今年で2回目になる日本茶アワード。今年の日本茶大賞グランプリに舞妓の茶本舗 田宮正康さん(京都)が選ばれました。

先に静岡で行われたお茶の専門家による1次・2次審査で選出されたプラチナ賞20点のうちから、一般消費者による最終審査会が11月28日29日におこなわれ、舞妓の茶本舗 田宮正康さんの出品茶「玉露・匠」が見事1位になりました。

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「玉露・匠」は、全国茶品評会一等一席7回の宇治茶の名匠 山下壽一氏が土づくりから栽培、手摘み、手揉みを活かした製茶とすべてにこだわった最上級の玉露です。その濃厚な旨みと香りが特徴です。イベント内で各プラチナ賞受賞茶のお披露目会として振舞われた水出しの玉露は濃厚な旨みがある極上のお茶でした。京都の舞妓の茶本舗のホームページでも販売されており、100グラム1万円(税抜き)とお値段も最上級です。


■日本茶大賞特別賞【うまいお茶部門】は静岡掛川の深蒸し茶

日本茶大賞特別賞【うまいお茶部門】には、山喜製茶組合(静岡県)が選ばれました。山喜製茶組合は1次2次審査でうまいお茶部門でプラチナ大賞を受賞していてダブル受賞に。一般消費者からも、お茶の専門家からも美味しいと評価されたお茶は深蒸し茶の名産地である静岡・掛川で、世界農業遺産「静岡の茶草場農法」により栽培された深蒸し茶「さえみどり」。品種さえみどりを被覆し深蒸しにしていることで、鮮やかな濃い緑の水色で、トロリとしていて、旨み甘みが感じられる味わい深いお茶です。山喜製茶組合のホームページでも販売されています。

会場で山喜製茶組合さんにダブル受賞についてお話を伺いました。
今回の受賞茶はお店でも販売している商品(パッケージは新デザイン)で、「(受賞も)いつもやっている草刈りなどの地味なことの積み重ねで。さえみどりという品種の力と、自然、太陽、土の力です。」受賞については「こういった機会を与えてもらって感謝です。」という謙虚なお答え。
さらに、「来年は日本茶大賞グランプリをとれるようリベンジです。」と来年はの意欲もみせていました。


■日本茶大賞特別賞【香りのお茶部門】は宮崎高千穂の花の香りのお茶

日本茶大賞特別賞【香りのお茶部門】は甲斐雅也さん(宮崎県)が選ばれました。受賞茶は神々の里 高千穂発「新香味釜炒り茶」Part2。釜炒りの軽めの半発酵茶で、みなみさやかという香りのよい品種のやさしい花香と、釜炒りのスッキリした軽い飲み心地が、飲む人を幸せにするお茶です。

ちなみに、半発酵茶というのはウーロン茶のようなお茶で、摘み採ったお茶の葉を萎凋(イチョウ)、揺青(ヨウセイ)することによりお茶の葉の中のカテキンと酸素が結びつき酸化が進み、葉の中で香気成分が増え香りの高いお茶になります。

甲斐さんにお話を伺ったところ、今回の受賞茶「新香味釜炒り茶」Part2は5月20日に摘んだお茶の葉で、日干をおよそ15分、その後室内萎凋・揺青を約13時間程行ったそうで、「とにかく日干萎凋が難しく、神経を使う」とのこと。室内萎凋・揺青も温度や回転など試作を何度も繰り返しやっと出来上がったお茶だったとか。だから、商品名がPart2になっているのかもしれませんね。


■まだまだ奥が深い、あなたが知らない日本茶の世界

一般消費者が20種類のお茶をテイスティングした中からマイベストティを選んで投票する最終審で、今年は玉露がグランプリを受賞という結果でした。
高級茶である玉露は、被覆という日光を遮るカバーをしてお茶の葉を栽培する非常に手間のかかるお茶です。生産量も煎茶などに比べて少なく、日本では3大産地があり、今回受賞された京都の宇治、静岡の岡部、福岡の八女です。最近では玉露を飲む方も少ないですが、今回一番美味しいと票を集めたところをみると、玉露の旨みを好む方が多いのかもしれません。まだ飲んだことがないという方は一度飲んでみてはいかがですか。

生産数が少ないお茶といえば、昨年の日本茶大賞を受賞、今年もプラチナ賞入賞している長崎の茶友さんの蒸し製玉緑茶もなじみのない茶種かと思います。日本茶=濃い緑色のお茶(ヤブキタの深蒸し煎茶)というイメージでとらわれがちですが、今はたくさんの茶種、産地、品種があります。今回会場でも「(日本茶に)こんなにいろいろな種類があるとは思わなかった」という声も多く、その幅の広さをはじめて知った方も。

これからも奥の深い日本茶の世界をワクワクしながら見守っていきたいと思います。


●舞妓の茶本舗 田宮正康(京都府)
住所:京都府京田辺市普賢寺上大門2-1
受賞茶:「玉露・匠」【うまいお茶部門】

●山喜製茶組合(静岡県)
住所:静岡県掛川市入山瀬811
受賞茶:掛川の深蒸し茶「さえみどり」【うまいお茶部門】

●甲斐雅也(宮崎県)
甲斐製茶園
住所:宮崎県 児湯郡川南町 大字川南16708
受賞茶:神々の里 高千穂発「新香味釜炒り茶」Part2【香りのお茶部門】


日本茶アワードの審査結果や各賞入賞茶などは日本茶アワード公式ホームページにてご確認ください。

(satomin@日本茶インストラクター)


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