子宮頸がんは乳がんと並んで、早期発見すれば治癒できる病気です。にもかかわらず、日本の子宮頸がん検診率は38%弱と、米国の85%などと比べるととても低く、2013年には約2700人が死亡しています。

子宮頸がん検診などの婦人科検査はショーツを脱ぎ、開脚する内診台に座って検査します。これが「イヤ」「恥ずかしい」という女性は多いもの。この、日本人の持つ「恥じらい」に注目した画期的な検査着が開発されました。

露出する部分が減るだけで受診しやすくなる

女性検査用パンツは不織布製で前開き

はいたまま検査を受けることができます

婦人科検査の時に着用する「女性検査用パンツ」を開発したのは、医療機器メーカーの日本シーエイチシーと、獨協医科大学病院乳腺センター准教授の渡邊久美子先生です。

渡邊先生は医学生時代に内診台にのった患者さんが必死で膝を閉じようとするのを見て、「せめて露出部を狭くしてあげれば恥ずかしさも減るのに……」と思ったことをきっかけに、一人でも多くの人が婦人科検査を受けやすくなるようにと、パンツを考案しました。

実は、大腸内視鏡検査用には、後ろに穴があいた専用のパンツがすでにあり、普及しています。婦人科ではこれまで、検査用パンツという発想はありませんでしたが、メーカーが行った試着アンケートでは、「パンツを着用することで受診しやすくなった」と答えた人が、30代で75%、40代では100%、50~60代では90%にのぼりました。

恥ずかしさを軽減できれば婦人科がより身近に

女性検査用パンツを導入したクリニックのお話も伺いました。神奈川県の「さくらレディースクリニック」では、「ここのクリニックは婦人科の検診パンツとかあるんですか?」という患者さんの声から、女性検査用パンツを採用。

「『診察台はひんやりするので、パンツをはくことでひんやり感がなくてよかった』『何もはいていないと恥ずかしいが、少し恥ずかしさがなくなった』と、患者様には高い評価をいただいています。また、パンツ着用によって患者さんの気持ちがやわらぐことで、ドクターに不安などを訴えやすくなったようです。これは大きなメリットだと思います」(さくらレディースクリニック 西平里恵さん)

検査のハードルが下がれば、不調に悩んでいるのに婦人科に行くのは抵抗があるという人も受診しやすくなるはず。婦人科検査パンツを導入する医療機関は徐々に増えていますが、まだまだこれからだそう。患者さんから「女性検査用パンツ、ありますか?」と聞いてみるのもいいかもしれません。

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