「医療アートメイク」とは、肌の表面に針などを使って色素を入れていく施術で、タトゥーや刺青とは違い、1年から3年ほどかけてだんだん色が薄くなるのが特徴です。

24時間メイクした状態をキープできるので、「毎朝のメイク時間を短縮したい」「スッピンに自信を持ちたい」などの理由で、芸能人や美容系Youtuberからも注目を集めている話題の美容医療です。今回は医療アートメイクを行っているクリニックの選び方や、施術を受けられる美容クリニックをご紹介します。

アートメイクには「手彫り」と「医療マシン」の2つ施術方法があります。

針を用いて手動で細かく線を描き足していく方法です。施術時間は少しかかりますが、ナチュラルで美しい仕上がりで、毛並み感を再現したい眉毛やヘアラインのアートメイクなどに多く導入されます。施術料金は高めに設定しているクリニックが多いです。

現在の手彫りアートメイクは、新たに6Dストロークと呼ばれる1本1本を繊細に描く独自の技術を提供しているクリニックもあり、従来よりも本物のように自然で美しいアートメイクになっています。

予め設定されたデザインに沿って、医療針が自動的に描いていく方法です。多くの場合、少ない費用負担で、施術時間が短いのがメリット。一方で、塗りつぶしたような着色になる場合があるのが懸念点です。

自然な毛並みを再現するには不向きなので、リップアートメイクによく活用されています。以前の「医療マシン」しかアートメイクを施す方法がなかった為、のっぺりとした見た目になって後悔する人も多かったようですが、今では「手彫り」のアートメイクが登場し、作れるデザインが幅広くなっています。

アートメイク施術が受けられる箇所は、大きくわけて5つです。ここからはそれぞれの箇所での特徴について見ていきます。

眉毛はアートメイクの中でも圧倒的に人気の施術部位で、アートメイクと聞くと、真っ先に眉毛アートメイクを思い浮かべる人も多いです。眉毛は表情の印象を大きく左右する部位で、形や位置によって「かわいい」や「キレイ」などの雰囲気を変えられます。最近では繊細でナチュラルな眉が人気のようです。

すっぴんでもキリッとした目元を作れる、アイラインアートメイクも人気です。目力のある大きな目はパッと明るい印象になり、コミュニケーションも円滑になります。普段のメイク時間も大幅に短縮できそうです。

リップアートメイクでは、本来のリップの色や形を変えられます。輪郭を整え、発色をはっきりさせれば、顔全体の印象が引き締まります。マスクをした後や食事の後でも落ちないと、近年でさらに人気が上がっている施術部位です。

ヘアラインアートメイクは額の広さや、生え際の形に悩む方に人気です。ヘアラインを整えると、前髪を上げた髪型もバッチリ決まり、顔が小さく見える効果も期待できます。

近頃では、メイクでほくろを付けている人が増えていますよね。ほくろはチャームポイントになったり、位置によって開運効果があると言われています。メイクだと毎日付ける位置がずれてしまいますが、アートメイクならずっと狙い通りの位置に付けたままでいられます。

ここまでアートメイクとはどんなものかをご紹介してきましたが、アートメイクをするメリットとはそもそも何なのか？ここからはアートメイクをおすすめしたい理由について解説していきます。

医療アートメイクは、皮膚に直接針でインクを注入する為、メイクのように汗や水などの影響では落ちず、水分に触れても、何かにこすれても崩れにくい特徴があります。運動で汗をかいても、お風呂に入った後も、アートメイクはそのまま残ります。夏はプール、冬は温泉に入っていてもメイク崩れを気にせず楽しめます。

ノーメイクのすっぴん肌でも、メイクしたときのような美しさでいられるのは、医療メイクアートの大きなメリットです。大好きな彼とのお泊まりでも、すっぴん肌を堂々と見せられます。また、通常のリップメイクをした状態でマスクをすると、マスクの裏側にメイク塗料がついてしまい、落とすのが手間になりますが、アートメイクであればマスク生活も快適に過ごせます。

通常のメイクであれば、食事の後や体を動かした後などに崩れていないか心配で、その度に化粧室に駆け込みメイク直しが必要です。特に夏場は汗が出やすく、朝にしっかりメイクしても、家を出てすぐにメイクが崩れてしまった、なんて経験がある方も多いと思います。医療アートメイク後にはメイク崩れの頻度が少なくなる為、毎日必要だったメイク直しの手間が大幅に減ります。

アートメイクにはメリットがある一方で、デメリットもつきものです。実際にクリニックでの施術をする前には、デメリットも確認したうえで相談してみましょう。

アートメイクは自然と消えるまでに長い時間がかかり、いくら時間が経っても、全員が同じように綺麗さっぱり消えるとは限らず個人差があります。デザインに飽きても、アートメイクを除去する手間と費用がかかる為、長期的に考えて好きでい続けられるデザインがおすすめです。

アートメイクは、施術のときに人によっては痛みを感じる場合があります。施術前に麻酔を塗って皮膚の感覚を失くしますが、人によっては施術中にピリピリしたような痛みを感じます。クリニックによりますが、痛みのレベルにって麻酔の強さを上げてくれるので、気になる方はカウンセリングに行って確認してみましょう。

アートメイク後には腫れや赤みなどの症状が出る可能性がある為、施術部位によっては数日～1週間程度のダウンタイムが必要です。また、腫れや赤みなどの症状があるときにはメイクを控えるようにしましょう。

肌が弱い方の場合は、実際に考えていたよりも長時間メイクが出来ない可能性もあります。施術後すぐにメイクを楽しみたい方は、いつからメイク可能なのかをクリニックで確認しておきましょう。

妊娠中や授乳中の方、何らかのアレルギーがある方、通院中の方や薬を服用している方、施術部位にケガがある方などは医療アートメイクの施術が出来ない可能性があります。当てはまる症状の見られる方は、事前にクリニックへ相談してみましょう。

日本ではアートメイクの施術は医療行為とされており、誰かにアートメイクを施術するには、医師法で定められたルールを守らなくてはなりません。アートメイクを受ける場合は、必ずクリニックなどの医療機関で受けるようにしましょう。

医療アートメイクは数年落ちない為、クリニック選びはとても大切です。ここからは、選び方のポイントで注目して欲しい箇所を詳しく紹介していきます。自分に合ったクリニックを選び、満足できるアートメイクをしましょう。

アートメイクを施術するクリニックは、ほとんどが公式サイトを開設しています。過去の実績が多いクリニックは、その分豊富なノウハウを期待できますよね。また、サイト上には、過去の実績や実際の施術例の写真を掲載している為、在籍する施術者の技術やデザイン能力などを事前に確認できます。

公式サイトではクリニック側からの情報のみ発信されている為、情報内容が少なくイメージしにくいですが、クリニックで実際にアートメイクを受けた人の口コミを確認すれば、どのような雰囲気でどんな施術だったのかを把握できます。口コミから伝わる情報は、自分が施術を受ける際のイメージもしやすく、クリニック選びの大切なポイントになります。

どこのクリニックでも、アートメイクの施術前に丁寧なカウンセリングと、痛みを軽減する為の麻酔を行います。提示されている料金には、施術以外の料金が含まれているとは限りません。ほとんどのクリニックでは全てが込みとなっていますが、念のため料金に何が含まれているのかも確認しておきましょう。

複数回がセット価格のクリニックもあるので、何度施術を受けられるのかもチェックポイントです。

針を刺して行うアートメイクは、施術後にトラブルが起こる可能性もあります。または、仕上がりに満足がいかない場合もある為、しっかりとアフターケアをしてもらえる体制が整っているのか、要望に沿わない仕上がりだった場合に修正が可能かどうかなど、施術後のアフターケア有無の確認も、クリニック選びでは大切です。

アートメイクはやり直しがしづらい分、クリニックは慎重に選びたいものです。これらのポイントを押さえて、自分に合った最適なクリニックを見つけましょう。

ここからは医療アートメイクの受けられるクリニックをご紹介していきます。料金、技術、もち、実績、施術者のレベル、ホスピタリティの高さなどなど、様々な角度からトータル的にクリニックを厳選してご紹介しています。それぞれ特徴や魅力が異なるので、自分のイメージに合うクリニックをチェックしてみてください。

※初めてのアートメイクは、1回の施術だけだとインクがしっかり定着せず、2回以上施術が必要になる場合が多い為、2回分の料金を掲載しています。

アートメイクの施術ができる人気の部位は眉・アイライン・リップの3つです。ここからは、部位別で受けられる料金相場をメニュー別でご紹介していきます。また、アートメイクは1回で定着する方も中にはいますが、通常2〜3回の施術を重ねて左右差やムラ感、色調整を行っていくのが基本なので、2回セットの料金相場を紹介していきます。

アートメイクの中で最もポピュラーで人気のある部位が「眉」で、ほとんどのクリニックで対応しているパーツです。その為、かかる料金にも幅が広いのが特徴です。また、眉の場合は、機械彫りか手彫りかによっても料金は大きく変動します。手彫りの方が1本1本の毛を再現しやすく、よりナチュラルな仕上がりになりますが、手間がかかる為、料金も高くなる傾向があります。

一般的な機械彫りでの眉のアートメイクにかかる料金は、クリニックによって差が大きいですが、相場としては施術2回分で12万円ほどでした。一度施術をして色が定着してしまうと簡単に元に戻せないので、こだわりのある方はきちんと技術を習得しているスタッフが揃ったクリニックにお願いしましょう。

アイラインのアートメイクは「上だけ」「下だけ」「上と下の両方」の主に3つのコースがあります。上下両方の施術2回分相場は14~16万円ほどです。

リップアートメイクには、唇の縁をふちどって理想の形を浮かび上がらせるものと、唇全体に色を入れるものがあります。リップのアートメイクの全体に色を入れる２回分の料金相場は16万円ほどでした。

リップは粘膜に色を入れていくので、痛みや腫れが起きやすく、技術の求められる施術部位です。その技術の高度さから料金を高めに設定しているクリニックが多いようです。さらに必ず麻酔が必要なので、麻酔代が料金に含まれているかを事前に確認しましょう。