おせちや七草粥などお正月の定番フードは多くありますが、お正月だけに飲む特別なお茶があるのをご存知ですか?

その名も「大福茶(おおぶくちゃ)」です。

見るからに縁起のよさそうな名前です。平安時代からある縁起物のお茶で、読み方は「おおぶくちゃ」や「だいふくちゃ」などと呼ばれています。
主に京都など関西で年の初めに新年の喜びと、その年の無病息災を願って飲む縁起のよいお茶で、お正月だけのスペシャルなお茶です!

「大福茶」の起源は平安時代、都に疫病がはやった時に、空也上人がお茶を人々に施したところ、多くの病人が平癒し疫病がおさまったとか。
その功徳にあやかり村上天皇が毎年元旦にこのお茶を服すようになり、これを「王服茶」(「皇服茶」など)と呼ぶようになり、庶民に幸福をもたらす意味の「大福」の文字が当てられ、縁起のよいお茶として今日まで伝えられています。(その他にも諸説あります。)

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京都では、空也上人ゆかりの寺「六波羅蜜寺」でお正月の三が日に皇服茶授与を行い、飲めば一年の悪疫から逃れられるといわれ大勢の参詣者で賑わいます。
京都の北野天満宮では12月13日のお正月の準備を始める日「事始め」に「大福梅」が授与されます。元旦に「大福梅」をいれた大福茶を飲んで家族で新年を祝います。

京都老舗の一保堂茶舗の大福茶が人気で毎年購入する人も。一保堂茶舗の大福茶は玄米茶がベースで、縁起のよさそうな赤いパッケージです。
喫茶スペースで甘いものと一緒に大福茶を頂くこともできます。小梅は三煎目、四煎目の時にお茶に入れて崩して飲みます。
京都の辻利ではティーバッグの「大福茶」も販売しています。手軽でいいですね。

大福茶は梅干や結び昆布が入っていることが多いですが、お茶屋さんやお家によって煎茶や玄米茶など様々です。昨年、筆者が東京のお茶屋さんで購入して飲んだ「大福茶」は、煎茶をベースにおめでたい数の7つの品(煎茶、黒豆、白花、玄米、抹茶、昆布、金粉)が入っていました。


毎年、年の瀬が近づいてくると「大福茶」の季節!と注文する人も。
節分の恵方巻きのように、東日本や日本各地で大福茶を販売するお店が増えて飲む人も多くなっていくかもしれません。
とはいえ、まだまだ関東など、関西圏以外では知らない人も多いようです。


毎年お正月に大福茶を飲んで新しい年をお茶から感じるのもいいものです。
縁起物のお茶なので、購入時や、淹れて飲んた時にもなんだかありがたい気持ちになります。


ちなみに、「大福茶漬け」なるものもありますが、こちらはまったくの別物。名古屋めしの1つで、名古屋コーチンのつくねをもち米で包んだものが入っているお茶漬けです。


◆六波羅蜜寺
・住所: 京都府京都市東山区五条通大和大路上ル東
・拝観時間: 午前8時~午後5時


◆北野天満宮
・住所: 京都市上京区馬喰町 北野天満宮社務所
・参拝時間:
4月~9月: 午前5時~午後6時
10月~3月: 午前5時半~午後5時半


(satomin@日本茶インストラクター)


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