沖縄・那覇市の「国際通り」をご存知でしょうか。

約1.6kmの道路にそってレストランや土産物屋が軒を連ねる沖縄屈指の繁華街で、沖縄を訪れた観光客は必ずと言っていいほど足を運ぶ観光名所中の観光名所。


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まぁ、あんまりにもメジャーすぎるゆえ、新鮮味がないと感じる観光客が多いのも否めないのですが、つい先日、地元沖縄のライターさんから「国際通りにはいくつか商店街があるんだけど、その裏路地が迷宮みたいでめっちゃ興奮するさー。廃墟とか好きなら絶対オススメだよ」と教わりました。

活気あふれる国際通りにありながら廃墟好きにオススメ? どういう状況なのかいまいちピンときませんが、私も一応廃墟好きの端くれ、とりあえず足を運んでみることに。

国際通りへは、那覇空港からモノレールで「県庁前」駅で下車(所要約13分)、そこから5分ほどぷらぷら歩けば到着です。

国際通りをしばらく行くと、こちらも観光の定番コースになっている商店街のゲートが見えてきます。



こちらは「市場本通り」という商店街のゲート。すぐとなりに「むつみ橋通り」のゲートもあります(さらに補足すると、これらの通りの奥には「平和通り」という商店街も。この3つの商店街が無数の路地で連結されて、広大な複合体になっています)。



市場本通りの内部はこんな感じ。すごい賑わい。


定番のお土産物から民芸品、市場もあって地元の珍しい魚などがビシバシ並んでいて、歩くだけで楽しい。とはいえ、いまところ地元のライターさんが言っていたような廃墟感&迷宮感は一切ありません。

けれども、奥に進むにつれて徐々に空気感が変わっていきます。人が少なくなり、シャッターが降りたままの店が増え、それまでの華やかな南国の雰囲気から東南アジアのダウンタウンっぽいダークな感じに。



商店街のメインストリートから横に伸びる通路。裏路地への入り口か。


入ってみます。


おー。

麻薬の取引とかが行われていても全然不思議じゃない空間が。


ちょっと進むとこんな感じ。確かに荒廃した迷宮っぽい。


もちろん営業しているお店も。でも商品を通路の手すりにひっかけてたりしててすごくざっくばらん。いい感じだ。


こんな看板を発見。ということはおしっこやうんこをした奴がいたのか(困惑)。


餌付けされてる野良猫も見つけた。心なしか眼光が鋭い。


確かにメインストリートとは全く雰囲気が違う。南国独特の湿気をはらんだ熱い空気が充満していて、歩いていると「ここは本当に日本なのかな」とちょっと心がざわざわしてきます。


上の場所から少し離れたエリア。やっぱりダーク。
ちなみにこの看板のソーキそば屋さんは安くてすごく美味しかった。


ソーキそば390円。超オススメ。多分もう二度と辿りつけないけど。


唐突に現れる吹き抜け。エリアの設計思想がまったく読めない。良い。


うん、確かに楽しいぞ。


このエリア、大部分が無骨な梁がのたうつ屋根に囲まれているため、閉塞感と圧迫感がすごい。で、小さな路地と路地が連結しまくっているから、ちょっと歩くだけで方向感覚が喪失する。まさに迷宮。建物の老朽化と壁の落書きなどが相まって、廃墟とかスラムとかにフェチを感じる人にとってはなかなかの素敵空間になっています。

国際通りとその商店街という超メジャーな観光スポットからちょいと奥に入るだけでこの廃墟感というギャップもグッときます。


こういう小道が無数にあって、路地と路地が複雑に連結されている。

このあたりのエリアを外側から撮影するとこんな感じ。


地元の人の話では、この迷宮みたいなエリアが形成されはじめたのは終戦からほどなくしてのこと。国際通り沿いに観光客向けの施設が続々と誕生していくのを尻目に、このエリアには地元の生活に密着した商店が集い、これまで見てきたような混沌とした空間になったんだとか。

このエリアの廃墟感&迷宮感は地元の人も重々承知しているらしく、


商店街のイベントもなんかおどろおどろしい。(写真のイベントはすでに終了。ポスターを撤去しないやる気の無さもグッド)。


ここまでご紹介したのは昼の風景ですが、夜はさらに殺伐感がアップ。


こういうダンジョン、ファイナルファンタジーで見たことある。

もはやサイバーパンクの世界。

気を抜くと神隠しに遭いそう。

ん……?

……。

き、んたま?
(後日地元の人に聞いたら、占いの用語のようでした)


いかがでしたでしょうか。一歩裏路地に足を踏み入れるだけで出現する異空間。沖縄観光にピリリとしたスパイスが欲しいという方はぜひ足を向けてみてください。


あ、ちなみに廃墟感を楽しむなら断然夜なのですが、あんまり夢中になって写真を撮ったり騒いだりしていると、ご就寝になっているホームレスの方に叱られるのでご注意を。



(ニノマ)