「おざなり」と「なおざり」のように、一見同じ意味のようでも似て非なる言葉は多いもの。《元旦と元日》も同じ意味かと思いきや、元日は「1月1日」を指すのに対し、元旦は「1月1日の朝」を指す言葉であることがわかります。元旦の「旦」には「朝・夜明け」という意味があるので、「元旦の夜にお雑煮を食べた」といった使い方は誤用になるので注意しましょう。

 キリスト教における《牧師と神父》も、その違いは意外に知られていません。牧師司祭職がないプロテスタントの指導者を指す言葉で、神父はカトリック教会正教会における司祭(聖職者)の呼称(敬称)ですが、本来なら「牧師と司祭」の方が比較する言葉としては正しいかもしれませんね。宗教関係ではこのほかに《礼拝とミサ》も違いを知らない人が多いようです。

 けがや病気の際など、使う機会が多い割に違いを知られていないのが《全治と完治》です。全治はもうこれ以上医者の手にかかる必要がない状態。一方の完治は完全にけがや病気になる前と同じところまで回復した状態を意味しています。ただし、全治も完治同様にけがや病気が完全に治った状態を表す言葉として使われることがあるようで、一概に「病気が全治した」という使い方が間違いとは言えないようですね。

 このほかにも記録メディアの特性によって使い方が異なる《diskとdisc》や、《戸籍謄本と戸籍抄本》など非常に違いがわかりにくいものが多数ランク・インしています。「日本語は難しい」というのはよく言われることですが、今回のランキングを見るとそれを実感せずにはいられませんね。