華鬘のおすすめランキング8選【華鬘を選ぶ際は模様がポイント】
2021/03/06 更新
華鬘は花を模した仏壇の装飾品
華鬘(けまん)は装飾用の吊仏具の1種で、ご本尊の前に吊り下げます。うちわのような形状の本体に、吊るし飾りが5本前後下げられた構造です。古代インドで、生花の花輪を高僧に献上する習慣が元になっており、革や木で作った代用品が現在の華鬘のルーツと言われています。
寺院などでは、仏像の前に吊り下げられたきらびやかな華鬘がよく見られます。お寺だけでなく、スペースがあれば、家庭の仏壇でも華鬘を飾ることができます。しかし、華鬘は香炉やリンと違って馴染みが薄い仏具であるため、購入を迷っている人も多いでしょう。
そこで今回は華鬘の選び方やおすすめ商品をランキング形式でご紹介します。ランキングは、模様、透かし加工、素材を基準に作成しました。購入を迷われている方はぜひ参考にしてみてください。
華鬘の選び方
華鬘は他の仏具と異なり、宗派による決まりが見られないので、仏壇に合うデザインや好みで選んでよいとされています。装飾の文様や透かしの有無に着目すると、選びやすいでしょう。
模様で選ぶ
現在主流の華鬘は、花や鳥など極楽浄土を連想させる模様をベースに、中央に総角結びと呼ばれる結び目がついたデザインです。それぞれの模様の由来を参考に、仏壇に合う華鬘を選ぶとよいでしょう。
スタンダードな古典柄「宝相華」
宝相華(ほっそうげ)は、中国唐代に広く使われていた、唐草に複数の花弁を持つ花を組み合わせた文様です。宝相華という花が実在するわけではなく、想像上の花と考えられています。
日本では天平時代に伝えられ、正倉院の宝物にも、宝相華を描いた調度品が多数見られます。平安時代以降、寺院や仏具の装飾として広く使用されるようになりました。
京都の東寺で11世紀ごろに使用されていた国宝の牛皮華鬘にも、宝相華を背景に、向かい合う2羽の迦陵頻伽が描かれています。東寺の牛皮華鬘は、牛革に模様をくり抜いて彩色をほどこしており、当時としては、非常に豪華な品だったと考えられています。
仏具の装飾の代表格「蓮華」
泥から生じて美しい花を咲かせる蓮は、古代インドでは生命創造のシンボルと考えられており、仏教において重要な花です。極楽浄土は蓮の花が咲きそろう場所とされており、華鬘にも蓮華を描いたものが多くあります。
蓮の花の装飾は、華鬘だけでなく、常花や仏像の台座など他の仏具にもよく見られる文様です。このため、飾ったときに仏壇の中でバランスが取りやすい点もおすすめです。
極楽浄土を再現する「迦陵頻伽」
迦陵頻伽(かりょうびんが)は、極楽浄土に住むとされる想像上の生き物で、上半身が人、下半身が鳥の姿で描かれます。神社などで奉納される舞楽の衣装として目にしたことがある人も多いでしょう。
迦陵頻伽が登場する絵図は、極楽浄土を表現するものとして解されるため、華鬘の装飾模様としても多く使われています。有名なものに、中尊寺金色院所蔵の国宝、金銅華鬘があります。銅製の素地に金メッキ仕上げの華鬘で、中央の飾り紐を挟んで2羽の迦陵頻伽が彫り起こされています。
高貴な雰囲気を演出する「鳳凰」
中国神話に登場する霊鳥として知られる鳳凰も、華鬘の模様としてよく見られます。古来より中国や日本では、鳳凰は高貴な存在、吉祥の象徴とみなされてきました。仏教とも深いつながりがあり、現世に極楽浄土を表現しようした、京都の平等院鳳凰堂がよく知られています。
本体部分の透かし加工で選ぶ
様々な模様で装飾される板状の本体部分は、伝統的に透かし彫りのものが多く見られますが、素地を残したままのものもあります。それぞれ使用したときに雰囲気が違って見えるので、仏壇に合ったものを選びましょう。
仏壇に馴染みやすい「透かし加工有り」
模様の周りの素地をくり抜いた透かし加工の華鬘は、吊り下げたときに背景が見えるので、仏壇に馴染みやすいです。離れて見ると装飾の形状が分かりやすいので、模様が気に入ったら、透かし有りのものを選ぶのもおすすめです。
透かし加工があると、華鬘自体の圧迫感が少ないので、小さ目の仏壇にも違和感なく飾ることができます。また、素地が無い分、軽量なので、設置や手入れがしやすい点もメリットです。
存在感のある「透かし加工無し」
素地を残した加工方法で、華鬘自体の存在感が際立ちます。使用する素材の量が多いため、重厚感があり、高級な雰囲気が感じられます。装飾の凹凸による陰影で、見る角度によって違った様相が楽しめる点もおすすめです。
装飾が引き立つ「裏板付き」
透かし加工を施した背面に、本体と異なる色の裏板を取り付けた華鬘です。模様が引き立って見え、華鬘自体の存在感が強調されます。裏板が鏡張りになったものは、鏡の反射によって華鬘が輝くので、より豪華な雰囲気を演出します。
素材で選ぶ
華鬘は、生花の花輪の代用として、古くは金属の他、木材や動物の革で作られていました。現在では、金属にメッキを施した金華鬘が主流です。職人の手によって時間をかけて彫られた木製の華鬘も見られます。
選択肢が広い「真鍮製」
真鍮は耐食性に優れ、加工が容易であることから、仏具の他、楽器や配管などに広く使用されています。細かい装飾を施す華鬘にも、真鍮製のものが多く見られ、選択肢が豊富です。真鍮製の華鬘は装飾性を高めるために、金メッキされているものが主流です。
軽量で扱いやすい「アルミニウム製」
アルミニウム合金も、華鬘の素地として使用されることの多い金属です。アルミニウムも真鍮と同様、耐食性・加工性に優れた素材です。また、アルミニウムは真鍮よりも軽量ですが、強度が劣るという性質があります。
アルミニウム製の華鬘は、メッキ加工が施され、真鍮と同様きらびやかな見た目です。真鍮よりも軽くて扱いやすいというメリットがあり、現代風仏具に多く見られます。
温かみのある高級感が特徴「木製」
木製の板に文様を透かし彫りしたもので、鎌倉時代から室町時代に、多数製造されたことが知られています。現在でも、職人の手によって1つ1つ手間をかけて製造されるので、金属製よりも生産数が少ない傾向にあります。木製ならではの温かみと高級感が魅力で、唐木仏壇にもおすすめです。
手軽さがメリット「紐製」
金属や板を加工した華鬘の代わりに、紐を華鬘結びにした糸華鬘を飾る場合もあります。糸華鬘は、平安時代の初期には、すでに普及していたという記録があります。華鬘結び自体にも、仏様にささげる装飾の意味があり、仏壇以外にも骨壺などの飾りで見たことのある人も多いでしょう。
お寺では、戸張と呼ばれる仏様の前にたらす布の中央に飾られるので、戸張を束ねる紐が華鬘のルーツと考えられることもあります。仏様の装飾としてだけでなく、お堂の入り口などにも飾られます。
華鬘の人気おすすめ商品8選
華鬘のおすすめ商品比較一覧表
商品 | 画像 | 商品リンク | 特徴 | サイズ | 素材 |
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鏡張りの裏板付きで光の反射が美しい |
さ13cm、幅7.7cm |
アルミニウム製金メッキ仕上げ |
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取り付け金具付属ですぐ使える |
長さ13cm、幅7.7cm |
アルミニウム製金メッキ仕上げ |
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重厚感のある消メッキ仕上げ |
高さ9.1cm、幅5.5cm |
銅製消金メッキ仕上げ |
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重厚感のある裏板付き |
高さ12.0cm、幅6.6cm |
真鍮製金メッキ仕上げ |
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装飾が引き立つ裏板付き |
高さ14cm、幅8.2cm |
真鍮製消金メッキ仕上げ |
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吊るし飾りの長さが特徴 |
高さ12.0cm、幅6.6cm |
真鍮製金メッキ仕上げ |
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仏壇に合わせやすい透かし加工 |
高さ11.6cm、幅6.9cm |
真鍮製金メッキ仕上げ |
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小さな仏壇・仏像におすすめ |
高さ8.1cm、幅4.3cm |
銅製金メッキ仕上げ |
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華鬘の飾り方
華鬘は、灯籠や瓔珞など他の吊仏具と異なり、1対ではなく1個を正面に飾ります。華鬘によってご本尊が見えづらくなっても心配はいりません。華鬘は繊細な作りなので、手入れするときは丁寧に扱いましょう。
ご本尊前に設置する
華鬘を飾るときは、吊るし飾りが仏様のお顔に重なる高さに吊るします。仏様と同じ目線のときはお顔がはっきり見えないように、座って仏様を見上げるとき向き合えるのが良いと言われています。このため、華鬘で仏様の顔が隠されても間違いではなく、敬意が込められた正しい飾り方です。
華鬘を取り付けるときは、まず、仏壇の天井や宮殿の屋根に取り付け金具を設置します。華鬘に糸や針金などを結んで、適切な高さになるよう長さを調節し、金具に引っ掛けて吊り下げます。吊るし飾りが仏様にぶつからない距離をとりましょう。
紐華鬘の場合は、紐の房が仏様のお顔の前にくるように飾ります。瓔珞とともに飾る場合は、仏様の両脇に瓔珞、正面に華鬘を吊り下げます。瓔珞や灯籠など、他の吊り下げ仏具と組み合わせると、より華やかな雰囲気になります。
華鬘の手入れ方法
華鬘の普段の手入れは、仏壇と同様、毛はたきで埃を払うだけで十分です。華鬘の吊るし飾りの糸が切れた場合は、落ちた部品をなくさないよう注意しましょう。
普段の掃除は毛はたきで優しく
華鬘は、繊細な文様が入った服雑な作りであることから、普段は毛はたきなどで優しく埃を落とす程度でかまいません。ただし、メッキでない真鍮製のものは、水や空気に触れると酸化して、変色しやすい性質があります。
真鍮製品の美しい輝きを保つためには、数か月に一度、金属用ポリッシュなどで手入れが必要です。装飾の細かい部分にポリッシュが入り込むのが気になる場合は、漬け置きタイプの金属磨きもおすすめです。
真鍮製でも、メッキ仕上げやセラミック加工のものは、加工が剥がれるので、金属用ポリッシュは使用できません。これらの加工仕上げのものは、変色しにくいので、やわらかい布で乾拭きすれば十分です。
華鬘の糸が切れたら
華鬘のつるし飾りは糸でつないでいるので、経年劣化とともに糸が切れることがあります。そのような場合は、本体と切れた部品を持って、仏具店に修理を依頼しましょう。
1本だけ切れた場合でも、他の糸も弱くなっている可能性が高いため、全てのつるし飾りの糸を交換することが多いようです。切れた部品が足りないと、新しく加えるために費用がかかりますから、なくさないようにしましょう。
まとめ
華鬘は、古代インドで僧にささげられた花輪がルーツと言われており、仏壇を装飾するための吊仏具です。華鬘は宗派を問わず飾ることができるので、仏壇に合ったデザインで選べます。文様や透かしの有無など、細かい部分も見比べて、気に入ったものを見つけてみましょう。
本サービス内で紹介しているランキング記事はAmazon・楽天・Yahoo!ショッピングなどECサイトの売れ筋ランキング(2021年03月06日)やレビューをもとに作成しております。
横幅1.4寸(約4.3cm)とミニサイズなので、小さな仏壇や仏像の装飾におすすめです。ミニサイズですが、銅製の素地に金メッキが施された本格的な仕上がりで、仏壇を豪華に演出します。
透かし無し加工なので、ミニサイズでも存在感があり仏壇の中央に吊り下げると、自然と目を引きます。吊るし飾りに加えられた赤いビーズがアクセントになり、華やかな印象が特徴です。