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アクワイアラって何?決済代行との違いやアクワイアラの役割を紹介

クレジットカードに関わる企業の一つにアクワイアラがあります。アクワイアラとは「加盟店契約会社」のことであり、国際カードのvisaなどからライセンスを取得し、加盟店の開拓をする機関のことです。このアクワイアラについてまとめました。

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クレジットカードには多くの企業が関わっています。その中で重要な役割を果たしているのがアクワイアラです。

 

このアクワイアラという聞きなれない企業、この企業はどんなものなのか、そんな疑問に対してアクワイアラの概念やその利用例を説明します。また、アクワイアラと役割の掛け持ちを行っている企業についても紹介します。

アクワイアラの概念について

アクワイアラは英語で獲得する者(acquirer)という意味です。文字通りクレジットカードの加盟店を増やす役割を果たしている企業あるいは活動を指します。クレジットカードのシェアを伸ばすための重要な活動を行っているのです。

 

いくら素晴らしいシステム、あるいはバックに大きな企業が控えているクレジットカードの種類であっても、特定のエリア、あるいは特定の国でしか使えないのでは意味がありません。そのクレジットカードが使える範囲を増やすという意味で、アクワイアラはクレジットカードのシステムを運用する上で欠かすことができない存在なのです。

アクワイアラの利用例や可能性

アクワイアラの利用例は、アクワイアラと契約を行って国際カードブランドを使えるようにすることや自らがアクワイアラとなって手数料収入を得ることが挙げられます。これらはいずれもアクワイアラの重要な活用例と言えるのです。

 

アクワイアラと契約を行うことでVISA、MASTERCARD、JCBやAmericanExpress、そしてダイナーズクラブなどの国際ブランドを利用することができます。ただ、これらのブランドと全て一度に加盟店になるには、複数のアクワイアラと契約をする必要があります。例えばVISAのアクワイアラ、MASTERCARDのアクワイアラなど個々のライセンスを持った5社と契約する必要があります。このような手間をかけたくない加盟店は、アクワイアラと直接契約をせずに、5ブランドの契約を行っている代行会社と間接的に契約するケースも見られるようになっています。

 

自らがアクワイアラとなるのも、アクワイアラの活用例です。先ほど挙げた国際ブランド(VISAなど)とアクワイアラになるためのライセンス取得やそれに付随する契約(アライアンス契約)を行い、自らの手で加盟店を増やして契約を結んでいきます。この方法によってアクワイアラとなった企業は加盟店から手数料収入を得ることが可能になるのです。

複数のブランドを取り扱うアクワイアラも存在

アクワイアラは先ほども触れましたが、国際ブランド1社のみとライセンス契約している企業以外にも複数の国際ブランドと契約しているアクワイアラも存在します。例えば、VISA以外にもMASTERCARDのライセンスも持っているアクワイアラです。

 

この複数のライセンスを持つアクワイアラは、加盟店契約をより有利に進めることができ、手数料収入も期待が持てるというメリットがあります。加盟店からすれば一度に複数の国際ブランドに対応できるようになるため、まとめて契約できる分メリットがあるのです。ただ、複数のライセンスを持っていても原則アクワイアラと加盟店が同一国でなければならないという国際ルールがあるため、日本のアクワイアラは、いくら多くのライセンスを持っていても日本でしか加盟店を増やすことができません。

アクワイアラの新たな可能性

アクワイアラになって手数料収入を増やす行為は近年、大きな可能性を秘めるようになりました。 従来のように加盟店を地道に増やすという業務以外にもHCE(Host-based Card Emulation)領域の分野と提携するケースが見られるようになったのです。

 

簡単に言えば、スマートフォンなどでクレジットカード決済が使える仕組みを提供することを意味しています。この仕組みを提供する企業と提携できれば非常に多くの決済が行われているため、動くお金も大きく、その分莫大な手数料収入を得ることができるのです。

 

こういった提携は非常に難しいものの成功すれば、大きな収入が得られるためアクワイアラはHCEを取り扱う企業との加盟店契約を目指す動きも見られ、大きな可能性を目指して活動しています。

ここまでアクワイアラについて説明してきました。しかし、クレジットカード業界には、アクワイアラや度々触れた来た国際ブランドのほかイシュア、決済代行業者が存在します。これらの4つのポジションについても触れていきましょう。

アクワイアラ

これまで触れてきたアクワイアラです。このアクワイアラは加盟店の開拓、審査、管理をする会社で国際ブランドと加盟店各店をつなぐことで活躍しています。顧客である加盟店の管理やサポートを行うこともあるポジションです。

イシュア

イシュアは、アクワイアラに近い業務内容です。実際にクレジットカードを発行し、国際ブランドと利用客とを結んでいます。こちらはクレジットカードを持っている利用客のサポートを直接行うことを主な業務にしています

 

○○カードなど企業名が入っているカード、このカードを発行しているのがイシュアなのです。多くの方にとっても最も身近なクレジットカードの関連会社と言えるのではないでしょうか。

国際ブランド

国際ブランドは、端的に言えばVISA、MASTERCARD、JCBやAmericanExpress、そしてダイナースクラブなどの国際ブランドを運営する企業です。世界中で利用できる決済のシステムを提供しているクレジットカードの中核企業であり、イシュアやアクワイアラは、この国際ブランドと契約して加盟店やカードを利用する顧客を獲得していきます

 

これまで紹介してきた企業の中で最も巨大であり、銀行の連合であったり、巨大な金融グループを形成している企業だったりすることも珍しくありません。

決済代行会社

最後に紹介するのが決済代行会社です。一言でいえばアクワイアラが契約した加盟店との関係を維持したり、加盟店の契約審査、売上入金管理を代行します。ただ、この業務自体はアクワイアラなどが兼任している場合も少なくありません。また、国際ブランドと直接契約をせず、アクワイアラと契約して活動をしています。

これまで4つのポジションについて概要を説明しました。しかし、国際ブランド以外の3つのポジション(アクワイアラやイシュア、決済代行会社)についてイマイチ分からない方もいるはずです。ここではこれらのポジションについてアクワイアラを軸に、その違いを紹介して行きます。

アクワイアラとイシュアの違い

アクワイアラとイシュアは一言でいえば、加盟店を増やすアクワイアラとカード契約者を増やすイシュアという違いがあります。ともに国際ブランドとの仲介を行う企業ですが、増やす対象が異なるのです。ただ、クレジットカードに関わる利用者を増やすという面では一致しているため、兼務する企業もあります。例えば、加盟店を増やしつつ、カードを発行して利用者も増やすという企業です。

アクワイアラと決済代行会社の違い

アクワイアラと決済代行会社は、売上入金管理を行うかどうかという違いがあります。アクワイアラは、あくまで加盟店を増やすことが主な業務です。

 

しかし決済代行会社は詳細な業務も行っています。売上入金管理など、具体的なお金の流れを管理したり、加盟店にしても問題ないかの審査をアクワイアラに代わって行います。時にアクワイアラに代わって契約の事務手続きを加盟予定の店舗に訪問して結ぶ業務も行うこともあるのです。

アクワイアラの業務や他のポジションの企業との違いを説明してきましたが、加盟店を増やす以外にも3つの業務があります。それは加盟店の審査、加盟店に売上金を入金する、イシュアから売上金を請求するといった業務です。これらの業務についても解説しましょう

カードが使える加盟店を増やす

アクワイアラの主な業務です。小売店や飲食店、企業、そしてHCE領域など幅広い分野でクレジットカードが利用できる加盟店を増やしていきます。国際ブランドのシェアを伸ばすための重要な役目であり、加盟店と契約を結び、加盟店が国際ブランドのクレジットカードが使えるように取り計らう業務でもあります。

加盟店を審査する

加盟店が問題のない事業者かどうかを見極めることも重要な業務です。加盟店が犯罪組織だった場合は、カードの不正利用を助長させてしまったり、国際ブランドに損害を与えてしまうことも少なくありません。そのための審査を行うのですが、申請件数があまりに多い場合は、先ほど紹介した決済代行業者と契約して審査の代行を依頼します。

お店にお金をわたす

アクワイアラは、お店(加盟店)で利用があったクレジットカードの金額の請求を受けて、手数料を差し引いた額でお店に支払います。クレジットカード利用者から集めたお金が手元に来るまでに長期間かかるため、アクワイアラが立て替えて支払うことも少なくありません。

イシュアからお金を受け取る

アクワイアラは加盟店から売上請求のあった金額をイシュアへ請求します。イシュアはカード利用者へ請求した金額分を徴収しているので、アクワイアラへその金額を支払います。ただ、アクワイアラはイシュアへ請求手続きを行わないとイシュアは支払いを行わないため、アクワイアラが運営を継続するための重要な業務です。

アクワイアラはクレジットカードの国際ブランドと契約し、そのブランドが使える加盟店を増やすことが一番の目的です。この目的を果たしつつ、加盟店の審査や請求された売上金の支払いの立て替えをクレジットカード利用者に代わって行う業務もあります。こういった業務は煩雑なものも多いため決済代行を行う企業に委託して運営することも少なくありません。

 

こういった業務の報酬として手数料を徴収することができるため、業務としての持続可能性が期待できる分野のクレジットカード関連企業です。

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