子宮筋腫が発見されやすい30〜40代は、女性が妊娠・出産を迎える時期と重なります。「筋腫があっても、自然妊娠できるの?」といった質問にドクターが答えます。

筋腫のできる場所によっては不妊の原因にも

30〜40代でこれから妊娠・出産を望む人にとって、子宮筋腫は大きな問題となるのでしょうか? 広尾メディカルクリニック院長の斎藤敏祐先生によると、「子宮筋腫がある人全員が、不妊になるわけではない」とのこと。

「患者の約70%が子宮の筋肉内に筋腫ができる『筋層内筋腫』。約20〜30%が子宮の一番外側を覆っている漿膜(しょうまく)にできる筋腫『漿膜下筋腫』で、残りの15%が不妊の原因になる子宮内膜のすぐ下にできる筋腫『粘膜下筋腫』です」

子宮内膜に筋腫ができると、受精卵が着床しにくくなるため、妊娠しにくくなります。また、子宮は妊娠すると柔らかく、大きく変化するもの。子宮筋腫があると、子宮が硬く、収縮しやすいため、知らないうちに流産や妊娠しても早産してしまうことも。『漿膜下筋腫』の場合、筋腫を取り除く手術をすれば、自然妊娠する確率がかなり高くなることが報告されています。

筋腫があるまま 妊娠・出産は可能です

また、子宮筋腫を持ったまま、妊娠・出産も可能ですが、子宮筋腫がある状態で妊娠した場合は、お腹の張りや痛みなどの変化によく注意を払うことが大切。少しでも異変を感じたら、安静にするのはもちろん、すぐ医師に相談しましょう

また、子宮筋腫があると必ず帝王切開をしなくてはならないと、心配する人も多くいます。でも、子宮筋腫は妊娠の経過とともに軟らかくなるものが多いので、筋腫のサイズが小さくて、軟らかくなっていれば、通常分娩が可能です。ただ、子宮の出口付近に筋腫がある場合には、赤ちゃんが通れないため、帝王切開になる確率が高くなります。

さらに、俗説的に「子どもを産まないと筋腫ができやすい」といった話もありますが、医学的根拠はありません。子宮筋腫の治療や手術法は、増えてきています。自分のライフスケジュールと照らし合わせながら、治療をすれば、通常通り妊娠・出産することも可能なのです。

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