副作用がゼロの薬はない、漢方薬も例外ではないことを知って。
薬本来の目的以外の好ましくない働きが副作用。副作用が起こる仕組みと、起きた場合の対処法について解説します。

漢方薬だからといって、副作用がゼロではない

病気を治したり、症状を軽くするために役に立つ薬。こうした薬本来の目的に合った働きのことを「主作用」、本来の目的以外の好ましくない働きのことを「副作用」といいます。
副作用は誰しも避けたいと思うもの。漢方薬には副作用がないと思っている人も多いようですが、漢方薬だからといって副作用がゼロというわけではありません。
例えば、薬の副作用によって肝機能が障害される「薬剤性肝障害(薬物性肝障害)」では、健康食品や漢方薬が原因のものが2割近くを占めていたというデータもあります。

患者さん側の要因は、アレルギーや肝臓・腎臓の機能低下など

副作用が起こる原因には、薬を使う人、つまり患者さん側の要因である場合と、薬自体の性質による場合があります。
患者さん側の要因としては、アレルギーなどの体質や年齢などのほか、薬を分解・排泄する肝臓や腎臓の機能低下のため、薬が効きすぎて副作用が起こることもあります。薬を使った後に気になる変化が見られたら、すぐ主治医に報告しましょう。薬をすぐやめなくてはならない場合もありますし、副作用とは全く関係のない場合もありますので、自己判断は禁物です。薬の名前と副作用を忘れずに記録しておきましょう。

薬自体の性質による副作用は、薬の目的次第で主作用にもなる

では、薬自体の性質による副作用とはどのようなものでしょうか。
例えば、アスピリンなどの消炎鎮痛剤は、痛みや発熱の原因になるプロスタグランジンという物質の生成をブロックすることにより、痛みを抑えて熱を下げます。しかし、プロスタグランジンの仲間には、止血作用に関係する物質や、胃粘液の分泌を促して胃を守る物質もあるため、アスピリンによって出血傾向や胃潰瘍といった副作用が現れることがあるのです。その半面、止血作用を妨げる働きを期待して、血栓予防にアスピリンが使われる場合もあります。このように、薬の性質が目的としたところで発揮されれば主作用に、望まないところで出れば副作用になるのです。

他の薬との飲み合わせによる副作用にも注意

他の薬との飲み合わせや、一緒にとる食品との組み合わせに影響を受け、薬の効き目に変化が起きる場合もあります。この影響を相互作用といい、薬の効き目が強くなりすぎて副作用が出やすくなったり、反対に薬の効き目が弱くなることもあります。
他の病院で処方された薬を服用している場合や、市販薬や健康食品などを利用している場合は、必ず医師や薬剤師に伝えましょう。
医薬品には、使用上の注意などを記した添付文書の作成と添付が法律で義務付けられており、同時に使ってはいけない薬についても明記されています。添付文書は医薬品医療機器総合機構(PMDA)の公式サイトなどでも閲覧することができます。

【参考】
『医師に聞けないあんな疑問 医師が解きたいこんな誤解』

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