汗や臭いの悩みはデリケートな問題なので、なかなか人に相談しづらいですよね。もしかしたら「ワキガ」や「多汗症」かもしれないと思っても、体質だからと諦めている人もいるかもしれません。中には人に指摘されるまでワキガと気づかないことも。

ワキガ・多汗症手術は適切な治療をすることで臭いや汗の量を軽減することが目指せます。施術方法もさまざまあり、メスを使わない治療や子供でも受けられる治療もあります。一人で悩まないで、まずはクリニックに相談してみましょう。

そこで今回はワキガ・多汗症手術を取り扱うクリニックの選び方や、千葉で施術を受けられるクリニックをご紹介します。紹介するクリニックは施術内容・アフターケア・保証制度・価格を基準に作成しました。どのクリニックを選べばいいか迷われてる方はぜひ参考にしてみてください。

ワキガと多汗症はどちらも「汗」による病気ですが、原因や症状はそれぞれ違います。

ワキガは、汗の臭いとは違った独特の嫌な臭いを発する症状です。脇の下にある「アポクリン汗腺」という汗腺から分泌された汗が、細菌によって分解されることできつい臭いを発生させます。以下の症状に当てはまる人は注意が必要です。

• 両親にワキガ体質の人がいる
• 耳垢が湿っている
• ツーンとした臭い・硫黄臭・スパイスのような臭いがする
• 臭いを人に指摘されたことがある
• 自分でも臭いが気になる
• 脇の下が黒ずんでいる
• シャツの脇下や下着が黄ばむ
• 脇汗が多い
• 脂っこい料理や肉中心の食事

ワキガは親や親族などからの遺伝により発症します。また、食生活・喫煙・飲酒・ストレスなどはワキガ臭を強める原因にもなります。

多汗症は、体中にある「エクリン腺」という汗腺から分泌される汗の量が多い症状です。運動や気温などの要因がない状況においても、脇の下・手足・顔・全身に大量の汗をかくことがあります。

多汗症の診断は、日常生活において本人がどの程度困っているかという点が重要視されます。以下のような症状に当てはまる人は注意が必要です。

• 緊張すると汗が過剰にでる
• 滴り落ちるほどの汗をかく
• 常にタオルで汗を拭いている
• シャツの脇下が黄ばむ
• 汗染みが目立つほど脇汗をかく
• 常に手のひらや足の裏が湿っている

多汗症は緊張・不安・ストレスといった精神的なものや、食生活・肥満・ホルモンバランスの乱れ・甲状腺機能亢進症などが原因といわれています。ワキガとは違い、必ずしも臭いがきついわけではありません。

ワキガ・多汗症は治療することで症状を軽くすることができます。それぞれのメリット・デメリットを理解した上で、自分に合った治療方法を選びましょう。

脇のシワに沿って3〜4cmほど切開し、臭いの元となるアポクリン汗腺を医師が肉眼で確認しながら直接取り除く方法です。しっかりとアプローチでき、再発の可能性も少ないと言われています。重度のワキガ・多汗症の人におすすめです。

また、汗腺と一緒に毛根も取り除いてしまうために脇毛が薄くなったり生えにくくなることがあります。保険適用が可能の病院の場合、費用を大幅に抑えることができます。

デメリットは4cmほどの傷跡が残ってしまうこと・担当医の技術による完治率の差が挙げられます。ダウンタイムが1〜2週間と長いのもデメリットと言えるでしょう。

切開する施術を受けたいが剪除法には抵抗があるという人には、傷跡が目立たない手術がおすすめです。今回は傷跡が目立たない手術のうち、シェービング法・吸引法・超音波法を紹介します。

脇の下を1cmほど切開し、シェービング機と呼ばれる機械で皮膚の裏側からアポクリン汗腺を除去する方法です。軽度のワキガ・多汗症に用いられ、ダウンタイムが少ないこと・傷口が小さく済むこと・合併症が少ないのがメリットです。

デメリットは、重度のワキガ・多汗症には効果がないことです。また、目視で確認できないため完治は難しく、医師によっては臭いや汗が改善されない場合があります。

脇の下を1cmほど切開し、カニューレと呼ばれる細い管を挿入してエクリン汗腺・アポクリン汗腺を吸引し除去する方法です。ダウンタイムが少なく、傷跡が小さく目立ちにくいのがメリットです。

目視で確認できないため完治は難しく、医師の技術や体質によっては効果があまり得られない可能性があります。軽度〜中度のワキガ・多汗症の人向けの治療となっています。

脇の下をわずかに切開し、超音波発生器と呼ばれる数mm程度の管を挿入してエクリン汗腺・アポクリン汗腺を破壊・熱処理する方法です。汗腺の取り残しが少なく、残っていたとしても超音波の振動で破壊されているため、再発のリスクが少ない施術になります。傷跡が小さく済むのもメリットです。

デメリットは、超音波により火傷したり皮膚自体にダメージを負う可能性があることです。目視で確認できないため完治は困難です。軽度〜重度まで幅広く対応しています。

切開する手術に抵抗のある人におすすめなのが、切らない治療法です。切らない治療にはいくつか種類がありますが、今回はボトックス注射・ビューホット・ミラドライを紹介します。

ボツリヌス菌から抽出された「ボツリヌストキシン」と呼ばれる成分を脇の下に注入し、汗の分泌を抑える方法です。ボツリヌストキシンには交感神経の働きを弱める作用があるため、エクリン汗腺・アポクリン汗腺による過剰な汗の分泌を抑えるようアプローチします。

細い針を使用するため刺激は少なく、傷跡も残らないのがメリットです。ダウンタイムが気になりにくく、施術時間も5〜10分と短いため気軽に施術を受けられるのも嬉しいポイントです。ただし、効果が半年程度でなくなるため完治は難しく定期的に通う必要があります。

切らない・痛くない最新のワキガ・多汗症の治療方法です。36本の伸縮する細い針がついた医療用スタンプを脇の下に刺し、針先から高周波を照射することでエクリン汗腺・アポクリン汗腺にアプローチします。

1〜2回の治療で98％*の効果があるとされ、再発の可能性も大幅に低減すると言われています。ダウンタイムや重大な後遺症がないため、子供の治療としてもおすすめです。

デメリットは、導入しているクリニックが限られていること・新しい施術なので症例や口コミが少ないことが挙げられます。まれに針の跡がいつまでも消えないことがあるようです。

*効果には個人差があります

マイクロ波を皮膚の上から照射し、熱によりエクリン汗腺・アポクリン汗腺にアプローチする方法です。ミラドライで採用されているマイクロ波は水分が多い汗腺にだけ反応し、周辺組織にはダメージを与えません。汗だけ抑えたい場合や臭いを抑えたい場合など、照射する場所を変えることで要望に合わせた治療が可能です。

ミラドライは厚生労働省から承認された医療機器で、科学的根拠のある治療法です。中度～重度のワキガ・多汗症を根本から解決することができ、継続的な効果が期待できます。ダウンタイムが目立たず傷跡も残らないため、子供にもおすすめです。

ワキガ・多汗症手術を行うクリニックは多く、どこがいいのか迷ってしまいますね。ここではクリニックを選ぶポイントを紹介します。

さまざまなワキガ・多汗症の治療法の中から、自分が受けてみたい施術を扱っているクリニックを選びましょう。ワキガ・多汗症の症状によっても効果のある治療法は異なります。どの治療法が適しているか分からない人は、複数の治療法から選べるクリニックがおすすめです。

処置が終われば全て終わりということはありません。治療後のアフターケアはあるか、万が一のトラブルが起きた場合の保証制度があるかは重要なポイントです。クリニックによってアフターケアや保証制度の内容・保証期間は異なります。事前に確認しておきましょう。

ワキガ・多汗症手術は、治療法やクリニックによって料金が異なります。技術への期待と金額が比例するとは限りません。カウンセリングの際やホームページの料金表などで金額を確認し、無理のない範囲で支払えるクリニックを選びましょう。分割払いや医療ローンが使えるクリニックもありますよ。

ワキガ・多汗症は治療することで症状を抑えることが目指せます。一人で悩みを抱えないで、まずはカウンセリングに訪れてみてはいかがでしょうか。クリニックによって取り扱う治療方法が異なるため、今回の記事を参考に自分に合った治療方法を選んでみましょう。