中国の字(あざ)をルーツに持ち、「なあざな」とも呼ばれる 名字。古代の氏族制度時代に、氏(うじ)の中で家系・家族を区別するために各家の出身地を付けたのがはじまりと言われています。日本人の名字で最も多いのが、この出身地に由来するもので、このほかにも地域によって方位や本家との位置関係、職業に由来するものがあります。佐藤、田中のようによく知られた名前でなく、一度聞いただけでは読み方がわからないものもあります。「読み方がわからなくてつい尋ねてしまいそうな名字ランキング」で1位となった《眼目(さっか)》でした。
 古代律令国家の役職で、読み書きなどで目を使う職業 “さかん”がルーツと言われています。 富山県上市町にて《眼目(さっか)》が地名や名字に使われていますが、こちらはもともと “察花(さっか)”だった地名を、同地の景観に感銘を受けた加賀藩3代目当主・ 前田利常の「この地を眼目(がんもく)と称せよ」という言葉を受けて変更し、読み方だけが残ったものだとか。
 2位の《九(いちじく)》は、“一字で九”という意味の当て字が語源とされている実にユニークな名字。「一文字で九と書いて“く”と読ませると“苦”につながる」という理由で、過去には “十前(ここのつ)”に改名した人もいたそうで、10位に入った《一(にのまえ)》も、十前と同様の理由で“二の前”が語源となっています。
 このほかのユニークな名字としては、4位の《一尺八寸(かまつか)》があります。こちらは、文字面だけを見ると 尺八に関連した名字のように思えますが、実は読み方のとおり、鎌の柄(つか)の長さを表しています。8位の《雪(すずき)》もなかなか想像のできない読み方ですね。ちなみに、“すずき”という読み方は、これ以外にも“須々木”や“薄”など、実に40種類以上の表記が存在するのだそうです。
 日本には現在10万種類とも20万種類とも言われる名字の数が存在すると言われていますが、いろいろとルーツを調べてみると実に面白いものですね。あなたの名字にはどんなルーツがあるのでしょうか?