保育士の給料はどれくらい?平均月収や安い理由、給料を上げるには?

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他業種と比べて、年収が低いイメージを持たれがちな保育士ですが、働く場所や年代などいろんな要因で、同じ保育士でも年収が変わってきます。今回は保育士の平均年収について調査をしており、今後、年収アップをしたい人や転職を考えている人も参考にしてみてください。

保育士の平均年収は安いって本当?

世間一般のイメージでは定収入だと思われがちな保育士は、人気の職業でしょう。子供が大好きな人にとっては理想的な職場で、子供たちのパワーをもらって、遊んだりと楽しく働ける場ともいえます。

 

しかし、安定した収入であるといわれる保育士は、じつは地域差や年代、働き方による年収の差があるということを頭にいれておかなければいけません。国が定める公定価格の変動が少ないことなどが挙げられます。

 

そこで今回は保育士の平均年収について詳しく調査をしてみました。現在、保育士として働いている人、これから保育士の勉強・資格を目指している人は、ぜひ、参考にしてみてください。

保育士の平均年収ってどのくらい?

保育士の平均年収は、地域や年代・種類別に異なり、なぜ違ってくるのか気になるところです。そこで、平均年収が異なる理由として地域別の平均年収・年代別の平均年収・種類別の平均年収について解説します。

平均年収が異なる理由

保育士の平均年収が異なるのは、都道府県ごとの違いや勤続年数・経験による違い、役職による違いや公立・私立による違いが理由に挙げられます。それぞれの平均年収について、表を見ながら解説していきましょう。

地域別の平均年収

日本の保育士の給料は、都道府県によって給与水準が異なります。保育士のみならず、ほかの職業においても同じであり、給与水準が異なる理由は、人口・雇用状況・産業・経済力が地域によって違いが生じるからです。

 

  都道府県 保育士年間収支
1位 京都 401.1万円
2位 東京 394.3万円
3位 愛知 372.8万円
4位 岡山 363.7万円
5位 滋賀 359万円
6位 神奈川 358.5万円
7位 山口 355.6万円
8位 大阪 353.7万円
9位 福岡 352.4万円
10位 兵庫 346.6万円

出典:厚生労働省 平成29年賃金構造基本統計調査

 

厚生労働省 平成29年賃金構造基本統計調査を基に「保育士(保母・保父)(女)」の「きまって支給する現金給与額(×12カ月)」に「年間賞与額」を合計しています。東京が一番賃金が高いといったイメージですが、京都府が一番になっています。

 

京都府が一番になる理由は、断定はできませんが、経験年齢に応じて昇給をする独自賃金モデルを導入している点が挙げられるでしょう。保育士の人件費に上乗せすることで、全国平均よりも1.4倍の給料です。

年代別の平均年収

保育士の給料は、経験年数によっても変動をします。そのため、2019年度の厚生労働省の調査の基に、年齢に応じて月給・賞与・年収が年化する過程を表で表し、どのくらいの差があるのかについて、解説していきましょう。

 

年齢 月給 賞与 年収
20~24歳 21.34万円 45.11万円 301.19万円
25~29歳 23.58万円 69.06万円 352.02万円
30~34歳 24.05万円 69.96万円 358.56万円
35~39歳 25.4万円 77.72万円 382.52万円
40~44歳 25.35万円 77.66万円 381.86万円
45~49歳 26.07万円 82.45万円 395.29万円
50~54歳 26.51万円 86.88万円 405万円
55~59歳 27.54万円 88.98万円 419.46万円
60~64歳 24.55万円 66.01万円 360.61万円
65~69歳 27.85万円 73.94万円 408.14万円

 

年齢があがるにつれて月給とともに賞与もあがってきます。それに比例して年収も増加しますが、59歳までの年収が約419万円とピークなのに、60歳をすぎると約360万円と下がるのが特徴です。

 

60代に入ると、現役引退のあとに再雇用という形で、役職に就かない人も含まれることが予想されます。20代・30代・40代・50代と年齢・経験とともに給料があがるのは、ほかの職種においても同様でしょう。

種類別の平均年収ランキング

保育士は、おもに公立保育士と私立保育士に分かれます。公立保育士は、市役所の職員と同じように、保育園のある自治体が直接採用をする地方公務員のことで、社会保険はもちろんのこと、昇給・賞与・産休などがしっかりと制度化されているのが特徴です。

 

一方、私立保育士は、勤める保育園ごとに給与・福利厚生基準が異なり、スポーツ・文化・教育に特化するところが多いでしょう。

 

  施設長 主任保育士 保育士 保育補助者
公立保育園
(平均勤続年数)
654万円
(33.6年)
596万円
(28.2年)
345万円
(11.8年)
186万円
(3.9年)
私立保育園
(平均勤続年数)
638万円
(24.1年)
460万円
(21.1年)
306万円
(8.5年)
220万円
(4.1年)

出典:幼稚園・保育園等の経営実態調査結果」厚生労働省

 

公立保育士と私立保育士は、平均勤続年数で見てもそう大差がないようです。これは、私立幼稚園が年齢に関係がなく実力を重視するため、若くても高い水準の年収を得られるチャンスがあるからでしょう。

他の職種と比較してみた

保育士の年収はほかの職種とどれほど違うのか、チェックしてみることも大事です。そこで「日本の平均年収」や「保育士の平均年収とほかの国家資格である職種(看護師・栄養士・理学療法士など)」との違いを確認してみてください。

日本の平均年収との比較

日本の平均年収は、地域や職種などによって違いはありますが、サラリーマンの場合、国税庁の民間給与実態統計調査(令和元年)のデータでは、平均年収は約663万2000円です。調査の仕方や調査対象によって違ったデータもあり、参考程度にするのがよいでしょう。

 

日本経済団体連合会(経団連)の調査ならば平均年収は約663万2000円、厚生労働省の賃金構造基本統計調査(令和2年)では、平均年収が459万8000円です。保育士の仕事の平均年収が約311万円であるため、日本の平均年収よりもすくないのが特徴でしょう。

国税庁の民間給与実態統計調査(令和元年)

保育士の平均年収と他職種の比較

保育士は給料が安いといわれていますが、そのほかの国家資格を持つ技術職(看護師・栄養士・理学療法士など)の平均年収はどうなのか気になるところです。そこで、保育士の平均年収とほかの職種をチェックしてみましょう。

 

職種 看護師 栄養士 理学療法士
20代の平均年収 379.6万円 278.3万円 280万円
30代の平均年収 460万円 350.3万円 409万円

出典:厚生労働省 令和元年 賃金構造基本統計調査

 

30代保育士の平均年収が358.56万円から382.52万円であり、栄養士とほぼ同じぐらいの平均年収といえます。看護師や理学療法士は病院勤務で多くの場合、毎年昇給が望めますが、それなりのキャリアをつんでいくことが大事です。

 

国家資格取得の専門職から見ると、保育士はやはり給料が安い傾向があります。認可保育園は行政からの補助金を財源に充てているため、人件費において限りがあってなかなか給料が上がらないのが現状です。

保育士の平均年収の推移は?

保育士の平均年収は、平均勤続年数やキャリアに応じて変化していきます。どのように推移していくのか、年収の算出方法なども絡めながら、直近10年間での平均年収などを挙げてみましょう。

直近10年間で平均年収はどのように推移している?

ここ10年間ほどの保育士の平均年収の推移が気になる人もいるでしょう。保母・保父それぞれの年収推移データから合計を出すと、2010年の年収は324万9400円に対して2019年では363万4600円です。

 

合計 年収 月収 ボーナス 年齢 勤続年数 労働時間 超過勤務
2019年 363万4600円 24万4500円 70万600円 36.7歳 7.8年 163時間 4時間
2018年 357万9300円 23万9300円 70万7700円 36.8歳 8.1年 169時間 4時間
2017年 342万1300円 22万9900円 66万2500円 35.8歳 7.7年 171時間 4時間
2016年 326万7800円 22万3300円 58万8200円 36.0歳 7.7年 169時間 4時間
2015年 323万3400円 21万9200円 60万3000円 35.0歳 7.6年 171時間 4時間
2014年 316万7000円 21万6100円 57万3800円 34.8歳 7.6年 168時間 4時間
2013年 309万8000円 21万3200円 53万9600円 34.7歳 7.6年 167時間 4時間
2012年 315万300円 21万4200円 57万9900円 35.0歳 7.8年 169時間 4時間
2011年 324万2300円 22万300円 59万8700円 34.7歳 8.4年 172時間 4時間
2010年 324万9400円 21万8600円 62万6200円 33.7歳 7.7年 171時間 4時間

出典:賃金構造基本統計調査

 

平均30代の保育士の年収について、10年間の推移は、355,200円と年収が増えています。まだまだ給料の面で満足できない人もいるかもしれませんが、以前の「保育士は給料が安い」といったイメージも変わっていくことでしょう。

保育士の給料は今後上がっていくのか?

保育士の給料は低いとされていますが、保育士の処遇見直しは進んでいます。今後、保育士の給料はどのように推移していくのか、国が進める処遇の取り組みをもとにチェックしておくようにしましょう。

保育士の処遇は進歩している

保育士不足の原因とされている、保育士の給料が安い点も「保育士処遇見直し等加算」によって見直されることでしょう。この制度は、経験・勤続年数に応じて変わり、よりよい保育士環境が望めます。

 

また、キャリアアップの取り組みをしている保育園に補助金が出るなど、保育園のモチベーションが上がる仕組みも魅力的でしょう。まだまだ進歩途中ですが、今後、よりよい保育環境が期待できます。

2017年スタートの新制度の内容

「保育士処遇見直し等加算」は2013年にできた制度ですが、よりよい保育士環境を得るうえで、2017年に「保育士処遇見直し等加算Ⅱ」が制定されています。この制度では、全職員の給与手当が2%上がる・新しい職種の設置による最大4万円の支給がポイントです。

 

2012年から段階的に保育士の給料は引き上げられていますが、約10%も引き上げられています。また、新設される職種は「職務分野別リーダー」「副主任保育士」「専門リーダー」の3つです。

 

新設された役職

要件

処遇見直し手当
職務分野別リーダー

・3年以上の経験

・研修分野の職務分野別リーダー

月額5,000円
副主任保育士

・7年以上の経験

・マネジメント+3つ以上の分野で研修完了

月額40,000円
専門リーダー

・7年以上の経験

・職務分野別リーダー経験ありで4つ以上の分野研修完了

月額40,000円

 

副主任保育士や専門リーダーになると、月額4万円の手当がつき、今後の保育士や目指している人のモチベーションアップにつながるでしょう。

保育士として給料を上げる方法

保育士として給料を上げるにはどうすればいいのか、悩んでしまうものです。そこでポイントになるのがキャリアップや転職などが挙げられ、行動を起こすことで新たな保育士環境を作り替えることができるでしょう。

今の職場でキャリアアップする

今の職場でキャリアアップを図ることで、給料を上げる保育士環境を目指せます。「処遇見直し等加算」制度においては、非常勤職員を含むすべての職員に対する待遇であり、基礎分・賃金見直し要件分・キャリアパス要件分の3つの要素の構成です。

 

基礎分は職員の平均経験年数に応じて給料が加算され、1人当たりの平均経験年数で加算率が2%から12%で設定されるため、経験年数が増えるにつれて給料アップが望めるでしょう。賃金見直し要件分は、基準年度の賃金水準に対しての見直しです。

 

また、キャリアパス要件分は役職・職務内容に応じた勤務条件の設定・キャリアアップ研修があります。研修分野に応じて月額5千円・4万円の給料アップが望め、モチベーションアップにつながるでしょう。

働く場所を変える・東京で転職する

なかなか今の職場では給料を含め、環境の見直しが期待できないのであれば、思い切って転職を考えてみましょう。保育士不足だからこそ、自分の要望に合った求人に出会えるチャンスも広がります。

 

転職に関しては、フルタイムの保育士の求人以外にも、派遣社員として働く選択肢もあるでしょう。時間に融通が利くことでよりよい環境が整いやすく、保育士専門の派遣会社であれば、なお理想的な環境を目指せます。

 

また、東京都であれば、人口・雇用状況・産業・経済力ともに給与水準が高く、希望に近い給料を望めるため、思い切って東京での転職を考えるのもよいでしょう。

以下の記事では「保育士バンクの評判や口コミを調査!」を紹介しています。保育士の転職を考えている・保育士バンクに登録したいと思っている人は、こちらも参考にしてみてください。

福利厚生・手当を充実させる

保育士不足を見直す意味でも、長くいてほしいという思いから、最近では各種手当などの福利厚生が充実してきています。おもに借り上げ社宅制度・住宅補助が挙げられ、それぞれ利用できて便利です。

 

借り上げ社宅制度は、アパート・マンションの一室を保育士の宿舎として保育園が契約をし、家賃を市区町村・国が補助する制度で、保育園によって異なりますが、本人負担は家賃の1・2割ほどに抑えられます。

 

住宅補助は、都市部の保育園を中心に導入されており、就職・転職で引っ越しをする場合、保育園が引っ越し代・一時金を補助する制度です。保育園によっては借り上げ社宅制度と一緒に利用することもできるため、嬉しい制度といえるでしょう。

保育士が給料を上げるためのポイントは?

保育士の給料について知るうえで、幼稚園教諭の給料相場はどれくらいなのか気になるところでしょう。幼稚園教諭の平均給料の相場・公立と私立での違い・保育士との給料の違い・給料アップを実現する方法などを紹介しています。

 

より詳しく知りたいのであれば、下記のページ「幼稚園教諭の給料相場・年収アップの方法」をチェックしてみてください。

まとめ

今回は、保育士の平均年収がどれくらいなのか、年収ランキング(年代・種類・職種など)などを基に解説していますがいかがでしょうか。保育士は給料が安いといったイメージですが、今後、働く場所によって希望の年収を望めるでしょう。

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