どうも服部です。昭和の動画を紐解いていくシリーズ、今回はYouTubeに投稿されていた1953年(昭和28年)の東京を撮影したという8ミリフィルムを取り上げます。映像の詳細については書かれていませんが、外国人によって撮影されたものだと思われます。

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このシリーズで何度も登場している、有楽町駅前にあった日本劇場(日劇)を捉えています。黄色い部分を拡大したのがこちら。「日劇三大おどり」と呼ばれていたもののひとつ、「夏のおどり」の告知が出ています。

日劇の正面あたりから、国鉄(現・JR)のガード下に向かって撮影しているようです。都電に……、ボンネットバス型の都営バスなどが通り過ぎていきます。

浴衣の女の子がポーズしてくれています。

中央に見えるエッフェル塔が飾られた建物は、銀座4丁目交差点の「三愛ビル」。その左に見える背の高い星形は、鳩居堂ビル屋上にあったナショナル(現・パナソニック)の広告塔(通称:ヒトデ)のようです。背後には、これまたおなじみ、「森永」の地球儀ネオンサインが見えます。

駅のホームのようです。ベンチの後ろには、色鮮やかな「明治ミルクチョコレート」の看板。赤ちゃんを負ぶって電車を待つ女性。奥には貨物列車のようなものが止っています。

電車は徐行して川沿いで停車します。「神田駅」のようです。

今度は高所から高架を走る電車を捉えます(茶色い電車のため、画像では見にくいですが)。カメラが回転すると、また日劇。有楽町駅前です。

お祝い花輪が飾られています。見えにくいですが、先ほども登場した「夏のおどり」の看板です。上演祝いの花輪だったようです。水色の部分には「完全冷房」との表示が。

ガード下をくぐる都電やボンネットトラック。

人だかりを捉えています。結構な高所からの撮影です。位置的に1956年(昭和31年)に数寄屋橋阪急が入る「マツダビルディング(後に銀座東芝ビル)」から撮っているのでしょうか。

引き続き、高所からの撮影は続き……、地球儀ネオンのどアップも。

カバン専門店「エンゼル」。1998年に閉店した「銀座エンゼル」でしょうか。

ここからしばらくは、横断歩道を行き来する人たちが捉えられていきます。渡り終えた女性たちの背後には、現在も銀座に構える「十仁病院(現・十仁美容整形)」のものと思われる看板が。

撮影している方は、子供好きのようです。冒頭から結構、子供を撮っています。カメラに向かってジェスチャーをする女の子3人組。音声は入っていませんが、頭の前で人差し指をグルグル回してから手をパーに開いているので、「クルクルパー」とやっているようです。酷い。

外国人と思われる女性2人の背後には「タマゴマーガリン」の看板。「植物性高級人造バター」という触れ込みで売られていたようです。

こちらは靴磨きをしてもらっている外国人女性。日本語はできないのでしょう、ボディーランゲージで何かを伝えようとしています。

日比谷公園でしょうか。銀座を離れ、皇居や「築地本願寺」など、観光地(それと子供たち)を捉えていきます。

最後は樽を積んだ牛車や、水路をゆく和船が映し出され、13分10秒ほどで映像は終了します(最後の1分30秒ほどは、何も映っていません)。引き続き、歴史の1ページを紐解いていければと思います。

(服部淳@編集ライター、脚本家)



【動画】「Tokyo Japan 1953 continued 8mm film」