相談薬局は病院に行くかどうか迷ったときも頼りになるアドバイザー。
不調の時、病院に行く前に利用して、地域に根付いた相談薬局をかかりつけの健康パートナーにしましょう。

実は身近にいた、健康のスペシャリスト

体が不調になった時、あなたはいつもどのように対処していますか? 病院を予約して医師の診察を受けたり、忙しい時はドラッグストアに立ち寄って薬を買う、と多くの人が答えるかもしれません。しかし、その選択肢に加えるのをお勧めしたい場所があります。それは、相談薬局です。相談薬局は地域に根付き、気軽に相談できる、あなたの健康パートナーにおすすめです。

薬局ならドラッグストアでも同じじゃないか、と思われるかもしれません。確かに、お薬を売っているという点では同じですが、商品の種類やサービス内容には違いがあります。

薬局と一口にいっても、実はいくつかの種類に分かれています。
まず、街中でよく見かける調剤薬局があります。病院のそばにあり、処方箋を持って行くと、医師が処方した医療用の医薬品を調剤してくれるところです。クリニックの隣で開設していたり、大きな病院の前で何軒も連なって営業したりしていることもあります。

そして次は、量販店も数多く存在しています。皆さんがよくご存知のドラッグストアもこれに含まれます。薬剤師が勤務していて調剤の機能を持つこともありますが、量販店として医薬品以外の雑貨や食品なども陳列しています。お客様が相談せずに商品を購入することも多い場所です。

一方で、相談薬局は、ドラックストアが世の中に普及する前から存在していた、主に個人経営の店舗で、歴史の長いところでは3代、4代と続いているところもあります。ドラッグストアとの大きな違いは、薬剤師や登録販売者(医薬品販売の専門家)がお薬を選ぶ手助けをする関わりが強いことです。

チェーンの調剤薬局やドラッグストアと違い、スタッフの入れ替わりも少なく、地域に根付いて一人ひとりに合わせた健康サポートができるという強みがあります。そうした相談薬局と行きつけの関係を作れば、あなただけのパーソナルアドバイザーを持つことができるのです。

健康について、気軽に相談できる場所

体調不良になった時、病院に行くべきかの判断は意外と厄介です。具合が本格的に悪い時は、病院に行こうと即決できますが、ちょっと悪いぐらいだと迷います。そのような時に、薬局に相談するとアドバイスをもらうことができます。病院の隣の調剤薬局やドラッグストアでもアドバイスはしてもらえるでしょう。ただし、行きつけの相談薬局をもっておくと、これまでの病歴や普段の健康状態・生活習慣を深く理解していますので、より適切な判断が期待できます。

取材させていただいた前田さんの薬局では、御祖父様の代から約60年にわたり地域の皆様の健康をサポートされてきました。世代を超えてお付き合いしているご家族も多く、場合によっては相談のみで医師の診察を受けるようお伝えすることもあったそうです。また、顔なじみのお客様から時間外にお電話をいただいて対応するなど、長年顔の見えるお付き合いをしているからこそできる良い点があります。

2016年4月、診療報酬改定によって調剤に関しては「かかりつけ薬剤師指導料」という項目が新設され、「かかりつけ薬剤師制度」が正式にスタートしていますが、私たち相談薬局は、そのような役割を以前から積極的に担ってきた存在と言えます。

また、こうした相談薬局では、健康食品をおすすめすることもあります。健康を維持したり、美しさを保ったりするために、健康食品を摂っている人は昨今少なくありません。そうした健康食品選びにもこれまでの体調を知った上でのアドバイスは有効ですし、現在服用している薬がある場合は、それを考慮することも大切です。薬局では一般的に手に入るものより質の高い商品を取り扱っていることも多いですから、それらを相談しながら選べることも魅力ではないでしょうか。お肌にやさしい化粧品を取り扱っている店舗も少なくないので、肌トラブルでお悩みの方は相談されるとよいかもしれません。

地域の薬局は頼れる存在です

相談薬局はかつて、その地域に欠かせない健康・生活の気軽な相談所でした。何か困り事があれば「まずは、薬局に行って聞いてこよう」というふうに地域の方々に日常的に利用してもらっていたのです。健康についてはもちろん、こうした多様な相談のできる場所として、薬局をとらえなおしてみるのはいかがでしょうか。特に女性は、妊娠、出産と様々な体の変化を経験しますし、家族の体調管理も担うことが多いです。気の置けない薬局を近所に見つけ、心身ともに健康で美しく過ごしていただけたらと思います。

まずは近所の相談薬局を気軽に覗いてみませんか。ちょっと敷居が高いかもしれませんが、女性が利用しやすいように取り組んでいる店舗も増えています。私も、若い女性の方にもっと情報を活用していただければと、当店で取り扱っている漢方薬・健康食品・健康雑貨をフル活用して自らダイエットを行い、その様子をブログで公開するなど、親しみやすい雰囲気づくりを実践しています。

また、長年にわたり地域を支えてきた約900軒の薬局や薬店(調剤機能のない店舗)が集まった「薬のグリーン会」は、「相談できる くすりやの文化を つなごう」をスローガンに活動しています。中部地区を中心に展開し、会員名簿をネットで公開していますので、ぜひ薬局・薬店選びの参考になさってください。

(取材・文 益田美樹)

監修 前田真理子さん
名古屋市中村区で相談薬局・ファーマシー大学堂を経営。自然治癒力の向上を基本に、丁寧なカウンセリングで漢方薬や高品質な健康食品・健康雑貨を提供、お客様の健やかな毎日をサポートしている。

●こちらも参考に!
薬局もかかりつけに – 医療費節約のポイント

ポイント
薬のことなら何でも相談できる「かかりつけ薬局」を持ちましょう。薬の上手な活用は、健康にも医療費の節約にも大きなカギとなります。

危険な飲みあわせをチェック
患者が飲んでいる薬を医師がすべて把握するのは難しいことですが、かかりつけ薬局から薬をもらえば、薬剤師が飲みあわせをチェックできるので、バラバラに薬をもらっても安心です。

薬の副作用にはくれぐれも注意。薬をもらうときは、アレルギー、現在飲んでいる薬、妊娠中であればその旨など、必ず伝えるようにしましょう。また、多くの人には安全な薬でも、自分の体質には合わないということもあります。気になることがあれば、必ず相談しましょう。

丁寧な説明とアドバイス
かかりつけ薬局なら、説明が丁寧なうえ、薬の使い方や保管のしかたなど、薬に関するアドバイスも受けられます。

かかりつけ薬局ならこんなことも気軽に相談できる


同じ効き目でもっと安い薬はないの?
先発医薬品の特許が切れると、同じ成分の後発医薬品が登場します。この後発品の薬価は先発品に比べて8割から4割と格安になっています。

自己負担が重くなったいま、薬代もバカになりません。薬をもらうときには「同じ効き目の安い薬はないか」と積極的に尋ねてみましょう。後発品を処方してもらえれば、薬代の節約になります。

本当に全部必要な薬なの?


全国の老人クラブ会員約14,400人を対象に行われた、薬に関する実態調査によると、お年寄りの約2人に1人が、処方された薬を飲み残していることがわかりました。
こんなムダは医療費の高額化を招くだけです。飲みきれないと思うほど薬をもらうときは、本当に必要な薬か確認することが大切です。
ヘルスケア-薬局もかかりつけに – 医療費節約のポイント

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