住宅ローンの還付金とは?受け取れる時期や方法、注意点を解説!

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納めた所得税が本来の税額より多かった場合、確定申告により払い過ぎた分の還付を受けられます。「住宅ローン控除」もこの還付金が受けられるケースの一つ。この住宅ローン控除の還付金で、いつ、どのようにして所得税が戻ってくるのでしょうか?今回は、住宅ローンの還付について、詳しく解説していきます。

住宅ローンの還付金を理解しよう

住宅の取得や一定の増改築・リフォーム工事を行ってローンを組んだ場合に、納めた所得税が戻ってくる「住宅ローン控除」。

 

この住宅ローン控除で還付を受けるためには、サラリーマンも最初の年には確定申告をする必要があります。

 

還付を受けるために必要な確定申告・年末調整の方法、準備する書類や手続き方法、また、還付金の受け取り時期についても確認しておきましょう。

 

住宅ローンの還付金とは?

そもそも住宅ローンの還付金とはなんでしょうか?「お金を払っているのに、戻ってくるの?」そんな疑問にお答えしていきます。

還付とは?

還付とは、返してもらうことをいい、還付金とは返してもらうお金のことを指します。具体的に納めすぎた所得税を確定申告によって返してもらうことを言います。

 

会社員は毎月の給料から所得税が引かれているのをご存知でしょうか?いろいろな事情で所得が減る場合は確定申告することで所得税の還付を受けることができます。これを還付申告といい、納めすぎた場合、その年の翌年から5年間が申告の期限となります。

 

還付金を受け取れるケースはいくつかあります。1年間に自分や家族にかかった医療費が10万円を超えた場合は、超えた分の金額を所得から差し引ける「医療費控除」、生活に必要な家具屋衣類などの資産が災害や盗難によって損害を受けた場合に還付を受けることができる「雑損控除」等があります。

住宅ローンを組んだ場合「住宅ローン控除」により還付の対象に

住宅ローン控除」も「医療費控除」「雑損控除」と同様、還付の対象になります。住宅ローン控除とは、住宅ローンの年末残高の1%相当分が10年間にわたり所得税から控除される制度のことです。

 

消費税率が10%適用される住宅を購入しても、2019年10月1日から2020年12月31日までに入居した場合は控除される期間が13年間になります。また住宅ローン控除を利用するには、一定の条件があるので、次にご紹介します。

 

住宅ローン控除で還付が受けられる条件について

住宅ローン控除はローンを組んだ人がすべて受けられるわけではありません。自分が受けられる条件を満たしているか確認しましょう。

自分が居住する住宅である

住宅ローン控除は所得税(引ききれない分は住民税より控除されます)から行われます。控除された金額は還付金として受け取ることが可能です。還付金は、1年目の確定申告の場合は手続き後約1カ月半後に指定口座へ振り込まれます。

 

しかし、全ての住宅取得で受けられるわけではありません。条件としては自分が居住する住宅でないと認められません。人のために建てた住宅では適用されませんので、しっかり確認をしましょう。

住宅ローン控除を受ける年の年収が3000万円以下

住宅ローン控除を受ける条件として、その年の年収が3,000万円以下の人が対象です。住宅ローンを合算で組んだ人は、世帯年収の金額になります。

 

なので合算する際は、しっかりと年収を確認したうえで、検討しましょう。うっかり超えてしまった場合は、当然受けることができませんので。

住宅ローン借入期間10年以上

住宅ローンを組む際は、借入期間に注意しましょう。借入期間は10年以上でないと住宅ローン減税を受けることができません

 

なのでしっかりと話し合ったうえで、借入期間を決めましょう。10~35年の間で自分のライフプランにあった資金計画を立てて、準備をすることが大切です。

床面積50平方メートル以上

建物の床面積が50m2以上ないと、控除をうけることができません。店舗併用住宅などの場合であれば床面積の2分の1以上が居住用である必要があり、マンションの場合は住戸の専有面積で判断されます。

 

登記簿上の専有面積は壁の内側に囲まれた面積なので、壁の厚みの中心線で囲まれた面積よりも若干狭くなります。またマンションの広告では壁芯面積で表記されるので、登記簿上にある専有面積よりも少し広く表示されます。

 

中古住宅も住宅ローン控除の対象になる

中古住宅も住宅ローン控除の対象になります。100万円以上の工事費であれば、増築や一定規模以上の修繕やバリアフリー仕様への改修なども対象です。

 

中古住宅専用の住宅ローンはありませんが、新築住宅とはちがった諸費用が発生します。しっかり調べてうえで、検討しましょう。

還付金の手続きの仕方は?

最初の手続きは何もわからず、困惑しますよね。ここではザッと申請する際の流れを説明していきます。一連の流れを把握したうえで、手続きをしましょう。

入居の翌年1年目のみ確定申告が必要

住宅ローン控除手続きは1年目のみ確定申告で行われます。2年目以降はサラリーマンであれば会社で実施される年末調整ですることが可能です。

 

勤務先で実施される年末調整では、還付金は申請することができません。なので、還付金を受け取りたいのなら医療費控除と同じく、確定申告が必要ですのでご注意を。

還付申告は通常の確定申告の期間にかかわらず申告可能

確定申告の手続き期間として、毎年原則2月16日~3月15日までの間です。期間中に税務署に書類を提出して手続きを行うのが一般的ですが、還付申告の場合はこの期間にかかわらず申告が可能です。

 

住宅ローン控除は入居の翌年の確定申告期間中に手続きするケースが一般的です。いつでも申告は可能ですが、しっかりと認識したうえで、手続きを行いましょう。

住宅ローン控除の1年目と2年目以降の手続きの流れ

以下では住宅ローン控除の1年目と2年目の手続きのちがいや、気を付けるべきポイントを説明していきます。ぜひ参考にして、スムーズな手続きができるようにしましょう。

住宅ローン控除1年目の確定申告について

1年目のはじめの手続きは、少し複雑で困惑するかもしれません。なのでしっかりと調査したうえで、手続きに臨みましょう。不明点があれば、その都度確認し、不備のないようにしましょう。

申告方法は3種類

確定申告は窓口、郵送、e-Taxによるネット申告の3種類あります。窓口で申告するなら書類もあり、わからないことは職員の人に相談することも可能です。

 

窓口に行く時間がない場合でも、ネットで確定申告の用紙を印刷することができます。簡単に確定申告書はできますので、それを郵送すれば完了となります。

 

またe-Taxを使えば、ネットで申告することができます。マイナンバーカードやカードリーダーが必要になりますが、便利で気軽にできるような特典もあります。

 

確定申告のための必要書類の集め方

住宅ローン控除のための確定申告にはいくつか準備するものがあります。1.確定申告書 2.(特定増改築等)住宅借入金等特別控除額の計算明細書 3.建物・土地の登記事項証明書 4.建物・土地の不動産売買契約書写し 5.源泉徴収票 6.住宅ローンの残高証明書 7.本人確認書類といったものを準備しましょう。

 

 

どれも住宅ローン控除手続きのためには重要な書類です。もしわからない点があれば、早めにローン手続きをした金融機関、税務署、不動産会社・ハウスメーカーに確認しておきましょう。

確定申告の書き方

確定申告書や計算明細書など書類がいくつかありますので、書き方を参考に不備のないようにしましょう。

計算明細書の書き方

住宅ローン控除1年目に必要な確定申告で提出する確定申告書・(特定増改築等)住宅借入金等特別控除額の計算明細書の書き方を見ていきます。

 

計算明細書は国税庁のホームページからダウンロードすることが可能です。上から順に記入していけばいいのですが、上から順に、1.居住開始年月日 2.土地や家屋の購入費用 3.床面積 4.住宅ローンの年末残高を漏れなく記入していきましょう。

申告書Aの第二表に記入

申告書Aは第二表から先に記入しましょう。基本的には、源泉徴収票に記入している情報を転記していくだけではありますが、記入漏れ等ないようにしましょう。

申告書Aの第一表に記入

第二表を記入したら、同じように第一表も記入しましょう。これも源泉徴収票の情報を転記するだけではありますが、ミスが無いようにしましょう。

 

2年目以降の手続き

2年目以降は、確定申告は必要ありません。しかし、勤務先の年末調整時に「住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書」(金融機関によって名称が違う場合も)と「給与所得者の住宅借入金等特別控除申告書」を提出します。

 

「住宅取得資金に係る借入金の年末残高証明書」は住宅ローン開始年には送られてきません。2年目以降は、勤務先の年末調整に間に合うように毎年10月に金融機関から送付されます。

 

また「給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書」は確定申告した年の10月頃に税務署から送付されます。1年ごとに送付されるわけではなく、対象年数の分がまとめて送付されますので、無くさないようにしましょう。

 

還付金はいつ受け取れる?申請方法によって戻ってくる時期が変わる

還付金の受け取れるタイミングはケースによってさまざまあります。なので自分がどのケースに当てはまっているか、しっかりと確認したうえで把握しましょう。

税務署へ書類を持参した場合

 

通常の確定申告は毎年原則2月16日~3月15日までの期間中に税務署に書類を提出し、手続きをします。申告手続きからおよそ1ヶ月~2か月ほどで、申請した預貯金口座に振り込まれます。

税務署へ書類を郵送した場合

税務署へ郵送した場合は、通常申請してからおよそ1ヶ月~1ヶ月半後に還付金が戻ってきます。申請が込み合っている時期でも、持参した時と同じく、申請から2か月後くらいに還付される場合があります。

 

 

e−Taxによる申請した場合

インターネットを利用してe-Tax(電子申告)で申請した場合、申請から約3週間後に還付金が戻ってきます。確定申告で申請するなら、このe-Tax(電子申告)で申請する方法がもっとも早く還付されます。なので早めに還付金が欲しい人はe-Tax(電子申告)での申請をおすすめします。

 

年末調整で申請した場合

年末調整で申請した場合、12月の給与や賞与と合わせて還付金が戻ってきます。会社によっては1月の給与と合わせて還付されることも。還付金時期が不明な場合は、会社に確認しましょう。

 

住宅ローン控除の申請を年末調整で申請できるのは、住宅ローン控除を受けるのが2年目以降の人が対象。給与所得者は毎年11月頃にする年末調整の時に申請するようにしましょう。

 

還付金額が思ったよりも少ない場合は?

還付金が戻ってきたのはいいが、思ったより金額が少ないなと感じるかもしれません。そんなときのチェックポイントがいくつかありますので、ご紹介します。

住宅ローン控除の対象となるローン残高の上限は「4000万円」

住宅ローン控除の対象となるローン残高には「上限4000万円」という制限があります。というのも住宅ローン控除の還付金額は年額でローン残高の1%ですが、だからといって6000万円借り入れがあれば、60万円戻ってくるわけではないのです。

 

つまり、住宅ローンを4000万円以上を借りたとしても、還付金は最大で「4000万円×1%」で40万円です。10年間では最大で400万円までとなるので、勘違いしないようにしましょう。

住宅が長期優良住宅・低炭素住宅に認定されている場合

購入した住宅が長期優良住宅または低炭素住宅に認定されている場合は、住宅ローン控除の対象ローン残高の上限が5000万円にあがり、10年間で最大500万円が還付されます。また、建物に消費税のかからない中古住宅を購入した場合の対象ローン残高の上限は2000万円なので、10年間の還付金は最大200万円です。

 

長期優良住宅や低炭素住宅に認定されているものは、優遇されています。なのでせっかく建てるのであれば、優遇された長期優良住宅や低炭素住宅に認定された住宅を選ぶのも選択肢の一つですね。

すでに納めた所得税以上の額は還付されない

住宅ローン控除は、すでに納めた所得税以上の額は還付されないのをご存知でしょうか?住宅ローン控除はあくまで所得税の還付制度なので、限度があります。仮に住宅ローン残高が4,000万円でも、所得税が20万円なら所得税からの還付金は20万円まで

 

ちなみに、所得税から還付しきれなかった額は、翌年分の住民税~13万円6500円(消費税のかからない中古住宅は9万7500円)を上限に控除され、納税額が減税されます。

還付金が戻ってこない場合の確認方法は?

書類を提出してからしばらく経ったけど、還付金が戻ってこないなと疑問に思ったら、すぐに確認しましょう。書類に不備や通知がきている可能性もありますのでチェックしましょう。

「国税還付金振込通知書」が届いているか確認する

「申請したのに1,2か月経っても、還付金が戻ってこないなぁ…」そんなときは国税還付金振込通知書が届いているか確認しましょう。住宅ローン控除申請したあと、還付額等が決定すると税務署から「国税還付金振込通知書」が届きます。

 

国税還付金振込通知書が手元に届くタイミングより先に還付される場合もあるので、通知書が届いたら指定した口座(通知書にも振込口座の記載あり)を確認してみましょう。

 

「国税還付金振込通知書」も届いていないなら税務署に確認する

申請してからしばらく経っても、還付金が戻ってきた様子もなく、また国税還付金振込通知書も届いてない場合は税務署に確認してみましょう。もしかしたら不備や見落としがある可能性があります。

 

しっかりと状況を伝え、処理は進んでいるか、などを確認しましょう。状況がわかれば、書類の不備や還付される予定時期を教えてくれます。書類に不備がある場合は指示があるので、速やかに対応しましょう。

 

消費税増税に伴う特例により住宅ローン控除期間が延長

2019年10月より消費税が10%に引き上げられました。同時に、住宅ローン控除についても変更された部分があるので、確認しましょう。

 

消費税率が10%で住宅を所得した人で、2019年10月1日~2021年12月31日までの間に入居した場合は、控除期間が13年となります。控除率ですが、1年目~10年目までは今までと同様。11年目~13年目の控除額は、住宅ローン残高の1%、もしくは建物の取得価格(上限4,000万円)の2%÷3 のうちのいずれか少ない方となります。

 

11年目~13年目に控除される額は、金融機関から送られてくる残高証明書を年末調整の際に、勤務先へ提出した後にわかります。自分で計算をして控除額を割り出す作業は必要ありません。また、手続き方法は2年目~10年目までと変わりはありませんので注意しましょう。

還付金が実際にどれくらいか試算してみよう

実際に自分がいくらもらえるか、事例を参考に見てみましょう。いろいろなケースが考えられるので、自分に近しいケースを参考にしてください。

年収600万円の人が3600万円の住宅ローンを借り、消費税8%で4000万円の住宅を購入

まず入居1年目の住宅ローン年末残高を概算で確認すると、3580万円。控除率の1%をかけると35万8000円です。今回のケースですと、納めた所得税額と住民税からの控除額の上限の合計額が32万9000円と試算されるため、少ない金額の32万9000円が1年目の金額となります。

 

2年目以降も同じような計算になりますが、5年目に金額に変化があります。というのも5年目の住宅ローン年末残高が3256万円となり、その1%の32万5600円のほうが所得税と住民税からの控除額の上限の合計額を下回るため、この年からのローン残高の1%に相当する金額が還付金額となるのです。よって10年間で314万1100円が控除されます。

年収800万円の人が5400万円の住宅ローンを借り、消費税10%で6000万円の住宅を購入

まず入居1年目の住宅ローン年末残高を概算で確認すると5390万円。控除率1%をかけると53万9000円ですが、還付金の最大額は40万円ですので、1年目の還付金額は40万円となります。

 

2年目以降も同じように計算されますが、年間の還付金は毎年40万円となり、1~10年間の合計が400万円となります。11~13年の還付金は、建物購入価格(上限4000万円※)の2%の1/3なので、1年の還付金は26万6667円、3年間分で約80万円となります。つまり13年間の控除額の合計は480万円控除される計算になります。

住宅ローン控除の還付金シュミレーションをしてみよう

調べてみたものの、実際に自分がどれくらい控除されるのか不安ですよね?そんな時は「住宅ローン控除シュミレーション」をしてみましょう。やってみると少しでも不安が軽減されるでしょう。

 

減税効果がどれくらいか、減税額の根拠を把握するためにも活用しましょう。具体的なシミュレーションをすると、計画が立てやすくなります。

 

年数経過や、年収、借入額の変化によって減税額がどう動くか、しっかりと把握しましょう。それが理想のマイホームで、理想的な暮らしをするための1つになります。

 

住宅ローン控除で負担を少しでも軽くしましょう

これまで住宅ローン減税をご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?念願のマイホームを建てたのはいいものの、住宅ローンに追われ、理想の生活ができていないと悩む人も少なからずいらっしゃいます。

 

なので住宅ローン減税を使って、すこしでも負担を減らす工夫をしましょう。手続きはそこまでむずかしくはないので、しっかりと書類に目を通して、不備のないようにしたいものですね。

 

わからないことがあれば、その都度、関係各所に相談してみましょう。それがスムーズに手続きできる正攻法だったりします。返済計画など、スケジューリングをしっかりとし、無理のない理想的なマイホーム生活を送りたいですね。

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