かつては母から娘へと、“生理の作法”が伝えられてきました。その頃の女性は生理痛もひどくなかったし、更年期障害も大変ではなかったそうです。それが戦後、こうした伝統が失われるに従って、更年期障害に苦しむ人
が増えてきたと教えてくれたのは、助産師の神藤多喜子さんです。

「生理痛がひどかったり、本来は経血が少ない睡眠中に大きなナプキンが必要だったりするのは、生理中の“正しい過ごし方”を知らないから。それを守れば生理は軽くなって、さらに更年期障害も予防できますよ」

神藤さんは助産師の祖母や母に“生理の作法”を教わり、子どもの頃から守っていたのだそう。おかげで、神藤さんは毎月ピタリと生理が3日で終わり、55歳で閉経するまで常に28日周期。更年期障害もなかったといいます。

生理中は守りたい「更年期が楽になる8つの生活習慣」

生理の3日間は、この「正しい迎え方」で過ごしましょう。特に最初の2日間は必ず守って。

●お風呂に入らない
生理時の入浴は、負担が大きく、体を温めすぎると経血が多くなるので、全身入浴は控えること。シャワーで汗を流したり、足湯・手湯はOK。腰だけカイロなどで温めるのも生理痛を軽くするので○。

●頭を洗わない
生理のときは、血を下に集めて出すように体を整えるのが基本。洗髪すると、エネルギーが上がってしまい、経血の流れを阻害します。頭に刺激を与えないよう、蒸しタオルでやさしく拭いて、くしで髪をすいて。

●昼寝はしない
生理中はなるべく体を休めるべきですが、昼寝はNG。昼に寝ると体の循環が悪くなり、排毒がうまくいかなくなります。かわりに夜は10時には就寝を。遅くまで起きていると体が活動状態になり、睡眠中の経血が増えることに。夜、ゆったり過ごして早く寝ると、夜用ナプキンは必要なくなるそうです。

●五感を刺激しない
昔は「生理のときは針仕事をするな」と言われました。それは目を使うなということで、生理の間、目を覆ったりもしていたそう。色、匂い、音、すべてに敏感になるときなので、大きな音や、キツい匂いなどの強い刺激は控えて。特に夜、テレビを見たり、携帯やパソコンを使うのはNGです。

●運動しない
生理は体にとって重労働なので、負担を避けるため、激しい運動は禁止。かつて女子は生理中、体育を休むものでした。ただし、散歩やストレッチ、ヨガなど、体を柔らかくする軽い運動はOK。

●人ごみにでかけない
生理の間は体の免疫力が下がっており、普段は何も問題ない菌やウイルスにもやられてしまうことがあります。多くの人が集まる場所は、菌をもらいやすく、病気や不調を呼ぶようなもの。体の負担になる遠出も避けましょう。

●セックスしない
この時期は粘膜が敏感になっているため、性交の摩擦で傷つきやすいのです。また免疫力が落ちていて、感染しやすいことも。さらに、男性器の挿入によって、経血が下に出ようとするエネルギーを遮断し、出るべきときに血が出ようとしなくなるなど、多くの問題が。終わるまで待って。

●タンポンはしない
血液が下りるエネルギーを止めるタンポンは、潤い不足の粘膜をさらに乾燥させてしまいます。経血は少し鉄の匂いがして、洗濯でサラッと落ちるのがいい状態です。でも食べ物が悪かったり不摂生だと、臭くて黒く落ちにくい「汚血」に。経血を通して体の状態を知るためにも、布ナプキンがおすすめです。

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