機の基盤

送信機の基盤がショートしてしまうと連続で電波を送信してしまう状態になります。1台の送信機から電波が出続けるとそのほかの送信機からの電波が阻害され鳴らなくなってしまいますので確認してみてください。

［3］送信機の故障

送信機のスイッチ部品が故障してしまうと押しても鳴らなくなってしまいます。スイッチが押されないと電波が送られないためです。

［4］受信機または送信機のアンテナの故障

アンテナが故障すると遠くまで電波が飛ばず、とても短い距離でしか電波を送れなくなるため鳴らなくなってしまいます。

［5］受信機と送信機の周波数のずれ

受信機と送信機は周波数がお互いに合った状態で初めて受信し合えます。ですが急激な温度の変化や衝撃を与えたなどの特殊な状況でその周波数が合わなくなる場合があるのです。

［6］細かな内部の故障

内部の故障の場合、普通のご家庭では何が原因かわからない場合がほとんどです。そういった場合はメーカーに問い合わせるようにしてください。メーカーが修理をしている場合はそのままメーカーに修理依頼をするのがおすすめです。

以下の記事では18650電池の人気おすすめをご紹介しています。ぜひこちらも参考にしてください。

ワイヤレスチャイムにはIDが割り振られているものがあります。これはご近所で同じワイヤレスチャイムを使用したときにご近所の電波を拾わないようにするためです。大抵のID付きワイヤレスチャイムははじめに定型のIDが割り振られています。

同じ型のワイヤレスチャイムはすべて同じIDです。ですので自分もIDを変更しておらずご近所さんも変更していなかった場合ご近所さん宅の電波を拾ってしまうケースがあります。ですのでもし勝手に鳴ってしまっている場合は一度IDがあるかどうか確認してみてください。

以下の記事ではドアホンの人気おすすめをご紹介しています。ぜひ併せて参考にしてください。

鉄筋コンクリートの建物はワイヤレスチャイムの電波が届きにくい場合が多いので設置の際は対応機種かどうかよく確認するのがおすすめです。壁や床などを挟むと難しいですが、中継アンテナを利用する方法もあるため希望する場合はメーカーに相談してみてください。

ワイヤレスチャイムを実際に見てから検討したい場合はホームセンターをチェックするのがおすすめです。いろいろなメーカーの商品が揃うので実物を確認してから購入できます。そのほかに家電量販店で扱っている場合もあるので、問い合わせて足を運んでみてください。

ちなみにワイヤレスチャイムの価格相場は、安いもので1,000円から高スペックなカメラ・音声機能付きなら1万円前後までさまざまです。予算と機能を考慮しながら自分にぴったりのモデルを選びましょう。

ワイヤレスチャイムの寿命は商品によって大きく違いますが、一般的には1日10回ほど鳴らして約1年ほどです。使用環境によっても異なるのであくまでも参考程度に考えてください。

ワイヤレスチャイムの選び方とおすすめ商品をご紹介してきました。電源のタイプや無線距離など、ワイヤレスチャイムにはさまざまな商品があります。ぜひ本記事を参考に使用する場所に合ったものを選んでみてください。