■バターとマーガリン、なんとなく違うのはわかるけど…

世の中に似て非なるものは多数あれど、最も身近な似て非なるものといえば、冷蔵庫で日夜椅子取りゲームを繰り広げているあの食材たちでしょう。


ずばり、バターとマーガリン


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時に食パンに塗られ、時にフライパンに敷かれる彼らは、キッチンにおけるキャラが完全に被っているため、冷蔵庫に同居する機会は少ないです。もちろん両方ストックしておく人もいらっしゃいますが、大抵の場合は「私はバターしか使わない!」「俺は安くて美味しいマーガリン派!」などと好みが分かれがちで、冷蔵庫内に迎え入れられる勝者となるのはどちらか一方のみでしょう。

ところで、あなたはバターとマーガリンの味の違いを客観的に説明することはできますか?

バターは牛乳からできている動物性の脂肪で、マーガリンは植物油から作られる植物性の脂肪、という材料のお話は耳にしたことがあるかと思いますが、いざ味の違いを詳細に説明しろと言われると、うまく説明できないのではないでしょうか。

今回は、そんなバターとマーガリンの味の違いを、数値で表現してみましたよ!


■味覚センサーが味の違いを数値化!

「バターの方が濃厚」「マーガリンの方がさっぱり」などと、今まで感覚でのみ表現されてきたバターとマーガリン。そんな永遠のライバル同士の味の違いを客観的な数値で表現してくれるのが…



味覚センサー「レオ」です!


味覚センサー「レオ」は、慶應大学理工学部で開発されたハイテクセンサーで、食べ物の基本5味(甘味・旨味・塩味・苦味・酸味)を1~5の数値で表現できるのです。現在は味博士の研究所にあります。

そんなレオくんを使って、バターとマーガリンの味覚を調べてみることにしました。今回は、より実用的な状況を想定して、バターを塗ったトーストとマーガリンを塗ったトーストの味覚分析を実施。


(バターとマーガリン、見た目はほぼ同じだが…)


その結果、旨味、塩味、そして甘味の3種類の味覚に大きな変化がありました!


▲グラフ(旨味、塩味、甘味)

中でも、旨味と塩味は、95%以上の人が違いを認識できる基準である「0.2ポイント」以上の差がありました。

この0.2ポイント以上の差とは、例えば旨味の場合ですと、高級ブランド牛と市販の牛肉の違いと同じぐらい歴然としたものです。


バターの方が旨味と塩味がはっきりと高いのです。


さらに、基本5味全体の強さ(味の強さ)を示す数値である「コク」を算出したところ、バターが4.53、マーガリンが4.12となり、バターの方がコクが高い結果となりました。これは、実際の感覚とも一致するのではないでしょうか。

マーガリンよりもバターの方が濃厚な気がすると感じられていたのは、塩味と旨味、そして総合的な味の強さ「コク」の高さにあったようです。逆に、マーガリンがあっさりした印象であるのも、味全体の強さがバターよりも弱いからなのでした。


今までなんとなく分かったようで分かっていなかった味の違い、ご理解いただけましたでしょうか。


バターとマーガリンの味の差は「旨味」でいうなら「高級ブランド牛と市販の牛肉くらいの差」と覚えていただければ幸いです。


今後もいまトピでは味覚センサーを使ってさまざまな検証を行っていきます!お楽しみに!



(味博士)


味覚センサーのことがもっと知りたい方は、「味博士の研究所」もチェックしてみてください!