1980年代のアニメブームを経験した世代が成長し、アニメ視聴者のターゲット層が大人にも広がりつつあった1990年代——。ロボット・ヒーローや魔法少女といった子ども向け作品だけでなく、大人の鑑賞に堪えうる作品が多数登場してきたこの時代は、アニメの歴史にとっても重要な転換期だったと言えます。そんな1990年代に放映されたアニメの中で、最も支持された作品は果たして何だったのでしょうか。
 「ドーン」。「もう一度見たい90年代アニメランキング」の1位はなんと《笑ゥせぇるすまん》。《新世紀エヴァンゲリオン》《スラムダンク》《るろうに剣心》などを押さえた《笑ゥせえるすまん》は、 藤子不二雄A氏のコミックを原作とした作品。人気テレビバラエティ 『ギミア・ぶれいく』の1コーナーとして放映されていました。謎のセールスマン “喪黒福造”が、さまざまな悩みを抱える人々の願いをかなえ、願いをかなえてもらった人々が大きな代償を背負うことになるというブラックユーモアあふれるストーリーは、勧善懲悪のありきたりなアニメに飽きた人々に、強烈な印象を残しました。
 2位の《ドラゴンボールZ》は、 『週刊少年ジャンプ』に連載された鳥山明の 『ドラゴンボール』を原作とする作品で、1986年から1989年まで放映された『ドラゴンボール』の後を受け、7年間(全291話+スペシャル2話)にわたって放映されました。今回のランキングでは、このほかにも《スラムダンク》《シティーハンター’91》《幽☆遊☆白書》《るろうに剣心》と、『週刊少年ジャンプ』のコミックを原作とする作品がベスト10圏内に5本入るという驚くべき結果となりました。
 人間の抱える心の闇に鋭く迫り、アニメファンからは「これぞ1990年代を代表するアニメ」との呼び声も高い《新世紀エヴァンゲリオン》は、意外にも7位。しかし、関連商品は今も好調な売れ行きを示しており、その人気に衰えは感じられません。2007年9月には10年ぶりとなる劇場映画 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』が公開される予定で、テレビ放映当時のファンのみならず、若い世代のアニメファンからも注目を集めています。興味を持たれた方は、劇場に足を運んでみてはいかがでしょうか?

※現在、アニメ放送が終了しているもののみを対象にしています。