最近、都内からカラスが少なくなった、と言われて久しいですが、多すぎるのも困りものですが少なくなったら少なくなったで少しさみしい気がします。カラスは3月~4月は巣材を運び、巣作りをするとのことですが、都会のカラスは、ハンガーや針金などを集めて土台をつくり、フワフワした動物の毛などを抜いて敷いてヒナのための寝床を作るようですね。
時には億単位のレンタル量がかかるパンダ様の毛を抜くという狼藉も……。動画では、パンダ様は背中を丸めてかわいくゆったり笹を食んでいて、あまり気にされていなそうですが「カラスの分際で、やめろ!そいつは高いんだ!」という飼育員さんの悲痛の叫びが聞こえてきそうです。
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悲痛な叫びといえば、桜が舞い散る多摩川沿いでとんでもない素材を携えた巣職人に出会ってしまいました。桜と白い浜大根が咲き乱れるのどかな川辺の道に、不穏な黒い物体が。遠目で見ると、人の頭部をぶら下げた黒い鳥。背景が美しいだけに一瞬でゾッとする、ホラー的光景でした。
よく見るとまさかのカツラ! パンダほどではないにしろそれなりに高価なものですよね、カツラ…。折しも、この日の前日は、東京にかなりの強風が吹き荒れていました。もしかしたら、風に煽られて人の頭の上でパタパタしているカツラを、上記の動画のパンダのように嘴で剥ぎ取って来たのでしょうか? だとしたら、ご本人にも目撃した方にも、とんだトラウマになりそうですね…。カラス、桜の花の真ん中で、ドヤ顔でカツラをむしっていました。さぞかしフサフサした巣になることでしょう。
あまりジッと見すぎたのか気づかれて、カツラを咥えたまま住宅地の方角に飛び去ってゆきました。
ほかの動物では、バクさんなんかも毛を失敬されていますね。まさかカツラの持ち主もこんな感じで奪われた!?廃棄されたものを拾ったと信じたいものですが…。
ハンガーを持っていく瞬間の映像も発見しました…。器用に洗濯バサミを外しています。土台はこんなもので作っているんですね。(動画は元記事へ)
空き家になった巣はとってもふわふわしているとのこと。カツラをINしたお宅もさぞかしあったかいことでしょう。
森に住む子は木の枝中心の建築。天然素材にこだわった匠の仕事ですね。(画像は元記事へ)たまに、誰かの家のベランダに土台を作って置き忘れることもあるようです。ベランダに人の髪の毛が詰まった巣があったら泣きたくなりそうですね。
あのカツラがどのようにしてカラスの手にわたり、そしてどんなふうに活用されるのか気になるところです。もしかしたら、明日の朝、誰かの家のベランダに、人間の頭髪のようなものを敷いた斬新なお宅が建築されているかもしれません……。
(星野小春)
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