米俳優のチャーリー・シーン(50歳)さんがHIVに感染していることを告白しました。報道によると、4年ほど前に感染が確認されましたが、まだ発症はしていないとのことです。
HIVにまつわる「感染」と「発症」とはどんな違い(関係)があるのでしょうか?

HIV(ヒト免疫不全ウイルス)とは

HIV(ヒト免疫不全ウイルス)の感染によってエイズ(後天性免疫不全症候群:AIDS)という疾患が引き起こされます。HIVはウイルスの名称で、このウイルスに感染することによって発症する病気がエイズです。

HIV感染症は性感染症のひとつで、男女間あるいは男性同士の性行為により感染します。また、血液を介しても感染することから、感染した母親から出産時に新生児に感染する危険があります。薬物中毒者では血液で汚染した針の使いまわしで感染します。

「感染」しても特徴的な症状がないのが特徴

HIV感染症に特徴的な症状はありません。
感染成立後に起こる急激なウイルス増殖に対する免疫反応として、発熱、倦怠感(けんたいかん)、頭痛、関節痛、発疹、リンパ節の腫大、一過性の末梢血リンパ球低下などの、一般的なウイルス感染症の症状を示すことがありますが、無症状のこともあります。特徴的な所見がないことから、HIVに感染した事実に気がつかないことが多々あります。 無症状の時期でも血液や精液などにはHIVが含まれるため、感染に気づかないまま、大切なパートナーにうつしてしまう可能性があります。

いつ「発症」するの?

感染しても平均で約10年間は無症状の状態が続きます。やがてさまざまな病気から身を守る免疫システムの働きが低下していき、健康な人なら何でもない細菌やカビなどから感染症を引きおこしたり、発病しやすくなるがんもあります。このように抵抗力が低下したことで発症する疾患のうち、「カポジ肉腫」や「悪性リンパ腫」など特徴的な疾患を発症した時点で、「エイズが発症した」と診断されます。

HIVと関係の深い「梅毒」とは?

国立感染症研究所によると、性感染症のひとつである「梅毒」の患者数がここ数年で急増しています。男性同士の性行為が増えていることも原因のひとつのようです。梅毒に感染しているとHIVにも感染しやすくなります。
梅毒の急増を受け、最近は無料・匿名で受けられるHIV検査のなかで梅毒検査も受け付ける保健所もあります。
※厚生労働省研究班提供「HIV検査相談マップ」参照

妊娠中の女性は、妊娠初期(4~12週)の妊婦検診に梅毒検査がありますから、必ず受けるようにしましょう。

HIVに感染したかも?と思ったら

エイズの根治療法はまだ見つかっていませんが、感染から発病までの期間を伸ばすことのできる薬が開発され、大きな成果をあげています。これは、多種類の薬剤を併用してHIVの増殖を抑える治療法で、早期にHIV感染を発見し、早めに治療を開始するほど発病が防げます。早期発見には、まず検査を受けることが必要です。感染の心配が少しでもあったら、迷わず検査を受けてください。

なお、血液中にHIVの抗体ができるには、感染してから6~8週間かかります。感染が懸念される方は、セックスなど感染の機会があってから「2~3カ月後ぐらい」に検査を受けてください。

改めて「予防」の重要性を知ろう

感染経路のほとんどが性的接触といっても、通常のセックスで感染する確率は0.1%にすぎません。しかし、傷をつくったり出血を伴うようなセックスを行うと、感染のリスクが高まるため、肛門性交のときはお互いがしっかりコンドームをつけ、性器具の共用などは行わないようにすべきでしょう。
また、普通のセックスでも感染の可能性が0(ゼロ)ではありませんから、不特定多数との性的接触は避ける、最初から最後まで正しくコンドームを使用する、など注意しましょう。

自分の身はもちろんですが、大切なパートナーを守ることにも繋がります。今できる「予防」を確実に行ないましょう。

【参照】
エイズ(後天性免疫不全症候群)の症状や原因・診断と治療方法 ―gooヘルスケア
HIV検査と予防について知っていますか? ―gooヘルスケア
男性同士の性行為で「梅毒」の感染が拡大中 ―gooヘルスケア

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