晩婚化で、不妊のカップルが増えていると、ニュースでもたびたび話題に。今、妊娠を望んでいな人も将来のために知っておきたい基礎情報をお伝えします。

1年間、自然妊娠しないと不妊に


病気のない健康なカップルが妊娠を望み、避妊をせずに性行為を行ったにもかかわらず、妊娠しない状態。また、治療をしないと、自然妊娠する可能性がほぼなく、排卵日に性行為を行うタイミング療法を用いても自然妊娠の可能性が低い場合、不妊症と診断されます。

どのくらいの期間、妊娠しないと不妊と診断されるのかについては、学会や調査機関によって多少見解が異なりますが、だいたい1年とするところが多くなっています。日本産科婦人科学会では、「1年というのが一般的である」とし、WHO(世界保険機構)でも、1年間と定義されています。アメリカの生殖医学会では、「不妊期間は1年間とし、女性の年齢が35歳以上の場合には6ヶ月の不妊期間が経過したあとは検査を開始することは認められる」とのこと。

日本は晩婚化が年々進んでいる状態です。厚生労働省の人口動態統計によると1980年の平均初婚年齢は25.2歳、第一子出産時の母体年齢は26.4歳でした。それが、2010年だと28.8歳と29.9歳に。都市部だとより顕著になり、2016年東京都が調査した、都内に住む女性の平均初婚年齢は30.5歳でした。

不妊のカップルは約10組に1組と言われていますが、晩婚化が進んでいることから、現在ではもっと高い割合なのではと考えられています。また、それと同時に年齢が高いほど早期に検査と不妊治療を開始した方がよいという考えも浸透してきています。

平均寿命は延びても出産率は同じ


生理学の見地から考えると、女性が妊娠しやすい年齢は、20歳前後です。そのため、年齢を重ねるごとに、不妊率は高くなります。具体的に、25歳~29歳では8.9%、30~34歳では14.6%、35~39歳21.9%、40~44歳では28.9%。

また、17〜20世紀の女性の年齢と出産数の変化について、まとめたデータによると、17世紀と今ではほとんど変わりがなく30歳以降から出産率は低下し、35歳を過ぎるとさらに低く。40歳以上では、急激に減少します。

17世紀と20世紀を比べると、人の平均寿命は30歳近く延びているにもかかわらず、妊娠出産についての適齢期は昔と変わっていないのです。

病気と加齢で不妊の確率が高く


もし、月経不順や無月経期間が長い、排卵がうまくいっていない場合は、30歳未満でも不妊になる可能性が。さらに、子宮内膜症や子宮筋腫があって月経が辛いなどの症状がある場合は、その傾向がより強くなります。

女性が妊娠できる年齢はだいたい40代前半まで。45歳を過ぎると、排卵や生理があっても、赤ちゃんを作るのに適した卵子ができなくなるため、妊娠が難しくなります。

また、年齢が上がると、子宮周りの病気にかかる確率が高くなります。例えば、感染症のクラミジアによる卵管炎にかかると、卵管やそのまわりに炎症が起き、卵管が狭くなったり、閉鎖されてしまったりします。そのため、受精卵が子宮まで到達できず不妊になったり、子宮外妊娠になってしまったり。子宮筋腫も年齢とともに患者数が増加するので、結果的に不妊につながります。

年齢が40歳に近い場合は、早期に不妊症の診断や治療を開始しないと、可能性はどんどん低くなってしまいます。妊娠について不安なことがある場合は、小さなことでもいいので一度、産婦人科で相談することをおすすめします。

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