子どものころに母親が枕元で読み聞かせてくれた童話。大人になってから読み返すと意外な発見があったりする名作も多く、その素晴らしい内容は、次の世代にもぜひ伝えていきたいものですね。
 「子どもに読み聞かせたい日本の童話ランキング」の第1位は、《鶴の恩返し》。わなに掛かった鶴を助けた老夫婦のもとに、人間に姿を変えた鶴が恩返しにやってくるという本作のストーリーは、誰もが一度は耳にしたことがあるはずです。この童話版《鶴の恩返し》は、日本を代表する戯曲家・ 木下順二が1949年に発表した戯曲 『夕鶴』をベースにしたものと言われており、さらにその『夕鶴』は、各地で伝承されていた民話の《鶴の恩返し》を題材にしているそうです。
 2位に入ったのは、同じく“恩返し”を題材にした《笠地蔵》。雪が降りしきる年の暮れ、心優しい笠売りの老人に笠をかぶせてもらった地蔵たちが、贈り物をするというストーリーのこの作品は、人を思いやる気持ちの大切さを読む人に教えてくれる名作中の名作。ぜひとも子どもたちに読み聞かせてあげたい作品の1つと言えるでしょう。
 4位の《浦島太郎》は、その原型と言われる “浦嶼子(うらしまのこ)”の話が 『丹後国風土記』に記されているほどの古いおとぎ話で、現在の《浦島太郎》のスタイルになったのは、室町時代の 『御伽草子』からと言われています。ちなみに、竜宮城での《浦島太郎》の行状が子ども向けに話すような内容ではなかったため、明治時代には該当部分が書き替えられているのだそうです。