■分裂した王将の今を追う!

気軽においしい餃子を食べられるお店といえば「王将」ではないでしょうか。王将は、かつてマイナー気味だった餃子の地位を一般の食卓まで一気に昇華させた張本人ともいえるでしょう。

そんな王将には、流派が2つありますね。「餃子の王将」と「大阪王将」です。この2つは、元々は1つのお店だったものが昭和44年ごろにのれん分けをして誕生し、今では全く別の会社としてそれぞれの道を歩んでいるようです。のれん分けから47年経った今、両者の餃子の味はどんな進化を遂げてきたのでしょうか。そして、どちらの方がより美味しいといえるのでしょうか…!?今回は、王将餃子の味を調べてみます!

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■味覚センサーで餃子の味を比較

さっそく、餃子の味比較を行ってみましょう!すでに人々は「餃子の王将派」と「大阪王将派」に、綺麗に分かれている傾向にあるようです。これだと、人に食べ比べてもらうのでは、盲目バイアスが生じてしまう可能性があります。そこで、味の分析はこいつに任せることにしました。

味覚センサー「レオ」です!レオは、食べ物の基本5味(甘味・旨味・塩味・酸味・苦味)を1~5段階の客観的な数値で表現してくれるハイテクセンサーです。レオの手にかかれば、餃子の王将と大阪王将の違いや特徴も客観的にわかるはず。いざ、勝負!!

■まさかすぎる結末に…!?

まず、タレをつける前の餃子を比較してみた結果がこちらです。

じゃん!!

何と、ほとんど形が一緒でした…。これはつまり、基本5味の強さが大体同じぐらいであるということです。ただ、甘味と塩味は、大阪王将のほうがわずかに高い傾向にありました。しかしこれらの差も0.1ポイント程度のものでした。味の違いがはっきりとわかるのは0.2ポイント以上の差がある時であるため、大きく味が違うとは言えなさそうです。もしかすると、それぞれの餃子のアイデンティティはタレにあるのかもしれません…!

そこで今度はタレをつけた状態の餃子を分析してみました。タレをつければ、それぞれの餃子の真価が発揮されるはずです!

じゃん!!

…か、変わらない…だと…。

基本5味の数値のすべてにおいて、0.1ポイント未満の差しかありませんでした。統計上、差が0.1ポイントに満たない場合は「差がない」と結論付けざるを得ません。さらに、基本5味それぞれの値を使って、味の濃さの指標である「コク」の値を導いてみたところ、なんと値が完全に一致していました。もしどちらかの方が味が濃いように感じられていた場合、それはすべて何らかに思い込みによる幻想だったことになります…。

レオは味覚のセンサーなので、餃子の皮の食感やネギの辛味の成分は分析できないので、そうした違いは反映されていません。このため、食感やネギの辛味の違いが全体の印象を変えている可能性はまだ残されています。

しかし、ここまで味が一緒なら…!

もっと仲良くしてもよいのではないか…!!

と思う気持ちを止められない、切ない結論になってしまいました。

きっとどちらも、のれん分け前に作られた秘伝の味をリスペクトする気持ちを忘れずに今日まで餃子を作り続けてきたのでしょう。お店は二手に分かれていても、追い求める”理想のおいしさ”は、同じ姿なのかもしれません。

(味博士)

味覚センサーのことがもっと知りたい方は、「味博士の研究所( http://aissy.co.jp/ajihakase/blog/ )」もチェックしてみてください!