もうすぐエイプリルフール。今年もさまざまな企業や団体がアイデアを練りながら4月1日を待っているハズですが、ここ数年、特にネット上では各社のネタがエスカレート気味。「もうその手のヤツ飽きた」という方も少なくないのでは。

『ふだんマジメな人たちが、4月1日だけ面白いことをやってみた』の原点は、なんといっても英国のBBC(英国放送協会)。毎年、エイプリルフールに必ず「Hoax(でっちあげ、イタズラ)」を発信することで知られるBBCですが、その歴史は1957年にまでさかのぼります。2016年のエイプリルフールを前に、いまだに定期的にバズり続けている約60年前の作品を見つめなおすことで、今年様々なネタに挑む企業のみなさんのハードルを上げてゆきましょう。


[動画] 1957年「スイスでスパゲッティが収穫期を迎えました」

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おおよそ60年前のこのニュースから、BBCの「Hoax」の歴史は始まりました。いかがでしょう?このクオリティの高さ。淡々とした「やはり自家栽培のスパゲッティに勝るものはありません」というナレーションが秀逸です。


動画の中では「今年は暖冬の影響で害虫が減り、スイスではスパゲッティが豊作です。」「なぜスパゲッティがどれも同じ長さになるのか不思議にお思いの方も多いでしょう。これは完璧なスパゲッティを目指して品種改良を続けた農家の努力のたまものです」といったナレーションが。


この作品を撮影したカメラマンは、子供のころ教師に「お前はスパゲッティが木で育つと言っても信じるほどのバカだな」と言われたことをずっと覚えていて、この映像を作ったのだそう。撮影は本当にスイスのホテルで行われ、現在ではスイス政府観光局が公式YouTubeチャンネルで紹介するほど、その動画は“伝説”となっています。


ちなみにBBCには視聴者からの問い合わせへの回答集も用意されており、どうすれば自宅でスパゲッティを育てられるか尋ねる視聴者に対しては、「トマトソースの缶にスパゲッティの小枝を植え、上手くいくように祈りましょう」と回答したとかしなかったとか。
1957年の誕生以来、この動画は「よくできたエイプリルフールのウソ・ベストテン」といった特集には必ず顔を出し、欧米では何度もパロディの対象となっています。


BBCはこの「スパゲッティの木」以来、ほぼ毎年ラジオやTVなどでエイプリルフールネタを繰り出しています。中にはイギリス独特のハイブローな感性のネタも少なくないですが、映像でわかりやすいものをいくつか。


[動画] 1989年「それではさきほどのケンカをもう一度スローで」
※動画は元記事でご覧いただけます。

スポーツニュースの最中、スタジオの後ろでスタッフ同士の小競り合いが発生します。 参加者におおきなケガはなかった模様です。



[動画] 2007年「空を飛ぶペンギンを発見」
※動画は元記事でご覧いただけます。

これはわりと最近なので、覚えている方も多いでしょう。わざわざロケまで敢行するこだわりは「スパゲッティの木」以来変わってません。



今年のエイプリルフールまであと少し。おそらくBBCもしっかりネタを用意してくれていることでしょう。 個人的には、ここ数年の日本での『バズる動画』ネタ合戦にはちょっと食傷気味なので、各社、あまり無理のない範囲で話題を提供していただけるとうれしいですね。


(バブル時代研究家 DJGB)


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