ニッポン放送系の深夜ラジオ 『オールナイトニッポン』で人気が高まり、その後 『オレたちひょうきん族』や 『天才・たけしの元気が出るテレビ』 『風雲! たけし城』などでバラエティ番組には欠かせない存在となったビートたけし。北野武の名で1989年に《その男、凶暴につき》で映画監督としてデビューした後は、今や日本を代表する名監督となりました。印象に残る北野映画のランキング上位には、《座頭市》《菊次郎の夏》《HANA-BI》と、 ヴェネチア国際映画祭でのグランプリ(金獅子賞)受賞後の作品が並びました。
 ランキング1位は、アクション時代劇の名作《座頭市》。様々な監督が取り組み、テレビや映画で何度も放映されてきた中、 勝新太郎演じる主人公「市」が決定版というファンも多いでしょう。この《座頭市》に取り組むにあたり、北野監督は「市」を金髪にして観客を驚かせたほか、見せ場にタップダンスシーンを盛り込むなどして観客を魅了しました。この作品は第60回ヴェネチア国際映画祭監督賞受賞を受賞しています。
 2位には、北野監督の亡き父「菊次郎」へのオマージュとして撮ったという《菊次郎の夏》が入りました。ビートたけし演じる「菊次郎」と旅を共にする小学校3年生の「正男」(関口雄介)が落ち込む姿は、切なさとかわいさが入り混じり、観る人の心を温かくしました。初監督作品の《その男、凶暴につき》は4位にランク・イン。リアリティを追求した描写や激しい暴力シーンなど、その後の北野作品を特徴づける要素がすでにふんだんに盛り込まれており、当時の評価は賛否が大きく分かれました。