消費者目線の新しいお茶コンテスト「日本茶アワード」が昨年に引き続き今年もはじまりました。
お茶は農産物です。雨や気温、霜など気象条件、製茶など様々な要因によりその年のお茶の出来が変わってきます。今年一番美味しいお茶はどのお茶なのか…。その答えは暑さも盛りの8月末に発表されました。

■飲んでみたい!日本茶アワード2015 プラチナ大賞・プラチナ賞の受賞茶20点

8月29日、30日に静岡茶市場で実施されたお茶の専門家による審査会によってプラチナ大賞やプラチナ賞、他各賞が決まりました。

出品部門は、【うまいお茶部門】と【香りのお茶部門】の2部門。その他に、受賞対象外の【ナチュラル・フレーバー部門】(*1)と今年新設の【抹茶・粉末茶部門】があります。
*1 カメリアシネンシスが50%以上含まれるもの化学香料の使用が無いもの

今年の出品総数は昨年より62点増えた343点、地域は26都府県から出品されました。その中から栄えあるプラチナ賞最高位のプラチナ大賞、プラチナ賞が決定!受賞茶は以下の通りです。

◆プラチナ大賞

【うまいお茶部門】山喜製茶組合(静岡県)

【香りのお茶部門】木村昇(茨城県)


◆プラチナ賞
【うまいお茶部門】
[普通煎茶]
野﨑園 野﨑康宏(静岡県)
松北園茶店(京都府)
井ヶ田製茶北郷茶園(宮崎県)
熊谷光玉園(福岡県)

[深蒸し煎茶]
特香園(鹿児島県)
谷岩茶舗(宮崎県)
松浦製茶(静岡県)
三州園(鹿児島県)

[玉露]
星野製茶園(福岡県)
舞妓の茶本舗 田宮正康(京都府)

[蒸し製玉緑茶]
茶友 松尾政敏(長崎県)

【香りのお茶部門】
[煎茶]
井ヶ田製茶北郷茶園(宮崎県)
三州製茶(鹿児島県)

[ほうじ茶]
本多英一(静岡県)

[釜炒り茶]
井ヶ田製茶北郷茶園(宮崎県)

[発酵茶]
丸高農園 高橋達次(静岡県)
丸高農園 高橋範子(静岡県)
甲斐雅也(宮崎県)


プラチナ賞受賞者は、初代日本茶大賞受賞の茶友さんなど、昨年に引き続き2年連続入賞された出品者も。一方今年初入賞したお茶も気になるところです。

プラチナ賞受賞茶まとめは元記事でご覧いただけます。


今年のプラチナ大賞は、うまいお茶部門は掛川(静岡県)の山喜製茶組合さん、香りのお茶部門は猿島(茨城県)の木村昇さんが受賞されました。

◆プラチナ大賞 【うまいお茶部門】

●山喜製茶組合(静岡県)
住所:静岡県掛川市入山瀬811
受賞茶:深蒸し茶 新品種「さえみどり」

深蒸し茶の名産地でもある掛川にある昭和42年創業の山喜製茶組合。静岡県掛川市南部の小笠山の麓にてお茶を栽培し、自園自製自販を行う「掛川産深蒸し茶専門店」です。


ブログで「新品種「さえみどり」の冴えた緑色、上品な甘味とトロリっとしたうま味は別格」と述べている受賞茶。その栽培も苦労が多かったとか。
「この美味しさを追求するため、遮光ネットをかけて、うま味成分をたっぷり蓄えさせうま味成分が葉の中にたくさん含まれている早朝に刈り取り、新鮮なうちに深蒸し茶に製造し仕上げました。10年前に苗を育てることから始めて、植え付けして7年かけて育て、今年で10年め、ようやっと味が整い、美味しさが増し、最高の状態で刈り取りました。努力の甲斐あって、さえみどりの美味しさを認められました。みなさんの応援のおかげです。」(ブログより)
今回の入賞茶は10年かけて作り上げたお茶なんだなと、知った上で飲むと一段とその味を堪能できそうです。

筆者としては山喜製茶で11月~3月期間限定で販売する「お茶たい焼き」も気になります。美味しそう。。。


◆プラチナ大賞 【香りのお茶部門】

●木村昇(茨城県)
住所:茨城県猿島郡境町山崎567-5
受賞茶:さしま烏龍茶青心烏龍

木村製茶工場の木村昇さんは、発酵茶・ウーロン茶の熟練した作り手で、本場台湾を訪れ製茶技術を研究されているとか。
さしま茶協会ホームページでも「木村製茶工場では、美味しいさしま茶をつくる事はもちろん、国産紅茶の”さしま紅茶”や半発酵のお茶の”猿島烏龍茶”も製造しています。いろいろなお茶を試したいという方、ぜひ当園のお茶を飲んでみて下さい。」とあり、発酵茶へのこだわりが伺えます。

木村昇さんのお茶を販売している「茨城茶専門店ちゃばこ - chabaco -」では、すでに完売していますが受賞茶「さしま烏龍茶青心烏龍」について「くちなしの花のようなフローラルな香りを楽しめる素晴らしいお茶です。茨城猿島の茶師 木村昇さんが香りを最大限に高め、奥さんが優しく茎を抜いて仕上げています。」と表現されています。国産の発酵茶・烏龍茶の進歩は近年目覚しいですが、木村昇さんの作ったくちなしの花のような香のお茶も味わってみたいです。

さしま茶の産地は鬼怒川と利根川に挟まれた茨城県西部にあるエリアで深蒸し製法が主流となっています。今回、さしま茶をはじめて知った方もいるかもしれませんが、日本で海外にはじめて輸出されたのはさしま茶でした。黒船で来日したペリーが飲んで感銘したのもさしま茶だったとか、もはや伝説のお茶ですが、現在では道の駅で食べられるさしま茶ソフトが人気で、時代の移り変わりが感じられますね。


■美味しいお茶とお茶好きが集うイベント「TOKYO TEA PARTY」

この記事を読んで、受賞茶を飲んでみたい!と思った方には絶好の機会が用意されています。一般消費者による三次審査会が11月28日・29日に行われます。会場で入賞茶をテイスティングし、その投票結果から日本茶大賞が決まります。三次審査は誰でも参加可能!(*2)
*2 年齢制限あり。事前予約制。詳細は日本茶アワード公式ホームページを参照ください。

三次審査会が行われる「TOKYO TEA PARTY」は11月27日から11月30日の4日間、東京渋谷ヒカリエで開催されます。

テイスティングのほかにも入賞茶・出品茶の販売はもちろん、受賞者が自ら受賞茶を紹介するお披露目スペースも。さらに、入間市博物館 ALIT・工藤宏さん×日本茶アーティスト・茂木雅世さん、漫画『茶柱倶楽部』(芳文社)を連載中の漫画家・青木幸子さん×宇治茶問屋・桑原秀樹さんなど、お茶に縁のあるゲストによるトークショーやワークショップも開催。お茶好きなら見逃せないイベントです。

最終日には本格的な「茶歌舞伎」を体験することもできます。闘茶とも呼ばれ、南北朝から室町時代中期にかけて、上流の公家や武家社会の間で流行した本格的なお茶の飲み当てです。花・鳥・風・月・客に割り当てられた5種類のお茶を試飲してその種類を当てます。


日本全国から美味しいお茶が集結し、飲み比べできる貴重な機会です。普段ペットボトルのお茶しか飲まないという方も、日本のソウルフードならぬソウルドリンク「日本茶」の世界をぜひ体験しに行ってみてはいかがでしょうか。

「TOKYO TEA PARTY」の詳細、及び三次審査会参加方法は日本茶アワード公式ホームページにてご確認ください。


入賞するほどの美味しいお茶はどんなお茶?プラチナ賞受賞茶18点の詳細情報は元記事をご覧ください。
(元記事は下部の関連記事からご覧いただけます。)


(satomin@日本茶インストラクター)