子どもたちの間で流行するおもちゃというのは、時代によって実にさまざまですが、平成不況によって「失われた10年」とも評される1990年代には、「なぜそんな物が流行したのか理解できない」と誰もが口をそろえるユニークなおもちゃが多数登場しました。

 中でもユニークなのが、バンダイから1996年に発売されたキーチェーンゲーム《たまごっち》です。小さな液晶画面上に出現するキャラクター「たまごっち」を、餌を与えたりふんの始末をしたりしながら育てていくというシンプルなゲームながら、当時爆発的なヒットを記録しました。昨年は発売から15年という節目の年を迎えましたが、アイテム交換が可能な新製品「Tamagotchi iD L」が発売されて話題になるなど、まだまだその人気に衰えは見えないようです。
 ユニークさでは《たまごっち》にも引けを取らないのが、1998年にアメリカで発売された電子ペットの《ファービー》です。相手をする事で成長して歌ったり踊ったりするようになるというコンセプト自体は素晴らしい製品でしたが、異様なまでに大きな目がグロテスクで、今思い返せば「なぜ子どもから大人まであれほど熱狂したのか」と不可解な気持ちになってしまいます。

 このほかにも《スライム》や《イライラ棒》といったユニークなコンセプトの製品が多数ランク・インしていますが、2012年になった現在も新しい機能を取り入れた後継製品が作り続けられているものがあるのが面白いところです。1990年代当時にあれほど世の中に熱狂をもって迎えられたのは確かに「なぜ?」と首をかしげてしまうとしても、こうしたおもちゃの数々にはやはり人を引きつける魅力があるという事なのかもしれませんね。