どうも、服部です。前回の記事「【驚愕】約80年前のタイと韓国の映像が興味深すぎる」に引き続き、旅行ドキュメンタリー映画のナレーター兼監督「ジェームス・A・フィッツパトリック」の作品を元に昔の世界を紹介していきたいと思います。

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今回は再び日本に戻って、1932年(昭和7年)の「The ISLAND EMPIRE(島国帝国=著者訳)」というタイトルの映画を取り上げます。この映画のポイントとして、日本の有名観光地を紹介していきつつ、とにかく日本をそして日本人を、我々日本人が引くほどに褒めまくっているという点にあります。
※文中「 」でくくっている部分は、著者がナレーションを翻訳したものです。

スタートは宮島から。取材陣一行は、船で内海から宮島に向かっていきます。「宮島とは『秘密の島』という意味です」と説明しています。

「宮島の鳥居です。鳥居のもともとの目的は、神のために歌う鳥が休むための場所であり、通常は神社の入り口に立っています」。

・鳥居をバックに面を被った人が舞っています。
「こちらは秘密の舞踊で、通常は宮島の神社の中で催されます」。

「歴史ある宗教的な舞踊で、通常は1時間ほど踊りが続くのだそうですが、我々取材陣の時間は限られているのです……」。



一行は、1909年(明治42年)開業で、後の英国国王エドワード8世やアルベルト・アインシュタイン、チャールズ・チャップリンらも宿泊した(チャップリンは一行よりも後の1936年に)【奈良ホテル】に宿を取ります。旧館は現在でもそれほど外観が変わらず残っているようです。「桜の時季で、春がそこここに訪れています」。

「何世紀も前、奈良は日本の首都でした。今では当時の栄華こそ残っていませんが、それでもまだこの【島国帝国】では魅力的なスポットです」。

「奈良で旅行者がすべきことが2つあります。1つは鹿への餌やり」。餌をやってからの鹿へのスキンシップがやや荒々しいです。

「もう1つは、1300年以上も前に造られた【凄い鐘(原文:Great Bell)】を訪れること」。見たところ【東大寺の鐘】のようです。鐘の厚さは10インチ(約25cm)、重さは40トンと紹介しています。

「鐘を鳴らすには習わしとして心付けを渡します」。2回鐘を鳴らしていきますが、集音マイクのせいでしょうか、銅鑼の音のように少し軽い音がします。「鐘を鳴らすことによって、長寿と幸福が保証されます」。



場面は変わって京都です。大鳥居が映し出されますが、平安神宮のもののようです。参道を馬が歩き、奥には市電が横切るのが見えます。「日本人は少し変わった信仰方針を持っていますが、寺社に誇りを持っています」。

「こちらは京都に数ある有名なお寺のひとつですが、これらの寺院は仏教と儒教、神道という3つの宗教の信者から信仰されています」。そのような解釈で良いのでしょうか?

・場面は公園のようなところで桜を見物する人たち。
「では、ここで少し日本人と日本人が愛する環境について触れていきたいと思います」、と問題の日本人評が始まります。

「世界中で日本女性ほど美しい人格を持った人はいないと言われています。わがままさがなく、節度があり、知的であり、良い娘、誠実な妻、優しい母となります」

「日本人は究極なほどに温かい配慮の心を持ち、事実、彼らは世界で一番礼儀正しい人々だと思われています。感情を抑制するというような大事な人格は、若いうちから身に付けられてきます」

「その一方で、恋愛に関しては自由は少なく、結婚相手はたいてい親によって決められるため、他の国では例を見ないほどに、報われない愛のために自殺をする者がたくさんいるといいます」。話題は転換し……、

「お祝い事の場にも重要な日本女性の髪結いですが、3日に1度は大きな盛りつけを解き、シャンプーをし、また同じように結い直します」。

「そして日本の赤ちゃんですが、我々がこれまでに見た中で一番お人形さんに近いのではないでしょうか」。

・画面は三味線や太鼓を持った3人の少女らに切り替わります。
「地方を回って演奏しているストリートミュージシャンの少女たちです」。太鼓の音がなぜか銅鑼の音のよう。後から付け加えた音なんですかね(とすると、先ほどの鐘も!)。

・虚無僧たちがカメラ前にやってきます。
「この一風変わった格好をした楽隊は、笛を吹いてお金を集めています」



「京都の後に我々が訪れたのは……日本の芸術作品により世界的に有名な山、【フジヤマ】です。」

風車と桜と富士山の組み合わせが、素晴らしく美しいです。

親子なのでしょうか、船での富士山観覧。優雅ですね。

「日本人がなぜ、フジヤマを崇拝し、常に自然の美しさを愛しているかが、とても理解できます」。

「ではこのあたりで、ごきげんよう!」



いかがでしたか? 外国人の目を通しての、約80年前の日本と日本人評。現代に生きる我々への評価ではありませんが、誇らしく思う反面、少し照れくさい気もしてしまいました。ご先祖様に感謝したいところです。

(服部淳@編集ライター・脚本家)