食べ歩きの達人ことタベアルキストが「リピートしている」「人に教えたくなる」の2つの視点でお店を厳選。今回は東京のもつ煮込み10選をご紹介します。  大衆居酒屋の定番料理にして、自分なりのコダワリを持つ人も多いモツ煮込み。材料の種類や、使う部位、味付けのタイプも様々で、お店のこだわりが随所にうかがえる奥深い一皿です。


 モツ煮の材料となるモツ。内臓を食べる文化の発祥は古く、歴史を遡ると7世紀ごろから存在しており、万葉集には鹿の胃袋を塩辛にしていたことなどが記されています。また、沖縄では琉球王朝時代から、伝統料理として豚のモツを使った中身汁などが食されてきました。
 歴史は古いのですが、モツは独特のクセがあり劣化も早いことから、一般市民が日常的に食べる食材として広がるまでには至らず、日本各地でその土地にあった特徴のある料理を専門店でふるまわれる程度にとどまってきました。近年では、厚木のシロコロホルモン、甲府の鶏もつ煮、津山のホルモンうどんなど、モツを使ったB級グルメの人気に火が付き、モツの魅力が見直されつつあります。
 モツ煮も、地域や作る人によって様々な特徴があります。牛を使うか、豚を使うか。また脂の旨味がたっぷり詰まった腸の部分を使うか、食感のおもしろい胃やハツの部分を使うか。味付けや具材も様々で、こってり味噌仕立てにあっさり醤油仕立てなどがあり一緒に煮込む具材も作る人によりけり。
 ただしどんな作り方をするにしても、美味しいモツ煮の大原則は、新鮮なモツを使っていること。これは牛や豚、部位の違いを問わず、どんなモツ煮にも言えることです。臭みなく美味しく作るには、相応の目利きと丁寧な下ごしらえが必要なのです。
 今回の10選には「東京五大煮込み」と呼ばれる名店中の名店の他、タベアルキストが選ぶ、人に紹介したい・リピートしたくなるお店をセレクトしてみました。高いコストパフォーマンスの奥に隠された手間暇が生み出す美味しさを是非確かめてみてください。

この10選は、「食べる幸せ、探す喜び」をモットーにしたタベアルキスト達が厳選したものです。