RO水とは?ウォーターサーバーでは天然水とどっちがおすすめ?
2020/11/29 更新

RO水についての基本的な知識
この記事を読んでいる方は、おおかたRO水について気になっている方が多いと思います。特に、ウォーターサーバーと契約しようと思っているけれど、天然水とRO水のどちらが良いのかということがわからない方が多いでしょう。
そこでここでは、RO水についての基本的な知識を初心者でもわかるように解説します。
RO水はどのようにして生まれるのか?
RO水とは、逆浸透膜(ROフィルター)と呼ばれる特殊な機械を用いて精製された水のことです。ROフィルターは、1000万分の1ミリという微細な不純物まで取り除いてくれるため、精製された水は極めて純水に近い水となります。
ROフィルターのシステムを用いれば、海水を真水に変えることも可能であるため、今後の技術革新によっては、海水から飲料水をつくることが主流になるかもしれません。
RO水を一言で言い表すと、ROフィルターを用いて微細な不純物を取り除いた水で、それは極めて純水に近い水なのです。
ROフィルターについて詳しく知ろう!
RO水とは、ROフィルターを通して精製される水であることは理解できたと思いますが、ROフィルターがどのようなものなのかということは、まだ理解できていないと思います。
ROフィルターとは、原水から不純物を除去する特殊な膜を使うフィルター・システムで、もともとは、海水から飲料水を確保することを目的に1950年代のアメリカで開発された技術でした。
日本の家庭で多く使用されている浄水器の活性炭フィルターは、孔(あな)の大きさが1マイクロメートル程度ですが、ROフィルター(逆浸透膜)は0.0001マイクロメートルの超微細な孔ですので、原水を浸透膜に通すと、水分子だけを通して有害物質や不純物は非純水(廃棄水)として排水します。
簡単に説明すると、ROフィルターは一般的な浄水器とは比べ物にならないくらい不純物を取り除ける機械なのです。
一般的な浄水器とROフィルターを比べると、その浄水力には歴然の差があり、一般的な浄水器が残留塩素やトリハロメタン・鉄さびなどを吸着し除去するのに対し、RO浄水器は分子レベルの不純物までほぼ全てを除去します。原水が水道水の場合、その除去率は約99%です。
また、ROフィルターを用いれば放射性物質も除去できると言われており、近年話題となっている環境ホルモンやマイクロプラスチックも除去することが可能なため、将来性の高いシステムです。
以下、各フィルターの除去能力をA~Dの四段階で示しますので、それをご覧になれば、いかにROフィルターが優秀な機械であるかがわかると思います。
活性炭 | 中空糸膜 | ROフィルター | セラミック | |
特徴 | 0.1マイクロメートルの炭の細かい孔に臭いなど吸着させる | 0.4~0.01マイクロメートルの穴が側面に空いた糸で束ねたような形でろ過する | 0.0001マイクロメートルの超微細孔で水分子だけを浸透させて純水をつくる | ろ過膜の代わりにセラミックを使用したもの |
残留塩素 | A | A | A | A |
カルキ臭 | B | C | A | B |
鉄サビ | C | C | A | C |
一般細菌 | B | A | A | B |
ミネラルを残す | A | A | D | A |
トリハロメタン | B | B | A | B |
放射性物質 | D | D | A | D |
アスベスト | D | D | A | D |
表を見ればわかる通り、ROフィルターの不純物の除去能力は圧倒的だと言えます。
RO水と天然水はどちらが良いの?
ウォーターサーバーのサービスに契約することを視野に入れている方は、天然水とRO水、どちらが良いのかということが気になっていると思います。
結論から言えば、天然水にもRO水にも、それぞれメリットとデメリットがあるため、一概にどちらが良いかということを言い切ることは困難です。
そのため、天然水とRO水のどちらが良いかは個人の好みに委ねられますので、ここでは、天然水とRO水のメリット・デメリットを簡潔に紹介します。
天然水はRO水より美味しい?
天然水のメリットは、カルシウムやマグネシウム、カリウム、バナジウムなどの天然由来のミネラルが豊富に含まれているため、RO水よりも美味しいと感じられるところです。
RO水の場合、ROフィルターの優れた不純物除去能力のおかげで極限まで綺麗な水を飲むことが可能ですが、RO水は天然由来のミネラルまで除去してしまうため、後から人工的にミネラル成分を足して味が調整しています。
言ってしまえば、RO水は人工的に精製された水ですので、人工的な味を好ましく思わないという方は天然水の方が好みでしょう。
天然水に含まれるミネラルは、水のおいしさや舌ざわり、のど越しを良くしてくれるため、バランスよくミネラルが含まれている天然水が、飲用水としては有能だと言えます。
ただし、天然水の場合は採水地によって味が異なるため、採水地によっては口に合わない商品もでてきます。天然水の場合、無味無臭のRO水に比べて味や匂いにクセがあるため、自分に合った採水地の天然水を選ぶことが大事です。
また、天然水の中でも海洋深層水はクセが強いとされ、メチャメチャ好きだという方もいれば、海洋深層水の匂いがどうしてもダメという方もいます。
RO水の利点とは?
あまり聞き慣れないRO水よりも、自然界に存在する天然ミネラルを豊富に含んだ天然水の方が良いと思われがちですが、一概にそう言い切ることもできません。
前述した通り、天然水は自然界に存在している地下水や湧き水を最低限の処理工程で精製した水ですので、採水地によっては、口に合わなかったり匂いが気になったりするというデメリットがあります。
一方で、RO水は天然水よりも精製過程における処理工程が多いため、天然水よりも不純物が少なく、多くの人にとって飲みやすく調整されているというメリットがあります。
また、RO水は天然水よりも良い意味でも悪い意味でもクセのない味のため、お茶やコーヒーにしたときに美味しく飲むことができ、料理にも合います。
さらに、赤ちゃんのミルクを作る場合、不純物が少なく安全性が高いRO水を使用するというのは、赤ちゃんの健康と発達を考えたときに有用です。
このように、RO水には天然水にはない利点もあるため、一概に天然水の方が優れているとは言い切れないのです。
天然水とRO水のメリット・デメリットを見やすく解説!
天然水とRO水の違いは、おおよそ理解していただけたかと思いますが、文章で読むだけよりも、図で見た方が早いという方もいるでしょう。
そこでここでは、天然水とRO水のメリットとデメリットを表で表します。
天然水のメリット・デメリット | RO水のメリット・デメリット |
自然界のミネラルを豊富に含んでいる(メリット) | ROフィルターにより1000万分の1ミリまで不純物が除去されている(メリット) |
天然ミネラルのおかげで飲用水として美味しい(メリット) | 無味無臭なのでお茶やコーヒーに合う(メリット) |
ミネラル豊富で美容や健康に良い(メリット) |
安全性が高いため赤ちゃんのミルク作りのとき使用しやすい(メリット) |
採水地によっては口に合わない商品がある(デメリット) | 飲用水としては天然ミネラル豊富な天然水の方が美味しい(デメリット) |
匂いが気になる場合がある(デメリット) |
人工的というイメージに抵抗を覚えることがある(デメリット) |
正直に言いますと、天然水を選ぶかRO水を選ぶかという議論は、早い話「どちらでもいい」というのが答えで、個人の好みで選ぶことが良いと思います。
RO水の魅力
RO水について、わかりやすく説明しました。これまではRO水のことがわからなかったという方も、この記事を読んで少しでも理解が深まれば幸いです。
RO水の魅力は、徹底的に不純物を除去した無味無臭の水が飲めるところですので、天然水の味があまり好きではないという方は、RO水を試すことをおすすめします。
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